歴史劇画 大宰相

歴史劇画 大宰相

第二次世界大戦後の日本の政治家達による権力闘争史を描いたノンフィクション群像劇。戸川猪佐武原作の小説『小説吉田学校』を原作に、さいとう・たかをが漫画化。初刊行時のタイトルは『劇画・小説吉田学校』。早坂茂三による解説が併載されている。

正式名称
歴史劇画 大宰相
ふりがな
れきしげきが だいさいしょう
作者
原作
ジャンル
第二次世界大戦
 
政治家・政界
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概要・あらすじ

第二次世界大戦後、GHQ占領下の日本。幣原喜重郎内閣は、戦後初の総選挙の後、総辞職した。次期総理大臣と目されていた日本自由党の鳩山一郎は公職追放され、吉田茂が総裁に就任する。芦田均、片山哲内閣を経て第2次吉田茂内閣が発足。迎える総選挙で吉田茂は目をかけた官僚達を候補に送り込む。

以後、政界に脈々と続く吉田学校が誕生し、党人派との激しい戦いの幕が切って落とされた。

登場人物・キャラクター

吉田 茂 (よしだ しげる)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・吉田茂がモデル。第二次世界大戦終戦後の1946年、次期総理大臣と目されていた自由党総裁・鳩山一郎が公職追放となったことに伴い、後を託されて総裁に就任。第48代内閣総理大臣に指名される。鳩山一郎を担ぐ三木武吉ら反吉田勢力(党人派)と激しい抗争を演じながら、第5次吉田茂内閣まで政権を維持し「ワンマン」と呼ばれた。 自分の手足となる政治家を育てようと、元官僚達を中心に吉田学校と呼ばれる集団を組織する。彼らを率いてサンフランシスコ講和条約を締結し、日本の国際社会での正式な独立を果たす。吉田学校からは佐藤栄作、池田勇人、田中角栄らを輩出する。

鳩山 一郎 (はとやま いちろう)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・鳩山一郎がモデル。第二次世界大戦終戦後、三木武吉らと共に日本自由党を結成し総裁となる。総理大臣の最右翼だったが、1946年GHQによって公職追放となる。追放解除目前に脳梗塞に冒されるなど不遇な時代もあったが、党人派(生粋の政党人)の中核として吉田茂と激しい権力抗争を展開。 1954年、第52代内閣総理大臣に就任する。在任中の1955年には自由党と日本民主党の合併による保守合同を成し遂げ、55年体制の基礎を作る。

岸 信介 (きし のぶすけ)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・岸信介がモデル。第二次世界大戦前から官僚・政治家として活躍。戦犯として公職追放されるが、1952年のサンフランシスコ講和条約発効を機に復帰。吉田茂と対立し、自由党を割って日本民主党の結党に参加。自由民主党成立後、1957年に石橋湛山の後継として第56代内閣総理大臣に就任。 対米関係を重視し、安保闘争を招く。総理大臣退任後も、隠然とした力を政界に及ぼし、娘婿の安倍晋太郎を総理大臣候補に育てようとする。のちの総理大臣・佐藤栄作の実兄。

池田 勇人 (いけだ はやと)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・池田勇人がモデル。吉田茂に目をかけられ、吉田学校の一員として大蔵省官僚から政界入り。同じく吉田学校の一員・佐藤栄作とはライバルとして競わされた。田中角栄らの働きかけによって、吉田茂内閣では大蔵大臣に就任する。保守合同後の自由民主党では自らの派閥宏池会(池田派)を組織。 岸信介総理大臣退任後に自由民主党総裁となり、1960年、第58代内閣総理大臣に指名される。経済政策を重視し、高度経済成長期の幕開けとなった。

佐藤 栄作 (さとう えいさく)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・佐藤栄作がモデル。吉田茂に抜擢され、非議員ながら官房長官に就任して政界入り。以後吉田学校の筆頭格として、池田勇人と競いながら政治家として成長する。吉田茂配下の代議士を池田勇人と分割して周山会(佐藤派)を組織。池田勇人の後継として、1964年第61代内閣総理大臣に就任する。 将来の総理総裁候補と言われた「三角大福中」(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘)を巧みに登用して7年にわたる長期政権を樹立する。岸信介の実弟。

