姫ちゃんのリボン

姫ちゃんのリボン

男の子のように元気な主人公野々原姫子が、魔法の国の王女エリカから他人に変身できる魔法のリボンを受けとり、様々な出来事を経験しながら、恋や友情を深めていく。

正式名称
姫ちゃんのリボン
ふりがな
ひめちゃんのりぼん
作者
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あらすじ

第1巻

ボーイッシュな性格の野々原姫子は、先輩の支倉に恋心を抱きながら、中学校生活を謳歌していた。ある日、姫子は魔法の国からやって来たエリカから修行のために1年間観察させてほしいと依頼され、他人に変身できる魔法のアイテム「魔法のリボン」を渡される。これにより、ぬいぐるみのポコ太はお供役として自由に動けるようになった。女性らしい姉の野々原愛子にあこがれていた姫子はさっそく愛子に変身するが、これがきっかけで奇しくも愛子と支倉が交際する事になってしまう。失恋し、一人立ち入り禁止の廊下で涙する姫子の姿を見た小林大地は、姫子を助けるために自ら見回りの教師に捕まる。しかしその後、姫子も教師に見つかってしまい、二人は逃げ出す。その最中、魔法のリボンを破いてしまった姫子は、愛子に変身して傷ついた経緯もあり、しばらくのあいだ魔法のリボンを封印する事を決意。だがこの日、姫子と大地が二人きりでいた場面は何者かに目撃されており、二人が付き合っていると噂になってしまう。大地親衛隊の日比野ひかるらに目をつけられた姫子は、誤解を解こうと封印を解き、大地に変身するのだった。

第2巻

小林大地野々原姫子が誰かに変身できるのではないかと疑いを抱き、姫子に話が聞きたいと迫る。しかし、第三者に魔法の国や魔法のアイテム「魔法のリボン」の存在を知られてしまった場合、姫子の記憶は消され、ポコ太はただのぬいぐるみに戻ってしまう。危機感を抱いた姫子が取引するために大地の弱みを握ろうと行動していると、大地の弟・小林森太郎が拳銃を持った犯人に誘拐される場面に遭遇。絶体絶命のピンチに姫子は魔法のリボンの力を使い、大地の前で森太郎や犯人の姿に次々と変身し、事件は無事解決した。魔法の国では姫子の行動が大問題になるが、大地が誰にも話さないという事を条件に、これまで通りエリカの修行は継続される事となった。そんな中、姫子らが通う中学校にセイ・アレイが転校して来る。セイは日比野ひかるを呼び出し、大地との恋に協力すると言う。ひかるは半信半疑ながらセイの言った通りに行動を起こすと、実際に偶然大地と出会い、そのまま二人きりでデートができるなどいい事が起こる。浮れたひかるは周囲に大地とデートをしたと言いふらし、姫子は言いようのない焦りと寂しさを覚える。

第3巻

ある夜、小林大地は凶暴化したポコ太に襲われ、ケガを負ってしまう。一方、野々原姫子セイ・アレイから告白をされ、初めての経験に浮足立っていた。大地は姫子に対し、セイが来てから周囲で変わった出来事が起こり始めた事を指摘し、セイは魔法の国の住民で何らかの目的があって、姫子に接近しているのではないかと注意を促す。姫子はセイを一方的に悪者にする大地を許せず、姫子と大地は仲違いをしてしまう。しかしセイの動向が気になる姫子は、魔法のアイテム「魔法のリボン」で野々原夢子に変身し、セイのあとをつける。するとセイの目的は姫子から魔法のリボンを奪う事だと判明。大地の介入もあり、姫子はセイから魔法のリボンを守り抜く。この事が原因でセイは魔法の国に戻れなくなり、人間界で暮らす事となった。セイは姫子に対し、このまま考えなしに魔法のリボンを使用していると、いつか大きなトラブルを招くと指摘するが、姫子は演劇部の新入部員を集めるために芸能人に変身するなど、その場の勢いだけで変身してしまう。そしてセイの不安は的中し、日比野ひかるは姫子が他人に変身できるのではないかと疑問を抱く。

