概要・あらすじ
小室孝の通う藤美学園に、ある日ゾンビが侵入してくる。ゾンビに食われた者たちはゾンビとして甦り、残された生徒や教師を食おうと襲いかかってくる。そんな絶望的な状況の中、小室孝とその仲間たちは武器を手にとって戦い、学園脱出を目指す。しかし学園の外の世界もゾンビであふれかえっており、小室孝たちは進めば進むほど激しい戦いに巻き込まれていく。
登場人物・キャラクター
小室 孝 (こむろ たかし)
藤美学園2年の高校生男子。幼なじみで一つ年上の宮本麗が留年してから彼女にフラれ、すべてにおいてやる気を失っていた。しかし突如として発生したゾンビ<奴ら>が学園に侵入してきたのをきっかけに、息つくひまもない戦いを続けていくことになる。好意を抱いている一学年上の幼なじみ女子宮本麗や、幼稚園時代からの同級生高城沙耶のほか、平野コータ、毒島冴子、鞠川静香と共に学園を脱出する。 しかし外の世界も<奴ら>であふれかえる中、さまざまな激しい戦いを強いられるはめに。戦いを繰り返す中で、<奴ら>に立ち向かう勇気や仲間を導くリーダーとしての才能を発露させていく。 母親は小学校教師で、御別小学校で1年生を受け持っている。
宮本 麗 (みやもと れい)
藤美学園2年の高校生女子。小室孝とは幼なじみで、かつては彼のお嫁さんになるなどと発言していた。学年は小室孝の1年上だったが、とある事情から留年して同学年となった。それを機に小室孝をフッて、井郷永と付き合い始めた。しかし井豪永は<奴ら>に噛みつかれてゾンビ化し、小室孝の手で死亡する。 以後、小室孝と行動を共にするようになり、さらに高城沙耶、平野コータ、毒島冴子、鞠川静香とも合流する。逃避行の過程において、不屈の精神で戦い続ける小室孝への想いを新たにする。学校での部活は槍術部で、<奴ら>と戦うさいも槍や銃剣などの長めの武器を駆使することが多い。 父親は東署に勤務する警察官で公安係長を務める警部補。母親の宮本貴理子も女性警察官。彼女が留年するよう陥れた藤美学園の教師紫藤を恨んでいる。
井豪 永 (いごう ひさし)
藤美学園2年の高校生男子。小室孝とは友人で、小室孝の幼なじみである宮本麗と交際していた。空手の有段者で腕っぷしには自信があったが、藤美学園に侵入してきたゾンビである<奴ら>に素手で立ち向かい、噛みつかれてしまう。自らも<奴ら>になりきる前に自らを殺害するよう、小室孝に懇願し命を落とした。
高城 沙耶 (たかぎ さや)
藤美学園2年の女子高生。髪型はツインテールで性格は高飛車で生意気。天才を自称しており、コンピューターなど電子機器の扱いにも長けている。また覚えも早く、平野コータから武器の使い方を習ってすぐに自分のものとした。学校を脱出するさいに手を組んだ小室孝、宮本麗、平野コータ、毒島冴子、鞠川静香と行動を共にする。 父親は右翼団体の会長で、実家は広大な屋敷となっている。小室孝とは幼稚園のころからの幼なじみで秘かに思いを寄せていたが、行動を共にするうちに平野コータに惹かれていく。
平野 コータ (ひらの こーた)
藤美学園2年の高校生男子。太めの体型でメガネを常時着用している。軍事オタクでさまざまな武器に詳しい。学校を脱出するさいに手を組んだ小室孝、宮本麗、毒島冴子、鞠川静香と行動を共にする。一見ただのオタクだが、<奴ら>との戦いにおいては豊富な武器についての知識を駆使して戦いを繰り広げるほか、敵に立ち向かう勇猛さも発揮して、小室孝と共に重要な戦力となっている。 家族は父親が宝石商、母親はファッション・デザイナー、祖父は外国航路の客船の船長、祖母はバイオリニストという恵まれた環境。
鞠川 静香 (まりかわ しずか)
藤美学園の校医。金髪ロングヘアで巨乳。呑気な浮き世離れした性格の持ち主。学校を脱出するさいに手を組んだ小室孝、宮本麗、平野コータ、毒島冴子と行動を共にする。県警特殊急襲部隊第1小隊狙撃手で巡査長をつとめる女性警官南リカとは親友の間柄。 元は大学病院で臨床研修をしていたが、臨時で校医として藤美学園に派遣されていた。いつも脳天気な態度だが、医学的知識も十分備えている。
毒島 冴子 (ぶすじま さえこ)
