微熱空間

微熱空間

親の再婚をきっかけに同居し姉弟となった赤瀬川直耶と中ノ瀬亜麻音の、日常や恋愛模様を描いたラブコメディ。白泉社「楽園」第14号(2016年4月)から掲載の作品。

正式名称
微熱空間
ふりがな
びねつくうかん
作者
ジャンル
恋愛
レーベル
書籍扱い楽園コミックス(白泉社)
巻数
既刊5巻
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あらすじ

同い年の姉弟

両親の離婚以来、長らく父子家庭で育ってきた女子高校生の中ノ瀬亜麻音はある日、父親の中ノ瀬章良から再婚することを告げられる。再婚相手に連れ子がいるため、弟ができることを章良から聞いた亜麻音は、年の離れた弟ができると思い込んで直接会うのを楽しみにしていた。一方、章良の再婚相手である赤瀬川茅子から姉ができると聞いていた赤瀬川直耶は、なんでも教えてくれる年上のお姉さんを想像しながら、新しい暮らしに胸を躍らせていた。しかし実際に会ってみると、麻音と直耶はたった3日誕生日が違うだけの、同い年の高校生だった。それでも両親から姉弟としていっしょに暮らすよう言われた直耶たちは、期待と現実のギャップに落胆したりぎくしゃくしながらも、自然といっしょに過ごす時間が増えていく。当初は距離感がつかめず、お互いの呼び方や接し方に戸惑う直耶と亜麻音だったが、幼少期から片親で育ってきたという共通点や、二度と家族が離れて欲しくないという願いもあって、いっしょに過ごすうちに次第に距離を縮めていく。やがて、直耶が亜麻音を呼ぶ時は「姉ちゃん」、亜麻音が直耶を呼ぶ時は「直くん」と呼ぶ方向で落ち着き、二人は家族らしい関係に近づいていく。その一方で直耶は、家族として接しようと思いながらも、同じ家で暮らす同年代の女子として亜麻音を意識することも次第に増えていき、彼女に対して悶々(もんもん)とした感情を抱く機会も多くなり、時には親友の岸田稔に悩みを相談することもあった。さらに亜麻音の親友である九条郁乃も、以前から友人以上の感情を抱いている亜麻音が、同年代の男子と暮らしている事実に、嫉妬に近い複雑な感情を抱くようになる。それぞれの思いが交錯する中、複雑で微妙な直耶と亜麻音の姉弟関係は、二人の日常と心境にさまざまな変化を与えていく。

母の日のプレゼント

親の再婚で大きく変わった新生活と新しい家族にも慣れてきた赤瀬川直耶は、中ノ瀬亜麻音との日常の中で、両親のためにも彼女に家族や弟としてなかよくする方がいいと考えていたが、交流を重ねるうちに彼女をかわいいと思うようになっていく。さらには、亜麻音を異性として意識することも増えてきた直耶だったが、姉弟として過ごすよう念を押してきた張本人であるはずの亜麻音の方も、無意識に直耶に対して体を寄せてきたり頼ってきたりすることがあった。実は亜麻音の方も、直耶とはあくまで姉弟でいることが正しいと考えつつも、彼に抱く気持ちが揺れ始め、家族というだけでなく男女としても近づくようになっていたのだ。これらの変化は直耶の感情を何度も乱す一方で、亜麻音はせめて家族の前では姉弟でいるという方向性を維持しようとしていた。そんなある日、直耶は亜麻音から買い物に付き合って欲しいと頼まれ、次の日曜日に初めて二人だけで出かけることが決まる。買い物は母の日に向けたプレゼント選びで、亜麻音は赤瀬川茅子が好きそうなプレゼントを直耶に聞くために誘っていたのだ。無事にプレゼントを買い終えた二人はレストランで食事をすることになり、親との外食や学校の話で盛り上がったり、食事代をどちらが出すかで揉(も)めたりしながらも楽しい時間を過ごす。その後、直耶との連名で茅子にカーネーションの鉢植えをプレゼントして日頃の感謝を伝えた亜麻音は、茅子のことを初めて「お母さん」と呼ぼうとするも、緊張のあまり呼び間違えてしまう。