第4巻

野々原姫子らは2泊3日の林間学校へと出発した。そんな中、姫子はリュックに入れて来たポコ太とこっそり話していたところを、日比野ひかるに目撃されてしまう。ポコ太の謎を解きたいひかるは執拗に姫子を追いまわし、ポコ太を渡すように迫る。そこでポコ太は、姫子が魔法のアイテム「魔法のリボン」を外せば普通のぬいぐるみに戻るとアドバイスし、林間学校中は魔法のリボンを外す事にした。ひかるはただのぬいぐるみになったポコ太をチェックしている最中、誤って谷底へ落としてしまう。姫子は川に飛び込み、何とかポコ太を救出。小林大地の協力もあり、姫子はその後、ひかるからの厳しい追及を回避する。一方、ひかるの中ではポコ太の事がひと段落したものの、姫子が他人に変身できるのではないかという疑問は大きくなっていた。ひかるはセイ・アレイを言葉巧みに騙し、魔法のリボンで他人に変身できる呪文を聞き出す。そしてひかるは知り合いの新聞記者を呼び出し、目の前で姫子に変身させ、全国ニュースにしようと企む。企みを阻止するためひかるに変身した姫子だったが、運悪く目の前に本物のひかるが現われ、周囲はパニックになる。

第5巻

野々原姫子日比野ひかるから自分の姿に戻る事ができず、姫子として生活する事にしたエリカ小林大地の力を借り、ポコ太と共に廃屋で生活する事になった。一同は、姫子が元の姿に戻る方法を探して模索するものの、一向に戻る気配はない。そんな中、大雨が降って土砂崩れが起こり、姫子は大地をかばって大きな岩と接触。ポコ太が駆け寄ると姫子の心臓は動いていなかったが、次の瞬間にひかるの姿だった姫子は本来の自分に戻り、目を開ける。魔法の国から呼び出され、姫子が元に戻る方法を聞いて来たセイ・アレイによると、一度死ぬと本来の姿に戻るという事がわかり、姫子は安堵と同時に恐怖を覚える。一方、しつこく姫子が変身できるかどうかを探っていたひかるは、大地の機転によって疑いが晴れ、姫子に対して必要以上にかかわらなくなった。落ち着いた生活を取り戻しつつある最中、姫子はエリカから誕生会があるので魔法の国に来てほしいと誘いを受ける。姫子は誘いに快く応じ、初めての魔法の国を堪能するが、その最中に過去と未来を自由に行き来できる時計を見つけ、興味本位から3年後の世界へと旅立ってしまう。

第6巻

野々原姫子魔法の国の時計の力を借り、3年後の自分を見に行く。そこには高校生になった友達やさらに大人っぽくなった姉・野々原愛子の姿があり、姫子は自分がどうなっているかますます気になる。姫子が自分を探している最中、日比野ひかるに見つかってしまうが、危機一髪のところで小林大地が現われ、難を逃れる。その後、待望の3年後の自分と対面した姫子だったが、3年後の姫子は多くを語らず、消化不良のまま魔法の国へと戻る。日常生活に戻った姫子のクラスに、大地の幼なじみの聖結花が転校して来る。結花は大地に馴れ馴れしく接近し、姫子をライバル視する。姫子がやっと獲得した演劇部の主役の座も奪い、結花の評判は下がっていく。一方、大地は結花の母親から、風立市から引っ越してからというもの、結花には友達ができなかったと聞く。事情を聞いた大地は周囲から浮きつつある結花を懸命にかばい、姫子はそんな大地の様子を見てショックを受け、姫子と大地は仲違いをする。そんな中、劇の本番が始まる直前にもかかわらず、結花が強面の男性達に連れ去られる事件が発生。姫子は結花を救出しようと動き出す。

第7巻

魔法の国ではカミル・ランドの発明品によって、ピンクが眠ってしまう事件が発生。眠りから覚ますためには愛する者がキスをするか、愛し合っている者同士がピンクの上で手をかざすしか方法がない。カミルから依頼されたカン太郎がひとまず人間界にいる野々原姫子にピンクを預けに行こうとした際、強風に煽られてピンクは落下する。運悪く強欲なおもちゃ屋に拾われたピンクは、姫子の訴えもむなしく高額で売りに出され、何者かに購入されてしまう。とりあえずピンクが人間界にいる事に安堵した姫子とポコ太は、ピンクのために協力してくれるカップルを探す。そんな中、今回のトラブルを起こした張本人のカミルも人間界に現われ、姫子と小林大地が恋人になればいいと提案する。姫子は恋愛関係ではないと否定するが、カミルは大地を巡るライバルが多いから告白できないのだろうと勘違いする。そこで、大地そっくりなカミルは、聖結花らに辛辣な言葉をかける。また、姫子は森愛美と片思いの相手を無理矢理くっつけようとし、愛美は激怒。うまくいかない状況に行き詰りを感じる姫子だったが、そんな中、五利の娘がピンクを所持している事を知る。

