東京喰種トーキョーグール:re

外見上は人間とほぼ同じだが、人間を捕食して生きる謎の存在・喰種。事故がきっかけで、そんな喰種と人間の狭間に立つ存在となってしまった青年・金木研の苦悩と戦いの日々を綴った石田スイのデビュー作『東京喰種』の第二部。「20区梟討伐戦」で喰種対策局(CCG)に囚われた金木研が、「佐々木排世」として、まったく別の人生を歩む姿を描く。前編に引き続き『週刊ヤングジャンプ』にて、2014年46号より連載開始。2019年3月現在、コミックス16巻が発行されている。2018年テレビアニメ化。

正式名称
東京喰種トーキョーグール:re
ふりがな
とうきょうぐーる り
作者
ジャンル
ダークファンタジー
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

凶悪化する喰種に対処すべく、喰種対策局(CCG)は特殊な実験対集団を新設した。その名はクインクス班。新たに考案された「クインクス施術」によって、喰種の赫胞を人体にインプラントし、喰種と同等の能力を備えた捜査官を養成しようという試みだ。そのメンバーは、適性によって選ばれたCCGアカデミー・ジュニアの卒業生たち。班長の瓜江久生二等捜査官、三等捜査官の不知吟士、同じく三等の六月透米林才子の4人だ。そして彼らの指導官として抜擢されたのが、一等捜査官の佐々木排世である。排世自身もまた、クインクスたちとは違った意味で実験的な存在だった。彼はかつて金木研と呼ばれていたSSレート喰種。かつての記憶を封印され、喰種を狩る立場となった青年は、迷いと悩みを抱えながら、新たな人生を歩み出す。

トルソー編(第1巻)

喰種対策局(CCG)局長・和修吉時の肝いりで、真戸班の傘下に新設されたクインクス班(Qs)だが、設立から数ヶ月を過ぎてなお、芳しい成果は上げられないままでいた。最強の捜査官である有馬貴将を超える捜査官をつくるという、班創設の目標達成はおろか、まともな捜査すら覚束ないていたらくだった。その最大の原因は、メンバーの結束不足にあった。班長の瓜江久生は有能だが上昇志向が強すぎる故にスタンドプレイに走りがち。昇給目当てで手柄に拘る不知吟士は、考えなしに暴走する。米林才子は引き籠りのニートのような生活態度で、仕事そのものにやる気を見せない。唯一まともなのは六月透くらいで、班の方向性は完全にバラバラ。彼らの指導官に任ぜられた佐々木排世は、頭を抱える日々が続いていた。そんな排世の下に、瓜江と不知の両名が勝手に、下口班担当の喰種「トルソー」(冴木空男)の捜査を行っているという情報がもたらされる。「トルソー」は、被害者の頭部お呼び両手両足を切断、胴体のみを持ち去るという異常な犯行を繰り返す喰種。推定レートはAで、新人が手を出すには危険な相手である。捜査を担当している下口班も、なかなか尻尾をつかめないでいる難敵だ。ところが、捜査会議の席上で下口上等捜査官と真戸暁上等捜査官が衝突、その成り行きで真戸は、佐々木とQsでも、ひと月で「トルソー」の人相くらいは押さえられる、と啖呵を切ってしまう。かくして排世は、強引な上司・真戸暁の命令により、Qsのメンバーの統制も不十分な中、困難な「トルソー」の捜査に挑むことになる。

オークション掃討作戦編(第2巻~第3巻)

瓜江久生不知吟士の独断専行にレートS~喰種「オロチ」(西尾錦)の乱入、さらには佐々木排世赫子暴走など、様々な要因が重なり、「トルソー」(冴木空男)の捕獲は失敗に終わった。この失敗を受け、瓜江は班長から降格され、新たに不知が班長に就任した。クインクス班も捜査を一度白紙に戻し、13区の鈴屋班のサポートに回ることになる。その鈴屋班が現在捜査の対象としているのは「ナッツクラッカー」だった。レートはA~で、男性の睾丸を狙った捕食を行うという、際だった偏食性を持つ女性の喰種である。また、単に人間を捕食するだけでなく、喰種のマダム界隈から依頼を受け、オークションに供する人間の調達なども行っている。そのリストを調査した結果、10~20代の女性が数多く調達されていることが明らかとなる。そこで排世たちは自分たちが囮となって、オークションの詳細な情報収集を試みる。試みは見事に成功、六月透が「ナッツクラッカー」と接触し、彼女から「バイト」に誘われたのだ。かくしてオークションの日付が判明し、これをきっかけに、大規模な「オークション掃討作戦」が展開されることとなる。参加するのは鈴屋班、真戸班、平子班、下口班、そしてS2班などのチーム。指揮を執るのは、対策Ⅱ課の和修政准特等捜査官。喰種対策局(CCG)現局長・和修吉時の長男であり、ドイツで数々の実績を上げた切れ者だ。ただし、冷徹なまでの合理主義者で、成果を上げるために必要ならば、犠牲など意に介さない非情さを持つ。今回の作戦でも、捜査官はもちろん、一般市民の犠牲すら計算ずくである。

一方、オークションを主催する「マダム」側も、決して警戒は怠っていない。提携関係にある「アオギリの樹」にボディガードを依頼。アヤト(霧島絢都)、ナキ草刈ミザ、ヒナミ(笛口雛実)を含む、腕利きチームが派遣された。ただし、そのメンバーの中に「アオギリの樹」にかくまわれ中の「トルソー」が加わったのは、不安定要素といえる。かくしてオークションは開催された。司会進行は「道化師」の面々、さらには月山家の喰種たちも参加するなど、オークションには「金木研」に縁の深い顔ぶれが揃うこととなる。さらに「アオギリの樹」には、「オウル」と呼ばれる謎の隠し球も。さまざまな思惑が絡む中、「オークション掃討作戦」は進んでいく。

月山家駆逐作戦編(第4巻~第6巻)

「オークション掃討作戦」で功績を挙げたことにより、クインクス班は揃って昇進した。不知吟士米林才子は二等、瓜江久生六月透は一等に、そして彼らの指導官である佐々木排世は上等に、直属の上司である真戸暁は准特等捜査官となった。また、不知は「ナッツクラッカー」の赫子をベースにしたクインケを拝領することとなり、班の戦力も向上する。加えて排世は、捕縛したヒナミ(笛口雛実)の所有権を認められ、「コクリア」に収監された彼女から情報収集を行うこととなる。そんなクインクス班の新たな任務は、キジマ班を含むS1班との合同による、コードネーム「ロゼ」の捜査だった。「大量誘拐」を組織的に行っているロゼヴァルト家に関連すると目される喰種たちである。作戦指揮官はS1班長の宇井郡特等捜査官。有馬貴将の下で鍛えられた腕利きだ。喰種の中でも高い地位にあり、手がかりを残さない周到さを持つ困難な相手に対し、知恵比べ的な捜査が開始される。

一方、喰種対策局(CCG)に「ロゼ」としてマークされた月山家は、混乱のさなかにあった。原因は「金木研」を失ったショックから、跡取り息子である月山習が狂乱状態になってしまったことだった。何を食べても満たされない彼のため、数多くの誘拐を行ってきたが、習の飢えと狂気は増すばかり。習に忠義を尽くす月山家の使用人カナエ・フォン・ロゼヴァルトは、そんな様子に心を痛めていた。やがてカナエは悩んだ末、掘ちえの助言を受け入れ、月山習に「金木研」の生存を伝え、習と佐々木排世が接触する機会を設ける。それが月山家を崩壊の危機に陥れる可能性を知りながら。こうして習と排世の接触が始まった直後、キジマ式准特等捜査官による「爆弾」が投下される。唯一捕獲に成功していた「ロゼ」の同胞を残忍に切り刻む動画をネットに公開し、彼を助けたければ自分を殺しに来い、と「ロゼ」を挑発したのだ。「金木研」への習の執着と、危機に瀕した同胞を救いたいという焦り。そして習への忠義心と、「金木研」への嫉妬にも似た感情の狭間で揺れるカナエ。習と接触した排世も、自分の中にいる「金木研」とどう向き合うべきなのか、思いを巡らせていた。そんな混沌とした状況の中、CCGによる月山家への包囲網は徐々に狭まっていく。そして確たる証拠をつかんだCCGは、「月山家駆逐作戦」を決行する。

アオギリの樹殲滅作戦編(第6巻~第9巻)

月山家駆逐作戦」から半年、クインクス班(Qs)は再び瓜江久生を班長として、和修政率いるS2班の傘下に配置転換。さらに3人のメンバーを加えて再編成された。加わったのは、正義感の強いジュニア特待生の髯丸トウマ白日庭で英才教育を受けた台湾出身の小静麗、安浦清子特等の甥っ子である安浦晋三平の3人。その一方で、指導官だった佐々木排世は准特等に昇進したことをきっかけにQsの元を離れ、対策Ⅰ課、有馬貴将率いるS3班の書記に就任した。そんな中、喰種対策局(CCG)は総力を挙げて「アオギリの樹殲滅作戦」を遂行しつつあった。キーポイントはふたつ。その第一は「隻眼の王を討つ」こと。そして第二は「アオギリの樹の根城を叩く」ことだ。佐々木排世はこれらの内、第一の目標を達成すべく、元キジマ班の旧多二福とともに「隻眼の王」と思しき人物を特定、捜査に当っていた。ただし相手は知名度が高く、情報が漏れれば社会的な影響も無視できない。その相手とは高槻泉。ベストセラー作家であり、「金木研」も大ファンであった人物だ。捜査は慎重に行われていたが、全く予想外の展開を見せる。高槻泉自身が排世たちの前に出頭し、彼に頼み事を持ちかけてきたのだ。高槻泉の「最後の作品」について会見を開くよう、編集部と対策局に便宜を図ってほしい、というのだ。さらに彼女は排世に対して会見に同席するよう求めてきた。かくして会見は行われ、その席上で高槻は自らが喰種であることを発表、「最後の作品」は自分と同じようにこの世に「生まれ間違え」血肉を貪る、孤独な同胞たちのために描いた、と発言したのだ。生中継で行われた衝撃の発言に世間は騒然とし、さらにその後出版された高槻の「最後の作品」である「王のビレイク」はセンセーショナルな話題となる。ヒロイックに描かれる「隻眼の王」の存在は民衆の興味を搔き立てた。さらに衝撃的なのは、作中において、CCGの創設時から組織を統轄してきた和修家が、喰種の協力者だとほのめかしている点だ。CCG側の喰種組織の名は「V」。しかも高槻は排世に対し、その事実を裏付ける証拠すら提示したのだ。

もうひとつのキーポイントである「アオギリの樹の根城を叩く」ことも、着々と進行していた。根城と目される場所は、東京湾の無人島である流島。戦時中は首都防衛の拠点として要塞化されていた島である。既に調査のため鉢川班が六月透を伴って上陸していた。ところが、彼らは「オウル」に発見され鉢川が死亡。辛くも逃げ延びた六月も「トルソー」(冴木空男)に囚われ、島を脱出できたのは穂木あゆむ一等捜査官ただひとり。CCGはその穂木あゆむの情報を元に、最大戦力による「アオギリの樹殲滅作戦」を計画、局長である和修吉時自らが総指揮を執り、和修政丸手斎の両名も指揮に加わる。そして現場に乗りこむのは実戦経験豊富な特等捜査官である法寺、鈴屋什造宇井郡がそれぞれ率いる一~三番隊までの3チーム。クインクス班も法寺の一番隊に加わり、流島に上陸する。彼らは行方不明となっている六月の救出を最優先とする決意を固めていた。そんなCCGの動きに呼応して、「アオギリの樹」の幹部のひとりである「ラビット」こと霧島絢都は、密かにある計画を立てていた。それは再びの「コクリア破り」。近々、収監された喰種の大規模廃棄があるという噂を聞きつけた絢都は、「オークション掃討作戦」で囚われの身となった笛口雛実を救うため、CCGの注意が流島に集中するこの機会を狙って行動を起こそうとしていたのだ。だが、かつての「コクリア破り」から教訓を受けたCCGに手抜かりはなかった。アオギリの樹殲滅作戦の部隊とは別に、コクリアをはじめとした重要拠点を警護する「本土防衛班」を準備してたのだ。しかもコクリアの警護を担当するのは、最強の捜査官である有馬貴将率いる0番隊。加えて、笛口雛実と関係の深い佐々木排世も参加していた。

隻眼の王編(第10巻~第11巻)

喰種対策局(CCG)を裏切って笛口雛実を救出した佐々木排世は、「コクリア襲撃事件」の主犯格として、対策局から重要指名手配者を受ける身となった。そんな彼は、佐々木排世の名を捨て、元の「金木研」として、共にコクリアを襲撃した面々や、有馬貴将から託された元0番隊のメンバーたちらとともに喫茶「Re:」に身を寄せていた。喫茶「Re:」には、かつての「20区梟討伐作戦」で死亡したと思われていた古間円児と入見カヤ、加えて「オロチ」としてCCGから手配されている西尾錦といった元「あんていく」店員たちの姿も。それだけではなく、月山習ナキを筆頭とする「白スーツ集団」、元「アオギリの樹」幹部であり「刃」の首領を務める草刈ミザ嘉納明博への復讐心を燃やす安久黒奈など、流島の殲滅作戦を生き延びた喰種たちも集結。それぞれに複雑な事情を抱える面々を前に、有馬貴将を倒した最強の喰種である金木研は、新たな「隻眼の王」となることを宣言する。その目的は、先代の遺志を継いで喰種とヒトが理解し合える世界をつくることだった。彼は自らを筆頭とする新組織「黒山羊」を立ち上げ、人間を喰種との話し合いのテーブルに強制的につける為の活動を開始する。

