少年ケニヤ

少年ケニヤ

山川惣次原作の古典的絵物語を、角川映画が劇場用アニメ化。映画監督の大林宣彦を監督に起用し、実験的な演出を試みた作品である。第二次世界大戦下のアフリカを舞台に、野生の中で逞しく生きる少年村上ワタルの冒険を描いたアドベンチャー。

正式名称
少年ケニヤ
ふりがな
しょうねんけにや
原作者
制作
東映動画
公開日
監督
大林宣彦
ジャンル
アドベンチャー
 
第二次世界大戦
 
その他
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概要

1941年12月、アフリカ東部イギリス領ケニヤに住んでいた日本人の少年村上ワタルは、実業家の父である村上大介に連れられて、奥地に行った。しかし、間も無く日本がイギリスに宣戦布告をしたため、混乱の中で父とはぐれてしまう。

そんな村上ワタルマサイ族の戦士ゼガと出会い、凶暴な部族であるポラ族の預言者となっていた白人の少女ケートを助け、野生の中で逞しく成長する。そんな時、ジャングルの中にナチス・ドイツの秘密研究所を見つけるが、そこでは密かに原子爆弾が製造されていた。

登場人物・キャラクター

村上 ワタル (むらかみ たける)

第二次世界大戦直前に、アフリカ東部イギリス領ケニヤに暮らしていた日本人の少年。実業家の父村上大介と奥地に来ていた1941年12月、日本がイギリスへ宣戦布告した際に発生した混乱で一人取り残された。 その後、マサイ族の戦士ゼガと出会い、野性の中で生き抜く知恵を教えられて逞しく成長する。三年後、イギリス領ケニヤの一部族のポラ族に囚われていた白人の少女ケートを助け出し、ジャングルの中でナチス・ドイツの秘密研究所を見つけた。

ケート

金色の長い髪と青い瞳を持つ白人の少女。幼少の頃に、アフリカ東部イギリス領ケニヤの一部族であるポロ族の酋長グレにさらわれ、その悪事を正当化する「神のお告げ」を言う預言者に仕立て上げられていたが、村上ワタルに助け出される。

マサイ族 (まさいぞく)

『少年ケニヤ』に登場する部族。アフリカ東部イギリス領ケニヤに実在する部族。勇猛で知られ、その大酋長ゼガは村上ワタルに命を助けられ、野生で生きる部族の知恵を伝える。

ポラ族 (ぽらぞく)

『少年ケニヤ』に登場する部族。アフリカ東部イギリス領ケニヤの一部族。さらってきた白人の少女ケートを預言者に仕立て上げた酋長のグレによって支配され、その悪事の遂行に使われている。

ティラノサウルス

ナチス・ドイツの秘密研究所で開発されていた原子爆弾を、開発者のシュタイン博士が自爆させたために、周囲の空間と共に村上ワタル達がタイムスリップした恐竜時代に出現した肉食恐竜。村上ワタルを助けに来た大蛇ダーナと戦う。

ナチス・ドイツの秘密研究所 (なちすどいつのひみつけんきゅうじょ)

『少年ケニヤ』に登場する施設。アフリカ東部イギリス領ケニヤ奥地のジャングルにある、ナチス・ドイツが設置した、原子爆弾を開発するための秘密研究所。責任者である軍人のフォン・ゲルヒンが、科学者シュタイン博士に原子爆弾を開発させている。

ゼガ

アフリカ東部イギリス領ケニヤに暮らすアフリカ人の部族マサイ族の大酋長。ジャングルの中で病にかかって倒れていたところを村上ワタルに助けられ、恩返しにその父村上大介を探す事に協力する。 老人だが聡明で勇敢な戦士であり、村上ワタルに野生の中で生きる知恵や経験を授けた。人間と心を通わせる大蛇ダーナと仲が良く、村上ワタルに出会わせる。

村上 大介 (むらかみ だいすけ)

アフリカ東部イギリス領ケニヤで綿事業を営む日本人男性であり、村上ワタルの父。1941年12月、息子の村上ワタルと共に商用で奥地へ行った際、日本がイギリスに宣戦布告し、その混乱で離れ離れになる。 その後、息子を探していたところをイギリス領ケニヤの一部族であるポロ族に襲われ、奥地にあるナチス・ドイツの秘密研究所の責任者であるフォン・ゲルヒンに助けられる。

シュタイン博士 (しゅたいんはかせ)

アフリカ東部イギリス領ケニヤの奥地にあるナチス・ドイツの秘密研究所で原子爆弾の開発に従事しているドイツ人科学者。内心はこの計画に反対しており、ナチス・ドイツの秘密研究所の責任者のフォン・ゲルヒンに反感を持っている。

ダーナ

アフリカ東部イギリス領ケニヤ奥地のジャングルに棲む巨大な蛇。超能力を持ち、人間とも心を通わすが出来る。マサイ族の戦士ゼガと仲が良く、その紹介で村上ワタルとも心を通わした。ナチス・ドイツの秘密研究所で開発されていた原子爆弾を開発者のシュタイン博士が自爆させたために、周囲の空間と共に村上ワタル達がタイムスリップした恐竜時代に出現した肉食恐竜ティラノサウルスと戦う。

グレ

アフリカ東部イギリス領ケニヤの一部族であるポロ族の酋長。さらってきた白人の少女ケートを預言者に仕立て上げ、自分に都合の良い「神のお告げ」を言わせて、部族を支配していた。

フォン・ゲルヒン (ふぉんげるひん)

アフリカ東部イギリス領ケニヤの奥地にあるナチス・ドイツの秘密研究所の責任者であるドイツ軍の将校。任務に忠実で冷酷な性格。第二次世界大戦でイギリスと戦う祖国のために、原子爆弾の製造を科学者のシュタイン博士にさせている。 凶暴な部族ポロ族に襲われていた村上ワタルの父村上大介を偶然助けた。

場所

イギリス領ケニヤ (いぎりすりょうけにあ)

『少年ケニヤ』に登場する地域。第二次世界大戦時、アフリカ東部に実在したイギリスの植民地。日本人も居住しており、村上ワタル達の一家も住んでいた。

その他キーワード

恐竜時代 (きょうりゅうじだい)

『少年ケニヤ』に登場する時代。アフリカ東部イギリス領ケニヤ奥地のジャングルにあるナチス・ドイツの秘密研究所で開発されていた原子爆弾を、開発者のシュタイン博士が自爆させたために、周囲の空間と共に村上ワタル達がタイムスリップした。 突然出現したティラノサウルスに、村上ワタル達が襲われる。

クレジット

原作

山川惣治

監督

大林宣彦

脚本

桂千穂 , 内藤誠 , 剣持亘

作画監督

我妻宏

音楽

宇崎竜童

アニメーション制作

東映動画

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