3日違いの誕生日

誕生日が3日違いで同じ高校2年生の姉弟として同居する赤瀬川直耶中ノ瀬亜麻音のあいだでは、家族以上恋人未満の微妙な関係の日常が続いていた。そんな二人の誕生日が近づく中、亜麻音は離れて暮らす実母のタカネから、二人で食事に行かないかと誘われる。悩んだ末に、その誘いを受けることにした亜麻音だったが、当日にタカネと再会して帰って来た亜麻音は、何か落ち込んでいる様子だった。両親の離婚時に、タカネが母親に向いていなかったからと言い聞かせることで耐えていた亜麻音は、久々に再会したタカネが再婚相手との新生活に幸せそうな様子を見て、自分と中ノ瀬章良でなければ、タカネは最初から幸せになれていたかもしれないと、亜麻音自身を責めていたのである。そんな複雑な状況の中、亜麻音は17歳の誕生日を迎え、直耶や章良に励まされてなんとか元気を取り戻した彼女は、直耶を誘って買い物に出かける。買い物を終えた亜麻音は、昨日の夜は直耶の前だから泣くことができたと、素直な気持ちや感謝を彼に告げながら、彼の背中にそっと身を寄せるのだった。それらの出来事を思い出すたびに悶々とする直耶をよそに、亜麻音は約束どおり直耶とプレゼントを買いに行くことになるが、九条郁乃からも誘われたことで、三人で出かけることになる。さらに、他校の女子二人といっしょの直耶を羨ましがった岸田稔も加わり、その日の放課後に四人で買い物に向かう。亜麻音本人からの希望で、直耶は自分が好きな本を選んでプレゼントすることになり、亜麻音は少し高級なシャープペンを直耶にプレゼントすることに決まる。一方、亜麻音と直耶の関係の変化が気になった郁乃は、亜麻音のプレゼントを買うという口実で稔を誘い、今後の情報交換や相談のために連絡先を交換してもらうことになる。だが、直耶を過剰に警戒し貶(おとし)めるような郁乃の言動を不快に思った稔は、彼女に対してあることを指摘する。

夏の台風の夜

同居してから最初の夏休みを迎え、赤瀬川直耶中ノ瀬亜麻音は新しい家族四人で初めて出かけたり、中ノ瀬章良赤瀬川茅子が初めて夫婦ゲンカしたことで悩んだりする日々を送っていた。一方、以前連絡先を交換した岸田稔と二人で会って、亜麻音と直耶の関係について相談する九条郁乃は、彼との会話の中で亜麻音への思いが決してきれいな感情ばかりではないことに気づき、自己嫌悪に陥っていた。そんなある日、台風が近づいているために両親の出勤後は家から出ずに過ごすことになった直耶は、自室こもって一人でゲームをしていたが、茅子から今日は遅くなるとの連絡が入る。1階に降りて茅子の代わりに夕飯を作り、亜麻音と二人で食べることになった直耶は少々気まずく思いながらも、食事の準備をしながら二人きりで台風が去るのを待っていた。しかし食事作りが終わる前に停電となり、二人はエアコンも切れてしまった薄明かりのリビングで過ごす羽目になる。しばらくして、それぞれの部屋に戻ろうと提案する直耶に対し、亜麻音は心細いのでいっしょにいて欲しいと告げる。自室に戻るのをやめて亜麻音と明かりがつくのを待ちながら、部活や菓子作りの話題で会話をつなぐ直耶だったが、その中で彼は亜麻音に対して姉弟ではなく異性として意識していると、初めて本音を打ち明ける。理性と恋愛感情がぶつかり合い、さまざまな思いのあいだで揺れる直耶は葛藤を抱えていたが、亜麻音の方も似たような思いや複雑な葛藤を抱えるあまり、言動と行動がちぐはぐになっていた。それでも直耶とのあいだに家族としての距離感を保とうとする亜麻音は、必死で彼への思いを抑えようとする。そんな亜麻音をいじらしくも愛(いと)おしく思った直耶は、停電から戻らないままのリビングの窓際に彼女を連れ出し、ある行動に出る。