対するCCGは、混迷のさなかにあった。流島の作戦中に局長の和修吉時が死亡、加えて総議長の和修常吉を始めとする和修家の主だった人々までもが、謎の勢力による襲撃を受けて死亡したのだ。さらに総議長の死後、彼の書斎から直筆の推薦状が発見された。そこには「和修家分家旧多宗太を対策局次期局長に推薦する」と記されていた。本来なら、和修家の直系であり、特等としての実績もある和修政が局長に就任するのが通例である。それが目立った実績がないどころか、経歴すらあやふやな一等捜査官の旧多宗太(旧多二福)を局長に据えるなど前代未聞の異常人事だった。ところが、自分が就くべき地位を奪われる立場である和修政が、ショックからの放心状態で、とても局長の仕事をこなせるとは思えない。CCGの幹部である特等たちは頭を抱えるばかりだった。総議長の遺言によって「和修旧多宗太」となった旧多は、そんなCCGの混迷と、新たな「隻眼の王」誕生を狡猾に利用する。裏で手を結んでいる道化師を動かし、CCGの支局を次々と襲撃させ、それを「隻眼の王」の仕業に見せかけたのだ。「隻眼の王」を悪の象徴として世間に認識させ、その一方でCCGの危機感を煽ることで自分望む方向に誘導していくという目論見である。旧多の目論見は見事に成功。局内では、暫定的に局長代理となった和修政よりも、旧多を支持する勢力が着実に増加していく。一方「黒山羊」は、そんな旧多の動きに対応策を練りつつ、平行して別の作戦を進めることとなる。それは対策局のラボへの潜入だった。目的は、オウルをかばって瀕死の重傷を負った真戸暁を救うことにあった。真戸は万丈数壱Rc細胞による治療で一命は取り留めたものの、意識不明のままで、更なる回復にはRc抑制剤の入手が不可欠である。そこで「黒山羊」は、「隻眼の王」の大切な人のため、危険を承知で対策局のラボ潜入に挑む。

隻眼の王編(第11巻~第12巻)

道化師による襲撃騒動が収束した後、喰種対策局(CCG)は体制を大きく刷新した。和修家一族が抹殺され、和修政特等も行方不明となったため、局内に残る和修の血族は旧多二福のみになった。その結果、彼は「和修吉福」と名を改めて新局長に就任する。彼の後見人だった宇井郡特等は、新局長の補佐を務めるためS1班を離れ、代理として田中丸特等がS1班を指揮する。和修政が指揮していたS2班の班長には、彼の側近だった瓜江久生一等が大抜擢され、同時に上等捜査官に昇格した。新局長となった和修吉福は、新体制発表の壇上で、新造のクインクス部隊「オッガイ」を披露、彼らの手によって捕縛した「佐々木排世」とピエロのメンバーを登壇させ、その場で処刑。そしてCCGの新たな目標である「東京完塞」即ち全喰種の殲滅を高らかに宣言した。この方針の下、和修吉福はオッガイを大々的に動員し、「黒山羊」のアジトの1つを急襲、喰種の死骸を街頭に山と積み上げ、民衆に対してCCGの正義を印象づけるパフォーマンスまでしてみせた。そんなCCGの動きを脅威に感じた金木研は各アジトの解散を決意、CCGの捜索から逃れようと動き出す。ところがそんな矢先、彼の目の前にかつての部下であるクインクス班六月透が現れる。その瞳には、尊敬する元上官への恋慕の情と、隠しようのない狂気が宿っていた。

隻眼の王編(第12巻~第13巻)

喰種対策局(CCG)によるオッガイを中心とした大規模な喰種掃討が続く中、「黒山羊」はその拠点を地下に広がる24区の中層に移していた。元々24区をつくったのは、数十年も前に、CCGを壊滅寸前まで追いつめた喰種の英雄だった。彼は金木研と同じ「隻眼の喰種」だったいう。CCGが凄腕の新部隊を創設したことで地上を追いやられたものの、彼は地下へ潜って新たな国をつくった。それこそが24区だったのだ。彼らは24区の最深部に潜み、今も人間たちへの復讐の機会を窺っているという。カネキはその存在を調査するため、霧島絢都をリーダーとする部隊を派遣していた。その一方で、「黒山羊」は、地上で行き場を失った仲間たちを保護し、反転攻勢の機会を窺っていた。しかし内実は火の車だった。地上はCCGに制圧されて満足な食糧も確保できず、彼らは飢えに直面していた。「隻眼の王」たる金木研は、状況を打破すべく奮戦しているが、成果は芳しくない。その大きな要因は、彼自身が自らに課した「不殺」の信条だった。いずれ喰種たちが再び地上で生きていくため、人間と理解し合える世界をつくるため、彼は人を殺さないと決意したのだ。だがそれは正に茨の道だった。捜査官を殺さず、クインケを奪うのみの戦い方は、金木の身体にも大きな負担を与えていた。そんな中、24区に難民を装ってオッガイのスパイ・葉月ハジメが潜入した。彼は程なくして捕えられたが、問題はそれだけに留まらなかった。ハジメは、六月透による金木研宛ての手紙を携えていたのだ。手紙には、霧島董香の親友である小坂依子が、対策法違反でCCGに囚われたことと、彼女の救出に協力したいとい旨が記されていた。それは明らかな罠。しかし、喰種への協力者を喰種と同等に扱う旧多二福改め和修吉福の新体制では、このまま放置すれば依子は処刑されてしまう。彼女が拘置されている場所の手がかりすら解らない現状では、六月を頼らざるを得ない。八方塞がりの状況の中、彼らに掘ちえからある情報がもたらされる。それは4月24日に、対策局による大規模な「処刑セレモニー」があるというものだった。その日まではCCGに大きな動きはないと考えた「黒山羊」は、まず当面の食糧問題解決のため、4月21日に大がかりな食料調達作戦を実行する決意を固める。一方、金木たちだけでなく、クインクス班(Qs)の面々も、小坂依子の処刑に心を痛めていた。特に黒磐武臣が依子に告白した場面に居合わせ、ふたりの結婚式にも参列した米林才子は感情を抑えられない。表面上は平静を装っているものの、瓜江久生にしても心は同じだ。和修吉福の新体制のやり方に疑問を感じていたこともあり、彼らは依子を助ける方法を模索し始める。ところが、そんなQsや「黒山羊」の動きは、和修吉福の掌の上だった。金木たちが行動を起こした隙を突くように、24区を「オッガイ」が襲撃。その上、退路には鈴屋什造率いるS3班が待ち受ける。「黒山羊」にとっては絶望的とも言える、熾烈を極める攻防が幕を開けることとなる。

新たなる竜の覚醒編(第13巻~)

鈴屋班との戦いに敗北し、窮地に陥った金木研は意識を失い、巨大な「怪物」に変貌した。「落とし児」を大量にばらまきながら地上に出現し、破壊の限りを尽くす。多数の目を持つ蛇とも芋虫ともつかない異形の姿は、人々を恐怖と混乱に陥れた。怪物は自衛隊によるヘリや戦車部隊を動員した攻撃すらものともせず、損傷を受けてもすぐに回復する。しばらく後に破壊活動を停止し、休眠状態となったものの、人々の不安は増すばかりで、喰種対策局(CCG)も未曾有の混乱状態となっていた。局長の旧多二福改め和修吉福は怪物の出現と同時に消息不明となり、指揮系統が定まらずに局員たちが右往左往する中、彼らの前に現れたのは、流島での作戦以降、長らく行方不明となっていた丸手斎特等だった。丸手による指示の下、局員たちはようやく事態の収拾に動き出す。とはいうものの、CCG内外の総力を持ってしても、「怪物」への効果的な対策が講じられるとは思えない。そんな事態収拾のキーマンとなった「意外すぎる」人物、それは金木研の親友、「ヒデ」こと永近英良だった。なんとヒデは「黒山羊」の残党たちを伴って対策局に現れ、喰種とCCGが協力して事態に当ることを提案してきたのだ。予想外の出来事に局中が騒然となるものの、鈴屋什造の言葉で局員たちは腹をくくり、喰種との協力を受け入れる。かくして、CCGと喰種は、共に手を携えて「怪物」への対処を行うことになる。

メディアミックス

TVアニメ

『東京喰種:re』

2018年4月放送。監督:渡部穏寛、脚本・シリーズ構成:御笠ノ忠次、キャラクターデザイン:中嶋敦子、音響監督:原口 昇、音楽:やまだ 豊、アニメーション制作:studioぴえろ、アニメーション制作協力:studioぴえろ+

登場人物・キャラクター

金木 研 (かねき けん)

12月20日生まれの射手座。物語開始時の年齢は18際。血液型AB型。身長:169cm、体重:55kg。上井大学文学部国文科一年生。趣味:読書。好きなもの:綺麗な言葉、知的な女性、ハンバーグ。幼い頃に亡くした母の影響で、自己犠牲の精神が強く、温厚で優しい性格の持ち主。読書好きでミステリー愛好家。特に高槻泉の作品の大ファン。 喰種に襲われ、瀕死の重傷を負ったものの、その臓器を移植されたことで、奇跡的に命を繋ぐ。しかし、その代償として人間の食べ物が受け付けられなくなり、喰種として生きることを余儀なくされる。心は人間でありながら、身体は喰種。人間でも喰種でもない、中途半端な存在となってしまった彼は、自らの居場所を見失って苦悩する。やがて喫茶「あんていく」の店長・芳村に救われ、「ふたつの世界に居場所を持てる唯一の存在」であることに気付かされた彼は、手探りながらも、自分にしかできないことを見出そうと努力していく。 なお、飢えに陥ったり喰種としての本能が高まると、右眼が紅く染まることから、眼帯を着用するようになる。後に正体を隠して行動する際には、眼帯状のマスクを着用。 やがてその姿から、「眼帯の喰種」の二つ名で呼ばれるようになる。

主人公

喰種対策局(CCG)所属。75期入隊。4月2生まれの牡羊座で22歳(『:re』開始時)。血液型AB型、身長:170cm、体重:58kg。階級は三等(入隊時)→一等(クインクス班指導官就任時)→上等(「... 関連ページ:佐々木 排世

真戸 暁 (まど あきら)

喰種対策局(CCG)所属。アカデミー・ジュニア出身。6月6日生まれの双子座。血液型A型。身長:164cm、体重:49kg。階級は二等(入隊時)→一等(「20区梟討伐戦」後)→上等(真戸班班長就任時)→准特等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。クインケ「アマツ(尾赫/甲赫)」→「フエグチ(鱗赫)」。真戸呉緒上等&真戸微准特等夫妻の娘。マリスステラという名前の猫を飼っている。アカデミーを首席で卒業し、有馬班に配属されたエリート。その後、20区に転属となり、上等に昇進した亜門鋼太郎のパートナーとなる。やや行きすぎた効率主義の持ち主で、敬語を用いることすら「時間と体力の浪費」と断じ。亜門に対してタメ口で接した。もっとも、彼女の父のパートナーだった篠原曰く、論理的にふざけたことを抜かすやり口は父親ソックリとのこと。彼女なりのジョークで、上司となった亜門の人となりを試していた可能性もある。「クインケ狂」と揶揄された父の血筋からか、彼女自身もクインケに関しては並々ならぬこだわりがある。アカデミー時代から自らのクインケをオーダーし、捜査官となった後も亜門のクインケ改良にアイディアを出すなど、研究者としての才能にも光るものがある。なお、味覚も父親譲りでかなりの辛党。ただしアルコールには弱く、グラス一杯で正体を無くすほど酔っ払う。 『:re』で新たに彼女が使用しているクインケ「フエグチ(鱗赫)」は、父親の呉緒が使用していた「フエグチ壱」を受け継いだ、言わば形見。多関節で、脊椎を繋ぎ合わせたような形状をしており、扱いが非常に難しいクインケだ。優れた才能を持つ彼女でも、モノにするのに一年を費やしたが、その甲斐あって今では自分の指先のように自在に扱える。真戸班の班長として、部下である佐々木排世と、彼が指導官を務めるクインクス班を束ねる。排世が「極端に母性に飢えている」という分析結果から、優秀な女性捜査官である真戸が上司として選ばれた。ただし本人としては自分にそれほど母性があるとは思っていない様子。実際、強烈な「真戸パンチ」による鉄拳制裁を用いるなど、その指導ぶりはスパルタで男勝り。もちろん、それは排世の能力の高さを十分評価し、真戸班のエースとして期待するが故の厳しさでもある。流島での戦いにおいて、「オウル」をかばったことが元で喰種対策法に抵触。以後、CCGから追われる身となる。

喰種対策局(CCG)所属。第七アカデミー・ジュニア出身、77期入隊。2月12生まれの水瓶座で19歳(初登場時)。血液型O型、身長:173.5cm、体重:60kg。階級は二等捜査官(入隊時)→一等捜査官... 関連ページ:瓜江 久生

不知 吟士 (しらず ぎんし)

喰種対策局(CCG)属。第七アカデミー・ジュニア出身、77期入隊。3月8生まれの魚座で19歳(初登場時)。血液型O型、身長:176cm、体重:55kg。階級は三等→二等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。Rc type:羽赫、クインケ「ツナギ 尾赫〈plain〉」→「ナッツクラッカー(甲/尾赫 Rate:S-)」、インプラント・羽赫 Rate:C。 大型二輪および普通免許を所持。佐々木排世を「サッサン」と呼ぶ。金髪に染めた長目の髪型。前髪は目の上で切りそろえているが、中央部は「鬼太郎」風に伸ばしている。また、つむじ付近は植物の双葉かトマトのヘタのようにピンと立っている。ラフなスタイルの服装を好む。ノコギリのようにギザギザな歯や、目つきも鋭さなども相まって、かなりワイルドな印象の青年だ。 Rc細胞過剰分裂症という難病に冒された妹ハルがおり、その病気の進行を抑える費用を稼ぐためクインクス班に入った。捜査官となった後も、彼は毎週末欠かさず妹を見舞い続けている。そのせいで手柄を焦った先走りが目立ったが、新班長に就任したことをきっかけに、次第に班員たちを思いやるようになる。 レートA~喰種「ナッツクラッカー」討伐の報償として、クインケ「ナッツクラッカー(甲/尾赫 Rate:S-)」を拝領したものの、自分が殺した喰種を道具として使うことに心理的な圧迫感を抱く。そのため、長らく新たなクインケを手にできないままだった。 気分的にも沈みがちな状態が続いたが、瓜江久生の歯に衣着せぬ罵倒や、富良上等の経験談などを発憤材料に気分を一新。髪型も極端な丸刈りに変えるなど、外見的にも気合いを入れ直す。そんな努力の甲斐もあって、「月山家駆逐作戦」で遭遇した「アオギリの樹」所属の喰種「ノロ」との戦いで、危機に瀕した仲間を救うため、心理的な鎖を打ち破って「ナッツクラッカー」を使用する。

