概要・あらすじ
イタリア・フィレンツェ。その筋では知らない者がいない、「フィレンツェのT・O(ジ・オラクル)」と呼ばれる、伝説の殺し屋がいた。彼の名はマルコ。ある日、いつものようにターゲットに近づいたマルコは、そこで初めて、美少女フィギュアを目にする。それが日本でヒットしている『冥界少女エウリュディケ』のフィギュアだと知ったマルコは、すべての殺し(ミッション)をキャンセルし、日本に向かう。マルコがイタリアから姿を消してから2か月。ようやくその行方をつかんだイタリア政府特務機関は、マルコの捕獲を目的に、すご腕エージェントのビビアナを日本に派遣する。しかし、ビビアナもまた、10歳の頃から日本アニメに心を奪われたヲタクであり腐女子であった。
登場人物・キャラクター
マルコ
イタリア・フィレンツェの裏社会で、伝説の死神とまでいわれたすご腕の殺し屋。「フィレンツェのT・O(ジ・オラクル)」の異名を持つ。長身、無精ひげ、ボサボサ頭、サスペンダーが特徴の男性。任務先で『冥界少女エウリュディケ』のフィギュアに魅せられ、すべての殺し(ミッション)をキャンセル。イタリアから逃亡し、日本でヲタクライフを楽しむ。日本で出会った、中村氏、篠原氏、板倉氏などヲタクの諸先輩に、この上ない敬意を抱いている。
ビビアナ
イタリア政府特務機関に所属するエージェント。ショートカットが特徴の美女。10歳の頃、日本のアニメキャラに初恋し、12歳で腐女子になったヲタク。日本に逃亡したマルコ捕獲の任務を受けて来日。しかし、腐女子ゆえの妄想が暴走し、なかなか任務を果たせず、ついにはマルコと後輩のアンドレの三人で同人誌制作を行うことになる。
アンドレ
イタリア政府特務機関に所属するエージェント。ビビアナの後輩にあたる男性。おしゃれなスーツにピアスが特徴。任務遂行のためには、周りを巻き込むことも厭わない、冷酷非情な性格。ビビアナによる、マルコ捕獲の任務が2か月たっても完遂されないため、イタリアから来日する。マルコを追い詰めるが、ヲタクをバカにした言動がビビアナの怒りに触れ、マルコとビビアナコンビに倒される。その後も任務遂行のために、日本に滞在。特務機関の似顔絵作成訓練で鍛えられていたため、非常に絵が上手。絵の才能を買われて、マルコとビビアナの三人で同人誌制作を行うことになる。
書誌情報
そのヲタク、元殺し屋。 全3巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉
第2巻
(2021-12-25発行、 978-4041118306)
第3巻
(2022-12-26発行、 978-4041132654)