あらすじ
高校生の藍野青司のもとに突然天使を自称するグリが現れた。グリは名前を書いてカップリングした者同士を必ず結び付けることができる不思議な力を持つノート「キスノート」に青司の名前を書いており、青司に任意の相手を指名するように迫ってきた。青司は自分がずっと想いを寄せている学校のアイドル緋山茜を指名し、見事カップリングが成立した。しかし、実は茜は青司のことがもともと大好きな、とんでもないヤンデレだった。さらに運の悪いことにその一連の流れを見ていたグリが「自分も好きという感情が知りたくなった」という理由で「キスノート」に自分の名前も一緒に書いてしまう。こうして青司は、茜とグリという2人の女子から取り合いをされる、騒がしい日々へと巻き込まれていくこととなる。
メディアミックス
TVアニメ
2017年4月から6月まで、濁川敦監督によるTVアニメ版が放送された。キャラクターデザインはいとうまりこ、音楽はMONACAが担当している。主なキャストは藍野青司役を小野賢章、グリ役を青山吉能、緋山茜役を沼倉愛美、黄蝶ヶ崎柚役を長野佑紀が務めている。
webラジオ
2017年3月から7月まで、「HiBiKi Radio Station」にて「恋愛暴君 暴れん坊ラジオ」というタイトルでWEBラジオが配信された。パーソナリティはグリ役の青山吉能と黄蝶ヶ崎柚役の長野佑紀の2人が務めている。
登場人物・キャラクター
藍野 青司 (あおの せいじ)
高校生の男子。キスノートの力で、もともと好意を寄せていた緋山茜に加え、グリともカップリングが成立している。巻き込まれ体質なうえ、困っている人を放っておけない正義感溢れる性格で、トラブルに自ら身を投じてしまうことが多い。それにもめげずに女性を助け続けており、結果的に好意を持たれることも多く意外とモテる。
グリ
天使の少女。黒い衣装に身を包んでいるため死神と間違われることがあるが、これはコスプレに過ぎない。BL趣味があり、キスノートに人気男性声優の名前を書こうとしたところ、誤って似た名前である「藍野青司」と書き込んだことで、青司の前に現われた。性格は天真爛漫で好奇心旺盛。キスノートの力で緋山茜と青司とのカップリングを成立させたうえに、自分も「好きという感情が知りたくなった」という理由から「キスノート」に名前を書き込み、変な三角関係を作り出した張本人でもある。 もともと「好き」という感情に乏しく、カップリングが成立しているものの、青司とは恋愛感情抜きに自然体で接しているが、茜からはその行動が気に入られず嫉妬されることも少なくない。 現在は、青司の家で暮らしているが、青司の家族にはうまいこと解シャークを使用し、自分を藍野家の一員と錯覚させている。
緋山 茜 (ひやま あかね)
藍野青司と同じ高校に通う女子。容姿端麗、運動神経抜群、成績優秀という非の打ちどころがない学校のアイドル。実は青司とはもともと両想いで、彼に好意を寄せられていることにも気付いており、キスノートの力で結ばれる前から意識していた。過激な性格のヤンデレで、グリと青司が仲良くしている場面を見ただけで、常備しているグルカナイフを容赦なく振り回す。 キスノートの力で青司とグリとのカップリングが成立しているが、グリのことは青司をとりあう恋敵と認識しており、よく嫉妬している。
黄蝶ヶ崎 柚 (きちょうがさき ゆず)
お嬢様高校に通う女子で、緋山茜の妹。誰よりも茜のことが好きな百合気質で、好きが高じて茜の通う学校を日常的に訪れてはストーカーのような行為も行っている。茜に好意を抱く男性は「お姉さまに想いを寄せる男性」として嫌悪の対象として脳内ファイルにすべてインプットされており、中でもキスノートで茜と結ばれている藍野青司のことを最も嫌っている。 生まれながらにバリアを張るという特殊能力を持ち、そのバリアは茜のグルカナイフや、自分に突っ込んで来たトラックすら防ぐ防御力を誇る。
白峰 樒 (しらみね しきみ)