喰種対策局(CCG)所属。第二アカデミー・ジュニア出身、77期入隊。12月14生まれの射手座で19歳(初登場時)。血液型AB型、身長:165cm、体重:48kg。階級は三等→二等(「オークション掃討作... 関連ページ:六月 透

米林 才子 (よねばやし さいこ)

喰種対策局(CCG)所属。第七アカデミー・ジュニア出身、77期入隊。9月4生まれの乙女座で19歳(初登場時)。血液型B型、身長:143cm、体重:ヒミツkg。階級は三等(入隊時)→二等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。Rc type:甲赫、クインケ「ぼくさつ2号(甲赫 Rate:C)」。タイピング検定1級を所持。 青い髪で丸顔のぽっちゃり体型。時間管理能力に問題あり。お菓子に目がなく、ゲームをはじめとするオタク趣味の持ち主。播州弁っぽい方言混じりの口調で話す。佐々木排世を「ママン」と呼ぶ。親の都合から学費の安いCCGジュニア・アカデミーに兄と共に入学。捜査官になるつもりはなかったため、学業も実技もさんざんな成績だった。 ところが進路を決める時期に、ジュニア生を対象に行われたクインクス班(Qs)施術適性テストにおいて、「適性者」6人の中でもダントツの適性を示す。施術を行うと補償金が出ることを知った母親が、勝手に施術に同意し、クインクスとなったという過去を持つ。そのため当初はシャトーの自室に籠もりきりで、ゲームに明け暮れるという、ほぼニートのような暮らしぶりだった。 その後、このままではCCGから放逐され、シャトーを追い出される。という瓜江久生の噓を真に受けて、任務に参加するようになる。元々抜群の適性を備えていただけあって、一撃の破壊力はクインクス班の中でも随一。また、自らの赫子でロボットアニメの兵器をモデリングするなど、自由な発想力とずば抜けた器用さも併せ持つ。 新人クインクスが加わって以降は、副班長として瓜江をサポート。良き先輩として後輩たちから慕われるまでになった。ただし、性格的に優しいため、以前助けられた「フロッピー」相手の戦いでは、攻撃を躊躇してしまうといった弱さも見せる。逆に、瓜江が「フレームアウト」しても駆逐せず、あくまで救うことにこだわったのは、彼女の優しさが強さに繋がった例といえる。 赫子の扱いの巧みさとは真逆で、料理の腕は壊滅的。自由な発想力が悪い意味で発揮されるため、できあがる料理は、「生命への冒涜」とすら感じられるほどひどいレベル。

安浦 晋三平 (あうら しんさんぺい)

第七アカデミー・ジュニア出身。「月山家駆逐作戦」後にクインクス班に配属された新人捜査官。階級は二等。血液型AB型。背が高く、ぼさぼさに伸ばした髪で目のほとんどが隠れている。安浦清子特等の甥っ子。積極性に欠けるきらいがあり、首席で卒業した清子と違い、素養はあるもののジュニア時代の成績はイマイチ。叔母の清子とは幼少時から親しくしており、現在も二人で会食をすることがある。 幼い頃、美しい彼女が、喰種との戦いでいつも傷だらけなのを見ていることしかできなかった。そんな彼女を守りたいという思いから、捜査官になることを決意した。そのため二度目の「コクリア破り」の際、清子に完治不能なほどの重傷を与えた金木研に対しては、激しい憎悪の念を抱いている。 その感情は彼の心を次第に歪め、金木研を殺すためなら手段を選ばないと考えるまでに至る。その結果、彼とはベクトルが異なるものの、同じく金木研に執着心を燃やす六月透と行動を共にするようになる。

小静麗 (しゃお じんりー)

「月山家駆逐作戦」後にクインクス班に配属された新人捜査官。階級は一等。クインケ「クアイ1/4(鱗赫 Rate:A)」。切れ長の目を持つ整った顔立ちの美人。髪はサイドまではショートだが、後ろ髪を長く伸ばして結っている。台湾生まれで白日庭(庭)で英才教育を受けた。ずば抜けて柔軟な身体をしており、同じ庭出身の伊丙入(ハイル)に次ぐ際だった才能の持ち主。 特に素手の組み手では並ぶ者がいなかったほどの実力者。ブレード型のクインケを四肢のそれぞれに装着し、体術を主体とした接近戦を得意とする。そのせいもあってか、戦闘時は身体にフィットした露出度が高めのユニフォームを着用する。同じ庭出身のハイルとは親交があり、彼女を「姉さま」と呼んで慕っている。 また、ナチュラルな天才が好みで、赫子の扱いに天性のセンスと自由さを持つ米林才子を敬愛の念をこめて「才子ちゃん先輩」と呼び、身の回りの世話などを献身的に行っている。

髯丸 トウマ (ひげまる とうま)

第一ジュニア・アカデミー特待生。階級は三等。8月20日生まれの獅子座、血液型O型、身長:167cm、体重:59kg。クインケ「髯鬼丸(尾赫)」、インプラント:尾赫。アカデミーに進学する以前にクインクス班(Qs)適性があることが判明し、Qs施術を受けた。実家は裕福でなかなかの名門。髯丸家は自衛官や警察・消防など人命救助の職務に従事している血縁者が多く、そういった人々に囲まれて育ったため、強い正義感を持つに至った。 班長の瓜江久生に憧れており、彼の活躍やトレーニングする姿をまるでヒーローを前にした子供のような純真な視線で見つめる。同じく先輩である米林才子とも仲が良く、共にゲームに興じることも多い。シャトーでは家事を率先して行う。

有馬 貴将 (ありま きしょう)

喰種対策局(CCG)所属。12月20日まれの射手座。身長:180cm、体重:82kg。階級は三等(入隊時)→二等(一年後)→上等(「隻眼の梟」戦後)→准特等(「4区掃討」時)→特等と昇進。クインケ「ユキムラ1/3(甲赫)」「IXA(甲赫)」「ナルカミ(羽赫)」「フクロウ(羽赫 Rate:SSS)」。端整な顔立ちに眼鏡を着用。表情の変化が乏しいため、感情が読み取りづらい。喰種たちから「CCGの死神」の異名で恐れられる、最強の喰種捜査官。白日庭出身。総議長・和修常吉の指示により、特例でアカデミーを経ずに三等捜査官としてCCGに入隊。高校生として各地を転々としながら、潜入捜査で数々の実績を上げ、わずか一年で二等に昇進。その潜入捜査時に、当時学生だった富良と知り合う。二等時代には「隻眼の梟」を単独で撃退するという破格の戦果を挙げ、二階級特進を果たす。戦闘不能となった特等捜査官たちのクインケをふんだんに使い捨てながらの奮戦ぶりは、伝説として今なお語りぐさとなっている。天才肌故なのか天然な部分があり、実戦を通じて部下を訓練するなどの無茶ぶりも見られる。そんな彼の無茶で鍛えられた平子丈、宇井郡などの有馬班出身の捜査官は猛者が多い。 「20区梟討伐戦」において、半喰種・金木研を捕獲。コクリアに収容された彼の再教育を主導し、新たな人格となる佐々木排世を誕生させる。排世が真戸暁の部下となった以後も、本の貸し借りを口実に呼びつけて個人的に稽古を付けるなど、何かにつけて目をかける。排世が准特等に昇進した後は、自らが率いるS3班の書記として迎え入れた。

平子 丈 (ひらこ たけ)

喰種対策局(CCG)所属。5月14日生まれの牡牛座。血液型A型。身長:172cm、体重:68kg。階級は上等。クインケ「ユキムラ(鱗赫)」→「ナゴミ1/3(鱗赫)」。やや面長ですっきりした印象の顔立ち。髪は短めで額を露出している。アカデミー当時は目立たない男だったが、捜査官就任と同時に当時22歳の有馬貴将准特等のコンビに抜擢され、「道化師マスク喰種集団掃討」「24区捜査」などにおいて、持ち前の堅実さで多くの功績を挙げる。有馬とのコンビ関係は、平子が上等に昇進するまでの6年にも及んだ。その経験は確実に身になっており、自らを凡人と評するものの、防御の堅さは特筆すべきものがある。また、上司相手であろうとも、行き過ぎた行為に対しては疑義を呈するなど、一本筋の通った性格の持ち主でもある。「20区梟討伐戦」では、班長として伊藤倉元たちを率いて参加した。 『:re』でも、同様に平子班を率いている。戦闘スキルはさらに上達し、感情を表に出すことがほとんどなく、相手の挑発や、攻撃による負傷などで心を乱すことがない。派手さはないが、冷静沈着を地で行く優秀な捜査官である。かつて戦った「ウタ」も、その上達ぶりを認めている。宇井郡がS1班の班長に昇格したことを期に、再び有馬貴将のパートナーとしてS3班に移籍。以後、有馬の最大の理解者として、最後まで彼の意志を汲んで行動することとなる。

伊藤 倉元 (いとう くらもと)

喰種対策局(CCG)所属。11月11日生まれの蠍座。血液型O型。身長:171cm、体重:60kg。階級は二等(「20区梟討伐戦」時)→一等(『:re』登場時)→上等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。クインケ「センザ(甲赫)」。平子班の一員。目が細く、人懐っこい笑顔が特徴的な、軽いノリの明るい青年。同世代の捜査官に対しては「ちゃん」づけで呼びかけることが多い。 佐々木排世やクインクス班のメンバーに対しても、偏見なく接する。戦闘中においても軽口を叩くなど、危機に瀕しても心のゆとりを失わない。「オークション掃討作戦」後、平子丈が有馬貴将のサポートとしてS3班に移籍したことを受け、平子に代って班長に就任、伊藤班を率いることとなる。 その際は、普段とは違った口ぶりで排世に不安を漏らすといった、意外に繊細な一面も見せた。

黑磐 武臣 (くろいわ たけおみ)

喰種対策局(CCG)所属。第七アカデミー・ジュニア出身、77期入隊。階級は二等→一等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。9月6日生まれの乙女座、血液型B型、身長:182cm、体重:77kg。クインケ「ツナギ〈hard〉(尾赫)」。特等捜査官・黒磐巌の息子。短髪で父親譲りの大きな目と太めの眉が特徴的。 父親と同じく、常人の数倍のパワーを発揮できる特異体質の持ち主。生身で対抗できる人間は、全人類の0.01%にも満たないといわれる。普段キリリとした表情をほとんど崩さず、口数も少な目なため、感情が読みづらい。ともすれば孤立しそうなタイプだが、その実直な人柄で、周囲のウケは悪くない。「トルソー」(冴木空男)の捜査中、佐々木排世が暴走した際に刃を向けたことを謝罪に訪れたのは、そんな彼の実直さの表れだろう。 また、「半喰種」として警戒するどころか、疎んじる者も少なくない佐々木排世に対し、クインケ操術の手ほどきを願うあたり、確固たる独自の価値基準と、強さへのこだわりなども見受けられる。なお、小学校の同級生であった小坂依子によると、当時から運動神経抜群で、無口ながら存在感のある子供だったという。 その依子とは、彼女の勤めるパン屋で偶然再会。店に足しげく通った後、唐突にプロポーズを切り出して周囲を驚かせることになる。

キジマ 式 (きじま しき)

喰種対策局(CCG)所属。准特等捜査官。クインケ「テトロ(尻赫・捕獲用)」「ロッテンフォロウ(鱗赫 Rate:S)」。丸顔で右目の周囲の皮膚を切り取られた跡があり、耳も鼻もないグロテスクな容貌が特徴的。そんな容貌に反して、普段の物腰は非常に穏やか。年齢や階級の上下に関わらず、丁寧な言葉遣いで応じる。しかし喰種の捜査においては過度なまでの嗜虐性を発揮。 喰種対策法で禁じられている拷問なども辞さないことから「削ぎ師キジマ」の異名を持つ。かつて、コクリアの尋問官を務めていた経験もある、。

宇井 郡 (うい こおり)

喰種対策局(CCG)所属。10月3日生まれの天秤座。血液型O型。身長:169cm、体重:64kg。階級は准特等(初登場時)→特等(「オークション掃討作戦」時)と昇進。クインケ「タルヒ(甲赫)」「アジテ(甲赫)」。髪が長く、おかっぱ頭に近い髪型。女性的な容姿の持ち主だが、元有馬班だけに、戦闘能力は高い。准特等当時から4区の捜査指揮権と特等会議への参加権を与えられているなど、逸材として上層部から期待されていた模様。 かなりの愛煙家。佐々木排世の能力は評価しつつも、彼を喰種として危険視しており、彼を含むクインクス班が目覚ましい功績を挙げることを危惧している。規律を重視し、捜査においては奇をてらうより正攻法にのっとり、理詰めで物事を進めるタイプ。 基本的に口調は丁寧だが、シキシマを「イカレ野郎」と蔑むなど、ときおり辛辣な言葉も口にする。和修吉時亡き後、屋台骨が大きく揺らいだCCGにおいて、旧多二福の後見人として特等会議で主導的な役割を果たす。旧多によってCCGが掌握された後は、彼の補佐に就任。自らが間違っていたことを承知しつつも、伊丙入の復活という希望にすがって行動する。

伊丙 入 (いへい はいる)

喰種対策局(CCG)所属。9月29日生まれの天秤座。血液型B型。身長:160cm、体重:58kg。クインケ「T-Muman(羽赫 Rate:S+)」。スリムなスタイルで目鼻立ちの整った美人。髪型はショートボブ。74期にわずか16歳で入局。有馬班で「梟討伐作戦」に参加。弱冠二十歳で上等捜査官の地位に就くエリートで、宇井郡のパートナーとして、S1班の副班長を務める。 常人離れした動体視力と反射神経の持ち主で、スピーディな身のこなしが身上。早く昇進したせいで周囲がおっさんばかりのため、同級生のクインクス班と仲良くしたい、などといいつつ、陰では佐々木排世を呼び捨てにするなど、腹黒い一面も。有馬貴将に褒められるため、努力を重ねている。 普段は丁寧な標準語だが、感情が高ぶると関西弁が口に出る。

