この世界の片隅に

昭和初期。激動の時代を生き抜いた一人の女性の生きざまを描いた日本の歴史物語。「月刊まんがタウン」2006年2月号に掲載された後、「漫画アクション」2006年8月15日号から2009年2月3日号まで不定期に連載された。

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正式名称
この世界の片隅に
作者
ジャンル
第二次世界大戦
レーベル
アクション・コミックス(双葉社)

総合スレッド

この世界の片隅に(漫画)の総合スレッド
2016.01.25 12:34

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世界観

昭和初期の日本が舞台。昭和9年から昭和21年までの約12年間が描かれ、主人公である北條すずの人生を追う形で物語が展開する。第二次世界大戦をはじめとする実際に起きた出来事が多数描かれ、読み進めながら当時の世相を学ぶことができる内容となっている。

作品誕生のいきさつ

こうの史代は、本作『この世界の片隅に』のあとがきで「戦時の生活が長く続く様子を描こうと思った」と語っている。そしてそのために「まず戦時下に暮らす人々の「生」の悲しみやきらめきを知ろうとした。そこで母親の故郷である呉市を舞台に、当時の暮らしのひとつの解釈として本作を描いた」とのこと。

時代背景

本作『この世界の片隅に』では、昭和9年から昭和21年に実際に起きた出来事や社会問題を題材にしたエピソードが多数存在する。第二次世界大戦中に起きたB29来襲や広島原爆投下といった大きな出来事はもちろん、その他多数の事件が語られる。たとえば主人公である北條すずの友人である水原哲は昭和13年1月12日に発生した「宇品港客船転覆事故」で兄を亡くしており、エピソード「波のうさぎ(13年2月)」では、この事故について語られる。また、エピソード「第16回 19年9月」では、体調を崩したすずが産婦人科へ行くが、妊娠ではなく戦時下無月経症であることがわかるエピソードが語られる。この戦時下無月経は当時の社会問題で、特に勤労動員された女性には多く見られた。

あらすじ

昭和18年。広島県の江波に暮らす浦野すずは、突如呉市に住む北條周作と結婚することになる。物静かだが優しい周作と次第に絆を深め、新たに「北條すず」として北條家にもなじんでいくすず。しかし戦火と、周作に関する「ある疑い」がすずを襲い、彼女を悩ませていく。

モデルになった町

広島県呉市が舞台。作中では当時の電車やバスの路線図、地形が描写され、呉港に集まる戦艦を眺めるシーンなどがある。そのため広島県ではアニメ映画版の公開に合わせ、美術館での特別展示や、記念切手の販売も行われる。

特殊な描写

本作『この世界の片隅に』では、1話まるまる特殊な構成で描かれる回が存在する。例えばエピソード「第4回 19年2月」では、テレビ場組「ドリフ大爆笑」の主題歌の基となった岡本一平作詞の楽曲『隣組』が全編で使用されている。この回はほぼすべてのコマが『隣組』の歌詞にリンクした内容になっており、コマの右側に歌詞を併記しながら物語が進んでいく。また、エピソード「第23回 20年正月」は当時作られた「愛国いろはかるた」を登場人物たちの絵柄で描くという構成になっている。「天長節」「九軍神」といった現代にはややなじみの薄い言葉には注釈を用いながら、全編8ページがかるたの文章と絵のみで構成されている。

関連商品

2016年9月、アニメ映画版の公開に合わせて、「「この世界の片隅に」公式アートブック」が「このマンガがすごい!」編集部より発売される。内容は、アニメ映画版に即したものになっている。

タイアップ

呉市美術館

2016年7月から11月にかけて、呉市美術館にて特別展「マンガとアニメで見る こうの史代「この世界の片隅に」展」が開催される。この展示では2016年秋のアニメ映画版の公開に合わせ、原作者であるこうの史代の漫画原画、取材ノートや写真資料が展示される。また、アニメ映画版の原画やキャラクターデザインといった資料も出品される。

オリジナルフレーム切手

2016年7月、「マンガとアニメで見る こうの史代「この世界の片隅に」展」の開催を記念し、オリジナルフレーム切手の販売が行われる。販売は広島県呉市と、広島市の一部の郵便局、計177局で行われ、日本郵便株式会社Webサイト「郵便局のネットショップ」でも販売される。

メディアミックス

実写ドラマ

2011年8月、日本テレビにて「日テレ終戦記念ドラマスペシャル」として、実写ドラマ版が制作された。脚本は浅野妙子、主人公の北條すず役を北川景子、北條周作役を小出恵介が演じた。

アニメ映画

2016年秋、MAPPAの制作にてアニメ映画版が公開予定。監督と脚本は片渕須直が務め、プロデュースはGENCOが行う。スタッフの確保やパイロットフィルムの制作を賄う資金を調達する目的で、2015年3月から5月にかけてクラウドファンディングが行われた。