藍野青司と同じ高校に通う女子。緋山茜と黄蝶ヶ崎柚の従妹。好きなことは人の大切にしているものを壊すか奪うこと。また、人を痛めつけることや、痛めつけられることも好む変態。得意なことは変装で、演技力も高く、どのような人物にも成り済ますことができる。学校では危険な性格を出さないようにしているため、クラスメイトからの評判は軒並み高く「才色兼備でスポーツ万能で性格も良い、茜に次ぐアイドル候補」と目されている。 自分の思い通りに物事が運ばないことを何より嫌い、予測の範疇を越えた行動をするグリだけは唯一苦手としている。
藍野 あくあ (あおの あくあ)
藍野青司の妹。昔はいつも青司の後ろをくっついてくるほど懐いていたが、今は兄に対してツンケンした態度を取り続けている。過去に青司が「強い人が好き」と言っていたことがきっかけで空手を長年続けており、その実力は相当なもの。本心では兄に構って欲しいと思っているが、なかなか素直になれないでいる。
椎名 茉里 (しいな まり)
藍野青司と同じ高校に通う女子。クラスの委員長を務めており、「堅実に」がモットーで、学内では真面目な印象で通っている。教師の楠梛斗に好意を抱いているが、年齢や社会的地位の問題が解決してから、本当の自分の気持ちを伝えようと考えている。
中鳥 博人 (なかとり ひろと)
藍野青司と同じ高校に通う男子。青司の昔からの友人で幼なじみ。嫌いなものは目の前でイチャイチャするカップルと、自分がモテないという現実。いつも自分がモテることを夢見ているが、いざ女の子に話しかけられると緊張からどもってしまう。
磯山 克幸 (いそやま かつゆき)
藍野青司と同じ高校に通う男子。青司の昔からの友人で幼なじみ。好きなことは女子を見ることと、彼女持ちの男子に攻撃すること。暇さえあれば河原へ出てエッチな本を探しているという生粋のエロ気質。
神様 (かみさま)
グリの父親で、神でもある。いつもは神の間で生活しており、非常にノリが軽い。グリのことが大好きな親バカで、地上でのグリの活躍はすべてVHSに録画し、暇さえあれば見返している。グリの幸せを誰よりも願っており、グリも愛を知るべきだと考えている。
魔王 (まおう)
悪魔の男性で、魔王の座に就いている。グリのことを「トリッキーで面白い子」と評しており、自分の後任の魔王にしたいと考えているが、もちろん神様から許諾はもらえないでいる。日頃から神の間に来ては酒盛りをするなど、神様とは意外と仲が良い。
マヴロ
魔王候補として、現在の魔王とその座を競った悪魔の女性で、グリの母親。何よりも自由を愛する人物。長年の修行を経て「世界を創造する」という能力を得ており、その力は神様や魔王を凌駕する。神様と同様、娘のグリのことを大切に想っている。
コラリ
天使の男性。グリの上司にあたる人物で、現在は藍野青司の飼い猫であるブルーの身体を借りて生活している。しかし、顔だけはもとのコラリのものとなっているので、見た目は気持ちの悪い人面猫。本人いわく「本来の姿はもっと素晴らしい」とのこと。
天亞薇 (てぃあら)
天使の女性。見た目は太目の黒ギャルで、藍野青司からは本当に天使なのか疑われていた。キューピッドとしての仕事にはやりがいを感じていたが、子どもができたことにより引退している。上司であるコラリのことは、現場のことを何にも分かっていないくせに上から目線で口出ししてくると嫌っている。
楠 梛斗 (くすのき なぎと)
藍野青司の高校で教師を務める男性。青司からは「ちょっと抜けているけど真面目な先生」と評されている。生徒の椎名茉里に好意を抱いており、その想いを綴ったポエムなどを書いている。そのポエムは、一見理解しづらいが、通な人には琴線に触れるらしく、黄蝶ヶ崎柚を泣かせるほど感動させたことがある。
ブルー
藍野青司の家で飼われている猫。魚が好きで、鳥を見たら飛びかかるという猫の典型的な性質を持っている。鳴き声は「ンナー」。コラリが地上で暮らす時の依り代となっており、その時は顔がコラリの顔となってしまう。
緋山 蘇芳 (ひやま すおう)
緋山茜の母親。仕事人間でとにかく緋山家のことを第一に考えている。そのため、緋山茜を最強の跡取りとして育てるべく、余計な感情をすべて捨て去らせる教育方針をとっている。黄蝶ヶ崎家のことはあまり好ましく思ってはいないが、特別こちらから何かしようとも思っていない。
黄蝶ヶ崎 アメイシャ (きちょうがさき あめいしゃ)
