概要・あらすじ
18歳の少女漫画家・船橋夏見は、少女漫画雑誌でラブコメ漫画『夢見るランチョン人形』を連載していた。しかし、絵柄を変更したことにより人気を落とし、ついに打ち切りとなってしまう。それから14年間失踪することになり、40歳になって復活、ついには巨匠漫画家となる。空白の14年間の間に波瀾万丈な生活をし、波瀾万丈な体験をしたからこそ描かれる異色ストーリー。
登場人物・キャラクター
船橋 夏見 (ふなばし なつみ)
登場時は18歳の少女漫画家。少女漫画雑誌でラブコメ漫画『夢見るランチョン人形』を連載していた。男性読者に向けて絵柄をエロ方向へ変更したことがきっかけで人気を落とし、連載を打ち切られる。その後、14年間にわたって漫画業界から姿を消し、さまざまな体験をした後に漫画家に復帰。最終的には巨匠と呼ばれる作家になる。
猪上 マゲオ (いのうえ まげお)
船橋夏見の担当編集者で、初登場時は28歳の男性。仮面を常に被っている。「異性と肉体関係を持ったことのない漫画家に恋愛漫画は描けない」が持論で、夏見に成人漫画を手渡すなどセクハラ紛いの指導を行う。しかし、夏見から誘惑されたときには叱りつけるなど、貞操観念に厳しい一面もある。趣味はソープ通い。
五夜 (ごや)
喫茶「男性女性」を経営する男。面倒見のいい性格で、連載を打ち切られてアパートを追い出された船橋夏見を、住みこみのウェイトレスとして雇う。しかしその半年後、受験ノイローゼの学生に店を放火され、夏見に謎のメッセージを残して死亡する。
馬錦 (ばきん)
喫茶「男性女性」の常連客だった若者。実家が土地持ちで、優雅な生活を送っている。行き場所を失った船橋夏見と同棲し始める。当初は紳士的な態度をとっていたが、チャイナドレスの女性でなければ興奮しない性癖の持ち主。しばらくして中国人女性と同棲し始めたことで、夏見とはケンカ別れをする。
刃流動 (ばるど)
円造組に雇われた麻雀の代打ちの男。関東でも屈指の代打ちに成長した船橋夏見と対局して勝利する。しかし、その後、別の組の代打ちと対局して敗北。自分の身にかけていた巨額の保険金で負債を賄うため、部下に自分を撃たせて死亡する。
円造 (えんぞう)
ヤクザ円造組の親分。一時は船橋夏見と敵対していたが、その後、夏見の勝負師としての才能を見込み、円造組に参謀として引き入れる。5年後、日本を陰で操る存在を目指して関東を掌握しつつあったが、提携予定だった横浜奇江田会に裏切られ、死亡する。