田中 角栄 (たなか かくえい)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・田中角栄がモデル。1947年に29歳の若さで衆議院議員となる。吉田茂の知遇を得て法務政務次官に抜擢され、以後吉田学校の一員となる。官僚出身者が多数を占める中で、叩き上げのパワーで頭角を現す。自由民主党成立後は佐藤栄作率いる派閥・周山会(佐藤派)に所属。 1972年に佐藤派から七日会(田中派)を独立させ、同年総裁選で福田赳夫を破って当選し第64代総理大臣となる。しかし1974年に田中金脈問題が発生して内閣総辞職、自由民主党を離党する。その後は田中派の竹下登、二階堂進らを率いて「闇将軍」、「キングメーカー」と呼ばれる。

三木 武夫 (みき たけお)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・三木武夫がモデル。第二次世界大戦前から衆議院議員として活動し、国民協同党、日本民主党を経て自由民主党に合流。1974年、田中金脈問題を受けて退陣した田中角栄内閣の後、椎名悦三郎による「椎名裁定」によって内閣総理大臣に就任する。 クリーンなイメージの一方、少数派閥を率いて権力争いを勝ち抜き「バルカン政治家」の異名をとる。退任後も、福田赳夫、大平正芳、田中角栄らと激しい権力争いを展開する。

福田 赳夫 (ふくだ たけお)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・福田赳夫がモデル。佐藤栄作から後任の総理大臣にと目されていたが、田中角栄にその座を奪われる。三木武夫が1976年の総選挙後に辞任した後、第67代内閣総理大臣に就任。しかし1978年の自由民主党総裁選挙予備選で大平正芳に敗れ本選挙を辞退。 総理大臣も辞任する。

大平 正芳 (おおひら まさよし)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・大平正芳がモデル。大蔵省官僚を経て池田勇人の側近として政界入りする。池田勇人の派閥・宏池会領袖の座を奪い、将来の総理大臣候補の1人となる。田中角栄と盟友関係を結び、1978年の自由民主党総裁選挙において、現職の総理大臣・福田赳夫を予備選挙で破り、第68代総理大臣に就任する。 しかし福田赳夫、三木武夫らとの激しい権力争いの末、1980年に急死する。

鈴木 善幸 (すずき ぜんこう)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・鈴木善幸がモデル。自由民主党宏池会の幹部。大平正芳が福田赳夫、三木武夫らと激しい抗争の末に急死した後、田中角栄の支援を受け、1980年第70代総理大臣に就任する。「和の政治」を掲げ、抗争に明け暮れていた自由民主党の党内融和に努力する。

中曽根 康弘 (なかそね やすひろ)

『歴史劇画 大宰相』の主人公の1人。実在の政治家・中曽根康弘がモデル。「風見鶏」と呼ばれる巧みな派閥運営で、総理大臣候補の1人となる。1980年に成立した鈴木善幸内閣で行政改革に尽力し、鈴木善幸、田中角栄の信頼を得て、1982年第71代総理大臣に就任する。

三木 武吉 (みき ぶきち)

実在の政治家・三木武吉がモデル。「寝業師」の異名をもつ老練な政治家。鳩山一郎らと共に日本自由党を結成する。ワンマン体制を固持しようとする総理大臣・吉田茂に揺さぶりをかけ続け、鳩山一郎の総理大臣就任に執念を燃やした。自由党と日本民主党の合併による保守合同にも大きな役割を果たす。

石橋 湛山 (いしばし たんざん)

実在の政治家・石橋湛山がモデル。ジャーナリストを経て政界入りする。第1次吉田茂内閣で大蔵大臣に就任するが、GHQによって公職追放の憂き目に遭う。追放解除後は、鳩山一郎に与して打倒吉田茂に尽力する。1956年、鳩山一郎が総理大臣を退任した後、後継を争う総裁選挙に立候補。 石田博英の手腕によって僅差で岸信介を破り、第55代内閣総理大臣に指名される。

竹下 登 (たけした のぼる)

実在の政治家・竹下登がモデル。田中角栄子飼いの代議士として徐々に地歩を固めるが、のちに田中派を割って創政会を組織。安倍晋太郎、宮沢喜一と共に「ニューリーダー」と呼ばれ、中曽根康弘の後継総理大臣の座を狙う。

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