概要・あらすじ
書店でアルバイトをしていた高辻沙月は、客の男性に付きまとわれて困っていた。ある日、「一目惚(ぼ)れしました。付き合ってください」と、王子様のような美形の男性から告白される。沙月は驚くが、その男性は小声で「棚からこちらをうかがっている男、君のストーカーだよね。手伝わせて」と言う。沙月は話を合わせ、彼からの交際の申し出を受けると、ストーカーは諦めて帰って行った。沙月は21歳の大学生。まだ男性と付き合ったことはなく、物語みたいな恋愛に憧れていた。沙月の勤める書店で人気のミステリー作家、幸村惣一郎のサイン会が行われることに。幸村は顔を公表しておらず、初めての顔出しサイン会だった。沙月も大ファンで仕事でなければサイン会に並びたいほどだった。サイン会当日、沙月が品出しをしていると、沙月を助けてくれた王子様のような男性が「この間はどうも」と和服姿で沙月に声をかけた。彼はミステリー作家の幸村先生だったのだ。サイン会が終わり、沙月が自分もサインをもらいたかったと話すと、幸村は「また会いませんか?」と連絡先を沙月に渡した。外で会う約束をして、待ち合わせ場所に来た幸村はモデルのようにカッコ良かった。喫茶店に入り、幸村のデビュー作にサインをもらった沙月は、家宝にすると喜んだ。幸村はすぐにファンに見つかってしまい、逃げるように店を後にした二人。公園で話していると突然の雨に見舞われ、木陰に避難する。沙月はサインしてもらった本を濡れないように大事に抱え、幸村は愛おしそうに沙月にキスをした。幸村は「ストーカーの件からずるくても君が欲しいと思った」と告白。互いに惹(ひ)かれ合っていたことを知った二人の運命の恋が始まるのだった。
登場人物・キャラクター
高辻 沙月 (たかつじ さつき)
21歳の女子大生。書店でアルバイトをしている。本が好きで、ミステリー作家の幸村惣一郎の大ファン。真面目で礼儀正しく、思いやりのある女の子で、髪型は肩までの長さのストレートロング。今まで男性とお付き合いしたことがなく、物語のような恋に憧れていた。料理上手で、お菓子も作れる。自分の意見をしっかり持った姉思いの妹がいる。
幸村 惣一郎 (ゆきむら そういちろう)
人気のミステリー作家。男性。周りの女性が思わず振り返るほど甘いマスクのイケメン。豪華なタワーマンションに住み、猫を飼っている。国内だけでなく海外にも施設を展開する幸村リゾートの御曹司(おんぞうし)。長男だが家は弟が継いでいる。親の愛情を受けずに育ったため、いままで異性の好意をどこか信じられずにいた。博識な祖父が大好きで、祖父を満足させる物語を書きたいと思ったのが小説家になるきっかけ。
書誌情報
文豪に捧げる乙女 7巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2022-03-25発行、 978-4098716180)
第2巻
(2022-05-26発行、 978-4098716807)
第3巻
(2022-08-26発行、 978-4098717439)
第4巻
(2022-10-26発行、 978-4098718337)
第5巻
(2023-01-26発行、 978-4098718368)
第6巻
(2023-07-26発行、 978-4098721948)
第7巻
(2024-03-26発行、 978-4098724734)