明日にはあがります。

明日にはあがります。

漫画家の小光栗夫の日常を描いたギャグ漫画。天然の栗夫をはじめ、見た目はいかついが面倒見の良い松井ユーキや、風変わりな担当者たちなど、個性が光るキャラクターたちも魅力。「週刊ビッグコミックスピリッツ」2012年第20号から2014年第33号にかけて連載された作品。

正式名称
明日にはあがります。
ふりがな
あしたにはあがります
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

漫画家をしている小光栗夫は、漫画雑誌「少年ゲルマン」で「ときめき堕天使モモカ」という漫画を連載し、好評を得ている。しかし「少年ゲルマン」を出版している「株式会社ゲルマン出版」は、「変化なくして創造なし」という理念のもとに、突如週替わりで編集者が異動するというシステムを採用。以降、コミュニケーション能力が低く、面倒くさがりの栗夫のもとに、常識では考えられない風変わりな人たちが、担当編集者として次々に現われるようになる。

登場人物・キャラクター

小光 栗夫 (こみつ くりお)

26歳の男性漫画家。「株式会社ゲルマン出版」の刊行する漫画雑誌「少年ゲルマン」で、「ときめき堕天使モモカ」というマンガを連載している。気が小さく、コミュニケーション能力が低くて、なにかと面倒くさい性格だが、人は良い。自分の作品の登場人物であるモモカと話をすることができる。出身は千葉県松戸市。

松井 ユーキ (まつい ゆーき)

24歳の新人漫画家。小光栗夫のアシスタントを務めている。金色の短髪で、ファッションはタンクトップに膝パン、さらに耳にはゴツいピアス、腕にはタトゥーと、見た目は完全にヤンキー男だが、実は女の子。「月刊まんがメタル」という雑誌で賞を獲得し、デビューした。見た目は怖いが、実際は無口で真面目。実家は鹿児島で、老舗の素麺屋を営んでいる。

穂村 アスカ (ほむら あすか)

29歳の女性。小光栗夫の臨時ヘルプアシスタントを勤めている。松井ユーキが短期連載を始めて忙しくなったため、代わりにアシスタントに来ることになった。美人で社交性もあるが、しばらく誰とも恋愛していないことを気にしており、ちょっぴり病んでいる。

虎麻呂 (とらまろ)

大御所の漫画原作者。漫画雑誌「少年ゲルマン」をメインに活躍している。男気溢れる作品を多く手掛けており、本人の見た目も、いかつく声も低いため、怖い人と誤解されがち。本当は若者と仲良くなりたがっている、初老のおちゃめなおじさん。小光栗夫のことを気に入っている。

小光 竹夫 (こみつ たけお)

小光栗夫の兄。いつもサングラスをかけており、オールバックの髪形とバイクに乗っているのが特徴。見た目はいかついが、わりとお茶目。無職でふらふらしている。一念発起してTV番組の『SASUKE』に出場したが、1stステージの最初で脱落した。

さっちゃん

小光竹夫の彼女で19歳。家庭の事情で、小さい頃から家族と離れて育った。そのわりに、明るく天真爛漫な性格。いつも笑顔で、こぼれる八重歯がチャームポイント。弟がいる。

松井 優花 (まつい ゆうか)

松井ユーキの妹。17歳の女子高校生。実家の鹿児島で暮らしている。姉の夢を応援し、その一方で、奔放な姉のファッションや職業が、厳格な祖父母にバレないように気を使っている。

金城 文乃 (きんじょう ふみの)

小光栗夫と同じアパートの隣の部屋に住んでいる女性。美容師見習いをしており、まだ沖縄から上京したばかり。「東京は物騒だ」と繰り返す実家の母親の影響を受けている。栗夫と松井ユーキが、漫画のストーリーについての打ち合わせをしているのを聞き、犯罪者と勘違いして通報した。

小光 研太郎 (こみつ けんたろう)

小光栗夫のいとこの青年で、さわやかなイケメン。国立大学を卒業し、大手商社に勤務している。親戚中の自慢の男性で、漫画家という不安定な職業の栗夫にとっては、比べられると肩身の狭い相手。

笹崎 桃華 (ささざき ももか)

2年前に小光栗夫が通っていた喫茶店の常連だった女性。清楚な美人で、いつもいるかの写真集を見ていた。栗夫と会話を交わすうちに次第に親しくなったが、栗夫にいるかの絵を40万円で売りつけた後に姿を消した。

駿河 コジロウ (するが こじろう)

ベテランの男性漫画家。1983年にデビューし、代表作は「ゲンコツくん!!」。コミックス販売は累計2000万部に及ぶ。さらに手掛けた作品のうち、これまで3本がアニメ化もされている。見た目は優しそうな普通のおじさん。

杉本☆RYO (すぎもとりょー)

