概要・あらすじ
晩夏の頃のとある水辺。一匹の蝶を追いかける少女が主人公。いつの間にか足を踏み入れた彼岸花の群生地帯で、少年と少女が再会する様子を、独特の水彩画タッチで叙情的に描いた絵本のような作品。死んでいた蝶が、彼岸花が咲き誇る川をさかのぼっていく姿を、「とうろうみたい」とつぶやくなど、お盆の送り火や灯籠流しを思わせる描写がある。
第9回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞(2005年)。
登場人物・キャラクター
少女 (しょうじょ)
白いワンピースを着たおかっぱの少女。川辺で一匹の蝶を見つけて追いかける。川の上を飛んで逃げる蝶をなおも追いかけようと、彼岸花を手折って足場を作るが、彼岸花をかき分けるように現れた少年に呼び止められる。少年とは親しいようだが、2人の関係性は描かれていない。
少年 (しょうねん)
白いTシャツ、短パンの男の子。主人公である少女がたどり着いた、彼岸花が群生している場所に現れる少年。少女とは親しいようだが、関係性は描かれていない。