東京BABYLON

東京BABYLON

東京を中心に、陰陽師皇一族の当主である主人公の皇昴流と双子の姉の皇北都、そして暗殺集団桜塚護の桜塚星史郎の三人が、さまざまな問題を抱える人々や自身の真実を解き明かしていく姿を描く。この後、皇昴流と桜塚星史郎は、同じCLAMP作品の『X』や『ツバサ』などに登場している。

正式名称
東京BABYLON
ふりがな
とうきょうばびろん
作者
ジャンル
オカルト
 
和風ファンタジー
レーベル
KADOKAWA
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概要・あらすじ

多くの人が集まり、情念や怨念が渦巻く東京を舞台に、陰陽師の皇一族の13代目当主である主人公、皇昴流は日々、人に禍をもたらすさまざまな霊障を祓う仕事に追われ、忙しい日を過ごしていた。

登場人物・キャラクター

皇 昴流 (すめらぎ すばる)

陰陽師の皇一族の13代目当主。16歳。幼い頃は京都で暮らしていたが、現在は東京で、国の要人の依頼を受け、様々な霊障事件を解決している。実は動物園の飼育係になるのが夢で、仕事で忙しい中、高校にも通っている。見た目は女の子のようにかわいらしく、よく女性に間違われる。幼い頃のおばあちゃんの言いつけで、どんな時でも手袋を外さない。 性格は素直で優しく、人の痛みを自分のことのように感じてしまう。その一方で誰に対しても特別に好きという感情を持たずにいた。星史郎と出会い、一緒に行動をしているうちに彼に特別な感情を抱いていく。

皇 北都 (すめらぎ ほくと)

昴流の双子の姉。16歳。昴流と同じ新宿歌舞伎町のマンションの隣の部屋で一人暮らしをしている。幼い頃は昴流と一緒に陰陽師の修業をしていたが、能力は低く、2~3個の術が使えるだけ。見た目は昴流とそっくりだが、いつもド派手な独特のセンスのファッションをしている。 昴流の服を見立てているのも彼女。料理が得意。性格はとことん明るく、会話のノリが良い。誰に対しても本音で話し、ストレートな物言いは周囲を惹きつける。冗談交じりに昴流と星史郎とくっつけようとしているが、それは何も執着しない昴流の特別を作ろうとする姉の想いからだった。

桜塚 星史郎 (さくらづか せいしろう)

25歳。新宿の歌舞伎町で動物病院を営む。1年前に駅で偶然昴流と出会い、それ以降、北都を交え一緒に行動をしている。昴流に恋愛感情があるように振舞っているが、冗談か本気かわからない。柔らかな物腰で誰にでも優しい性格のように見える。しかしその本質は、他人のことを物としか見ず、誰に対しても特別な感情が湧かない。 桜塚護の一族で、政府の要人の依頼で暗殺を請け負っている。陰陽師の能力は昴流を遥かに凌ぐ。昴流とは7年前に出会っており、次に再会した時は1年間だけ一緒に過ごし、特別な感情が湧かなければ殺すことにしていた。

おばあちゃん

昴流と北都の祖母。皇一族の先代当主で、京都で暮らしている。幼いころから昴流の陰陽師としての才能を見出し、修行をさせてきた。昴流が9歳の時、修行のため東京を訪れ、そこで目を離した隙に桜塚護の星史郎と昴流が出会ってしまう。宿敵・桜塚護の印が刻まれた両手を隠すため、術を施した手袋をするように昴流にきつく言い聞かせている。

麻衣 (まい)

2年前に起こった幼女誘拐殺人事件の犠牲者。享年6歳。犯人は精神鑑定の結果、無罪となった。麻衣の母親は許せず、法が裁かないのであれば、自分が呪いで犯人を殺そうと計画する。そこで、靖国神社にかわいがっていた犬の頭部を落とし、犬神に変貌させようとしていたところ、昴流に止められる。

加藤 かずえ (かとう かずえ)

東京タワーで霊障を起こしていた幽霊。昴流が他からの依頼で東京タワーを訪れた時に出会う。18歳の時に福岡から上京し、女優を目指して頑張っていた。しかし、なんとか映画の出演が決まったところに主演女優が降板。映画がお蔵入りになってしまったことに絶望し、東京タワーで自殺してしまう。 昴流と共に一緒にいた星史郎に説得され、無事成仏した。