ベテランの男性漫画家。1982年にデビューし、代表作の「BODY」はドラマ化もされている。コミックス販売は累計3500万部に及ぶ。いつもキャップをかぶっている。

森田 よしかづ (もりた よしかづ)

ベテランの男性漫画家。1984年にデビューし、代表作は「ペナルティー」「ルート162」など。コミックス販売は累計5500万部に及ぶ。手掛けた作品が多数アニメ化されている。ヘビースモーカー。

北野 耕一郎 (きたの こういちろう)

ベテラン漫画家の男性。1983年にデビューし、代表作は「英雄進化論」「ボヘミアンズ」など。アニメ、ドラマ、映画をはじめ、多数の作品が映像化されている。コミックス販売は累計1億7000万部に及ぶ。無精ひげがトレードマーク。

仲村ミチヨ (なかむら みちよ)

株式会社ゲルマン出版で働く23歳の女性。入社1年目で、新たに小光栗夫の担当になった。昔は漫画家を目指していたこともあったが、絵はあまり上手くない。意欲にあふれているが天然なところがあり、ド天然の栗夫を困惑させるほど。

田中 (たなか)

「株式会社ゲルマン出版」で働く男性編集者。「少年ゲルマン」において小光栗夫の担当を務めた。以前所属していた部署が少女漫画雑誌だったこともあり、女の子が主人公である「ときめき堕天使モモカ」に理解を示し、栗夫に的確なアドバイスを送った。ちなみに、次に「月刊社交辞令マガジン」に異動することになる。

加護 (かご)

「株式会社ゲルマン出版」で働く男性編集者。田中の次に小光栗夫の担当を務めた。もとは雑誌「月刊カーゴパンツ」の担当だったこともあり、いつもカーゴパンツを履いているが、ポケットが多すぎて、どこに何を入れたのかがわからなくなるのが欠点。

当城 (とうしろ)

「株式会社ゲルマン出版」で働く男性編集者。加護の次に小光栗夫の担当を務めた。もとは雑誌「月刊素人倶楽部」の担当だった。話し方がチャラく、まるで素人のような質問や受け答えをしては、栗夫をイラつかせる。

ミナミ

「株式会社ゲルマン出版」で働く女性編集者。当城の次に小光栗夫の担当を務めた。もとは雑誌「月刊大阪ホステス通信」の担当だった。関西弁で話し、やしきたかじんを敬愛している。何かというと「やっぱ好きやねん」を歌い出す。

不阿久 悠 (ふあっく ゆう)

「株式会社ゲルマン出版」で働く男性編集者。ミナミの次に小光栗夫の担当を務めた。もとは雑誌「月刊まんがメタル」の担当で、化粧やアクセサリーが強烈なため、少々怖い印象を与えるが、意外に親切な性格。

丸氏井 (まるしい)

「株式会社ゲルマン出版」で働く女性編集者。不阿久悠の次に小光栗夫の担当を務めた。もとはキャラクター事業部にいたため、キャラクター商品を作って売り出そうという戦略を練る。だが、栗夫が漫画家であるという基本情報を把握しておらず、「ときめき堕天使モモカ」ではなく、栗夫自身の商品を作ってしまう。

モモカ

小光栗夫の漫画作品「ときめき堕天使モモカ」に登場するキャラクター。ツインテールの髪型で、手にはいつも魔法のステッキを持っている。現実世界の栗夫と話をすることが可能で、困った時は助言をしたり、時にはツッコミを入れる。ただし、実際はすべて栗夫の妄想によるもので、その言動は栗夫のメンタル状態に大きく影響を受ける。

場所

株式会社ゲルマン出版 (かぶしきがいしゃげるまんしゅっぱん)

超大型出版社。小光栗夫の執筆する「ときめき堕天使モモカ」が掲載されている漫画雑誌「少年ゲルマン」を出版している。資本金は12億5400万円、社員数は7431人。政治・経済からオカルト・エロスまで幅広い分野をフォローし、年間1000種類もの雑誌を発行している。当初は週に一度の割合で編集者が部署を異動していたが、やがてそのシステムはなくなった。

その他キーワード

少年ゲルマン (しょうねんげるまん)

少年向けの漫画雑誌。小光栗夫が執筆する「ときめき堕天使モモカ」が掲載されている。他の掲載作品に、「酔いどれ弁護士」「裁きの狙撃手」「神撃巨重兵器サスペリオン」「最強拳士サトル」「死神の左腕」「マリー・アントワネット伝」などがある。

ときめき堕天使モモカ (ときめきだてんしももか)

小光栗夫が執筆している漫画。「少年ゲルマン」に連載中。少女漫画畑出身の担当編集者が就いたため、理解を得ることに成功。少年誌であるにもかかわらず、燃えキャラの女の子が主人公。普段はちょっぴりドジな中学生のモモカが、本当は悪と戦う堕天使である、という設定の物語で、作中にはギャグ要素もちりばめられている。

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