戦国小町苦労譚

戦国小町苦労譚

夾竹桃の小説『戦国小町苦労譚』のコミカライズ作品。農業高校に通う歴史マニアの女子高校生・綾小路静子が戦国時代にタイムスリップして織田信長と出会い、彼のもとで農業改革に励む姿を描いた時代劇。デジタル版「コミックアース☆スター」で2017年5月から連載。単行本には各巻ごとに「農耕戯画」「躍進、静子の村」などサブタイトルがつく。

正式名称
戦国小町苦労譚
ふりがな
せんごくこまちくろうたん
原作者
夾竹桃
原作者
平沢 下戸
作者
ジャンル
戦国
 
タイムトラベル
レーベル
アース・スター コミックス(アース・スターエンターテイメント)
巻数
既刊12巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

綾小路 静子 (あやのこうじ しずこ)

農林水産省直轄の農業高等学校に通う女子高校生。男子から「隠すほどではない」と冷やかされるような凹凸の少ない体つきで、ポニーテールの髪型をしている。首席入学して新入生代表を任されるほどの才媛で、入学後も上位三位以内の好成績をキープしている。農業に関しては祖父から英才教育を施されたことで、傑出した知識と経験を兼ね備えているが、綾小路静子自身は「普通の農業高校生」と主張している。趣味は歴史で、特に戦国時代を好んでおり、寝不足になるほど関連書籍を読み漁っている。その熱の入れようは仕官したい武将の情報などを独自にまとめるほどで、これまでに記した「妄想ノート」は数冊にも及んでいる。学友からは「農耕歴女」と揶揄されており、男性との交際経験は未だゼロ。20XX年のある日、下校中に意識を失い、1565年にタイムスリップして織田信長と遭遇。生き延びるために最新の農業技術を持っていると自らを売り込み、信長に仕えることになった。その後の活躍は目覚ましく、農業のみならず、富国強兵の提唱や食肉文化の推進、入浴の推奨、兵器開発など多分野で革新をもたらし、タイムスリップから2年足らずで、歴史に名を残す信長の重臣たちに次ぐ席順を与えられている。なお、綾小路静子がタイムスリップした際に所持していたスマートフォン、手動充電器などの物品も戦国時代に転移しており、「古代から現代までの兵器一覧」など、技術革新に直結するような書籍も持ち込まれている。静子の祖父が独自に品種改良した作物の種は、技術レベルの低い初期から大いに役立てられた。

織田 信長 (おだ のぶなが)

小牧山城を拠点とする尾張国の武将。家名、仮名、輩行名、氏、姓、諱まで含めた正式名称は「織田上総介三郎平朝臣信長」。引き締まった肉体に髻(まげ)を結い、口角と顎先にヒゲを蓄えている。織田木瓜が入った弓籠手を身につけ、マントを羽織り、金鍔の刀を差している。日の本の行く末を憂いており、早急に統一して海外に勝る大国に発展させたいと考えている。しきたりに縛られない柔軟な思考の持ち主で、怪しげな風体の綾小路静子を配下に加えるなど、有能なら女子供さえ用いる度量がある。一方で、利用価値がなければ容赦なく斬り捨てる冷酷さも持ち合わせている。感情が昂(たかぶ)ると殴る蹴るの暴力に訴えることもあり、そこに女子供の区別は存在しない。家臣の反対を跳ねのけて農業に明るいという静子を不作続きの村に派遣し、試金石とした。静子の実力を認めると、領地を与えて働きに報いながらも、次々と無理難題を吹っ掛けるようになった。のちに政治や経済の面でも、静子の知識を利用すべきと考えるようになるが、諸将の情報に詳しすぎる静子が間者である疑いを捨て切れず、彩という少女を小間使いとして静子に侍らせ、身辺を探るように手配した。慎重な動きを見せる一方で、静子が設置した温泉施設を堪能したり、静子の料理を毒味を通さず口にしたりと、好奇心に突き動かされる場面も多い。正月の宴では趣味と実益を兼ねた余興として、静子に弓の勝負を持ち掛けた。この際、用意された矢をすべて命中させ、クロスボウで参戦した静子と引き分けに持ち込んでいる。なお、戦国武将に詳しい静子には、当初は織田信長にだけは仕官したくないと警戒されていた。しかし、交流を重ねるうちに、礼儀作法に厳しく所作も上品なところを認められ、評価を改められることとなった。実在の人物、織田信長がモデル。

クレジット

原作

夾竹桃 , 平沢 下戸

書誌情報

戦国小町苦労譚 越後の龍と近衛静子 12巻 アース・スターエンターテイメント〈アース・スター コミックス〉

第1巻

(2017-12-15発行、 978-4803011340)

第12巻

(2022-10-12発行、 978-4803017014)

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