概要・あらすじ
ある日、ルルは人間の王子が軍勢を率いて魔神、ティアマトとの決戦に臨むという予知夢を見た。興味を抱いたルルは、魔物としての素性を隠して、国が滅ぼされて流浪の身となったばかりの王子に接近し、その仲間となる。ルルの正体はまもなく発覚してしまったが、ルルが魔神であると知っても態度を変えない王子に対し、ルルは信頼の念を深めるのであった。
その後、王子の一行はアイギス神殿に辿り着き、女神、アイギスの加護のもと、バシラを召喚して仲間とする。バシラの懇願を受けてバシラの国の救援に向かった王子たちは、そこで魔物に操られるテティス、そしてルルの旧友であるティアマトの使徒、ウリデムと遭遇することになる。
登場人物・キャラクター
王子 (おうじ)
魔物によって国を滅ぼされて亡国の王子となった青年。千年戦争の「英雄王」の末裔にあたる。アンナ1人を連れて落ち延びていたところ、さらにルルと出会い、仲間に加えた。こうして旅を続けながら少しずつ仲間を増やし、魔物との戦いに臨むための戦力を整えている。性格はかなり軽く、いい女と見るや誰かれ構わず口説き始める。
アンナ
王子の国で政務官を務めていた少女。国が滅ぼされた時に、偶然王子と落ち合ってともに逃走することになり、以後、その副官としての役割を担うことになる。非常に知識が豊富で、アイギスや千年戦争についてなど、王子の知らないことまでよく知っている。
ルル
角の生えた少女の姿をした魔神。人間の味方についている。かつてティアマトに力を与えられてその眷属の魔神となり、魔物の側で千年戦争に参加した。のちの世に「英雄王」として知られることとなる人物に興味を持ち、人間の側に与するようになった。未来を予知する能力を持っており、王子が人間の側の救世主となる予知夢を見て興味を抱き、仲間となった。 本当の名は「ギルタブルル」だが、昔、ウリデムが「長いから」という理由で「ルル」と呼び、以後はその通称で定着している。
オブト・クリムゾン (おぶとくりむぞん)
ルルに仕える使徒で、甲殻をまとった人型の魔物。もとは魔界に棲むただのサソリであったが、ルルに力を与えられて使徒となった。よくカニの魔物と間違えられており、カニと言われると怒る。主人であるルルの命令に逆らうことはないが、オブト・クリムゾン自身は、ルルはウリデムやティアマトのもとに戻るべきだと考えている。 異名は「デスストーカー」。
バシラ
弓使いの少女。アイギス神殿において、神聖結晶による召喚に応えて現れ、王子の仲間となった。種族は獣人であり、頭に大きな獣の耳がある。三連射で矢を放つ「トリプルショット」の使い手。テティスとは親友同士の関係。
テティス
バシラと同じ国出身の、騎馬兵(ワルキューレ)の少女。魔物に操られて王子たちに敵対するが、王子にキスされたことにショックを受けて正気を取り戻す。同性愛者であり、重度の男嫌い。二つ名は「白百合騎士テティス」。バシラとは親友同士の関係。
ベルニス
重騎士(ヘビーアーマー)の少女。魔物に襲われる村をたった1人で守り続けていた。精神的な弱さから常に鎧を着たまま暮らしており、風呂ですら兜を被っているが、王子と出会ってそれを克服した。その後も村に残ったが、ルルの予知夢によれば、将来的には王子の軍に参加することになるという。二つ名は「大盾の乙女ベルニス」。
アニエス
ネクロマンサーの少女。王子に興味を抱いて死者の「友人」に加えたいと考え、明確な敵意はなかったが、実質的に敵対することとなった。のちに王子に説得され改心し、故郷に帰ると言って王子のもとから去った。だが、ルルの予知夢によれば、将来的には王子の軍に参加することになるという。二つ名は「死霊魔術師アニエス」。
アイギス
長年にわたって魔物たちを魔界に封じ続けていた女神。アイギス神殿で王子の前に直々に姿を現した。力を失っているため戦闘に参加することはできないが、王子が神聖結晶を用いて仲間を召喚する儀式を行うのに必要な存在である。なお、ルルとは千年戦争の際に面識があった。
ティアマト
若い女性の姿をした魔神。背後に2体の龍のようなものを従え、角が生えている。ルルに力を与えて自らの眷属の魔神とした存在であり、ウリデムを使徒として従えている。魔物たちの中でも指導的な役割を担っており、ルルの予知夢によれば、将来的に多くの部下を従えるようになった王子の決戦の相手になるという。
ウリデム
ティアマトの使徒。もとは獣人であり、獣の耳と手を持った少女の姿をしている。ルルが魔神になるよりも前に、ティアマトの使徒になっており、また千年戦争にも参加している。当時の活躍から、「“狂獣”ウリデム」の名で知られる。ルルからは「ウリ姉」と呼ばれている。
場所
アイギス神殿 (あいぎすしんでん)
女神、アイギスを祀った神殿。深い森の中にあり、訪れる者も守る者もいなくなって久しく、ほとんど廃墟同然の状態。女神の彫像も壊れていたが、ルルの持っていた神聖結晶に反応し、アイギス本人が王子たちの前に姿を現すことになった。
イベント・出来事
千年戦争 (せんねんせんそう)
大昔に起こった、人間と魔物の間の、世界の覇権を巡る大戦争。最終的には、のちの世で「英雄王」と呼ばれる人物に率いられた人間の側が勝利を収め、魔物たちは女神、アイギスの力によって魔界に封印された。現在起こっている戦争を「新たな千年戦争」と呼ぶこともある。
その他キーワード
魔物 (まもの)
魔界の生物の総称。大昔に女神、アイギスによって封印されていたが、長い時間の経過によりアイギスの力が弱まったため、地上に蘇った。魔物の中でも特に高位の存在として「魔神」と呼ばれる者たちがおり、また魔神によって力を与えられた者を「使徒」という。
神聖結晶 (しんせいけっしょう)
アイギスの姿をかたどった宝玉のような物である。互いに反応して所有者の居場所を知らせる性質を持っていたり、アイギス本人の前で使用すると仲間を召喚することができたりと、その機能は多岐にわたる。
クレジット
- 監修
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DMM GAMES
書誌情報
千年戦争アイギス 英雄の絆 全5巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉
第2巻
(2017-02-27発行、 978-4048927406)
第3巻
(2017-10-26発行、 978-4048933698)
第4巻
(2018-05-26発行、 978-4048937825)
第5巻
(2019-02-25発行、 978-4049122442)