葉月 ハジメ (はづき はじめ)

喰種対策局(CCG)所属。アカデミー・ジュニア出身。新造クインクス部隊オッガイ「あ一班」の班長。喰種被害孤児で、アカデミー生にありがちな典型的な「復讐者」。両親ともに医者という裕福な家庭で育つ。しかし病院から喰種への「肉」の提供を拒否したことで、父、母ともに顔の班別もつかないほど無惨に殺されてしまった。 動体視力と反射神経には天性の才能があり、「特別強化生」として、0番隊との合同訓練に参加したこともある。力に対する並々ならぬこだわりがあり、人でありながら半赫者の領域に達した金木研に強い憧れを抱いている。その想いは六月透とはまた別のベクトルではあるものの、病的であるという点においては同様の空気が感じられる。

丸手 斎 (まるで いつき)

喰種対策局(CCG)所属。目が細く、鷲鼻で張り出した顎を持つ。階級は特等。その性格を端的に表すならば、嫌味が服を着ているような男。殉職した同僚の悪口さえも平然と口にするなど、少々度を越した発言が目立つ。その一方で、人の能力を見る目は確かで、使えるものは老婆でも使う。指揮官としても優秀で、特等の地位は伊達ではない。 局長の和修吉時とは、丸手が二等捜査官時代からの付き合い。口の悪い丸手も吉時に対しては尊敬の念を抱いている。また、吉時も丸手の能力を高く買い、信頼している。その信頼は、11区特別対策班で失態を演じた後でも揺らぐことはなかった。ところが、そんな丸手と吉時の関係は、流島での「アオギリの樹殲滅作戦」で、大きく変ることとなる。 きっかけとなったのは、高槻泉の最後の著書「王のビレイク」と、永近にるタレコミだった。事実を積み重ねてある結論に達した丸手は、最後に自身の嫌う勘に頼って行動を起こす。その後、丸手は永らく消息不明となる。だが、「竜」の出現によってCCGが未曾有の混乱に陥ると、その姿を現し、事態の収拾に大きな役割を果たす。

和修 常吉 (わしゅう つねよし)

喰種対策局(CCG)総議長。和修吉時と旧多二福の父親で、和修政の祖父。白髪の長髪で、同じく真っ白で長めの顎鬚と口髭を蓄えた老人。CCGの頂点に君臨し、和修家を束ねる人物にふさわしく、その眼光は鋭く、たたずまいは威厳に満ち溢れている。最高権力者というだけに留まらず、かつてはSSSレートの喰種を討伐した経験を持つ猛者だった模様。 有馬貴将、鈴屋什造、佐々木排世を特例でCCGに採用するなど、人材を見極めることにも長けている。家紋入の和服を着用している。

和修 吉時 (わしゅう よしとき)

喰種対策局(CCG)本局局長。和修常吉の息子で和修政の父。長めの髪を横に流し、額を露出している。無精髭っぽく短めに顎鬚を蓄え、口髭も細めに揃えている。峻厳で近寄りがたい空気を漂わせる父の常吉とは対照的に、柔和で親しみやすい雰囲気を醸し出している。部下の失敗を過度に責めることなく、経験を糧にするこよう諭すなど、度量の大きさを感じさせる。 過去に丸手斎と組んでいた経験があり、現場での指揮能力も高い。クインクス班計画の推進者。

和修 政 (わしゅう まつり)

喰種対策局(CCG)所属。身長:179cm、79kg。階級は准特等(初登場時)→特等(「オークション掃討作戦」後)→局長代理(「アオギリの樹殲滅作戦」後)と昇進。和修吉時の息子で和修常吉の孫。オールバックの髪型で短めに顎鬚を生やしている。細身のフレームの眼鏡を着用。理知的だが冷たい雰囲気の男性。 18歳でドイツのアカデミーに入学。Ⅰ課の二等捜査官として最前線で活躍。ロゼヴァルト家殲滅などの功績を挙げる。上等捜査官となる24歳までドイツで過ごし、帰国後はⅡ課に転課して指導を担う。自らの血筋に誇りを持つ徹底的な「和修家至上主義」。無駄を嫌う合理的思考の持ち主でもあり、人を「数」として捉え、最大の効果を得るためには犠牲を厭わない冷徹さを備えている。 その姿勢は父の吉時とは対照的で、局内では親子の不仲説が噂されている。伊予という妻がいるが、彼女に愛情は抱いておらず、由緒正しい家柄が目当ての政略結婚。表面上は仲の良い夫婦を装っているが、仕事の話がわからないつまらない女と評している。「月山家駆逐作戦」後、上昇志向の強い瓜江久生に目をかけ、クインクス班を自ら率いるS2班の傘下に引き入れる。 自分に忠実な犬を演じる瓜江を重宝して使っていたが、流島での一件以降は、逆に瓜江を心の支えとするようになる。

旧多 二福 (ふるた にむら)

喰種対策局(CCG)所属。2月29日生まれの魚座。血液型AB型。身長:175cm、体重:66kg。階級は一等(「月山家駆逐作戦」時)→局長(「道化師襲撃騒動」後)と昇進。クインケ「ツナギ〈custum〉(尾赫)」。長髪を横分けで整え、額を露出した髪型。整った顔立ちで、右眼の目尻に泣き黒子がある。 初登場は第一部(第12巻)で、上井大を見学に来た高校生当時の霧島董香と遭遇している。世渡り上手な日和見主義といった無害そうなキャラを演じているが、その本性は冷酷にして卑劣。心の奥底には計り知れないほどのドス黒さを秘めている。自分が生き残るためには味方を盾として使い捨て、事実を隠蔽するために味方を手にかけることすら厭わない。 彼の本性が明らかになっていくのと同時に、彼が物語の随所で暗躍していた事実も徐々に判明していく。和修家に連なる極秘機関「V」の一員で、腹違いではあるが和修吉時の弟でもあったこと。宗太と名乗り、「道化師」のメンバーとして活動していたこと。幼少期に白日庭で神代利世(リゼ)と親しくしており、彼女の脱走に手を貸したこと。 金木研が半喰種となるきっかけとなった鉄骨落下事故を仕組んだことなどなど。その行動の根本となっているのは、狂気にまで昇華されたリゼへの想いだ。度を超して悪趣味なジョークを好む傾向が強く、自分自身の窮地すらも笑いに変えようとする。

鈴屋 什造 (すずや じゅうぞう)

喰種対策局(CCG)所属。6月8日生まれの双子座。血液型AB型。身長:160cm、体重:48kg。階級は三等(入隊時)→二等(「11区アオギリの樹討伐戦」後)→上等(13区「スカルマスク」捜査時)→准特等(『:re』初登場時)→特等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。クインケ「サソリ(尾赫)」「3’Sジェイソン(Rate:S)」「アラタJOLER(甲赫)」。有馬貴将と同じく、アカデミーを経ず総議長の推薦により特例として入隊。無邪気な子供のような外見ながら、初対面で金木研の財布を摺る、警官に対して過度な暴行を行う、自傷行為をファッション化したボディスティッチを嗜むなど、当初は捜査官らしからぬ危ない言動が多く見受けられた。その上、自分を含めた生き物の生死に無関心で、玩具で遊ぶように残虐に喰種を殺す。彼のそんな狂気を孕んだ危うさの原因は、その生い立ちにあった。彼の本名は鈴屋玲。彼は幼少期に喰種に誘拐され、「ビッグマダム」の「飼いビト」として数々の虐待行為を受けていたのだ。さらに、解体屋として殺人ショーにも出演。「什造」はビッグマダムがショーのために付けた名前だった。皮肉なことに、幼い頃からビッグマダムに鍛えられたことで、抜群の運動能力と格闘センスを身につけた什造は、喰種捜査官としても輝かしい実績を挙げる。また、面倒見が良く、人格者でもあった篠原特等がパートナーとなったことで、失っていた人間性を取り戻すこととなる。 『:re』では、准特等として鈴屋班を率いて登場。ボディスティッチの趣味は相変わらずだが、部下に信頼され、周囲に気遣いのできる青年に成長した。同い年である佐々木排世とも、良好な関係を築いている。なお、鈴屋班の結束の高さはCCG内でも指折りで、メンバーは全員、熱烈に志願して鈴屋の下につくことを選んだ者たちである。その強さはやがて、かつて有馬貴将が指揮した0番隊に比肩するほどの領域に達する。

阿原 半兵衛 (あばら はんべえ)

喰種対策局(CCG)所属。5月21日生まれの牡牛座。血液型O型。身長:190cm、体重:79kg。階級は二等(初登場時)→一等(「オークション掃討作戦」後)と昇進。クインケ「銀髑髏(羽赫)」「アラタ弐(甲赫)」。長髪を中央で分け、額を露出している。鈴屋班の一員で、鈴屋什造の右腕的存在でありたいと、常々考えている。 幼少時に喰種に襲われ、彼を逃がすために父親が両足を失う。当時何もできなかった自分を歯がゆく感じ、父のような被害者を救おうと喰種捜査官を志した。捜査官としての観察力や推理力はそれなりにあるものの、血が苦手で臆病な性格。幼少期のトラウマもあって、いざというときに一歩踏がみ出せない。長所は逃げ足の早さのみという、ヘタレぶり。 しかし、什造に対する忠誠心は満点と自負しており、その背中を追って僅かずつではあるが着実に成長している。生来の臆病さ故か、特に防御面の伸びは目覚ましく、窮地から生還する能力はなかなかのもの。流島ではSレートの喰種と単騎で互角以上に渡り合い、「隻眼の王」となった金木研との戦いでは、「アラタ弐(甲赫)」を身にまとい、文字通り「鈴屋什造の右腕」と呼ぶにふさわしい働きぶりを見せる。

喰種対策局(CCG)所属。4月7日生まれの牡羊座。血液型A型。身長:191cm、体重:94kg。階級は二等(対策Ⅰ課配属時)→一等(初登場時)→上等(「11区アオギリの樹討伐戦」後)と昇進。クインケ「... 関連ページ:亜門 鋼太郎

喰種対策局(CCG)所属。9月10日生まれの乙女座。血液型A型。身長:171.5cm、体重:67kg。階級は二等(初登場時)。クインケ「ドゥヒ(羽赫)」。横跳ね気味の癖毛を中央で分け、額を露出している... 関連ページ:滝澤 政道

芳村 (よしむら)

背が高く、白髪をオールバックにまとめたダンディな老人喰種。20区のまとめ役的な存在で。喫茶店「あんていく」を営む。温厚な人柄で物腰は穏やか。個人的な感情に流されず、仲間たち全体の利益を考えて行動する。豊かな人生経験に裏打ちされた渋みを漂わせる大人物。不幸な事故から喰種となり、居場所をなくして途方に暮れる金木研に対し、喰種と人間の間に立つ存在として、二つの世界に居場所を作れる、と諭して「あんていく」へ迎え入れる。 かつて、功善という名前で「V」所属の掃除屋の役目を担っていた。組織に敵対する者は、喰種、人間を問わず屠る、そんな殺戮の日々の中、彼は憂那という女性と出会い、初めて心の平穏を得る。だが、憂那の存在は組織の知るところとなり、二人の関係は不幸な結末を迎える。 これを期に功善は組織を抜け、人と喰種の共存の可能性を模索しながら、現在の「あんていく」を作っていくこととなる。また、憂那との間に残された一人娘のエトを守るため、「隻眼の梟」を装う活動なども行っていた。

霧島 董香 (きりしま とうか)

7月1日生まれの蟹座。血液型O型。身長:156cm、体重:45kg。赫子:羽赫。ショートヘアーで、前髪を垂らして右眼を隠している。23区で一人暮しをしており、「あんていく」でウェイトレスのアルバイトをしながら清巳高等学校に通っている。自らの運命を受け入れられず、煮え切らない態度の金木研に反発、感情的になることも多かったが、笛口雛実の一件以降は大分打ち解けた関係となる。ウサギのマスクを被って捜査官を襲ったことから「ラビット」の渾名で喰種対策局(CCG)から手配されることとなる。クラスメイトの小坂依子が親しい友人で、喰種には害にしかならない彼女の手料理を、無理して食べるほど大切に思っている。ただし、その食事が原因で、董香が持つ本来の運動能力が低下するという結果も招いている。霧島絢都という弟がいるが、両親の死を巡る見解の相違から、董香に反発、姉弟の関係は険悪なものとなっている。 「20区梟討伐戦」後は、四方蓮示とともに喫茶「:re」を営む。偶然店を訪れた佐々木排世に対して、あくまで普通の店員として接する。金木が排世として積み上げた二年間を大切に考え、敢えて喰種側に戻らない方がよいとすら思っている。その上で、万一金木の記憶が戻り、誰にも頼ることができないときに、帰れる場所として「:re」を営んでいる。小坂依子とも距離を置いているため、食事に起因する能力低下は解消されている。

霧島 絢都 (きりしま あやと)

7月4日生まれの蟹座。血液型O型。身長:159cm、体重:49kg。赫子:羽赫。霧島董香の弟で「アオギリの樹」の幹部。幼少期は虫が苦手で泣き虫な子供だったが、父が喰種捜査官に殺され、姉と逃亡生活を送るうちに粗暴で危険な少年に。社会で生きる術を身につけるため、芳村の援助で学校に通い出した姉が「人間と馴れ合う」ことに反発。力への傾倒を深め、各地の喰い場を荒らすなどの凶行に走る。その過程でタタラに見出され「アオギリの樹」に参加、頭角を現していくこととなる。董香の生き方を甘いと断じ、彼女に刃を向けるものの、心の奥底では姉を守りたいと思っている。金木研にその本心を見抜かれ、敗北を喫したことで、その心境に変化が生じていく。11区での騒動後は、力のある捜査官を狙って狩りを重ねる。黒の兎マスクを着用して活動することから、亜門鋼太郎たちからは「黒ラビット」の渾名で呼ばれることとなる。 『:re』でも「アオギリの樹」の幹部として登場。肉体的にも精神的にも大いに成長、憎まれ口を叩きつつも、新たに加わった笛口雛実を始め、自分のチームのメンバーたちへの気遣いを見せる。ちなみに、過去に董香が行った捜査官殺しが絢都の犯行と混同されたため、喰種対策局(CCG)による絢都への呼称は「ラビット」に統一されている。

