最遊記異聞

峰倉かずやの『最遊記外伝』の続編で、「最遊記」シリーズの原点ともいえるスピンオフ作品。本作『最遊記異聞』の主人公である峯明は、のちに「最遊記」シリーズに登場する玄奘三蔵の師となる人物・光明三蔵であり、峯明がいかにして光明三蔵になったのか、そして2つの「天地開元経文」を継承することになったのかが描かれる。「コミックZERO-SUM増刊WARD」で2009年より連載された作品。なお、本作には「最遊記」シリーズの主要メンバーである「三蔵一行」は登場しない。

正式名称
最遊記異聞
作者
ジャンル
アクション
レーベル
ZERO-SUMコミックス(一迅社)
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

『最遊記』の物語から時をさかのぼること40年。「減点僧」と呼ばれる峯明が、天地開元経文と三蔵法師継承権を得るために、桃醍玄灰など一ノ班の面々とともに、大霜寺にて待覚法師をはじめとする僧侶たちのもとで、体術・法術・学問を学び、厳しい修行に挑んでいく。これと併せて、修行僧同士の戦いによる、三蔵法師継承権をかけた試験もスタート。

しかし、峯明は「1人でも多く生き残るように」という待覚法師の言葉に違和感を覚え、やがてこの試験の真の狙いを知ることになる。

登場人物・キャラクター

峯明 (ホウメイ)

一ノ班に属する青年の修行僧。天然でマイペースな性格。修行の手抜きや寺院内で賭博をするなど、日頃から不真面目な態度を指摘され、「減点僧」と呼ばれている。一方で才能には恵まれており、法呪を唱えずに呪術を使うことができる。また、仲間思いの一面もあり、時には師範にも容赦なく盾突く。のちに「最遊記」シリーズの「光明三蔵」となる。

桃醍 (トウダイ)

一ノ班に属する青年の修行僧。大柄で厳格な雰囲気を漂わせるが、峯明をはじめ周囲からは「桃ちゃん」と呼ばれている。峯明や玄灰の良き理解者でもあり、保護者的役割を担わされたうえに、時には一ノ班をまとめるリーダー役を務める場合もある。のちに「最遊記」シリーズの「剛内三蔵法師」となる。

玄灰 (ゲンカイ)

一ノ班に属する妖怪の修行僧。見た目は小柄で細身の少年だが、見た目の歳が止まっているだけで実際は子供ではない。峯明とは友人関係にあるが、修行僧の中では唯一の妖怪。妖怪が代々継承される「魔天経文」を授かるのに最も有力な人物だったため、一部の修行僧や象凌からは嫌われている。触れた相手の未来を読み取る「先見の力」を持っており、かつてその力を親に悪用されていたことがある。 峯明はこの力のことを知っており、玄灰に触れられることを拒んでいる。

待覚法師 (ジカクホウシ)

大霜寺の最高師範を務める老人。年老いているものの武術・法術の修行では候補生に容赦がない。本気で鞭を振るうため、「鬼の待覚法師」とも言われる。日頃からタバコを吸い、下山すればキャバクラに行くなど素行が悪く、峯明からは、陰で「ドSエロジジイ」と呼ばれている。

青藍 (セイラン)

一ノ班に属する青年の修行僧。剃髪した二枚目で、一ノ班ではもっとも外見が僧侶らしい。また文武両道に長け、冷静で真面目な、冗談が通じない人物。峯明の不真面目さを嫌ってはいるが、その才能は認めている。日頃周囲がふざけていても、顔色一つ変えずクールに振る舞っている。実は犬猫の類の動物が大の苦手で、近寄られると脂汗が止まらなくなってしまう。

道卓 (ドウタク)

一ノ班に属する青年の修行僧。学力・体術に優れる。剃髪をしているが強面で、外見は真面目というよりも、破戒僧のイメージが強い。その見た目に反してフランクに人と接するため、教官の僧侶たちからも信頼されている。サバサバした性格で、班の中でも頼れる兄貴的存在。

