気分はもう戦争

気分はもう戦争

アメリカとソ連の冷戦が続く1970年代後半から80年代を舞台に、中ソ戦争が起こったと仮定した戦争漫画。物語はハチマキ、ボウイ、めがねの3人の義勇兵を中心とした話と、戦争に巻き込まれた人々の話が交互に進められる形で進行。タイトルの「気分はもう――」や、第2話の扉絵は雑誌・『POPEYE』のパロディとなっている。

正式名称
気分はもう戦争
ふりがな
きぶんはもうせんそう
漫画
原案
ジャンル
ファンタジー
レーベル
角川コミックス・エース・エクストラ(KADOKAWA)
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概要・あらすじ

アメリカとソ連の冷戦が続く198X年。長く続く中国とソ連の国境問題に変化が起こる。ソ連軍が突如として中国領内へと侵攻、中ソ戦争が勃発した。日本国憲法に則り、第三者として戦争に関わらないようにする日本だが、何らかの形で戦死者が増えていく。漫画原作者の矢作と漫画家の大友は稼ぎのネタを求めて大陸へと向かい、また、ハチマキめがねボウイの3人の義勇兵も戦争を求めて中ソの国境を目指していく。

登場人物・キャラクター

ハチマキ

自ら右翼と称し、日本刀を携え、額に日の丸のはちまきを巻いた青年。国士舘大学付属工高土木工学科を卒業後、1974年にレバノンへと出稼ぎに渡っており、翌年の75年以降は戦場を転々と渡り歩いている。仲間のボウイとめがねと共に中東の砂漠を歩いていたところ、中ソ戦争の勃発を知り、戦争に参加するために東を目指す。 自分の信念は曲げない主義で、仲間内ではリーダー格。愛刀は菊一文字。

ボウイ

ガンマンを自称するアメリカ人男性。前職は会計士だったが、ベイルートへ旅行中にパスポートを盗まれて帰国できず、その後各地を転々とするようになった。その後はガンマンを自称し、現在ではハチマキやめがねと行動を共にし、中ソ戦争に参加するために旅をしている。

めがね

はちまきやボウイと行動を共にし、中ソ戦争に加わるべく旅をする男性。小柄だがよく食べる。懐かしの歌謡曲を歌うことが好きなお調子者で、比較的真面目なハチマキに怒られることも多い。元は横浜市立大学に通い、左翼過激派に所属する運動家だったが、大学中退後は中東を転々とする生活を送っていた。

大友 (おおとも)

背が低く、少し小太りな漫画家。作画の大友克洋をモデルとした登場人物であり、しばしばメタフィクショナルな会話を矢作とする。楽観的で明るい性格であり、中ソ戦争が始まった時には矢作に戦場でのルポルタージュ漫画で一儲けすることを提案した。原作の矢作共々締切にルーズであり、担当編集から愛想を尽かされかけている。 また、矢作の原作に従わずに話を変えて彼から怒られたこともある。最後には矢作と共にアメリカへ移住して漫画を描くことに決めた。

矢作 (やはぎ)

サングラスをかけた漫画原作者。原作の矢作俊彦をモデルとした登場人物であり、しばしばメタフィクショナルな話をする。中ソ戦争が始まりそうなことを聞きつけ、作画の大友に情報屋として一稼ぎしようと持ちかけた。予想より早く戦争が始まってしまったため、計画は水に流れてしまい、更には戦争漫画を書いているせいでシベリア行きを危惧し日本から逃亡しようとした。 しかし、相方の大友の意見に従って、戦場からのルポルタージュ漫画を作ることを決意、彼と共に戦線へと向かうことにする。

書誌情報

気分はもう戦争 KADOKAWA〈角川コミックス・エース・エクストラ〉

(2000-12-20発行、 978-4047133877)

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