四方 蓮示 (よも れんじ)

7月9日生まれの蟹座。血液型A型。身長:182cm、体重:79kg。赫子:羽赫。長めの髪を中心で分け、細い束を中心から垂らしている。薄く顎鬚を生やしたワイルド目の外見の男性喰種。「あんていく」のメンバー。霧島董香と霧島絢都の母・ヒカリの弟で、姉弟にとっては叔父に当る。ただし、その事実を知るのは芳村のみ。自分で狩りのできない仲間たちに食糧を供給するため、自殺者の死体漁りなどを行っている。口数が少なく無愛想だが、意外と面倒見が良く、芳村の右腕的な存在。かつてはすさんだ生活を送っており、流れ着いた4区では、喰場荒らしに共喰いなどに明け暮れる。そんな生活を続けてきた理由は、姉を殺した喰種捜査官・有馬貴将に復讐する力を付けるためだった。そんな中、四方は当時4区のリーダーを務めていたウタと知り合う。当初は激しくやり合ったものの、やがて互いの実力を認めて意気投合、ウタたちと共に、4区を掃討しに来た有馬班に挑むことになる。しかし、喰種対策局(CCG)の死神・有馬には力及ばず敗北。窮地を芳村に救われ、その後「あんていく」の一員となった。普段は無口だが、酒に弱く、酔うと信じられないほど饒舌になる。 「20区梟討伐戦」では、董香を保護して20区から脱出。『:re』においては、董香の兄を装い、二人で喫茶「:re」を営む。かつて自ら、店には向いていないと芳村にこぼしていたが、珈琲を淹れるだけでなく、ウェイターも務める。ただし無愛想ぶりは相変わらずで、客への態度を董香にたしなめられている。董香に姉の面影を重ねており、かつて姉を守ることができなかった後悔を胸に、なんとしても董香を守ると心に決めている。

西尾 錦 (にしお にしき)

2月4日生まれの水瓶座。血液型O型。身長:177cm、体重:59kg。赫子:尾赫。茶髪で太めのフレームの眼鏡をかけた男性喰種。上井大学薬学部薬学科二年生。金木研とヒデの大学の先輩。孤立主義で喰種同士の馴れ合いを嫌い、「あんていく」による仕切に反発していた。そんな中、神代利世に奪われた喰い場を巡って霧島董香と衝突。その腹いせもあってか、ヒデをダシに使って董香に救われた金木を執拗に挑発、殺意を向けるが、利世の赫子を発動させた金木に返り討ちにされる。互いに第一印象は最悪といっていい二人だったが、ある一件をきっかけに、その関係に変化の兆しが訪れる。14区で共喰いの餌食にされかけていた西尾錦を、その現場に偶然遭遇した金木が助けたのだ。さらに、月山習が錦の恋人である西野貴未を拉致したことで、彼は金木と共闘。かくして、金木に大きな借りができた錦は、金木の提案を受け入れて「あんていく」の店員になり、人を殺さずに生きる道を歩むこととなる。なお、金木との共闘の過程で、錦は幼少時代、人を喰べるのが可哀想と思うほどナイーブな少年だったこと、彼が孤立主義になった経緯などが明かされる。 『:re』では、董香や四方蓮示と共に、喫茶「:re」で働きつつ、「アオギリの樹」の喰種を狩る活動を行っている。過酷な闘いを経てきたことで喰種としての実力も格段にアップ、准特等が率いる捜査官チームを返り討ちにし、喰種対策局(CCG)からレートS~の認定を受けている。また、大蛇を彷彿とさせる赫子と、ヘビの顔を模したマスクを着用していることから、「オロチ」の呼称が付けられている。

西野 貴未 (にしの きみ)

10月1日生まれの天秤座。血液型O型。身長:163cm、体重:50kg。上井大学医学部医学科二年生で、同じ大学に通う西尾錦の恋人。両親と弟を事故で失い、天涯孤独の身となる。その結果、自暴自棄になり自殺も考えたが、錦と出会い、彼が何気なく口にした言葉に救われる。その気持ちは錦が喰種と分かっても揺らぐことはなく、自らが彼の食糧となることすら厭わないと思っていた。そんな彼女の献身的な姿勢は、孤立主義だった錦の心を変えるきっかけとなる。「20区梟討伐戦」以後、錦と離別。喰種に対する医療に目を向け、大学在学中から試行錯誤してきた。また、「わたしたちは偶然ヒトに生まれた」という理念の下に、人間と喰種の共存の可能性を模索、後の「大環アクト」に繋がる活動を行っていた。 『:re』においては、嘉納明博の助手としてさまざまな喰種研究に携わる。その研究を元に得られた膨大なデータを活用し、「竜」となった金木研への対応において、重要な役割果たすことになる。

笛口 雛実 (ふえぐち ひなみ)

5月21日生まれの牡牛座。血液型AB型。身長:148cm、体重:40kg。赫子:甲赫/鱗赫。母親と二人で暮らす少女の喰種。自ら人間を捕食できず、母親と共に「あんていく」から食料の供給を受けて生活している。喰種であることがばれないよう、学校にも通っていないが、それ故に知識欲が高く、向学心旺盛。金木研に文字の読み書きなどを教わるようになる。父と母の両方の赫子の優れた部分だけを受け継ぎ、喰種として高い潜在能力を持っているが、優しい性格であるため戦いには不向き。鋭い五感の持ち主でもあり、入見カヤの指導によって、その感知能力を開花させていく。母を失ってしばらくは、「あんていく」に身を寄せ、後に金木らと行動をともにするようになる。霧島董香を「お姉ちゃん」、金木を「お兄ちゃん」と呼ぶなど、ふたりに対して強い親近感を抱いている。自分では何もできないと感じつつ、悩みを背負いながら前に進む金木の支えになろうと、けなげに努力していく。 『:re』では、霧島絢都の配下として「ヨツメ」という通り名で「アオギリの樹」に所属。容姿が大人びたばかりでなく、五感にも磨きがかかり、収集した複数の音声データを同時に聞き分けながら解析する、といった離れ業をやってのけた。「オークション掃討作戦」では、その感知能力で会場内の戦況を把握。マダムの護衛を行う仲間たちを、的確にサポートした。さらに窮地に陥った佐々木排世を救うため「オウル」と対峙。守られるだけだったかつての彼女とは違う、芯の強さを見せた。なお、この戦いによって雛実は排世預かりの身となり、コクリアに収監されることとなる。

ウタ

12月2日生まれの射手座。血液型B型。身長:177cm、体重:57kg。耳や目尻、唇などにピアスを開け、タトゥーも多数。髪型もかなり独特なパンクファッションでキメた個性豊かな男性喰種。自己主張の強い外見のわりに物腰は穏やか。4区で「HySy ArtMask Studio」という店を営むマスク職人。主に喰種が正体を隠して活動するためのマスクを製作しており、製作に当っては対象の人となりを細部まで知ろうとする。芳村の依頼で、金木研の眼帯マスクを製作した。かつては4区のリーダーを務めており、その当時流れ着いてきた四方蓮示と知り合う。当時はウタも今ほど丸くなく、出会った当初は激しくやり合った。赫子でマスクのように顔を覆い、様々な人間に擬態する能力を持つ。その能力から喰種対策局(CCG)より「ノーフェイス」の呼称を与えられる。「20区梟討伐戦」後、「道化師」のメンバーであることが明らかに。 『:re』では、「道化師」の一員としてオークションの司会進行を担当。平子丈との再戦時、有馬貴将の顔を擬態して挑発行為を行った。戦闘に赫子をほとんど用いず、身体能力をメインに戦う。驚異的な再生能力を持つことから、赫子タイプは明記されていないが、鱗赫と推定される。クリスマス、佐々木排世に対して金木の眼帯マスクをプレゼントとして投函。排世と接触し、マスク制作者としてクインクス班の「ロゼ」捜査に協力することとなる。「道化師騒動」では鈴屋班と接触、篠原の顔を擬態して鈴屋什造へ揺さぶりをかけた。

イトリ

髪は柔らかめのワンレングス。目鼻立ちの整ったセクシーな女性喰種。陽気な性格で、人をからかって楽しむ茶目っ気がある。14区で「Helter Skelter」というバーを営んでいる。また、噂の飛び交う酒場を通じて、人間、喰種を問わず様々なネタを蒐集、それを売り買いする情報屋も生業としている。ウタ、四方蓮示とは10年以上の付き合いで、4区を根城にしていた頃からの腐れ縁。 当時はそのお色気で捜査官を惑わし、気を取られたところをウタが背後から仕留めるといった連携なども行っていた。金木研が半喰種となった事故の情報提供と引き替えに、彼に「喰種レストラン」の調査を依頼する。実は「道化師」のメンバーの一人であり、その後も金木を「カネキチ」と呼びつつ、情報面で協力していくこととなる。

大守 八雲 (おおもり やくも)

3月15日生まれの魚座。血液型B型。赫子:鱗赫。優れた格闘センスを持ち、絶対的な力と狡猾さによって、13区で猛威を振るった白スーツ集団のリーダーであり、アオギリの樹の幹部。ホッケーマスクを愛用し、高い残虐性を持つことから、「13区のジェイソン」の異名で知られる。食事よりも遊興目的で殺しを行うサディスティックなSレートの喰種。 かつてコクリアに収監された際、苛烈な拷問を受けたことをきっかけに、自らの残虐性が開花。この世の全ての不利益は当人の能力不足で説明がつく、というモットーの下、金木研に対して、肉体的ばかりでなく、精神的にも残虐極まる拷問を行い、彼の心に消しがたい強さへの欲求を植え付ける。同種喰いを繰り返すことで、赫子を異常に発達させた「赫者」で、三つの赫胞を所持している。 自らの人差し指を親指で折り曲げて鳴らす癖があり、その癖は赫子と共に金木に受け継がれる。

ニコ

11月2日生まれの蠍座。血液型A型。身長:175cm、体重:52kg。赫子:鱗赫。オネエ言葉で話すオカマ喰種。大守八雲(ヤモリ)に献身的に尽くすパートナー。喰種の中でも驚異的な回復能力の持ち主で、腹部に大穴を開けられても瞬時に回復可能。その能力を活かし、欲求の高まりから暴走しそうになったヤモリの破壊衝動を自らの身体で受け止める。 また、ヤモリが人間相手に長く遊べるように技術を磨いたため、人間の治療に関しても造詣が深い。ヤモリに惚れているが故に「アオギリの樹」に身を寄せているが、本来は道化師の主要メンバー。人の生き方には、「美しく生きる」か「美しい人のために生きる」かの二通りしかない、が座右の銘。最後に笑うのは自分たち「道化師」だとうそぶきながら、物語の様々な局面で暗躍していく。

ドナート・ポルポラ (どなーとぽるぽら)

2月14日生まれの水瓶座。血液型A型。身長:179cm、体重:69kg。赫子:甲赫 Rate:SS。白髪で、もみあげから顎まで繋がる鬚を生やしたロシア系の喰種。知的な容貌と、それにふさわしい穏やかな口ぶりで話す。カトリック系の孤児院を運営しながら、養っていた子供たちを残虐極まりない方法で捕食。孤児院には幼少期の亜門鋼太郎も在籍していたが、亜門に対しては、優しい養父として接する。亜門に犯行が発覚した後も、彼だけは殺さず掌中に留めていた。捜査官の殺害などの事件にも関与しており、瓜江久生の父・幹人によって捕獲され、コクリアに収監される。犯行の経緯から、喰種対策局(CCG)では「神父」と渾名される。卓越した心理分析能力を持ち、会話時のちょっとした表情の変化などから、相手の考えを鋭く読み解く。亜門との会話では、彼を息子と呼び、敢えて神経を逆撫でする言葉を選びながら、その反応を楽しむような態度を取る。 『:re』でもコクリアの収監者として登場。冴木空男(トルソー)の犯行資料を基に、その人物像を的確に描写し、彼がタクシー運転手であることを看破して見せた。さしずめ『羊たちの沈黙』におけるレクター博士のような立ち位置の喰種といえる。なお、トルソー事件の後、別件で佐々木排世と面会、排世の記憶の扉を開く鍵として、自らが興味を抱くある喰種の存在を伝えた。その後ドナート・ポルポラは、二度目の「コクリア破り」の際、ウタの手引きによって逃走。道化師の元締め「クラウン」であることが明らかとなる。

帆糸 ロマ (ほいと ろま)

赫子:尾赫。ショート目の髪を中央で分けて額を露出。頭頂部の頭髪がトマトのヘタのように跳ねている。背が低く、小動物的な雰囲気を漂わせる女性喰種。金木研に憧れ、彼に会いたい一心で隣の19区から20区へ移住、「あんていく」の店員となる。典型的なドジッ子で、皿を割ったり、食材を間違えることなど日常茶飯事。 だが、それはあくまで周囲を欺くための擬態でしかない。その正体は、赫者にして最強ランクであるレートSSSの喰種「うろんの母」。謎の喰種組織「道化師」の創設者でもある。ただしその事実には、喰種対策局(CCG)はもちろん、「道化師」のメンバーたちですら気付いていない。「ロマ」以外に「ジプシー」を始め、数え切れないほど名を変えながら、世間を渡り歩いてきた。 その目的は、人間を好きなように弄んで、その様子を眺めて楽しむこと。外見は霧島董香と同年齢程度に見えるが、実年齢は50歳以上。CCG総議長・和修常吉が現役時代に戦った経験もある。永らくコクリアに収監されていたが、「アオギリの樹」による最初の「コクリア破り」の際に脱出。 「道化師」に復帰すると同時に、興味を抱いた金木に接近しようと動き出す。