第8巻

ピンクは眠りから覚め、カミル・ランドといっしょに魔法の国へと戻っていった。平穏な毎日が戻って来るかと思われた矢先、野々原花子が執筆していた小説の映画化が決定。小説は廃屋からインスピレーションを受けて執筆された背景があり、廃屋でのロケ話が持ち上がった。野々原姫子小林大地は廃屋が荒らされるのではと不安を覚える。そして、映画関係者がロケの申請をしようとしたところ、廃屋の持ち主がどうしてもわからない。土地の持ち主もわからず、老朽化している廃屋をそのままにしておけないと判断した風立市は、一旦私有地にして児童館を建設すると決める。姫子は花子に変身して何とか風立市長を説得しようとするが、話を聞いてもらえない。そんな中、大地は頻繁に学校を休み、旅行に出てしまう日々が続く。さらに姫子が話をしても大地は上の空のため、姫子は何か隠し事があるのではないかと疑う。魔法の国のアイテムで小さいサイズになった姫子はポコ太と共に大地を尾行し、大地は廃屋が壊される前に開かずの扉を開けたいと思い、行動している事を知る。大地の気持ちを知った姫子とポコ太も協力する事となった。

第9巻

野々原姫子魔法の国のアイテムで小さくなり、無理矢理に廃屋の開かずの扉のカギ穴から中へ入り込もうとしたところ、魔法のアイテム「魔法のリボン」の色が真っ白になり、同時にポコ太が言葉を発せなくなってしまった。どうすれば元に戻れるのか模索していた最中、ポコ太は廃屋が取り壊されている様子を目撃。ポコ太は授業中の姫子と小林大地にすぐに来るように合図を送り、二人は取り壊されている最中の開かずの扉を発見。姫子は一か八か、以前見かけた掛け軸の裏に書かれていた呪文を唱えると扉が開き、その先は魔法の国だった。なぜつながっているのかわからず姫子、大地、エリカが呆然としていると、二人を追ってやって来た日比野ひかるまで魔法の国に入り込み、ひかるは状況を飲み込めずパニックになる。そして姫子、大地、ひかるは一旦人間界へ戻る事にすると、人間界では時間が経過しており、三人はマスコミから何があったのかと質問攻めにされる。ひかるの機転で何とか危機は脱したものの、エリカの父親は姫子達の記憶を消す決断を選択。姫子はエリカの事はもちろん、自身が魔法のリボンを持っていた事も忘れ去る。

第10巻

一度は魔法の国に関する記憶を失った野々原姫子だったが、エリカの祖父の計らいですべてを思い出す。同時にエリカの修行は終わりになり、姫子は魔法のアイテム「魔法のリボン」を返却する事になった。姫子は魔法の国に対し、最後にポコ太と出会った日を見せてほしいと頼み、自身が生まれた日に戻る。そこでポコ太との友情を再確認した姫子は、ただのぬいぐるみに戻ってしまうポコ太といっしょにいるのはお互いにとって苦しく悲しいと考え、エリカにポコ太を託し、魔法の国で幸せに暮らしてほしいと別れを決断した。こうして姫子と魔法の国のつながりはなくなり、姫子の頭からは魔法のリボンが消えていた。姫子は変わらずお転婆ではあるものの、小林大地日比野ひかると距離が縮まり、以前より楽しくなった日々を謳歌するが、一方でやはりポコ太やエリカのいない寂しさは募る。そんな姫子の心情を汲んだ大地は、魔法のリボンとよく似た赤いリボンを姫子にプレゼントした。

登場人物・キャラクター

野々原 姫子 (ののはら ひめこ)

風立市立風立第一中学校に通う元気な女の子。7月30日生まれ。ショートカットで運動が得意。成績はあまりよくない。演劇部の支倉浩一先輩が初恋の相手。エリカから借りた魔法のリボンで他人に変身できる。気合を入れるときに「いけいけゴーゴー!ジャンプ」の掛け声でジャンプするのが決めボーズ。 ライオンのぬいぐるみのポコ太を大切にしている。好奇心で入り込んだ廃屋で出会った小林大地に変身を知られるが秘密にしてもらい、様々な事件で大地の力を借りる。大地の友だち思いの所や誠実さに惹かれて、恋を自覚し告白する。