藤美学園3年の女子高生。腰まで届く黒髪ロングヘアの持ち主。剣道部主将であり、卓越した剣の使い手でゾンビ<奴ら>との戦いでも圧倒的な戦闘力を見せる。学校を脱出するさいに手を組んだ小室孝、宮本麗、平野コータ、鞠川静香と行動を共にする。 <奴ら>との戦いで獅子奮迅の活躍を見せる小室孝に、しだいに好意を抱くようになる。当初は木刀を用いて戦っていたが、高城壮一郎によって日本刀「小銃兼正」を授けられ、以降はその刀を用いて戦うようになる。刀を持って敵を斬り、自らの力を行使することに精神的悦楽を覚える自分を恥じていたが、小室孝によって救われる。
紫藤 (しどう)
藤美学園3年A組の担任教師。卑劣な性格の持ち主で、藤美学園がゾンビである<奴ら>に襲われたさいも、生徒を見殺しにして自分が助かることを優先した。学園のバスで脱出したさい、リーダーの座を巡り小室孝らのグループと対立。小室孝らと別れてからは、生き残りの生徒や教員の人心を巧みな弁舌で掌握し、カリスマ的暴君として君臨するようになった。 父親は大物国会議員の紫藤一郎。家庭をないがしろにする父に恨みを抱いており、紫藤家を崩壊させようと目論んでいた。警察官である宮本麗の父親が資金源を探っていることを警戒した父親から命令され、宮本麗を不当に留年に追い込んだことがあり、彼女から激しく恨まれている。
南 リカ (みなみ りか)
県警特殊急襲部隊第1小隊狙撃手で巡査長をつとめる女性警官。全国の警官でベスト5に入るという射撃の腕前の持ち主。床主空港の防衛のため、ゾンビである<奴ら>に対し長距離射撃で対抗している。藤美学園の教師である鞠村静香とは親友の間柄で、鞠村静香の救出を目指している。 自宅には軍用4WD車両「ハンヴィー」や各種銃火器類を取り揃えており、小室孝らのグループはそれらを手に入れて武装した。
希里 ありす (まれさと ありす)
小学校2年生の少女。小室孝らが南リカの部屋に滞在していたときに、自宅前で<奴ら>に襲われ、新聞記者であった父親を殺される。その後小室孝によって救出され、彼らと行動を共にするようになる。共に救出された子犬の「ジーク」を拾い、かわいがっている。 子供ならではの身軽さを生かし、ショッピングモールで手に入れた自転車を使って<奴ら>を攪乱するなど、戦闘においても能力を発揮する。
高城 壮一郎 (たかぎ そういちろう)
高城沙耶の父親。右翼団体「憂国一心会」の会長。自宅は広大な屋敷で、多数の部下を統率している。<奴ら>が大量発生して以降は、武装して屋敷に立てこもり、部下とその家族を守るべく奮闘を続けている。妻はかつてウォール街でその名を轟かせた凄腕のトレーダーだったが、高城壮一郎と出会ってからは彼のためだけに才能を使い、高城家の資産を100倍に増やした。
中岡 あさみ (なかおか あさみ)
床主東署交通課で勤務する女性警察官。階級は巡査。ショッピングモールに立てこもった市民らと行動を共にしており、小室孝らがショッピングモールに逃げ込んできたさいに一行と知り合った。<奴ら>の恐怖に脅える人々たちによって吊るし上げられていたところを平野コータによって助けられ、その後は彼に好意を抱くようになる。
その他キーワード
<奴ら> (やつら)
『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』に登場する用語。突如として発生したゾンビ。人間を喰らう習性を持っており、<奴ら>に噛まれた者もまたゾンビとなり、人間を襲い始める。倒すためには頭をつぶすしかない。音に強く反応し、大きな音を立てるとどこからともなく群がってくる。
クレジット
- 原作
書誌情報
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 7巻 KADOKAWA〈ドラゴンコミックスエイジ〉
第1巻
(2007-02-27発行、 978-4047124837)
第2巻
(2007-03-28発行、 978-4047124899)
第3巻
(2007-10-04発行、 978-4047125155)
第4巻
(2008-03-06発行、 978-4047125377)
第5巻
(2008-09-05発行、 978-4047125636)
第6巻
(2010-07-07発行、 978-4047126732)
第7巻
(2011-05-06発行、 978-4047127227)