死堪 (しごらえ)

赫子:羽赫/甲赫/鱗赫/尾赫 Rate:A~。無造作に伸ばした長髪に、開いた状態で縫い付けたギョロ目。顔の下半分を隠す格子状のマスクを着用。そして腹部を露出したボーダー柄のシャツにフィットパンツ。かなりイカレたファッションセンスの男性喰種。その出で立ちにふさわしく、知能レベルはかなり低い。しかし、四種類の赫子を全て備えるという、喰種の中でも希有な能力の持ち主。 コクリアに収監されていたが、「アオギリの樹」による最初の「コクリア破り」の際に脱出。以後、「アオギリの樹」に所属する。ただし、命令に従うよりは、本能のままに行動することが多かった模様。実は道化師のメンバーの一人で、流島以降は古巣に戻って活動する。 ちなみに、本編での登場は『:re』からだが、それ以前にPS Vita専用ゲーム『東京喰種 JAIL』において、「凜央」という名前で登場している。

嘉納 明博 (かのう あきひろ)

白髪の交じった髪をオールバックでまとめた初老の男性医師。帝鳳大学医学部出身。大学在学当時は小倉と同じく、喰種研究会に籍を置いていた。大学卒業後はドイツの喰種研究機関に研究員として3年間所属。帰国後は喰種対策局(CCG)へ入局、解剖医として4年間勤務した後、父親の嘉納総合病院を継ぐ。鉄骨の落下事故で瀕死の重傷を負った金木研に、同じく事故に巻きこまれた神代利世の臓器を移植、その結果、金木は半喰種化し、苦悩の日々を送ることとなる。移植の経緯に倫理上の問題があることから、世間のバッシングを受けるも、主治医として金木の診察を継続、当初は命を救うことに熱心な、人格者のように振る舞っていた。だが、その本性は自らの研究のためなら、他者の犠牲や苦痛など一切顧みないマッドサイエンティストであり、金木をプロトタイプとして経験を得た後は、新たにアカデミー候補生だった双子の姉妹安久奈白と安久黒奈を半喰種化、人間を喰種化する狂気の研究に邁進する。 『:re』でもその姿勢は変らず、「アオギリの樹」の庇護を受けながら研究を継続、「20区梟討伐戦」で行方不明扱いとなった多数の捜査官を用い、芳村の赫胞を移植する施術を実施した。その犠牲者の中には、亜門鋼太郎や滝澤政道も含まれている。また、「アオギリの樹」壊滅以前から、極秘裏に旧多二福と結託、後に培った技術の完成形ともいえる新造クインクス「オッガイ」を誕生させる。なお、幼い頃の嘉納明博は快活な少年で、冗談で人を笑わせることも多かった。ところが大学に入る直前、病で母を亡くしてから性格が一変。母は長く患っており、嘉納は彼女が亡くなる直前まで病院へ見舞い続けた。元々医者を志したのは、母の病気が一因だった模様。

安久 黒奈 (やすひさ くろな)

7月7日生まれの蟹座。血液型AB型。身長:160cm、体重:48kg。赫子:鱗赫。金木研と同様に、嘉納明博の施術によって神代利世の赫胞を移植された半喰種。嘉納のことをパパと呼んで慕っている。赫眼は左目に発現し、縦縞模様の入ったマスクと、黒いフード付きのマントを被っている。元は安久七生という貿易商社を経営する資産家の娘だったが、喰種による残虐極まる捕食によって両親を失う。その後喰種対策局(CCG)によって保護され、アカデミー・ジュニアでの養育を受ける。アカデミー・ジュニアでは妹・安久奈白と共に一、二位を争う優れた成績を挙げ、将来を嘱望されていた。なお、当時は本名の鈴屋玲を名乗っていた鈴屋什造も同じ施設におり、施設に講演に来た亜門鋼太郎とも面識がある。その後、両親を殺したのは喰種ではなく、CCGの陰謀だっだ。と、いう嘉納の言葉を信じ、復讐のために嘉納の施術を承諾する。金木に続く第二段階として半喰種化されたものの、能力面では金木に及ばず、嘉納によって失敗作(フロッピー)と判定される。かつての安久邸の地下施設で、捜査官となった鈴屋什造と邂逅、窮地に陥るものの、奈白の犠牲によって一命を取り留める。 『:re』では、奈白を自らの体内に丸ごと取り込み、腹部に顔のような穿孔の模様が開いた異形の姿となって登場する。赫眼は両目に発現するようになり、レートSSと判定される強力な半赫者へと成長。、什造への恨みを晴らそうと、鈴屋班と対峙する。また、嘉納に対して奈白の「治療」を要求、それが不可能である事実を突きつけられると、嘉納に対しても憎しみの刃を向ける。

安久 奈白 (やすひさ なしろ)

7月7日生まれの蟹座。血液型AB型。身長:160cm、体重:48kg。赫子:鱗赫。金木研と同様に、嘉納明博の施術によって神代利世の赫胞を移植された半喰種。嘉納のことをパパと呼んで慕っている。赫眼は右目に発現し、横縞模様の入ったマスクと、白いフード付きのマントを被っている。元は安久七生という貿易商社を経営する資産家の娘だったが、喰種による残虐極まる捕食によって両親を失う。 その後喰種対策局(CCG)によって保護され、アカデミー・ジュニアでの養育を受ける。アカデミー・ジュニアでは姉・安久黒奈と共に一、二位を争う優れた成績を挙げ、将来を嘱望されていた。なお、当時は本名の鈴屋玲を名乗っていた鈴屋什造も同じ施設におり、施設に講演に来た亜門鋼太郎とも面識がある。 その後、両親を殺したのは喰種ではなく、CCGの陰謀だっだ、という嘉納の言葉を信じ、復讐のために嘉納の施術を承諾する。金木に続く第二段階として半喰種化されたものの、能力面では金木に及ばず、嘉納によって失敗作(フロッピー)と判定される。かつての安久邸の地下施設で、捜査官となった鈴屋什造と邂逅、窮地に陥った黒奈を救うため、その身をなげうつ。

ナキ

1月28日生まれの水瓶座。血液型B型。赫子:甲赫。「13区のジェイソン」こと、大守八雲(ヤモリ)率いる白スーツ集団のメンバーで、ヤモリを「神兄貴」と慕う。かつてコクリアに囚われていたが、アオギリの樹の襲撃によって脱走。以後はアオギリの樹のメンバーとして活動。また、亡きジェイソンに代って白スーツの首領に就任。 ヤモリの仇である金木研に復讐する機会を狙っている。基本的な教育すら受けていないため、理解力は低め。比較的簡単な言葉すら間違えて使用する、彼独特の喋り方をする。直情径行で、典型的な考えるよりも先に身体が動くタイプ。良くも悪くも感情的な男で、仲間に対する想いはとことん熱く深い。30分前の会議の内容は忘れても、仲間の名前だけは忘れない。 過去に犠牲なった仲間たちの名前をひとりひとり呼びながら、夜通し泣き続けるため、目のクマが取れない状態に。しかし、その情の深さ故に、配下の白スーツたちから大いに慕われている。「隻眼の王」となった金木の配下に就いて以降は、王の教育によってボキャブラリーが豊かになり、喋りはかなりまともになった。 彼曰く、それも世界が狂いだしている証拠。

タタラ

赫子:尾赫 Rate:SS~。「アオギリの樹」幹部。長身で筋肉質の身体を持ち、短めの白髪頭で目つきの鋭い男性喰種。黒のマスクで顔の下半分を隠している。アオギリの樹を実質的に取り仕切っている中心的な喰種で、「隻眼の梟」の右腕的な存在。中国大陸で猛威を振るった喰種集団「赤舌連」首領の弟。目的のために必要とあらば、幹部すら切り捨てる非情な決断力の持ち主。 「20区隻眼の梟討伐戦」において、亜門鋼太郎や滝澤政道を始めとする多数の捜査官を拉致。嘉納明博の実験材料としている。兄の仇である法事特等に対して、強い憎悪の念を抱いている。赫者であり、力を解放すると四本の腕を持つ異形の姿に変貌、高密度の赫子放射によって4000℃を超える高熱を噴きだすことができる。 能力や戦闘スタイルは兄に酷似しているが、スピードでは兄を上回っている。

エト

全身に包帯を巻き、フード付きのマントを被って正体を隠している小柄な女性喰種。「アオギリの樹」の幹部で、Sレートに認定されている。しかしその正体は、最高レートのSSS喰種「隻眼の梟」。芳村と人間のジャーナリストだった憂那の間に生まれた「奇跡の子供」で、本名は芳村愛支という。「V」の手に落ちることを警戒した芳村により、24区のノロイに預けられた彼女は、世界を憎みながら、強力な赫者へと成長、喰種対策局(CCG)に牙を剝くようになる。 『:re』では、カナエ・フォン・ロゼヴァルトの心の奥底を鋭く抉り、自らの赫子を植え付けて佐々木排世にけしかけさせる。その上、自らも直接排世に牙を剝くなど、彼に対する執拗なこだわりを見せる。その真意は後に、彼女のもう一つの正体とともに明かされることとなる。

高槻 泉 (たかつき せん)

エトのもう一つの顔であり、気鋭のミステリー作家。10代で発表したデビュー作『拝啓カフカ』が50万部のベストセラーを記録。以来コンスタントにヒットを飛ばし、文壇の逸材として注目を集めている。軽いウェーブのかかった髪を長めに伸ばした無造作ヘアで、目が大きく、人懐こさを感じさせる美人。髪を後ろでまとめ、丸眼鏡を着用することもある。 好奇心旺盛で、ファンとも気軽に接する。金木研は彼女の大ファンであり、デビュー作から全ての作品を読破している。観察力に優れており、サイン会で目にした笛口雛実のちょっとした仕草から、彼女が悩みを抱えていることを看破し、彼女の相談役を買って出る。また、同時に金木研の人となりも鋭く洞察して見せた。取材目的の情報提供と称して喰種対策局(CCG)を訪問。 その際「Rc検査ゲート」を通ったものの、金木研と同じく喰種とは判定されず。CCGの検査体制に奇妙な穴が存在する可能性を示している。その穴の秘密は、『:re』において彼女の捨て身とも取れる行動によって明らかになる。なお、彼女の情報提供から、亜門鋼太郎の心にCCGに対する疑念がが生じることとなる。

草刈 ミザ (くさかり みざ)

11月4日生まれの蠍座。赫子:尾赫 Rate:S。小柄な女性喰種。髪が長く、両サイドを三つ編みに結い、後ろ髪を頭部の高めの位置でまとめている。グラデーションが施されたポンチョ風のマントに、十文字に切れ込みの入った尖った仮面を着用。三本に分れた鋭い刃のような赫子を持つことから「三枚刃(もしくは「三枚刃のミザ」)」の異名を持つ。 彼女の一族「刃」は、人間社会に出る危険を避け、地下で近親交配を繰り返してきた。その結果、それなりに強力な尾赫を持つに至ったものの、弊害として小柄で虚弱な性質を併せ持つ。その風貌と特性から「カミソリ(小さな刃物)」と揶揄され、他の喰種の標的になることも少なくなかった。ミザはそんな一族の歴史上、最も優れた資質の持ち主。 18歳にして首領の地位に就くと、殺戮と侵略を重ねて弱々しい一族のイメージを塗り替え、18区を統治した。「アオギリの樹」の傘下に入ってからは、主にナキの率いる白スーツ隊と組んで行動する。当初はナキの思慮に欠ける無軌道ぶりに頭を抱えるが、やがてその純粋さと男気に好意を抱くようになる。

冴木 空男 (さえき からお)

赫子:鱗赫 Rate:A。癖毛を目にかかる程度まで伸ばしている。目が大きく、痩せて骨張った顔つきの男性喰種。タクシー運転手をしながら、6年もの間捕食を行っていた。被害者は全員女性で、胴体のみが奪われるという、異常な犯行ぶりから「トルソー(「torso」イタリア語で、頭や手足のない胴体だけの彫像、あるいは胴体だけのマネキン人形などを示す)」の呼称が付けられた。 佐々木排世とクインクス班による捜査の網にかかるも、西尾錦の乱入や排世の暴走などが重なり捕獲には至らず。その過程で、クインクス班の六月透に対して異常なまでの執着心を抱く。喰種対策局(CCG)の追跡から逃れるため、「アオギリの樹」に身を寄せた後も、機会がある毎に透を付け狙う。 流島での「アオギリの樹殲滅作戦」に当って、透が前乗りの調査に訪れた際、彼の執念は結実を迎える。この一件がきっかけで、透は自らの心の奥底に封じこめていた真実を目の当たりにすることとなる。また、冴木空男の喰種としても特異な嗜好は、幼少時に出会った人間の少女との交友、そしてその後に訪れた哀しい結末が原因だったとことが明かされる。

万丈 数壱 (ばんじょう かずいち)

10月11日生まれの天秤座。血液型AB型。身長:187cm、体重:92kg。赫子:羽赫。短髪で耳にはピアス。目つきが鋭く、とぐろを巻いたような形に剃った特徴的な顎鬚を持つ。ゴツい体格な上にコワモテで直情的だが、腕っ節の方はさっぱり。自由奔放に自らの力で人生を歩む神代利世に惚れ込んでおり、彼女の去り際の言葉を真に受けて11区のリーダーに就任、どうにか11区をまとめていたものの、「アオギリの樹」の襲撃を受け、その傘下に組みこまれる。だが、反アオギリ勢力をまとめ、離反する機会を窺っていた。部下から、自分の方が倍は強い、と評されるほど戦闘能力は低く、実は赫子も使えない。しかし、人情味溢れる性格と、自らを省みずに仲間を守ろうとする責任感の強さで、周囲から慕われている。「アオギリの樹」脱出後は、部下たちと共に金木研に協力。その後、金木の暴走を抑えたことがきっかけで、眠っていた赫子が発現、優れた治癒能力を持つに至る。 『:re』では、神代叉栄に代って6区のリーダーに就任。霧島絢都の頼みを受け、笛口雛実を救出するため「コクリア破り」に協力する。また、持ち前の治癒能力を活かし、流島で重傷を負った真戸暁の治療などでも大きな役割を果たした。