ポコ太 (ぽこた)

野々原姫子の宝物で、親友のライオンのぬいぐるみ。性別はオス。姫子が生まれた日に父親の野々原太郎からプレゼントされた。エリカが魔法の国から修行のためにやって来た際、姫子のお供役に任命され、自由に動けるようになった。姫子が魔法のアイテム、・魔法のリボンを頭から外すと元のぬいぐるみに戻る。人間の言葉もしゃべり、食べ物や飲み物も口にする。好物はドーナツ。ぬいぐるみだった頃から姫子に愚痴を言われたり、秘密を打ち明けられたりして来た事から、姫子に関する事はほとんど知っている。かわいらしい外見ながらもやや毒舌家な一面があり、姫子とは喧嘩をしつつもなかよく暮らしている。魔法の国で会ったピンクに一目惚れし、人間界に戻ってからも忘れられない。ピンクからは「ポコちゃん」と呼ばれている。

エリカ

魔法の国の王女。野々原姫子と同じ顔だがロングヘアーで、落ち着いた雰囲気の少女。王家を継ぐための修行中。そのため修行の塔から出てはいけない。その修行のひとつに、人間界にいる同じ顔をした人間を1年間観察して日記をつけるというものがある。その相手が野々原姫子。姫子が日比野ひかるの姿から戻れなくなったときは、掟を破って修行の塔を飛び出し、長い髪を切って姫子として人間界で暮らした。

小林 大地 (こばやし だいち)

野々原姫子の同級生でスポーツ万能。男女ともに人気がある少年。ローラースケートで校内を走るなど問題も起こすが勉強もでき、優しく頼りがいがある。両親は刑事。弟の森太郎の世話をよくみている。廃屋を友人の高田哲雄と修繕して秘密で利用している。姫子の変身に気付いて、魔法の秘密を共有することになった。 なにごとにも真剣に取り組む、ちょっと危なっかしい姫子に惹かれていく。

野々原 愛子 (ののはら あいこ)

野々原姫子の2歳年上の姉で、私立の名門聖蘭女学館に通っている。長いストレートの黒髪。才色兼備で優しく、姫子の憧れの存在。仕事が忙しい母野々原花子の代わりに家事を担当している。バスで出会った支倉浩一に恋をしていて、姫子とのつながりでつきあうようになる。

野々原 夢子 (ののはら ゆめこ)

野々原姫子の10歳下の妹。頭の左右で細い三つ編みの根本にリボンをつけている。自分のことを夢と呼ぶ。姫子ほどではないが行動的。小林大地の弟の森太郎と仲よし。

野々原 花子 (ののはら はなこ)

野々原姫子の母で、丸いメガネに髪は後ろえりでまとめている。小説家として活躍中で、いつも締め切りに追われている。姫子が起こす事件で心配続き。姫子と小林大地たちが使っている廃屋を題材にした小説『或る廃屋の謎』が、夫太郎の監督で映画化された。

野々原 太郎 (ののはら たろう)

野々原姫子の父で、メガネと口髭がトレードマーク。家族を溺愛している。映画監督として長期ロケに出かけて家を留守にしていることが多い。姫子が生まれた日に、男の子だと思ってライオンのぬいぐるみを買ってしまった。これがポコ太となる。

森 愛美 (もり まなみ)

風立市立第一中学に通う女の子。野々原姫子の親友で、もうひとりの親友いっちゃんも加えた3人組でいることが多い。2本の三つ編みのおさげ髪。料理部所属。かなりミーハーで、かっこいい男子ならみんな好き。ただし、一番かっこいいのは姫子だという。高田哲雄と付き合うようになる。

日比野 ひかる (ひびの ひかる)

風立市立第一中学に通う女の子。すこしクセのついたセミロングにカチューシャをつけている。自分が美人だと自覚している自信家。父は病院長。小林大地ファンクラブの会長として野々原姫子を厳しくマーク。姫子になにかと張り合うようになる。特に変身についての疑惑を持っていて、厳しく追及していく。

セイ・アレイ (せいあれい)

長身でカッコイイ少年。魔法の国の名家の一人息子。あらゆる動物を操ることができる。有坂静と名乗って風立市立第一中学校に転校してきて、姫子の魔法のリボンを狙う。親友のカミル・ランドと魔法のリボンを取ってこれるか、でハテナ軒のラーメンを賭けたものだった。 エリカの婚約者だったが、縛られるのが嫌で反抗していた。ただ、姫子が気に入ったころ、姫子の変装をしたエリカに会って怒られたのをきっかけに、改めて婚約者になろうと決意する。

