少年を飼う

少年を飼う

青井ぬゐの代表作で、家族愛と年の差恋愛をテーマとしている。現代日本の東京を舞台に、独身バリキャリOLの森川藍と、孤独でマイペースな少年・遠野凪沙の不思議な同居生活から始まる恋愛模様を描いたホームスイート・ヒューマンドラマ。コアミックス「ゼノン編集部」で2020年8月から2023年8月にかけて配信された作品。2023年10月にBSテレビ東京で実写ドラマ版『猫カレ -少年を飼う-』が放映され、森川藍を石川恋、遠野凪沙を齋藤潤が演じている。

正式名称
少年を飼う
ふりがな
しょうねんをかう
作者
ジャンル
キャリアウーマン
 
同棲
レーベル
ゼノンコミックス(コアミックス)
巻数
既刊6巻
関連商品
Amazon 楽天

独身OLが猫のような美少年を拾う

ある日、仕事で忙しい日々を送っていたOLの森川藍は、自宅の前で猫のような美少年・遠野凪沙と出会う。凪沙は藍の姉・遠野結の義理の息子だとわかり、さらに結から凪沙を預かるように頼まれた藍は、彼の保護者として二人暮らしを始める。猫のように気まぐれでマイペースな凪沙との暮らしは、仕事に明け暮れていた藍の日々を少しずつ彩っていく。14歳も年の離れた二人の不思議で奇妙な日常と恋愛模様が、ほのぼのとした繊細なタッチで綴られる。

孤独な猫系美少年×孤独なバリキャリOL

主人公の森川藍は、周囲が結婚ラッシュの中でも仕事を優先させるキャリアウーマン。仕事は順調ながら、同僚の男性からはかわいげがないと陰口を叩かれることも少なくなく、会社では頼りにはされているもののひそかに孤独を感じていた。そんなクールに見えて実は寂しがり屋の藍が出会ったのは、彼女と同様に孤独を抱える少年・遠野凪沙だった。藍は姉の義理の息子で、おとなしく自己主張をほとんどしない無口な少年ながら、一生懸命に自分の面倒を見てくれる藍を気づかう優しい一面を持つ。一見なんの共通項もない二人だが、お互いに孤独を抱えているという点は同じで、不器用ながらも同居生活の中で二人は惹かれ合っていく。

大人になりたいと背伸びする少年

春休みが終わって再び学校に通い始めた遠野凪沙だったが、森川藍が風邪で寝込んだのをきっかけに、守られるばかりではなく藍を守りたいと考えるようになる。また、学校では藍の同級生だった鹿目圭斗が美術教師を務めており、圭斗が藍に近づくことを快く思っていない凪沙は、嫉妬のような感情をあらわにする。やがて少年と保護者という関係だった藍と凪沙の関係は、職場や学校で起こるさまざまな出来事を通して変化していき、凪沙は藍を守るために早く大人になりたいと背伸びすることが多くなる。藍はそんな凪沙の成長を喜び、時には戸惑いながらも彼との距離を縮めていく。

登場人物・キャラクター

森川 藍 (もりかわ あい)

都内で働くクールビューティのOL。初登場時の年齢は30歳。家族は母親のほかに既婚者の姉・遠野結がいる。マンションで一人暮らしをしていたが、姉の結から再々婚の相手の連れ子・遠野凪沙を預かるように頼まれてからは、彼の保護者として二人暮らしをしている。仕事をスムーズにこなして社内でも頼りにされている、いわゆるバリキャリで、同僚たちからは「鉄の女」と揶揄されることがある。27歳の頃に仕事が原因で彼氏と別れた後悔から、それ以来恋人はおらず独身のまま仕事に励んでいる。仕事中毒なところがあり、残業や深夜の帰宅は当たり前で、家のことは週末にまとめてやっている。

遠野 凪沙 (とおの なぎさ)

高校1年生の男子。初登場時の年齢は16歳。ふわふわした黒髪短髪の美少年で、春休み中に突然、森川藍のマンションを訪れた。藍の姉・遠野結の再々婚相手の連れ子だとわかってからは、藍に引き取られて二人暮らしをしている。いつでもどこでも寝てしまうなど、猫のようにマイペースな性格の持ち主。放任主義の父親の海外赴任が決まり、継母である結に懐かないという理由で藍に預けられたが、誰にも悩みを打ち明けられずに孤独を感じている。感情を表に出さないタイプだが藍のことは慕っており、不器用ながらも彼女を守りたいと思うようになる。絵を描くことが好きで、スケッチブックには多数の絵を描いている。高校でも選択授業は美術を選んでいる。

書誌情報

少年を飼う 6巻 コアミックス〈ゼノンコミックス〉

第1巻

(2021-02-20発行、 978-4867202333)

第2巻

(2021-08-20発行、 978-4867202555)

第3巻

(2022-02-19発行、 978-4867203071)

第4巻

(2022-08-20発行、 978-4867204092)

第5巻

(2023-03-20発行、 978-4867204733)

第6巻

(2023-10-20発行、 978-4867205808)

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