花子くんたちのオフを描くスピンオフ
本編である『地縛少年ハナコくん』は、短期連載を経て、スクウェア・エニックス「月刊Gファンタジー」2015年1月号から正式連載を開始。かもめ学園を舞台に、怪異である花子くんと女子高生の八尋寧々が、怪異にまつわる事件を解決していくストーリー。レトロでかわいいキャラクターと怪異の独特な世界観、ハートフルなストーリーなどが人気を呼び、2020年1月にはテレビアニメにもなった。本作は、そんな人気作の公式スピンオフで、花子くん、寧々たちは、怪事件が起こらない平和な日には、何をして過ごしているのかという疑問に答える作品となっている。
本編のキャラが次々と登場
ときにシリアスで切ない事件を描く本編に比べ、本作で描かれるのは、基本的にほのぼのとした日常コメディ。登場するのは、花子くん、寧々、源光、源輝といった主要人物のほか、放送室メンバーや寧々のクラスメイトたち、土籠、もっけ、ヤコほかのオールキャストである。また、本編では登場が少ない、源てぃあらが主人公の話もある。本編の著者、あいだいろ本人が作者なので、もちろん絵柄に違和感はなく、このサイドストーリーを楽しむことができる。
本編では見られないコミカルなストーリー
本編では決して描かれることのないユニークなエピソードも本作の魅力の一つである。例えば、花子くん、寧々、土籠、もっけたちが「王様ゲーム」をする話や、呪いの不思議道具の暴走で、花子くんが女の子になってしまう話、花子くんが怪異風邪をひいて半透明になる話など、コミカルなストーリーが展開される。また、花子くんが光に「こないだは俺のこと助けてくれたじゃん」と、本編2巻の9、10話のエピソードを話したり、本編8巻でもっけを拾ったてぃあらのその後を描いたりと、本編とのつながりが、しばしば示されている。
登場人物・キャラクター
花子くん (はなこくん)
かもめ学園七不思議の七番である「トイレの花子さん」の怪異である少年。レトロな学生服と学生帽が特徴で、左の頰に「封」の文字が書かれた御札がある。明るく社交的だが摑みどころがなく、意地悪な性格。助手の八尋寧々をこき使う。好物はドーナツ。天才祓(はら)い師の源輝が苦手。
八尋 寧々 (やしろ ねね)
かもめ学園高等部1年A組の少女。オカルト好きで、イケメン好き。大根足にコンプレックスがある。先輩の源輝と両思いになるために花子くんを呼び出した。人魚の鱗(うろこ)の呪いにかかってしまい、呪いを解く代償として花子くんの助手になる。以後、トイレ掃除をはじめ、花子くんにこき使われている。
ベース
地縛少年 花子くん (じばくしょうねん はなこくん)
かもめ学園に住む怪異である花子くんが、女子高校生の八尋寧々達とともに、怪異にまつわる事件を解決していく。レトロホラー要素を含むハートフルコメディ作品。スクウェア・エニックス「月刊Gファンタジー」201... 関連ページ:地縛少年 花子くん
書誌情報
放課後少年 花子くん 2巻 スクウェア・エニックス〈Gファンタジーコミックス〉
(2019-08-27発行、 978-4757562622)
第2巻
(2024-02-27発行、 978-4757590663)