評価・受賞歴

本作『この世界の片隅に』は、第13回メディア芸術祭マンガ部門優秀賞をはじめ、「THE BEST MANGA2010 このマンガを読め!」第1位、「ダ・カーポ特別編集 最高の本!2010」マンガ部門第1位など、多数の賞を受賞している。

作家情報

こうの史代は、主に青年誌で活躍中の漫画家。1995年『街角花だより』でデビュー。他の作品に『夕凪の街 桜の国』『ぼおるぺん古事記』などがある。1968年生まれで、出身地は広島県。

登場人物・キャラクター

主人公
広島県の江波で暮らす少女。口の左下にほくろがあるのが特徴。少女時代は前髪を真ん中で分けて額を見せ、肩ほどまで伸ばした髪を三つ編みにしている。結婚後は、髪をひとつにまとめていることが多い。明るいがややお...
北條すずの夫。海軍軍法会議の録事を務める判任官三等。面長なのと釣り目が特徴。すずの4歳年上にあたり、真面目で口数少なく、物静かな性格。すずとは昭和9年1月に一度会っており、その頃からすずに想いを寄せて...
北條すずの同級生。すずと同じ、尋常高等小学校6年3組に通っていた男子生徒。太い眉と四角い顔が特徴。乱暴者で、女子生徒たちの間では「水原を見たら全速力で逃げる」が鉄則となっていたほど。兄を船の転覆事故で...
朝日遊郭内「二葉館」で働く若い女性。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアを輪っかにしてまとめている。偶然出会った北條すずの特技を知り、絵を描いてほしいと頼んだの...
北條すずと浦野要一の妹で、年齢はすずの1歳下。前髪を上げて額を全開にし、一本の三つ編みにしてまとめている。すずには「自分よりすみの方が容姿が良い」と評されており、性格も元気で明るい。すずとは非常に仲が...
北條すずと浦野すみの兄。坊主頭が特徴。非常に厳格な性格で、妹たちがふざけている際には鉄拳制裁で従わせるなどすずとすみには恐れられている。その性格にちなんで周囲には密かに「お兄ちゃん」と「鬼」をかけて「...
北條周作の母親で、北條すずの義母。前髪を斜めに分け、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアを、右側に集めてひとつにまとめている。おだやかで落ち着いた性格で、嫁いだすずともすぐに馴染む。足が悪いため...
北條周作の姉で、北條すずの義姉。前髪を真ん中で分け、髪を後ろでお団子にしてまとめている。面長で釣り目、周作と顔が非常に良く似ている。周作には慎重に結婚相手を選んでほしいと考えていたため、結婚当初はすず...
黒村徑子の娘。まだ幼く、昭和19年6月の時点で6歳。前髪を眉の高さで切り、耳の上で切りそろえたおかっぱ頭をしている。鼻のそばかすが特徴。おとなしく礼儀正しい性格で、徑子と北條家を訪れた際、北條すずと親...
北條周作の父親。工場に勤めている。前髪を眉上で短く切り、眼鏡と長いもみあげが特徴。職業柄か科学の話が大好きで、話し出すと止まらない。第二次世界大戦が本格化してからも、隙あれば家族に焼夷弾や飛行機雲の話...
昭和9年1月、お使い途中の北條すず(当時は浦野すず)をさらった謎の人物。一見人間の男性のようだが非常に体毛が濃く、鋭い牙を生やし、とがった耳をしている。それを悟られないためか、フード付きのコートを着て...
北條すずが子ども時代に、叔父叔母である森田の家で出会った謎の少女で名前はない。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、肩までのウェーブがかった髪をしている。ややぼさぼさ頭なのが特徴。年齢は小学生ほどに見える...
白木リンと同じ「二葉館」で働く少女。前髪を左寄りの位置で10対0で分けて眉の高さで切り、肩のあたりまで伸ばした髪を三つ編みにしている。リンの不在時にやってきた北條すずに声をかけ、リンへの贈り物を預かる...
黒村徑子の息子で、黒村晴美の兄。父親が亡くなった際、黒村家を離れた徑子と晴美に対し、一族の跡取りとして黒村家に一人残った。その後、晴美の小学校入学祝いとして、貴重品となっていたおさがりの教科書を贈る。
北條すず、浦野すみ、浦野要一の祖母。前髪を上げて額を全開にし、肩のあたりまで伸ばした髪を輪っかにしてまとめている。古江から草津へ嫁いできており、すずたちの叔父と叔母と一緒に暮らしている。また、家に住み...
北條周作の叔母。前髪を真ん中で分け、長い髪をお団子にしてまとめかんざしを挿している。細い目と眼鏡が特徴。北條すずと周作の結婚式では仲人を務めた。その後もすずを高く評価しており、周作と非常に相性がいいと...