概要・あらすじ
買い物を頼まれたマーガレットは、途中で通った家の裏の空き地の土中から、助けを求めて泣き叫ぶ女性の声を聞く。慌てて家族に知らせるが、彼女以外その声は聞こえない。自分で空き地を掘り返そうとすると、空き地の持ち主に怒鳴られて止められる。おとなりに伝えようとしても、妻は出かけているからとトランプゲームではぐらかされる。諦めかけた時、泣き叫ぶ声は歌に変わっており、その歌をある人間に伝えると、結末が訪れるのだった。
登場人物・キャラクター
マーガレット
小学校高学年くらいの女子(原作では「マーガレット・リアリー、10歳で小学校5年生です」といった自己紹介が最初になされる)。買い物の途中で家の裏の空き地の土中から、助けを求めて泣き叫ぶ女性の声を聞く。大人たちに知らせようとするが、彼らには聞こえないらしく、うそつき扱いされてしまう(友達の男の子のデビィには聞こえる)。 しかし、いつしか泣き叫ぶ声は歌に変わっており、その歌をある人間に伝えた時、転機が訪れるのだった。
ケリー
マーガレットが土中から、助けを求めて泣き叫ぶ女性の声を聞いた空き地の持ち主。髭面の恐ろしい顔をした老人で性格も荒っぽく、マーガレットを怒鳴りつけて掘りかけた穴を埋めるように命ずる。マーガレットは彼が妻を殺して埋めたと考え、警察に通報したが、ケリーの奥さんはピンピンしていた。
チャーリー・ネスビット
マーガレットの家の隣に住む。マーガレットの父と母の友人だったヘレンと結婚している。マーガレットの父母は、チャーリーのことも昔から知っているようで、「チャーリーは短気で癇癪持ち」「ヘレンは彼にはもったいない」「二人はいつも喧嘩をしている」などと話していた。 近所でいなくなった女性がいるか調べ続けたマーガレットは、最後にチャーリーの家を訪ねたが、「ヘレンはニューヨークの実家に行って留守」と言い、トランプゲームでマーガレットをはぐらかした。
マーガレットの父 (まーがれっとのちち)
マーガレットの父親。名前・年齢不明。マーガレットに言われて空き地に一緒に行ったが、声は聞こえなかった。家の隣に住むヘレンとは同じ高校で、文化祭の頃少し付き合っていたが、女優になりたくて夢見がちだったヘレンについていけずに関係をやめた過去がある。ヘレンから歌をプレゼントされたこともある。
クレジット
- 原作
-
レイ・ブラッドベリ
関連
『Bradbury傑作選』シリーズ (ぶらっどべりけっさくせんしりーず)
萩尾望都がレイ・ブラッドベリのSF短編小説を漫画化した作品集。 関連ページ:『Bradbury傑作選』シリーズ