登場人物・キャラクター

赤瀬川 直耶 (あかせがわ なおや)

都立藤ヶ丘高校に通う2年生の男子。初登場時の年齢は16歳。茶髪の短髪で、中ノ瀬亜麻音よりも背が高いが、ごくふつうの少年。再婚が決まった母親の赤瀬川茅子から連れ子の姉ができると聞き、なんでも教えてくれる大人っぽいお姉さんと暮らせると、勝手に思い込んで胸を躍らせていたが、実際は連れ子が誕生日が3日早いだけの亜麻音とわかり、落胆する。幼少期に実の両親が離婚して以来、茅子と二人きりの母子家庭で育ち、実父のことはほとんど覚えていない。同じく片親育ちの亜麻音とは話が合うことも多いが、血縁のない同年代の女子であることに変わりはなく、当初は彼女との距離感がつかめずに戸惑ったり、避けることも多かった。亜麻音に対しては実年齢よりも子供っぽい印象を抱いており、当初はぎくしゃくすることが多かったものの、共に暮らすうちに交流を深めていき、姉らしくないと思いつつも距離を縮めていく。また、無防備な一面がある亜麻音を守ろうとしたり、気を遣ったりすることも多く、彼女をかわいいと思いつつも気苦労や心配事が絶えない。出会ったばかりの頃は名字で呼び合い、お互いの呼び方で揉めていたが、現在は亜麻音から「直くん」の愛称で呼ばれている。姉弟感を出すために亜麻音からは「お姉ちゃん」と呼ぶよう繰り返し言われているため、根負けする形で従っているものの、状況によっては無意識に「お前」や下の名前で呼んでしまうこともあり、そのたびに彼女から怒られている。ふだんは亜麻音のことはあくまで家族、姉として接しているものの、いっしょに過ごしていくうちに、彼女を同年代の異性として意識することも増えている。そのたびに感情を抑え込んで理性を働かせているが、亜麻音の方から頼ってきたり体をくっつけたりしてくることもあるため、感情を揺さぶられて抑え込むのに苦労し、困惑したり悶々としたりすることも多い。友人の岸田稔の頼みで彼が作った落語研究会に所属しているが、人数合わせのためほとんど部活には参加していない。料理が得意で、茅子の代わりに家の食事作りを担当することもある。ファッションにはあまりお金をかけないタイプで、セットで買える靴下や2000円以下の安いパーカーなどを着用していることが多い。身長は172センチで、誕生日は7月15日。

私立春日野女学院に通う高校2年生の女子。初登場時の年齢は16歳。明るい茶髪のロングヘアで、ふだんはシュシュやヘアゴムでサイドテールにまとめている。明るく社交的で友人思いな性格をしているが、時おりマイペ... 関連ページ:中ノ瀬 亜麻音

中ノ瀬 章良 (なかのせ あきら)

中ノ瀬亜麻音の実父。妻のタカネと離婚して長いが、仕事を通して出会った赤瀬川茅子との再婚が決まり、彼女の連れ子である赤瀬川直耶の義父となる。娘の亜麻音にこの話をする際は再婚を反対されるのを恐れ、ケーキを買い込んで亜麻音に食べさせながら話すなどかなり気を遣っていたものの、彼女には拍子抜けするほどにあっさり認められた。名字が変わるのが嫌という理由で、茅子とは入籍まではしておらず、事実婚の状態となっている。予定どおり再婚した茅子と直耶を家に迎え、四人で新生活を始める。亜麻音の幼い頃に離婚したあとは、亜麻音を引き取って二人で暮らしていたが、以前から仕事で忙しく帰宅も遅いため、彼女に寂しい思いをさせてきたことを現在でも気にしている。亜麻音の17歳の誕生日が近づいた頃に、タカネと亜麻音が二人で会うことになり、帰って来た亜麻音がタカネへの罪悪感で泣いていたのを見て、茅子と共に罪悪感を覚えながらも亜麻音を励ましていた。この際に、もし人生をやり直すことになったとしても、亜麻音が生まれてきてくれないと困るからタカネと結婚するという思いを亜麻音に告げており、一人娘である彼女のことを心から大切に思っている。直耶に対しては、新生活が始まったばかりの頃に亜麻音のいい弟になって欲しいと言っていたが、直耶本人からは亜麻音を異性として見ないようにという、牽制(けんせい)の意味が込められているのではないかと思われていた。亜麻音に毎月5000円の小遣いを与えたり、4LDK+Sの一軒家で暮らしているなど、収入は高め。

