概要・あらすじ
沼の近くに住む成熟前の少女のエロティシズムや神秘性などをテーマに、表現主義的なアプローチがなされた作品。白土三平と旅行した大多喜の宿屋にいた少女の佇まいから着想された。つげ義春のその後の作風を決定づけた短編で、後続の作家にも影響を与えた作者の代表作のひとつ。
登場人物・キャラクター
青年 (せいねん)
ハンチング帽を被った青年。東京から狩りにやってきて沼のほとりで少女と出会う。誘われるがままに少女の家に行き、宿泊する。少女が飼っている蛇に夜中に首を絞められ、恍惚とするという話を聞き、寝ている少女の首を絞めてみる。
少女 (しょうじょ)
おかっぱ頭で着物を着ている。東京から来た青年を家に招きいれて泊める。自宅に蛇を飼っていて、眠っているときにその蛇が自分の首をしめに来るという。
少女の義兄 (しょうじょのあに)
少女の義理の兄。黙って東京の青年を泊めた少女をきびしく叱る。