神代 利世 (かみしろ りぜ)

10月8日生まれの天秤座。血液型AB型。身長:164cm、体重:55kg。赫子:鱗赫。眼鏡が似合う理知的な雰囲気の美人。読書好きでしとやかな女性を装っているが、その本性は食欲の赴くままに次々と人を襲って喰らう凶暴な喰種。その旺盛な食欲によって、喰種対策局(CCG)から「大喰い」と渾名されている。彼女が捕食のターゲットとして、金木研に目を付けたことがきっかけで、彼は人間でも喰種でもない存在となり、苦悩の日々を送ることとなる。以後、半喰種となった金木の心象風景に度々現れ、彼の心を大きく揺さぶる。それが単なる金木の妄想なのか、神代利世(リゼ)の赫胞に彼女の意識が宿っているが故の現象なのかは不明。なお、当初は鉄骨の落下事故で死亡したと思われていたリゼだが、実は嘉納明博によって生かされており、半喰種生成の実験材料として利用されていた。 『:re』では、リゼが「V」傘下の白日庭出身であり、和修家の血筋を残すための母胎候補であったことが明らかになった。自分に対する旧多二福の想いを利用して「V」から逃れたリゼは6区に流れ着く。そこで「鯱」の二つ名で知られる6区のリーダー神代叉栄に拾われ、「神代利世」と名乗るようになった。読書の趣味は、養父となった鯱に勧められたことがきっかけ。

神代 叉栄 (かみしろ またさか)

元6区のリーダー。尾赫 Rate:SS。無造作に伸ばした長髪に無精髭、彫りの深い顔立ちで、鍛え上げられた肉体を持つ。人間の武術家の下で鍛練を積み、その技を喰種の肉体で昇華させた武術の達人。「神代」の名字は、その師匠から受け継いだもの。戦闘中、無ッ、合ッ、吻、などの漢字で表現される独特の掛け声を発する。日常会話も古風な物言いが多く、まさに無骨な武人というたたずまいの喰種である。 鯱の尾ビレのような形状をした強靱な赫子を持つことから、「鯱」の異名を持つ。6区で行き倒れになっていたリゼ(神代利世)を拾い、彼女の養父となる。やがて成長したリゼは、その奔放すぎる捕食行動で、6区に大量の捜査官を招く。そんな捜査官の襲撃からリゼを守るため、囚われの身となった鯱は、コクリアに収監される。 「アオギリの樹」によるコクリア襲撃の際に脱走。以後、「アオギリの樹」と共に行動していく。芳村とは、彼が「功善」と名乗っていた頃からの旧い友人で、自分がエトを見守る代わり、何かあった際はリゼを頼む、との約束を交わしていた。

月山 習 (つきやま しゅう)

3月3日生まれの魚座。血液型A型。身長:180cm、体重:71kg。赫子:甲赫。月山財閥の御曹司で、晴南学院大学人間科学部社会福祉学科四年生(初登場時)。長身でスリム、モデルのようなスタイルと美貌を備えた青年。育ちの良さを感じさせる上品な身なりで、言葉遣いも丁寧。喰種としては珍しく教養に溢れ、文学にも造詣が深い。一見無害そうな印象だが、霧島董香曰く20区の厄介者。食に対して並々ならぬこだわりを持つことから、喰種対策局(CCG)から「美食家」の渾名で呼ばれるSレート喰種。神代利世とも親交があったが、食に関する嗜好で衝突し、袂を分かった。人間を生きたまま解体するショーを売りにした、喰種レストランの会員で、レストランでは「MM」と呼ばれている。金木研の特別な匂いに興味を惹かれ、食材として目を付ける。かつてはその食欲を董香と霧島絢都の姉弟に向けたこともある。その後、金木研の捕食に失敗し、痛い目を見たにも関わらず、懲りるどころかより一層興味を抱く。それ以来、表面的には金木研に対して友人として接しつつ、捕食のチャンスを虎視眈々と狙う奇妙な関係が続いていく。なお、当初はわりと普通の口調だったが、徐々に英語やイタリア語、フランス語などを交えた独特の口調に変化。仕草も大げさでナルシスティックな傾向が強まっていく。 『:re』では、「20区梟討伐戦」で金木を失ったショックから錯乱状態になり、何を食べても満足できない飢餓感に苛まれ、月山家そのものを壊滅の危機に直面させる。そんな中で、彼は金木や彼を取り巻く人々と、自分自身の関係を改めて見つめ直すこととなる。騒動を乗り越えた後、彼は「黒山羊」に参加。「隻眼の王」の忠実な友として、組織を支えていく。

掘 ちえ (ほり ちえ)

背が低く童顔なため、子供と見間違えられがちだが、れっきとした成人女性(『:re』初登場時は24歳)。月山習が晴南高校に通っていた当時の同級生。天性の勘で習が喰種であることを見抜き、その捕食現場を撮影した。恐怖のタガが壊れているかのように、自分の興味の赴くままに撮影を行う彼女に対し、習は呆れつつも興味を抱く。その日以来、堀ちえと月山習の奇妙な交友関係が始まっていく。 なお、これらのエピソードは、スピオフ小説『東京喰種日々』に詳しく記されている。習自身は彼女に食欲が湧かない理由を、愛玩動物だからだと発言、ホリチエのことを小ネズミ、リトルマウスなどと称して接してきた。『:re』登場時はフリーカメラマン兼情報屋を生業としており、「トルソー」(冴木空男)事件でクインクス班の不知吟士、瓜江久生と接触。 情報と引き替えに佐々木排世の匂いのついた私物を要求する。その目的は、金木研を失ったショックから精神崩壊状態となった月山習の復活にある。喰種の捕食シーンの撮影など、社会的に悪影響のある写真活動、ならびに喰種への捕食幇助疑惑、喰種対策局(CCG)サーバへの不正アクセスなど、数々の違法行為により、CCGから追われる立場となっている。

月山 観母 (つきやま みなも)

長い歴史を誇る名門喰種一族である「月山家」の現当主。栗色の髪をオールバックにまとめている。丸眼鏡を着用。豊かな口鬚を蓄えた、紳士然とした穏やかな物腰の人物。使用人たちから慕われているのははもちろん、「月山グループ」傘下の企業に潜む喰種たちからも大いに尊敬を集めている。息子の月山習と同じく、フランス語などの外国語を交えた独特の口調で話す。 息子の習を溺愛しており、「月山家駆逐作戦」では、自ら喰種対策局(CCG)に捕われることで、息子を逃がすための時間を稼ごうとした。政財界に大きな影響力を有しており、喰種だけでなく人間の協力者も数多い。現総理大臣・若山も観母の学友であり、直接頼み事ができる間柄である。「ナーガラジャ危機」の際には、「同じ日本人」としてその影響力を存分に活用、人間と喰種の協力体制構築に一役買っている。

松前 (まつまえ)

月山家の使用人で、ショート目の髪でスリムなスタイルの女性喰種。整った面立ちだが、黒目が大きく喰種的な特徴を色濃く感じさせる。月山習のための食材調達など、外部で喰種として活動する際は、目の部分を隠すマスクを着けるか、もしくは黒のヴェールを目深に被って素顔を隠す。彼女だけでなく、基本的に月山家の使用人は皆、男女の区別なくほぼ同じスタイルを取っている。 月山家の使用人頭的な役割を務めており、習を実の弟のように愛している。ツタのように生やした赫子を分離させ、防御壁を形成する能力を持つ。また、剣と盾の赫子を用いた攻防に隙のない戦い方が得意で、月山家の使用人の中では随一の実力を誇る。月山家に対する忠誠心は誰よりも高く、そのためには非情な決断も厭わない。 「月山家駆逐作戦」の折、習の願いを拒絶し、当主としての心構えを説いたのは、正にその忠誠心故だった。月山習の高校時代を描いたスピンオフ小説『東京喰種日々』によると、かつて晴南高校に教師として勤務、学園に通う習の身辺警護を行っていた。

カナエ・フォン・ロゼヴァルト (かなえふぉんろぜゔぁると)

168cm、57kg。名前のスペルは、kanae von Rosewald。ドイツ、ブレーメンに居を構える名門、ロゼヴァルト家の出身の喰種。日本語は流暢だが、ときおりドイツ語を交えて話すのが特徴的。ナタエナル、アルノルトという二人の兄がいた。ブレーメンの屋敷は和修政の率いる喰種特捜官の襲撃により、父もろとも焼失、家を出てすぐ母は倒れ、2人の兄も逃亡中にカナエをかばって死亡した。 ロゼヴァルトの総本家である月山家に1人だけ辿り着いた彼女は、一族再興の願いをつなぐため、兄たちに代って一族の跡取りとなることを決意、それ以来、本名であるカレン(Karren)からカナエに名を変え、男として振る舞っている。ただしカナエが女であることを、松前だけは承知している。 ヴァイオリンが趣味で、月山習の弾くピアノと合奏を行うことがある。月山家に連なる血筋の者として、兄のように接してくれた習を慕い、その気持ちはやがて恋愛感情へと発展する。その想いを堅く秘め、これまで忠実な使用人としての役割を果たしてきた。それ故に、習の心を捉え、大きな影響を与える金木研に対して、嫉妬に近い感情を抱いている。 人間でありながら習と親しく付き合う堀ちえのことも、快く思っていない。「月山家駆逐作戦」では、「アオギリの樹」の幹部「エト」から骨を移植され、格段にパワーアップした異形の姿で登場、これまで押し殺してきた感情を爆発させ、狂気の赴くままに佐々木排世に襲いかかる。

巴 ユミツ (ともえ ゆみつ)

赫子:尾赫 Rate:A+。瓶兄弟の妹分。なぜかクインケ操術の心得があり、自分が倒した捜査官のクインケを奪って使いこなす。捜査官の墓標ともいえるクインケを奪うことから、「墓盗り」の通り名で知られることとなる。瓶兄弟の妹分という立ち位置から、白スーツ隊の一部からは「小瓶」のあだ名で呼ばれこともある。ただし、本人はこの呼び名を快く思ってはいない模様、任務の達成よりは生存を優先、必要とあらば速やかな撤退を選ぶ、慎重な性格の持ち主。

小坂 依子 (こさか よりこ)

清巳高等学校に通う女子高生。前髪を眉の上で切り揃えたボブカットの、温和な性格でホンワカとした雰囲気の少女。霧島董香のクラスメイトで無二の親友。料理好きで、調理師になるのが将来の夢。昼食にジャムパンばかりを食べている董香の栄養状態を心配し、毎度自分のおかずを食べさせようとする。さらに董香の暮らすマンションに、自分の手料理を持参することなどもある。 『:re』では、パン屋の店員として登場。董香とは離れ離れとなっている。彼女の店に、偶然クインクス班の面々と共に黒磐武臣が来店。彼が小学生時代の同級生だったことが明らかとなる。以後、クインクス班や武臣は依子のパン屋の常連に。その後、依子は武臣からのプロポーズを受けることとなる。

集団・組織

月山家 (つきやまけ)

100年以上の歴史を持つ大財閥、「月山グループ」の総本家。戦後の財閥解体後も再結集し、現在に続く巨大グループを形成している。事業は食品、貴金属、鉄鋼、化学などの多岐にわたり、20を超える子会社を持つ。政財界に強い影響力を有し、傘下企業の主要ポストには喰種が多く潜伏している。代々近親交配を行ってきた結果、直系の血筋は特にRc細胞の影響を受けやすい体質となっている。

喰種対策局 (ぐーるたいさくきょく)

1880年強大な力を持つ「隻眼の喰種」の出現により、人間側は組織だった対処の必要に迫られた。そこで設立されたのが、和修大吉をトップとする「喰種対策院」であり、この組織を前身とする、喰種への対処を専門に行う国家機関をいう。英語名である「Commission of Counter Ghoul」の頭文字を取ってCCGと呼ばれることが多い。 年間の予算額はおよそ2兆円。単純な予算ベースで比較すると、防衛省の約2/5、警察組織全体の3/5程度の規模の組織ということになる。主な活動内容は、喰種に関する事件の捜査および喰種の駆逐。その他に、喰種事件によって身寄りを失った子供たちの保護、育成なども行っている。なお、喰種対策局(CCG)の捜査官には、上位から特等捜査官、准特等捜査官、上等捜査官、一等捜査官、二等捜査官、三等捜査官という六つの階級が存在する。 上等以上が上位捜査官、一等以下は下位捜査官と分類され、パートナーを組む場合は、上位と下位が組むのが基本。上位同士がパートナーとなることはあっても、下位同士がパートナーとなることはない。また、捜査官は鳩を模した胸章を付けていることから、喰種たちからは白鳩(ハト)という俗称で呼ばれる。

アオギリの樹 (あおぎりのき)

「隻眼の梟」を頂点とする巨大な喰種組織。かつて「隻眼の梟」が自らの力を過信し、少数で喰種対策局(CCG)を襲撃して返り討ちに遭った経験から、数を集めることを決意、数千の喰種を傘下に収める組織をつくり上げた。その目的は、喰種が当たり前に生きられる世界の構築。当面の敵はCCGとしながらも、その裏に潜む「いびつの根源」の排除を最終目標としている。

ロゼヴァルト家 (ろぜう゛ぁるとけ)

ドイツ、ブレーメンに居を構える名門喰種一族。家名のスペルは「Rosewald」。月山家と縁戚関係がある。和修政率いる喰種捜査官チームの襲撃を受け、当主もろとも屋敷は焼失。唯一生き残った娘が日本に渡り、月山家の庇護を受けることとなった。

白日庭 (はくびてい)

有馬貴将を筆頭に、伊丙入、旧多二福、そしてクインクス班の新人である小静麗などの優秀な捜査官を輩出してきた育成機関。だがその実態は、和修家、「V」に連なる者たちを育成している。白日庭出身の捜査官は皆人間ではなく、血の混ざった出来損ないの「半人間」。両親のどちらか片方が喰種という、特殊な境遇の人間である。 ただし「隻眼の梟」のような喰種ではない。赫子を持つわけでもなく、普通の食事もとれる。基本的には人間と代らない。異なる点は、常人よりも優れた身体能力を持つことと、寿命が普通の人間と較べてかなり短いこと。