赤瀬川 茅子 (あかせがわ かやこ)

赤瀬川直耶の実母。中ノ瀬章良の再婚相手。直耶の実父である夫とは直耶がまだ幼い頃に離婚しており、シングルマザーとして彼を育ててきた。マイペースで飄々(ひょうひょう)とした性格で、少々いい加減でうっかり屋なところがあり、何度か花の世話をしても続かないため直耶から呆(あき)れられていた。再婚後は直耶を連れて中ノ瀬家に引っ越して来て、中ノ瀬亜麻音の義母となる。名字が変わるのが嫌という理由で章良とは入籍まではしておらず、事実婚の状態となっている。再婚後は家事や料理を担当しつつも仕事を続けており、仕事で帰れない時などは直耶に食事の準備を任せている。亜麻音のことは出会った当初から気に入っており、彼女からも慕われ、母の日は直耶と連名でプレゼントを貰っていた。家族仲は良好ながら、直耶たちの夏休みが近づいた頃に章良と夫婦ゲンカをしたことがあり、亜麻音たちを心配させていた。しかし、本気で怒った時は冷め切った態度に変わり、虚(うつ)ろな表情で静かに話すようになるため、この時は本気でケンカをしていたわけではなく、亜麻音たちの心配を察してすぐに仲直りしていた。直耶には毎月1500円の小遣いを与えており、章良から毎月5000円貰っている亜麻音を羨ましがった直耶に、よそはよそウチはウチという決まり文句で、彼への小遣いを増やすことはなかった。

タカネ

中ノ瀬亜麻音の実母。中ノ瀬章良とは亜麻音が幼い頃に離婚してすでに再婚しており、再婚相手とのあいだにできた子供と共に暮らしている。亜麻音の17歳の誕生日の前に章良に連絡し、亜麻音を食事に誘って久しぶりに再会を果たした。両親の離婚の原因がタカネが母親に向いていなかったためと、自分に言い聞かせることで悲しみに耐えていた亜麻音からは、新しい家族と幸せそうな様子を目の当たりにした際に、罪悪感に近い複雑な思いを抱かれていた。

九条 郁乃 (くじょう いくの)

私立春日野女学院に通う高校2年生の女子。中ノ瀬亜麻音のクラスメイトで親友。切りそろえた紺色のロングヘアで、おとなしくしっかり者で大人っぽい性格をしている。亜麻音からの愛称は「郁」。亜麻音とは高校入学時に知り合い、きれいな名前と凛(りん)とした印象を彼女に抱き、入学当初から気になっていた。入学から2週間経ってもクラスのどのグループにも所属せずにいたが、あるきっかけで亜麻音にあこがれのような思いを抱くようになり、いっしょに昼食を食べたのを機に親しくなる。この時点では親友以上の関係になりたいとは思っていなかったが、亜麻音と過ごすうちに友情以上の感情を抱くようになり、亜麻音本人には隠してはいるものの、彼女に恋愛感情を抱いていることをはっきりと自覚している。また男嫌いでもあるため、亜麻音に男子が近づくことを快く思わず、彼女が赤瀬川直耶といっしょに暮らすと聞いた時は、警戒や嫉妬で落ち着かずにいた。実際に直耶に会ったあとも警戒心をむき出しにすると共に、牽制の意味を込めて彼の目の前で亜麻音の頰にキスをしていた。しかしこれらの行為を、亜麻音は女友達同士のじゃれ合いとしか思っていないため、それらの事実を認識するたびに平行線でしかない彼女との関係を悲観したり、焦燥感を覚えたりしている。誕生日の買い物に亜麻音、直耶、岸田稔と四人で行った際に、直耶の親しい友人である稔から、直耶に関する情報を得るために連絡先を交換した。しかし稔のことは、情報を得るのに都合のいい相手としか考えておらず、それを稔本人に指摘され不快感を示されたことで自分の軽率さを自覚し、素直に謝罪していた。その後も稔と定期的な連絡を取りながら、亜麻音と直耶の関係を心配しており、時には稔に本音を打ち明けながら相談している。次第に将来や法律なども踏まえて亜麻音と直耶が交際してはいけない理由を探るようになり、夏休み中にそれらを話した際に稔から亜麻音のことをしっかり考えていて優しいと評されていたが、自分の行動が決して亜麻音への優しさからくるものではないことを自覚し、自己嫌悪に陥っていた。直耶との日常を話したり彼のことを褒める亜麻音を見るたびに、独占欲と彼女の幸せを願う気持ちのあいだで揺れ、複雑な葛藤を抱えている。

