概要・あらすじ
殺し屋ジョージは殺し屋組織から依頼された要人暗殺を失敗したことで、殺し屋組織からその命を狙われることになる。だが刺客は中国拳法を使うパンダや忍法を使うウサギたちであった。人間は残酷だが、おとぼけな動物たちによる、ちょっと不条理なギャグが満載の作品。
登場人物・キャラクター
ジョージ
殺し屋の男性。基本的にとてもいい人で、要人殺害の依頼を受けても、優しすぎるために失敗ばかりしている。斧でメッタ斬りにされたり、マシンガンを乱射されても死なない不死身の肉体を持つ。言葉を発することは少ないが、感情がすぐ顔に現れるため、顔を見ればだいたい何を考えているか察しがつく。彼女であるジョージの女と同棲している。
ジョージの女 (じょーじのおんな)
ジョージと同棲している彼女。可愛い顔をしているが冷酷無比な性格で、お金を得るためであればどんな汚い手段もいとわない。基本は暴力で解決しているが、誘拐して脅迫することも平気でやってのける。銃器の扱いの他、獣人たちを手懐けることも得意。
組織の女 (そしきのおんな)
ジョージの直接の上司で、失敗ばかり繰り返すジョージを抹殺することを企てている。しっかりしているように見えて、どこか抜けている女性。家の中以外ではサングラスをかけていることが多いが、外すと美人。お酒は蒸留酒を嗜む。
組織のボス (そしきのぼす)
ジョージの所属する殺し屋組織のトップ。強面で、まさしく悪役のボス然とした容姿。街を牛耳り、悪の限りを尽くしているため、彼の生命を狙う者も後を絶たない。組織の女とともにいることが多く、自ら手を下すことはあまりない。
和尚 (おしょう)
寺の和尚である、毛深い犬。肉を焼いて食べたり、男女が行き倒れていれば女性だけを助けるなど、破戒行為ばかりしている生臭坊主。武術道場の師範代をしているなど意外な一面も持つ。趣味はお気に入りの猟銃を片手に野鳥を撃つ小鳥撃ち。時にその弾丸が悲劇を生むこともある。
小僧 (こぞう)
寺の小僧。和尚とは真逆の、真面目な性格の常識人。寺の和尚の破戒行為を見るたびにショックを受け、彼の行為を非難している。いつも寺の掃除をしており、そのおかげで寺は掃き清められている。まれにうるさい訪問者を箒(ほうき)で掃いてしまうこともある。
殺し屋パンダ (ころしやぱんだ)
ジョージ暗殺を請け負ったパンダ。豪華な毛皮コートを羽織っている。拳銃を扱うのが得意で、射撃の腕は一流。ジョージに決闘を申し込み、一本杉の丘で何日も待ち続けるハメになった。いざジョージと戦おうとした時に、不幸な事故が起きて命を落とす。
けんぽうパンダ
殺し屋パンダの兄。中国から弟の敵を討つためにやってきたパンダで、中国人民服を着ている。中国拳法や不思議な効果のある漢方薬を扱う。抜目のない性格で、隙あらば人の家のお酒を呑もうとしたり、勝手にピザを注文しようとする。ある事故で手乗りサイズにまで小さくなってしまい、海に流されたり、カニやアリジゴクに襲われたりと散々な目に遭う。
かんぽうパンダ
けんぽうパンダの友人。のんびりした性格の痩せたパンダで、導師服を着ている。普段は浮遊術で空中を移動する。けんぽうパンダの助けを呼ぶ声を聞き、中国から日本へと渡ってきた。その名の通り漢方薬を扱うが、手持ちの漢方薬には相手をキノコにするものや手足を生えさせるものなど、今一つ用途のわからないものが多い。命を落としたけんぽうパンダを「かんぽう式再生溶液」を使って再生させる。 この液は無機物や有機物に関わらず、浸せばたちどころに元の姿に戻す、かんぽうパンダの発明品の1つ。
忍者うさぎ (にんじゃうさぎ)
その名の通り、うさぎの忍者。極端な泣き虫なうえ、暗殺対象の目の前で毒を盛ろうとするなど常識外れの行動を繰り返す天然ボケ気質。ジョージ殺害のために暗躍するも失敗し、逆にジョージに泣きついた。分身の術や手裏剣、まきびしなどはしっかり使うことができ、忍者としてのポテンシャルは高い。秘伝の巻物を奪ったことで、野うさぎ忍者団に狙われている。
チュー助 (ちゅーすけ)
虚無僧の姿をしたねずみで、お札を貼った相手をねずみに変える妖術を操る。殺し屋組織を壊滅するため、バーでジョージに協力を要請する。ヘタレの泣き虫で、名前や素顔を隠す必要性を理解しながら、何かとうっかり明かしてしまうほど間が抜けている。
忍猫 (にんびょう)
忍者村出身の猫で、忍者うさぎとは幼なじみ。性格はオラオラ系。忍術と最新兵器をミックスさせた戦闘術を駆使する。そのほとんどは実用に堪えないものだが、銃の腕は確か。ジョージの懸賞金に惹かれて、その命をつけ狙う。
野うさぎはかせ (のうさぎはかせ)
死亡した野うさぎ忍者団を改造した博士で、忍者うさぎを敵視している女うさぎ。忍者野っ原の地下にある、「野うさぎヒミツ研究所」で研究を続けている。改造技術の腕は確かだが、基本的に自由奔放で行き当たりばったり。本人はいたって真面目だが、傍目からは野うさぎ忍者団をさんざんオモチャにしているようにしか見られていない。
ねずみてんぐ
たけのこ山の屋敷に住む小さなねずみたちで、天狗の妖術を扱うことができる。修行場として屋敷に勝手に住み着いた忍者うさぎを追い出そうとするが、小さすぎるため相手にされていない。ねずみてんぐたちを統括する長老もいるが、基本的に面倒ごとから逃げてしまうため役に立たない。
さむらい犬 (さむらいいぬ)
いがぐり山に住む野武士。彼の所有する妖刀は殺し屋組織に狙われている。刺客として現れた忍者うさぎに宿と食事を提供するなど、豪胆にして広い心の持ち主。一方で、サンタクロースを「赤仙人」と呼び、ひどく怯えて敵意をむき出しにする。「犬ずきん」というかつての妻を今も愛している。
集団・組織
野うさぎ忍者団 (のうさぎにんじゃだん)
3匹組の忍者のうさぎ。それぞれ、「う」と「さ」と「ぎ」の名が付けられている。秘伝書を忍者うさぎに盗まれた忍の里の出身。「う」は川に落ちて溺れ死に、「さ」と「ぎ」は忍者うさぎの手裏剣によって命を落とした。しかし野うさぎはかせの力でサイボーグ忍者として蘇る。
殺し屋組織 (ころしやそしき)
ジョージや忍者うさぎが所属する殺し屋組織で、組織のボスが牛耳っている。殺しの指令を殺し屋たちに与え、失敗すれば消そうとする残酷な思想を持つ。
その他キーワード
妖刀 (ようとう)
さむらい犬が所有する刀。「ひげいぬ浪人」と呼ばれた浪人の怨念がこめられており、触れると無精ひげが生えてくる。ひとたび抜けば心を奪われ、1000人の血を吸うまで止まらなくなる呪いがかけられている。殺し屋組織もこの妖刀をつけ狙っている。