V (ゔぃー)

和修家が喰種一族であるという秘密を守り、陰から支える巨大組織。喰種、人間を問わず、和修家にとって都合の悪い者たちや組織を排除・殲滅する手練れの部隊を擁している。なお、この部隊は黒ずくめのスーツにシルクハットという時代がかった洋装に身を包み、日本刀で武装している。その他に、和修の血筋を絶やさないための母胎の管理、和修を支える人材の育成など、様々な活動を行っている。 ちなみに和修家のルーツは中東から日本に渡ってきた喰種の一族で、長い歴史の中で同種喰らいを繰り返してきた。いわば和修家の人間は生まれながらの赫者で、他にはない強大な力を秘めている。

0番隊 (ぜろばんたい)

最強の喰種捜査官・有馬貴将が率いる最精鋭部隊。その主要メンバーは、白日庭出身の少年たちである。副長は、長年有馬のパートナーを務めてきた平子丈上等捜査官。かつては宇井郡や伊丙入などもメンバーとして所属していた。人数こそ少ないが、その一人一人が一騎当千の強者ばかりである。二度目の「コクリア破り」の際、コクリアの警護を担当。 有馬貴将の死後は、彼の遺志に従って喰種対策局(CCG)を離脱、金木研と行動を共にすることとなる。

鈴屋班 (すずやはん)

鈴屋什造が率いる喰種捜査チーム。かつての悪童が更正を遂げ、異次元の実力を持って、有馬貴将に匹敵する早さで階級を駆け上がっていく、彼のそんな姿に強く憧れ、自ら希望して配属された者が大半を占める。少々変わり者の多い個性的な集団ではあるが、その分メンバーたちの什造に対する忠誠心は非常に高く、チームの結束力も強い。 かつて有馬が率いた0番隊と比較すると、個々の実力ではやや劣るものの、その総力においては決して引けを取らない。什造が特等に昇進し、S3班長となって以降の鈴屋班は、「0番隊を拡大したもの」と表現されるほどの戦力を誇る。

クインクス班 (くいんすはん)

「クインクス施術」によって、喰種の赫胞を体内にインプラントした捜査官チーム。アカデミー・ジュニアに所属する捜査官候補の内、適性を認められた者たちが施術を受けてクインクス班となる。喰種と同等の能力を発揮できる反面、未だ実験段階の技術のため、運用面での危険も起こりえる。ちなみにQsが能力を解放すると、片目が紅く染まる赫眼状態となる。 また、能力をうまく扱えない六月透だけは、常時赫胞状態となっている。インプラントされた赫胞には「F1~F5」の五段階のフレームが設けられており、赫胞の稼働率の調整が可能。フレームを解放するほど、より強力な能力を発揮できるが、その分人間から遠ざかるリスクを伴う。フレームが限界を超えると「フレームアウト」状態となり、Rate:Sの喰種として駆逐される運命にある。 ちなみにクインクス班結成当初、メンバー全員が「F2」に設定されており、赫胞の稼働率は40%だった。フレームの解放以外に、肉体の損傷と回復を繰り返すことで、Rc細胞の流れる細胞間を増殖させ、能力を強化することも可能。

オッガイ

新局長に就任した旧多二村改め和修吉福が鳴り物入りで発表した新造のクインクス部隊。隊員は全て神代利世ベースの赫子を「嘉納明博式」の施術によってインプラントされている。すなわち「量産型の金木研」によって構成された部隊とも言える。能力解放時には、クインクス班の者たち同様に隻眼状態となるが、オッガイはさらに「フレームB」を解放することで両目が紅く染まる。 赫眼状態となった目を一般人から隠すためか、基本的に隊員は全員目を隠すマスクを着用している。戦闘能力だけでなく、嗅覚が優れているため、隠れている喰種を発見することにも長けている。隊員の多くが16歳以下の若年ということもあり、分別のつかない子供特有の残虐性や、遊び感覚が抜けない言動が散見される。 また、免許取得年齢に達していないため、特殊なホイールを履いた戦闘用の自転車を移動手段としている。

黒山羊 (ごーと)

高槻泉ことエトの遺志を継ぎ、新たな「隻眼の王」となった金木研の立ち上げた組織。中心となっているのは、「あんていく」の面々や、「アオギリの樹」の残党、「白スーツ集団」、元「0番隊」など。それぞれが複雑な絡みを持っていたが、各々が過去の因縁や恩讐を超え、金木の元で共通の目標に向っている。それは、喰種とヒトが理解し合える世界をつくること。 当初は喫茶「:re」を拠点としていたが、喰種対策局(CCG)の新体制移行に伴う大規模喰種掃討が始まって以降、24区の深度5㎞以下の地下中層に拠点を移した。ゲートの増設によって、地上に行き場のなくなった喰種たちを保護し、反旗を翻す機会を窺っている。

道化師 (ぴえろ)

ピエロのマスクを着用して行動する、享楽的主義者の集まり。構成員数、活動区域、目的に至るまでが一切不明。喰種対策局(CCG)ですら、その全容をつかめないでいる謎の喰種集団。普段は集団行動をとらず、各々が自身の愉悦や欲求に従って動いている。しかし、ひとたび招集があれば無類の組織力を発揮する。元締めであるドナート・ポルポラを筆頭に、ニコ、ウタ、帆糸ロマなど、喰種の中でも特別な能力を持つ曲者も多い。 最後に笑うのはピエロ、という合い言葉の下、喰種、人間を問わず、その悪趣味なジョークに巻きこんで翻弄する。

和修家 (わしゅうけ)

独自の技術で喰種と刃を交え、江戸の昔から喰種退治を生業としてきた一族。数ある喰種退治屋の中でも随一の力を誇っていた。彼らの名に国が目を付け、1880年に和修大吉をトップとする「喰種対策院」が設立される。組織は拡大を続け、喰種対策局(CCG)へと成長する。CCGのトップは、代々和修家の人間が就任するのが慣わし。 また、CCG本局局長に和修家の人間が就任する際は、名前に「吉」の字が加えられるのが慣例となっている。実は中東から渡ってきた喰種がルーツであり、一族内では「血」による厳格な選別が行われてきた。基本的に人間の配分が濃く現れた者が本家の系譜として取り立てられる。一方、喰種の血が濃い者は、たとえ直系であっても分家として低い扱いを受ける。

場所

シャトー

クインクス班(Qs)が共同生活を行っている住居施設。一人一人に自室が与えられているが、キッチンなどは共同。喰種捜査官の官舎ということもあり、トレーニングルームなどもある。調理は主に指導官である佐々木排世が担当していたが、彼がクインクス班から離れて以降は、持ち回りの当番制となった模様。排世にとってQsの面々は子供たちのような感覚で、シャトーは一家団欒の場所的な意味合いがあった。 そのため、クリスマスには、真戸暁や有馬貴将、平子班、鈴屋班などのメンバーを招いてパーティを催す、といったことも行っている。

24区 (にじゅうよんく)

数十年も前に、喰種対策局(CCG)を壊滅寸前まで追いつめた喰種の英雄がつくった区。彼は金木研と同じ「隻眼の喰種」だったいう。CCGが凄腕の新部隊を創設したことで地上を追いやられたものの、彼は地下へ潜って新たな国をつくった。それが24区だった。彼の一派は24区の最深部に潜み、今も人間たちへの復讐の機会を窺っているという。 金木はその存在を調査するため、霧島絢都をリーダーとする部隊を派遣していた。

コクリア

23区に存在する喰種対策局(CCG)管理下の喰種収容施設。有益な情報源であると認められた喰種が収容される。ちなみに収容されている喰種は、Rc抑制剤を投与され弱らせられている。本来は喰種対策法で禁じられているが、情報を引き出すための苛烈な拷問なども行われていた。なお、価値なしと判断された喰種は、廃棄処分されることになる。 収容される喰種は、レート毎に階層分けされており、下層に行くほど高レートになっている。最下層には、廃棄された喰種を処分するための巨大なプレス機構が設置されており、処分された喰種はそこから外に排出される。

その他キーワード

Rc細胞 (あーるしーさいぼう)

喰種の赫子を形成する、能力の根幹を成す細胞。正式名はRed Child細胞といい、この名称は、身体を丸めた胎児のような形状をしていることに由来する。血液のように流れ、歯よりも頑丈になる「液状の筋肉」とでもいうべき特殊な細胞。万能細胞の一種であり、傷口の修復や失った部位の再生なども行える。人間の体内にも微量に存在しており、喰種は人間を捕食することで、Rc細胞を赫胞という器官に蓄積する。

Rc値 (あーるしーち)

喰種の体内に多く含まれるRc細胞(Red Child Cell)の総量を示す数値。この細胞は赫子の形成に関わるとされている。名前の由来は細胞ひとつひとつが丸まった胎児のように見えることから。ヒトにも微量に含まれており、その基準値は200~300とされている。クインクス班のメンバーたちの初期のRc値は凡そ650~900。 能力を使い続けると、その数値は上昇していく。数値が高くなりすぎると、喰種のようにまともな食事が取れなくなる可能性がある。1000を超えるとRc値だけでいえば喰種と同じ。

赫胞 (かくほう)

Rc細胞を蓄える喰種特有の嚢胞状の器官。捕食によって摂取されたRc細胞は、血流によって体内を循環し、最終的にこの赫胞に蓄積される。赫胞に貯め込まれたRc細胞は、意識的に、あるいは精神の昂ぶりによって体外に放出され、赫子を形成する。ちなみに赫胞の位置は、喰種の赫子のタイプによって異なる。具体的には、羽赫は肩回り、甲赫は肩胛骨の下、鱗赫は腰部、そして尾赫は尾てい骨当りに赫胞が存在する。 喰種にとって赫胞は最大の急所であるため、これらの位置を把握することは喰種捜査官には基礎中の基礎。なお、喰種の中には、この赫胞を複数所持する者もいる。

赫子 (かぐね)

赫胞に蓄えられたRc細胞を体外に放出して形成する喰種特有の攻撃器官。その形状や特徴によって、羽赫、甲赫、鱗赫、尾赫の4タイプに分類される。ちなみに各タイプには相性があり、羽赫<甲赫<鱗赫<尾赫<羽赫、という形で循環するように関係が成立する。もちろん、タイプによる相性は絶対ではない。個人の能力差しだいで相性の不利を克服することも可能であるだ。 基本的に喰種は各タイプのうち1つを持つが、ごく希に数種類の赫子を持つ者も存在する。四種類の赫子を全て備える特別な喰種も確認されている。

羽赫 (うかく)

肩回りからRc細胞が羽のように拡散する赫子。軽量でスピーディな攻撃が可能。近距離、遠距離のいずれにも対応できる自由度を持つ。優れた機動力を活かした早期の決着が望める赫子で、一般的に決め手に欠ける尾赫に対して有利に戦える。性質上、Rc細胞の放出が激しいため、持久力に欠けるのが難点。

甲赫 (こうかく)

肩甲骨の下辺りからRc細胞を放出する赫子。高密度に凝縮された赫子を形成する。赫子の中では随一の頑強さを誇り、剣や槍のような武器に近い形状や、盾や鎧といった防具のような形状も取れる。近接戦闘に適した前衛タイプの赫子といえる。そのガードの堅さから、羽赫の軽い攻撃を防ぎやすい。頑強さの代償として他の赫子よりもスピードで劣る、その重さ故に少々扱いづらいという欠点を持つ。

鱗赫 (りんかく)

腰部からRc細胞を放出する赫子。鱗に覆われた触手のような形状で現れる。強力な再生力を持ち、切断された四肢を再生したり、胴体を真っ二つにされても再接合する個体なども存在する。また、独特の表面の形状から、一撃のパワーに優れるという特徴を持つ。スピードのない甲赫に対しては、パワフルな一撃が当てやすいため、有利に戦うことが出来る。 一方、強力な再生力を生むRc細胞の結合のしやすさは、流動性の高さに由来するため、他の赫子に較べると脆いという欠点がある。

尾赫 (びかく)

尾てい骨の辺りから、Rc細胞を放出する赫子。中距離で最も力を発揮し、攻守ともに水準以上の能力を持つ上に、スピードもある。隙のないバランス型の赫子であり、その堅実さから一撃頼りの鱗赫に対しては有利に戦える。弱点らしい弱点が見あたらないものの、そのバランス故に大きな決め手には欠ける。

クインケ

喰種の赫子をベースに製造された武器。喰種対策局(CCG)前総議長・和修吉雨と、ドイツ局長アダム・ゲッヘナーが共同で生みだした。クインケが実用化される以前は、銃火器などで喰種に対処していたが、赫子を持つ喰種に対しては効果が薄かった。打開策を模索する過程で編み出されたのが、喰種の赫子を利用するというアイディアだった。 クインケの誕生によって喰種殲滅率は飛躍的に向上、現在に至るまで捜査官の主力武器に位置付けられている。喰種の赫子とクインケの最大の違いは、形状の自由度にある。基本的にクインケは、省エネ性を追求するため、決まった形に固定される。一方、喰種の赫子は使用者の実力にもよるが、自由に形状を変えられる。

赫者 (かくじゃ)

共喰いを繰り返すことで、喰種の中でもより強力で特別な能力持つに至った者。全身を覆う鎧のような赫子を持ち、通常の喰種を大きく凌駕する攻撃力、耐久力を備える。また、複数の赫胞を備えるものも多く、本来の赫子タイプとは異なる能力を使いこなす。

前作

東京喰種 (とーきょーぐーる)

人間世界に紛れ込み、人肉を喰らう怪人・喰種たちがはびこる東京を舞台としたダークファンタジー作品。喰種の臓器を移植されたことで、人肉を欲する怪人として生きることを宿命付けられた大学生の青年・カネキの苦悩... 関連ページ:東京喰種

SHARE
EC
Amazon
無料で読む
マンガリスト
logo