岸田 稔 (きしだ みのる)

都立藤ヶ丘高校に通う2年生の男子。赤瀬川直耶のクラスメイトで親友。いつも明るくにこやかな表情を浮かべ、能天気でお調子者な一面を持つ。落語研究会の創設者だが、メンバーは人数合わせのために誘った直耶との二人だけとなっている。定期的に直耶を誘って、茶道部が使う部室を借りながら地味に活動をしており、落語に使う扇子を持ち歩いている。お嬢様校として有名な私立春日野女学院の女子にあこがれを抱き、何かと女子に関して軽い言動が多く、女好きな一面を見せる。直耶が中ノ瀬亜麻音と同居し始めてからは、羨ましがりながらよく彼をからかっているが、新生活で悩みが倍増した彼の相談によく乗っている。ふだんはふざけた発言も多い一方、直耶のようにあまり自分語りをしない相手のことまでよく見て考えてあげるなど、彼のよき理解者となっている。勘が鋭く洞察力にも優れているが、必要以上に相手の事情に踏み込まないようにしている。直耶を通して亜麻音に直接会った際は、彼女に好印象を抱いており、その後も二人の関係に注目しつつ、二人がいい雰囲気になっているのを察して邪魔にならないように気を遣っている。亜麻音と直耶の誕生日プレゼントの買い物について行った際に九条郁乃と知り合い、彼女からは連絡先を交換して欲しいと頼まれて喜んでいたが、その目的が亜麻音と直耶の関係を知るためとすぐにわかってがっかりしていた。この際に郁乃が直耶のことを極度に警戒したり、岸田稔のことも都合のいい情報源としか見ていないことを察知して珍しく不快感を抱き、彼女に対して真剣に指摘や批判をしていた。それらを自覚・反省した郁乃とは改めて連絡先を交換し、定期的に二人で会ったり相談に乗ったりしている。

園山 (そのやま)

私立春日野女学院に通う高校2年生の女子。中ノ瀬亜麻音と九条郁乃のクラスメイト。ロングヘアを二つのリボンでまとめている。明るく社交的な性格で、おしゃれが大好き。まだ入学したばかりの頃のホームルームでは、学校でのネイルアートを校則で許可して欲しいという要望を出しており、亜麻音や郁乃から呆れられ、特に郁乃からは不快に思われていた。しかし郁乃と共に、保健室に行っていた亜麻音を心配して話しかけた際、亜麻音からは面白い人と好印象を抱かれている。

場所

私立春日野女学院 (しりつかすがのじょがくいん)

中ノ瀬亜麻音と九条郁乃が通う、私立の女子高校。付近では有名なお嬢様学校で、偏差値も高め。また、白いセーラ服ベースの制服のデザインも、校内・校外からかなり人気が高い。

都立藤ヶ丘高校 (とりつふじがおかこうこう)

赤瀬川直耶と岸田稔が通う公立高校。ごくふつうの一般的な共学校。部活動とは別に、メンバーが二人以上なら同好会を作ることができ、落語好きの稔が作った落語研究会(通称「落研」)には、人数合わせのために直耶も所属している。

書誌情報

微熱空間 5巻 白泉社〈書籍扱い楽園コミックス〉

第5巻

(2023-08-31発行、 978-4592712268)

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