岩元先輩ノ推薦

岩元先輩ノ推薦

1910年代。陸軍栖鳳中学に通う少年、岩元胡堂が主人公。軍の訓令により全国各地の超常現象を調査し、軍事利用可能な少年を学園に推薦する胡堂の活躍を描く伝奇ロマン。1話完結形式。2020年3月30日、集英社「ジャンプ+」に掲載された読み切り版を経て、「ウルトラジャンプ」2021年3月号より連載を開始。

正式名称
岩元先輩ノ推薦
ふりがな
いわもとせんぱいのすいせん
作者
ジャンル
アクション
 
超常現象・UMA
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊9巻
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概要・あらすじ

1910年代の日本。大日本帝国陸軍直属の栖鳳中学校は、軍事利用可能な超常現象を収集・研究していた。栖鳳中学3年生で学園書記長でもある岩元胡堂は、軍の訓令により「黒い雪が降る村」の調査に向かう。青沼製薬の主人、青沼薬堂の屋敷周辺にある、一面の花畑を調べていたところ、突然足場が崩れ、胡堂は地下に落ちてしまう。意識を失う直前、胡堂が目にしたものは、髪の長い少年の姿だった。気がつくと胡堂は、薬堂の屋敷に寝かされていた。薬堂はこの村の最重要人物であり、彼とは明日会う予定であった。薬堂のもとには、痛みに苦しむ多くの人々が訪れていた。彼らの目的は、薬堂が与える「痛みの記憶を消す薬」であった。胡堂は、まるで超常現象のような薬の効果に驚くが、頭の中は地下で会った少年のことでいっぱいであった。屋敷を出た胡堂は、再び花畑へ向かう。そして、自分が落ちた穴が地下牢につながっていることを発見する。地下牢には、胡堂が見た、あの髪の長い少年がいた。彼の名は青沼静馬。薬堂の孫だった。「自分に近づくと黒い雪が見える体になる」という静馬。事情を訪ねようとしたところへ、薬堂とその部下たちがやってきて、胡堂は地下牢から追い出されてしまう。外に出た胡堂は、高熱、吐き気、頻脈に襲われた。そして空から降ってくる雪が真っ黒に見える。胡堂はすべてを悟った。静馬は全身から麻薬物質を出す「異能者」であり、薬堂が使用する「痛みの記憶を消す薬」は、静馬の身体から出たものなのだ。そして、黒い雪の正体は、麻薬使用による幻覚だったのだ。胡堂は静馬をこの村から連れ出そうとするが、薬堂や静馬本人から激しい抵抗を受ける。自らを「呪いの体」という静馬は、地下牢で朽ち果てるというのだ。そこで胡堂は、自分も「異能者」であることを明かし、炎を放つ彼岸花を咲かせて花畑を焼き尽くした。栖鳳中学には、静馬のような「異能者」がたくさんいる。そこで仲間と共に学ぼうと静馬を誘う。自分のような人間が一人ではないことを知った静馬は、栖鳳中学への入学を決意。学長宛に静馬の推薦状を送った胡堂は、許可を得て静馬とともに栖鳳中学へと帰還するのであった。

登場人物・キャラクター

岩元 胡堂 (いわもと こどう)

陸軍栖鳳中学3年生。4・5年生を差し置いて、学園書記長に選ばれた。金髪が特徴で、軍服を着用しており、帯刀と武器の所持が認められている。学長からの訓令を受け、津々浦々の超常現象を調査・分析。軍事利用が可能な現象を報告したり、異能者を学園に推薦したりする。胡堂自身も異能者であり、「花葬の彼岸花」という、彼岸花の形状の炎を放つ能力を持つ。

青沼 静馬 (あおぬま しずま)

製薬会社「青沼製薬」の主人、青沼薬堂の孫の少年。髪が長く、全身から麻薬に似た物質を出す異能者。静馬が触れる大地には、麻薬成分を持つ花が咲く。静馬の麻薬は、痛みを消す効能がある一方、幻覚、脱抑制症状、強い依存性といった副作用もある。致死量を超えた使用で、両親を亡くしたことから、自ら地下牢に閉じこもっていた。岩元胡堂に見いだされ、陸軍栖鳳中学に入学することになる。

原町 海 (はらまち かい)

陸軍栖鳳中学2年生の男子。華族出身で、おしゃべり。2年生ながら、学園書記長に立候補するが、岩元胡堂に敗れる。それ以来、胡堂のことを強く意識しいる。異能力は持っていないが、取材能力に優れている。

天羽 総一郎 (あまば そういちろう)

陸軍栖鳳中学2年生の男子。「隔離施設」と呼ばれる分隊に所属。長い髪を1本に束ねたおさげが特徴。怪盗を自称し、盗みを働いていたところを岩元胡堂に捕まり、栖鳳中学に入学する。

橘城 某居 (きつじょう ぼうきょ)

陸軍栖鳳中学校学長の男性。過去、正体については不明。岩元胡堂を寵愛(ちょうあい)しており、訓令で、岩元に超常現象の調査を命じる。

場所

栖鳳中学校 (せいほうちゅうがっこう)

大日本帝国陸軍直属の中学校。頭脳と肉体に優れたエリートを育てるため、陸軍によって設立された。学校内には、「研究棟」「前線部隊」「隔離施設」という三つの分隊がある(いずれも通称)。「研究棟」は、後方支援や研究に向く頭脳に優れた集団。「前線部隊」は、運動能力や肉体に優れた集団。「隔離施設」は、利用価値不明といわれる不思議な能力を持った者の集団である。「隔離施設」の管理は、岩元胡堂に任されている。

書誌情報

岩元先輩ノ推薦 9巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第4巻

(2022-07-19発行、 978-4088923802)

第5巻

(2022-11-17発行、 978-4088925059)

第6巻

(2023-03-17発行、 978-4088926407)

第7巻

(2023-11-17発行、 978-4088930114)

第8巻

(2024-03-18発行、 978-4088931739)

第9巻

(2024-09-19発行、 978-4088933139)

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