黄蝶ヶ崎柚の母親。緋山家のことを快く思っておらず、柚には幼い頃から緋山茜のことを「それはもう醜くて乱暴ですぐ人を斬りつける冷酷な人間」と教え込んでいた。仕事で忙しいふうを装って、世界中を遊び回っているが、そのことは秘密にしている。柚には幸せになってもらいたいと考えており、密かに世界中で未来の旦那候補を捜している。
萱草 (かんぞう)
緋山茜と黄蝶ヶ崎柚の父親。緋山家、黄蝶ヶ崎家のどちらからもあまり必要とされていない存在で、ただ存在していればいいという日々を過ごしていたが、娘の茜と柚にはよく本を読み聞かせていた。現在は行方不明となっている。
鶴岡 太郎 (つるおか たろう)
黄蝶ヶ崎柚の付き人を務める男性。柚のために緋山家へ毎日車を出し、柚が緋山茜のゴミを回収することに付き合っている。こんなことが黄蝶ヶ崎家にバレたらクビになるという危険性を感じつつも、柚にも逆らうことができず、毎日振り回されている。そのためストレスで胃を痛めており、常に胃薬を持ち歩いている。
ケイト
お嬢様学校に、黄蝶ヶ崎柚の影武者として通っている外国人女性。しかし、見た目が完全に異なるうえに日本語もカタコトなのでその役割を果たせておらず、クラスメイトたちには柚本人でないことはもちろん、「柚の影武者をしている」ということもバレている。実は子供を持つ母親。
我修院 正蔵 (がしゅういん まさくら)
日本の総理大臣を務める男性。グリがキスノートの効果を藍野青司に証明するために、国会中継中に男性議長とカップリングさせられて、その場でキスをすることとなった。その後は、議長がオランダで性転換したことをきっかけに正式に結婚している。
牡丹 (ぼたん)
メイド喫茶「山茶花」で働いている女性。グリは「常連だから」という理由から、仕事中もお嬢様扱いをせずにタメ口でしゃべっている。フランクでサバサバした性格から、何かとドジを踏む同僚の桃のことは放っておけずによく心配をしている。グリからは桃との関係を「いい感じ」と思われており、キスノートに名前を書く候補にされている。
桃 (もも)
メイド喫茶「山茶花」で働いている女性。ドジっ子属性があり、よく転んでは失敗している。そのため、同僚の牡丹からは何かと心配されている。グリからは牡丹との関係を「いい感じ」と思われており、キスノートに名前を書く候補にされている。
引田 五二三 (ひきた ごふみ)
38歳の男性。黄蝶ヶ崎柚の脳内ファイルにインプットされている「お姉さまに想いを寄せる男性No.1098」。緋山茜の家に訪れ、茜のゴミを漁ろうとしていたが、グリのキスノートにより、近くを通りがかった警官の男性とカップリングされてしまった。
壱塚 和一 (いちづか かずいち)
27歳の男性。黄蝶ヶ崎柚の脳内ファイルにインプットされている「お姉さまに想いを寄せる男性No.755」。緋山茜の家を一望できるポイントに陣取り、望遠レンズで茜の姿を盗撮している。しかし、グリのキスノートの力により、近くを滑空していたパラグライダーの男性とカップリングされてしまった。
テリハ
京都に住む一柱の山神。女友達数人と仲良くしている藍野青司を偶然に目撃し、青司に「ハーレムの作り方を伝授してください」と突然弟子入りを志願した。普段からハーレムを作るために努力しているものの、男女の見境がなく非常にワガママな性格で、さらに何かと上から目線なのでその努力は実っていない。
藍野 聖司 (あいの せいじ)
今をときめく人気絶頂の若手イケメン声優。リリースされたBLのCDの演技に定評があり「受け役の声優と本当に愛し合っている、あれはプライベートでもくっついている」とファンの中で話題にあがるほど。グリが当初キスノートにBLが見たいからという理由で名前を書こうとしていた人物だが、間違って藍野青司の名前を書いたことがすべての発端となった。
ナンパ男 (なんぱおとこ)
グリに目をつけて声をかけてきた男性。見た目は爽やかでグリからも「イケメン」と評されるほど。気まぐれでデートを了承したグリと一緒に過ごしていたが、キスする一歩手前で「自分でもびっくりするくらい鳥肌がたった」という理由で、グリに振られることとなった。
優 (ゆう)
ミキと付き合っている男性で、藍野青司にも認められるほどの美男。女性に対して優しいが、自分の顔がカッコいいことを自覚しており、ミキ以外の彼女が何人もいる女たらし。浮気が発覚しても「俺と付き合えて楽しんだんだからいいだろ」と開き直るなど性格は悪い。
