恋がわからなくなった女子高生に訪れる新たな出会い
過去に人を傷つけたトラウマから、人を好きになる資格がないと思っていた少女・小山内未仁の新たな恋愛模様を描いた青春ラブストーリー。恋に臆病になっていた未仁は、クラスメートの楠瀬千耀と出会って初めて「恋」を自覚するが、彼には遠距離恋愛中の彼女がいた。未仁は初めての感情に戸惑いながら、自らの葛藤や千耀の彼女への嫉妬で心は大きく揺れ動くが、自分なりの恋に向き合っていく。
恋のトラウマを抱えた女子×救いたい男子
整ったルックスと優しい性格の楠瀬千耀は、女子生徒の人気を集めているが、彼女と遠距離恋愛中のため、周囲の女子とはうまく距離を置いていた。一方の小山内未仁は明るく素直な性格で、学校では気の合う友人にも恵まれ、楽しい日々を過ごしていた。しかし過去に人を傷つけた経験から、「恋」がわからなくなり、恋愛に臆病になっていた。そんな千耀と未仁の出会いは中学の時で、現在二人が通学している高校の文化祭だった。千耀は未仁が素行の悪い男子に絡まれているところを助け、高校入学を機に二人は再会を果たす。恋する資格がないと思い悩む未仁に対して、千耀は「恋する資格全然有り。ほかの奴が反対しても俺が許す」と励ましの言葉をかけ、何かと未仁のことを気にかけるようになる。
二人を思うライバルの存在
小山内未仁と楠瀬千耀を巡っては、それぞれに個性豊かな魅力的なライバルが登場する。未仁に片思いをしているクラスメートの伊鶴(いづる)は、彼女がいながら未仁と距離の近い千耀に苛立ちを覚え、未仁をどう思っているのかを問いただす。さらに2年生に進級してからは、未仁にちょっかいを出すチャラ男・鹿乃流絃(かのるいと)も登場。また、千耀の彼女である遠藤飛鳥(えんどうあすか)は、彼と距離の近い未仁の存在が気に入らず、未仁に辛辣な態度を取り、たびたび彼女の罪悪感を煽っている。未仁と千耀の恋の行方はライバルの存在によって拗れたり、進展したりと振り回されることとなる。
登場人物・キャラクター
小山内 未仁 (おさない みに)
楠瀬千耀と同じ高校に通う1年生の女子。小柄で童顔なことから、中学生に間違われることが多く、小山内未仁自身のコンプレックスにもなっている。やや天然気味なところがあるが、頑張り屋で穏やかな性格の持ち主。中学3年生の時、好きだと思っていた彼氏とのキスを受け入れられず、相手を傷つけてしまった経験から、自分には恋をする資格がないと思っており、人を好きになる気持ちもわからなくなっている。そんな中、受験予定の高校の文化祭を見学に行った際、男性に絡まれていたところを助けてくれた千耀と高校で再会。学校生活を通して、千耀と少しずつ距離を縮めていく。千耀のことが気になっているものの、これが本当の恋なのかわからずにいる。千耀の母親に気に入られ、彼の実家が経営している美容室「Iris(アイリス)」で雑用のアルバイトをしている。
楠瀬 千耀 (くすのせ ちあき)
小山内未仁と同じ高校に通う1年生の男子。中学生時代、受験予定の高校の文化祭を見学に行った際に、男性に絡まれている未仁を目撃し、助けたことをきっかけに、彼女から興味を持たれるようになる。高校入学後に未仁と再会し、恋をする資格がないと自信を失っている未仁に対して、「恋する資格全然有り。ほかの奴が反対しても俺が許す」と励ましの言葉をかけた。優しい性格で爽やかな顔立ちのため、女子から非常にモテる。しかし、遠距離恋愛中の彼女がいることから、未仁以外の女子とは積極的に親しくなろうとしていない。実家は美容室「Iris(アイリス)」を経営しており、忙しいときは楠瀬千耀もシャンプーを手伝っている。
書誌情報
恋のようなものじゃなく 8巻 集英社〈マーガレットコミックス〉
第1巻
(2021-03-25発行、 978-4088444796)
第2巻
(2021-07-21発行、 978-4088445076)
第3巻
(2021-11-25発行、 978-4088445441)
第4巻
(2022-03-25発行、 978-4088446035)
第5巻
(2022-07-25発行、 978-4088446875)
第6巻
(2022-11-25発行、 978-4088447032)
第7巻
(2023-03-24発行、 978-4088447520)
第8巻
(2023-07-25発行、 978-4088447872)