概要・あらすじ
河童の父親と人間の母親の間に生まれた少年、河太郎。両親は人間と妖怪の垣根を越えて愛し合ったが、息子の河太郎が幼いころ、母親はなぜか失踪してしまった。その後も河太郎は河童として山奥の自然で育ってきたが、父親が死去したので、母親を探すために人間界へと降りてきた。東京で出会った妖怪マニアの女子高生・金剛寺舞の勧めもあり、彼女の実家のお寺に住み込みながら、河太郎は母親探しを続ける。
登場人物・キャラクター
河太郎 (かわたろう)
河童の父親と人間の母親の間に生まれた少年。幼いころに生き別れとなった母親を探している。頭の皿をかくすため帽子をかぶり、甲羅は背中から剥ぎ取って、背負ったリュックに入れている。そのため外見はツメエリ姿の男子中学生にしか見えない。河童には「良い事をすると良い事が返ってくる」という能力があるので、善行を積みながら、母親に巡り合えることを願っている。 おだやかで人の好い性格だが、「河童忍法」という独自の技を使え、身体能力は高い。頭の皿から光線を発する「カッ波」というとっておきの技も持つ。
金剛寺 舞 (こんごうじ まい)
ロングの黒髪が特徴的なナイスバディの女子高生。将来の夢は妖怪研究家という筋金入りの妖怪マニア。霊感が鋭く、妖怪の存在を信じているので、河太郎のことを一目で河童だと見抜いた。実家は金剛寺というお寺。優しい性格なので、河太郎の境遇を不憫に思い、彼を実家に住まわせることにした。
金剛寺の和尚 (こんごうじのおしょう)
金剛寺舞の父親である和尚。霊感や法力の無い好色なまぐさ坊主。妻とは離婚している。一人娘の舞を過保護に溺愛している。舞の頼みで河太郎を金剛寺に住まわせることを許可したが、妖怪マニアの舞と河童の河太郎が惹かれあうことを心配している。
猫また (ねこまた)
『水のともだちカッパーマン』に登場する妖怪。百年以上生き続けた猫が妖怪化した存在。外見はふつうの猫だが、尻尾が二つに分かれている。自分の意志と関係なく周囲に災いを呼び込む妖怪。河太郎が九州を旅した際に人間に虐待されていた猫またを助け、それ以降友達となった。言葉遣いは乱暴だが性別はメスで、人間に化けると美少女の姿になる。 河太郎を慕っているので、彼と金剛寺舞の間にすぐ割り込んでくる。
我忌虫 (がきむし)
『水のともだちカッパーマン』に登場する妖怪。人間の心に湧き上がる怨念や憎悪から生まれる寄生妖怪。人面を持つ昆虫のような姿をしていて、とても小さい。金剛寺舞の同級生のいじめられっ子男子・森田が生み出した。森田は自分をいじめる不良生徒たちに我忌虫を寄生させ、意のままに操るようになる。
門星 (かどぼし)
『水のともだちカッパーマン』に登場する妖怪。一見すると小柄な好々爺。その正体は妖怪・子泣き爺。泣くにつれて身体がどんどん重くなる能力を持つ。人間界にとけこんで暮らしており、妖怪がらみの難事件を解決する「門星(モンスター)探偵社」を開業している。放浪中の河太郎と猫またを雇い入れた。
四井みゆき (よついみゆき)
建築業界ナンバーワンの大企業・四井財閥の社長夫人。失踪した河太郎の母親である。四井社長との間に生まれた息子・清彦が風の谷の魔物にかけられてしまった呪いを解いてもらうために、河太郎を捜索するよう門星(モンスター)探偵社に依頼した。
四井 清彦 (よつい きよひこ)
河太郎の母親みゆきが大企業・四井財閥の社長と結婚し生まれた息子。河太郎にとっては異父弟にあたる。母親と同じく、口の右下にほくろがある。小学生だがとても聡明。風の谷の魔物に呪いをかけられ、顔の右半分が醜く変形してしまった。
河菊 (かわぎく)
『水のともだちカッパーマン』に登場する妖怪。三百年前に風の谷に襲来した魔物と闘い、奴らを封印した河童一族のひとり。現在は老婆の姿をして、一人でひっそりと暮らしている。魔物と闘った河童一族は祖父の河吉、父親の河ノ助、長男の河盛、次男の河政、長女の河菊、そして三男の河ェ門。当時は子どもだった河ェ門は、河太郎の父親である。 つまり河菊は河太郎にとって、おばにあたる。
風の谷の魔物 (かぜのたにのまもの)
『水のともだちカッパーマン』に登場する生物。三百年前に宇宙から地球へ降り立った異種生物。昆虫や爬虫類のような異形で、仲間同士合体したりと様々な形態に変化する。知能もとても高い。人間を捕食していたが、風の谷に住んでいた河童一族をはじめとする妖怪たちの奮闘により、封じ込められた。しかし四井財閥がダム建設のため風の谷を開発したことで封印が解かれ、再び自由の身となった。 妖怪たちへの復讐を誓っている。