ミキ
優と付き合っている女性で、藍野青司にも認められるほどの美女。優の前では心優しい彼女を演じていたが、優の浮気が発覚した際にこれまでは自分も猫を被っていたことを告白し、優をボコボコに叩きのめす。
ストラス
危険動物マニアのもとで飼われていたオスペンギン。通称「地獄のストラス」。数年前に子供を襲って以来檻に閉じ込められていたが、現在は脱走して自由の身になっている。非常に凶暴な性格で、人間にも平気で危害を加えるため、藍野青司の住む町ではその存在は有名。戦闘力も高いので捕獲は困難を極め、ついには機動隊が出動するほど。藍野あくあのことを最も気に入っており、あくあを付け狙っては交尾しようとしている。
猫ちゃん (ねこちゃん)
動物園にいるヒョウ。動物園に輸送されるトラックに乗っている途中で、グリや緋山茜と出会った。グリからは気に入られ、茜からも可愛がられている。自身もグリや茜のことは気に入っており懐いている。
TEN-CHO (てんちょー)
大きく垂れている耳と大きな目が特徴の、犬をモチーフにしたキャラクター。フィギュア、ストラップ、着ぐるみなどさまざまなグッズ展開をしている。グリと緋山茜もこのキャラクターを好んでいる。
集団・組織
天使 (てんし)
グリの所属する集団。正式名称は「キューピッド」。人間よりも高等な存在であるとされ、独自の文明を持ち、キスノートやうまいこと解シャークをはじめとした人間界にはない不思議な力を持つアイテムもいくつも存在する。また、労働が義務付けられており、働かない天使は地獄へ落ちることとなっている。
悪魔 (あくま)
魔王の所属する集団。人間よりも高等な存在であるとされており、人間のことは家畜以下と見ている。天使がなんらかの理由で堕天して悪魔になることもある。悪魔の仕事の1つに地上の人間の愛を捨てるというものがあり、カップルから愛情を取り上げて無理矢理お互いの関係を悪くすることができる。
黄蝶ヶ崎家 (きちょうがさきけ)
要人や貴重品を「守る」ことを生業としている家系。黄蝶ヶ崎家に生まれた人間は先天的にバリアを張る能力を授かることになる。これにより、黄蝶ヶ崎柚もバリアを張ることができる。
緋山家 (ひやまけ)
要人や機関の依頼を受け、人には言えないようなことを「処理」をすることを生業としている家系。いわゆる裏稼業。基本的には刃物を用いての戦闘を得意としているが、刃物がなくとも素の戦闘能力は非常に高い。
場所
天国 (てんごく)
人が死亡した後に送られる場所。全体が雲を周りに散りばめたような神々しい雰囲気で、藍野青司はこの場所のことを「キラキラフワフワ空間」と称している。地面がさまざまな場所に繋がっており、一歩間違えると地獄や次元の狭間に落ちてしまう。そのため、歩いて移動するには細心の注意が必要となる。
神の間 (かみのま)
天国に存在する神様が生活している場所。入口はふすまとなっており、内装は畳がしきつめられ真ん中にちゃぶ台がおいてある純和風の居間のような場所。そのため、ふすまを開けたら異空間が広がっているのではないかと想像をしていた、藍野青司の期待を大いに裏切ることとなった。
地獄 (じごく)
人が死亡した後に送られる場所。オフィス街のようになっており、ここに属する者は娯楽などまったくないところで寝る・食う以外の時間は延々と仕事をさせられる。過酷な労働環境なので過労で倒れる者もいるが、そういった者は地獄より劣悪な環境の下層送りにされてしまう。
緋山邸 (ひやまてい)
緋山茜の住む家。敷地面積は広大で、日本庭園を連想させる庭がありすべて純和風で統一されている。不審者が侵入した際には黒服が出てくるなど、防犯設備も万全。しかし、黄蝶ヶ崎アメイシャからは「古臭くてセンスが悪い」と思われている。
山茶花 (さざんか)
グリがよく通っているメイド喫茶。グリは常連になりすぎて、最早従業員たちとは友達のような関係となっている。また、ここの店長はTEN-CHOの着ぐるみを着て客引きをしているが、客引きに行くと見せかけて外でサボっていることが多い。
秘湯温泉 (ひとうおんせん)