鏑木 実月 (かぶらぎ みつき)

昴流の小学生の時の同級生の女の子。昴流の初恋の相手でもある。16歳。父は12歳の時に他界し、現在は母親とひとり暮らし。幼い頃、彼女に言われた「嫌い」「普通じゃない」の言葉が昴流にとってはトラウマになっていたが、それは彼女が昴流を特別に意識していたからだった。高校生になり、男性たちに強姦され、周囲に噂が広がると、なかったことにしようと4か月もの間眠ってしまっていた。 依頼を受けた昴流は彼女と再会する。

橋本 邦子 (はしもと くにこ)

都内の女子高に通う女の子。クラスメイトの壮絶ないじめに遭っていたところ、新興宗教のMS研究所の奈岐久美子に誘われ、セミナーに参加する。しかし、一向にいじめが止まない現状に疑問を抱いていた。MS研究所に潜入捜査に来ていた昴流と出会い、苦しい思いを打ち明けた。しかし、いじめられている現状はエスカレートし、クラスメイトともみ合っているうちに左目を刺されてしまう。

奈岐 久美子 (なぎ くみこ)

新新興宗教・MS研究所の最高指導者。中高生の会員ばかりの集団で、みんなに「久美子先生」と慕われている。特定の神仏を崇めるのではなく、自己内の魂の浄化などを目標とする。ある程度の霊力は持ち合わせている様子。橋本邦子に「味方」だと優しい言葉をかけ、MS研究所のセミナーに勧誘する。

幸世 (さちよ)

昴流が都内の公園で出会ったおじいちゃんの娘。旦那と2人の子供とおじいちゃんの5人家族。家のローンや子育ての悩みに加え、パートや家事で忙しく、その鬱憤を父であるおじいちゃんにぶつけていた。おじいちゃんは上野動物園の飼育係をやっていて、亡くなった妻とは娘に100個の幸せを与えると約束していた。

勇弥 (ゆうや)

昴流が病院で出会った少年。生まれつき腎臓に疾患があり、人工透析を受けている。姉も腎臓に障害があり、母親から移植を受けたが、容態が悪化し他界してしまう。母親はそのことを後悔しており、錯乱して脳死状態の病人の腎臓を奪おうとしたこともあった。勇弥の容態が悪化し、切羽詰まった母親は昴流に襲い掛かり、それをかばった星史郎は右目を失明してしまう。 勇弥はテレビでその事実を知ってしまい、ショックを受けるが、昴流の説得を受けて立ち直る。

遠野 (とおの)

28歳。昴流の双子の姉、北都が殺され、星史郎の正体を知ってから数年後に、昴流が内閣府の依頼で訪れた公団に住む女性。夫は単身赴任中で、生まれたばかりの赤ちゃんがいて、やつれた印象を受ける。彼女が暮らす公団には異常現象が多発していた。

集団・組織

皇一族 (すめらぎいちぞく)

『東京BABYLON』に登場する一族。遥か昔から日本を霊的に守ってきた陰陽師の頂点に立つ一族。本宅は京都の嵯峨野にある。昴流は13代目当主で、歴代の当主の中でも一、二を争う術者。先代はおばあちゃんが務め、今は後見人となっている。

桜塚護 (さくらづかもり)

『東京BABYLON』に登場する一族。皇一族と同じ陰陽師ながらまったく表には出ず、陰から日本を支えてきた一族。暗殺集団と呼ばれているが、本当は当主ひとりだけを指す。星史郎は現当主で、先代である母親を殺して当主の座についた。

書誌情報

東京BABYLON [愛蔵版] 3巻 KADOKAWA

第1巻

(2012-01-06発行、 978-4041200414)

第2巻

(2012-03-30発行、 978-4041201565)

第3巻

(2012-08-30発行、 978-4041203149)

CLAMP PREMIUM COLLECTION 東京BABYLON 7巻 KADOKAWA

第1巻

(2022-06-03発行、 978-4041116890)

第2巻

(2022-06-03発行、 978-4041116906)

第3巻

(2022-07-04発行、 978-4041116913)

第4巻

(2022-07-04発行、 978-4041116920)

第5巻

(2022-08-04発行、 978-4041116937)

第6巻

(2022-08-04発行、 978-4041116944)

第7巻

(2022-09-02発行、 978-4041116951)

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