カミル・ランド (かみるらんど)

魔法の国の住人で小林大地とそっくり。軽くて節操なしで、イタズラ好きのプレイボーイ。ただ、一番好きな日比野ひかるに似たロベリアには振り向いてもらえず、猛烈にアタックしている。学校の成績はよく、魔法のグッズや薬の発明が得意。

聖 結花 (ひじり ゆか)

頭の左右で髪を軽く結んでいる。デビューしたばかりの芸能人。小林大地の幼なじみで風立市立第一中学校に転校してきた。6歳まで風立市にいて、隣に住んでいた大地のことが好き。野々原太郎が監督した映画『或る廃屋の謎』では準主役ともいえる主人公の妹役を演じた。

支倉 (はせくら)

野々原姫子と同じ中学校に通う3年生の男子。演劇部に所属している。目立った存在ではなく物静かな性格だが、内に強い信念を秘めている。イケメンな事から、隠れファンも多い。姫子の思い人でもあったが、支倉本人は姫子の姉の野々原愛子に長らく片思いをしている。のちに愛子と思いを通じさせ、交際をスタートさせる事となった。翻訳家になる事を夢見ており、その夢を叶えるために海外に留学する。

ピンク

魔法の国の王家に仕えているネコのぬいぐるみ。性別はメス。頭に付けた大きなリボンがトレードマーク。野々原姫子がエリカの誕生会の際、魔法の国を訪れた時にポコ太と知り合う。以降ポコ太とは親しくなった。女の子らしく優しい性格の持ち主。

五利 (ごり)

野々原姫子の担任を務める男性。まるでゴリラのような姿をしており、ルールには細かく厳しい性格のため、姫子からは苦手意識を持たれている。しかしプライベートでは優しい父親で、学校で厳しい態度を取るのも生徒を思っての事である。元同僚だった美人の妻と、五利にそっくりな六人の子供と暮らしている。

小林 森太郎 (こばやし しんたろう)

小林大地の弟。公園での砂場遊びが大好きな幼児。明るく人見知りしない性格で、公園の子供達からも人気がある。公園で出会った野々原夢子ともすぐになかよくなり、野々原姫子が見た3年後の世界でも手をつないで歩くなど友情が続いている。

カン太郎 (かんたろう)

魔法の国で暮らすカラス。性別はオス。見た目は人間界のカラスと変わらないが、人の言葉を理解してしゃべり、鳥の言葉も理解する事ができる。セイ・アレイやカミル・ランドと共に行動する事が多く、時々人間界へお使いを頼まれるなどいいように使われている。好物はピーナッツ。

場所

魔法の国 (まほうのくに)

エリカたち王族が国を治めている。300年から500年という長い寿命を持つ魔法使いたちが暮らす。人間界には魔法使いと同じ顔をした人間がいる。

廃屋 (はいおく)

持ち主も不明の謎の建物。小林大地と高田哲雄が修繕して使っている。偶然、通り掛かった野々原姫子は立入禁止の札に冒険心をそそられて入り込み、大地と出会う。姫子が日比野ひかるに変身して戻れなかったときなどに隠れ家として使用された。野々原花子の小説『或る廃屋の謎』のモチーフとなったが、映画では使用されなかった。 奧にあった開かずの扉は魔法の国と繋がっていたことは、エリカの父の王様も知らなかった。

風立市 (かぜたちし)

モデルは東京都西部の国立市であることを、作者の水沢めぐみが説明している。

その他キーワード

魔法のリボン (まほうのりぼん)

これをつけて自分の姿を鏡などに映し、両手を顔に当て、「パラレル パラレル ○○になれ」で手を離すと、その相手の姿に変身できる。元に戻るときは同様に姿を映し、「ルレラパ ルレラパ 元の姿になれ」の呪文で同様に行う。変身相手は人間界に存在する人物のみ。ただし、変身した相手も普通に存在し続ける。 制限時間は1時間。これを超えると、死ぬまで変身は解けない。変身をしている間、リボンはペンダントに変わり、外すことはできない。野々原姫子は魔法のリボンを破くという前代未聞のことをしたが、約1週間で自然に修復すると判明した。

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