蝶庵 (ジョウアン)

一ノ班に属する青年の修行僧。髪色は紫でセミロング。胸元に薔薇の刺青を入れたナルシストで、班内では「お蝶」と呼ばれている。美的センスにこだわりを持ち、何かと「美しくない」と評するのが口癖。華奢な体つきで体術は不得意だが、法術は峯明の次に長けている。

丸福 (ガンプク)

一ノ班に属する青年の修行僧。頭にバンダナを巻き、関西弁を話す。太っているように見えるが、それは脂肪ではなく筋肉によるもの。異国人で本名は「マルコム」といい、その名前と丸顔から班内では「マル」と呼ばれている。班内のムードメーカーを務める陽気な性格で、誰とでも気さくに接することができる。一次試験の際には、効率の良さを考え、本人の了承なしに蝶庵と勝手にチームを組むなど、要領のいいところもある。

抄雲 (ショウウン)

一の班に属する青年の修行僧。丸坊主頭で、右目の横にはかつてナイフで刺された傷がある。眉が薄く、左耳には銀のピアスをしている。親に反抗してチンピラとなっていたが、家庭の事情から三蔵法師継承試験を受けることになった。少々怒りっぽい性格だが、班の中では冷静なツッコミ役となっている。

隆善 (リュウゼン)

一ノ班に属する青年の修行僧。剃髪をしており、メガネと腕時計を身に付けることを欠かさない。班で付いたあだ名も、そのまま「メガネ」である。青藍に似て秀才と呼ばれるが、頭の固さは青藍以上。体術はあまり得意ではないが、努力を重ねて学問と呪術では優の成績を修めている。

義兆 (ギチョウ)

一ノ班に属する壮年男性の修行僧。黒髪の短髪で、肩から赤いタオルをかけている。元は妻帯者であったが、嫁と娘に逃げられたことがきっかけで出家した。表裏のないまっすぐな人物で、性格もハイテンション。班の中では暑苦しくウザがられており、付いたあだ名は気さくに「ぎっちょん」。学問が苦手。

宗迅 (ソウジン)

一ノ班に属する最年長の男性修行僧。白髪頭で試験官と間違えられるほどに歳を取っている。そのため、修行僧と認識されないことも多く、班の中では「カーネル」と呼ばれている。過去の豊富な経験と、頭の回転の速さには定評があり、年齢のわりに体術の腕前もかなりのもの。

象凌 (ゾウリョウ)

胴体が太くて唇が厚く、頭頂部のみ剃髪した男性の僧侶。待覚法師が不在の際、臨時の体術師範として抜擢された。過去に三蔵法師継承試験を受けたものの落選。その腹いせに、一ノ班の修行僧に対して容赦ない修行を課していく。妖怪である玄灰に対してはより厳しく当たり、象凌をコケにする峯明を危険視する。

集団・組織

一ノ班 (イチノハン)

三蔵法師候補生で構成された班の1つ。三蔵法師継承に必要な学問・法術・体術の総合成績が良好で、三蔵法師に最も近い者たちが在籍できる。しかし、第一次試験により多くの脱落者が続出し、残ったのは峯明、桃醍、玄灰、青藍など11名のみ。

場所

大霜寺 (タイゾウジ)

荒々しい自然の中に建立された寺。人里から離れた過酷な環境を誇る。200名を超える修行僧が集うが、なかにはその過酷さに耐えられず脱落する者、死ぬ者もいる。また、歴代の最高僧を排出した寺としても有名であり、峯明たちも、ここで三蔵法師継承権を得るために修行に励む。

その他キーワード

先見の力 (サキミノチカラ)

玄灰の持つ力。触れた人の未来を読み取ることができる。それは、相手の死を読むことでもあり、玄灰が両親のもとにいた頃には、商売道具として使われていた。玄灰がこの力を使う時は、感情に蓋をするため、眼に光がなくなる。これを人は「死神の眼」と呼ぶ。

SHARE
EC
Amazon
無料で読む
マンガリスト
logo