古の都に住まう神や妖怪たち専用の神聖な温泉。人跡未踏の山奥に存在し、効能は滋養強壮、疲労回復をはじめ、飲めば子宝にも恵まれるとされる「夫婦の湯」でもある。そのため、新婚の神や妖怪が入ることが多い。また、この温泉は男女で分けられておらず混浴となっている。
その他キーワード
忍法偶然ズボンがー (にんぽうぐうぜんずぼんがー)
グリが「自分の姿は人間には見えない」ということを藍野青司に証明するため、初対面の緋山茜に対してジャージのズボンを下ろした技。しかし、茜にはグリの姿が見えてしまっていたため、自分に近づいてきたこともその後ズボンを下ろそうとしていたこともすべて知られていた。そのため、おろされてもまったく動じずにその後の説明とグリとの関係性などを青司に求めていた。
キスノート
このノートに名前を書かれてカップリングされた2人は、24時間以内にキスをすることになるという不思議な力を持つノートで、カップリングされてキスしたカップルは将来的に必ず結婚する。複数名の名前を書くことも可能だが、その後複数名と結婚するかどうかは不明。なお、男が単独で名前が書かれてカップリングされずに24時間経過すると、その男は一生童貞となってしまう。
グルカナイフ
緋山茜が常に携帯しているナイフ。茜はこれを2本所持しており、主に逆手で柄を掴むスタイルで戦闘に使用する。柄の先端にはストラップが付いている。グリはこのナイフを「シンプルながら殺傷能力が高い武器」と評している。
うまいこと解シャーク (うまいことかいしゃーく)
グリが持っている「ビックリドッキリ天使メカ」。これを使用すればあらゆる人を強制的に洗脳することが可能で、グリはこれを使用して藍野青司の家族の一員という設定を青司の家族に刷り込ませている。
お姉さま人形 (おねえさまにんぎょう)
黄蝶ヶ崎柚が持っているソフトな抱き心地の人形。緋山茜をモデルに作られているが、その姿は似ても似つかないお粗末な外見となっている。唇部分はシリコン素材となっており、取り外して水洗いが可能。
愛フォン (あいふぉん)
キスノート機能を兼ね備えた天使用のスマホで、グリが天亞薇から譲り受けたもの。暇つぶし用のアプリがある以外はキスノートと変わりはなく、そこに名前を書き込めばカップリングが成立するなど、キスノートと同じ効果が得られる。
神テレビ
神の間にあるテレビで、神様がグリの動向を知るために見ている。このテレビは地上の様子が見られるようになっているが、神様の意向により主にグリしか映していない。また、神様はこれでVHSにグリの活躍を記録している。
天使の加護 (てんしのかご)
グリが自分とカップルになった藍野青司と緋山茜に付与した不思議な力。効果は単純明快で「死なない」というもの。そのため、青司は茜にグルカナイフで幾度となく刺されているが、大事には至らずに済んでいる。ただし、痛みは感じる。
グリと柚の必ず解決する恋愛診りょう所 (ぐりとゆずのかならずかいけつするれんあいしんりょうじょ)
グリと黄蝶ヶ崎柚が、藍野青司の通っている高校の保健室で勝手に開いた恋愛相談所。「相談したら一発で解決する」という噂がたち、恋愛で悩む男女が長蛇の列を作った。ちなみに解決方法は、相談者の名前とその意中の人の名前を聞いて、グリがキスノートに書き込むというもの。
打倒青司ぎゃふん大作戦 (だとうせいじぎゃふんだいさくせん)
グリや緋山茜と仲の良い様子を妬んだ男子が結束し、藍野青司をぎゃふんと言わせるために行った作戦。その作戦内容は、「エロ本を渡す」「体育のジャージを丈の短いものにする」「椅子に納豆をかける」などがある。
堕天 (だてん)
天使が悪魔になってしまうこと。堕天する理由にはさまざまなものが存在し、天使の義務である労働を放棄したり、「愛」という存在を疑うことでも堕天する。一度堕天して悪魔となった天使は、もとに戻ることはできないとされている。
俺とお前と大根で (おれとおまえとだいこんで)
グリが愛読しているBL漫画。グリがこの漫画を黄蝶ヶ崎柚に勧めており、実際に柚はこの漫画を読んで「男同士でもやはり禁断の関係なのは同じ」と自分が想いを寄せている緋山茜のことと連想させ共感している。内容は身を切るような切なさを描く、泣ける物語となっている。