概要・あらすじ
坊主頭に十円ハゲが特徴の小学生聖徳十円は、ドジで度胸がない上に成績も悪いどこまでも冴えない男の子。でも正直者で正義感もあって、一生懸命ながんばり屋でもあり、クラスの仲間たちにとってはいなくなったら寂しく感じられる欠かせない存在。そんな少年が、自分のダメっぷりに悩みながらも奮闘する姿が描かれていく。
登場人物・キャラクター
聖徳 十円 (しょうとく じゅうえん)
銭湯聖徳湯の次男で下町小学校に通っている小学生。通信簿はオール1で、成績もクラスでビリか2番目が多い劣等生。坊主頭に十円ハゲがトレードマーク。おどおどした性格だが、正直で意外と男らしいところもあり、困っている人を見ると手助けをせずにいられないが、お調子者でドジなためうまくいかない。
とうちゃん
『泣くな! 十円』の登場人物で、聖徳十円の父親。角刈りで江戸っ子気質を持ち、十円のことを拳骨で殴ったり縄で縛って木に吊るしたりする激しい性格の持ち主。勢いで怒った後、十円の姿が見えないところで反省することも多いが、メンツがあるからと息子に優しい言葉をかけるようなことはしない。普段は銭湯の番台に座っている。
かあちゃん
『泣くな! 十円』の登場人物で、聖徳十円の母親。気性の激しい大柄な女性で、マシンガンのごとく十円を叱りつけることが多い。怒っている最中はフキダシでのセリフがないことが多く、激しい銃声の擬音が描かれる。
聖徳 五十六 (しょうとく いそろく)
『泣くな! 十円』の登場人物で、聖徳十円の兄である中学生。いつもオール5の成績で、勉強だけでなく運動もできる優等生。
聖徳 太子 (しょうとく たいこ)
『泣くな! 十円』の登場人物で、聖徳十円の妹。まだ幼いが、かわいくて頭がよく、十円のことを「にいちゃん」と呼び慕っている。お気に入りの人形をいつも抱いており、おネンネのときも一緒に寝ている。名前から連想するような、頭の左右で髪を結ぶ古風な髪形をしている。
山本 みどり (やまもと みどり)
聖徳十円の同学年で、別のクラスの女子生徒。ミニスカートのモダンな女の子で人気があり、十円もあこがれているが、「おだれてればホイホイ乗ってくる」と利用されている。
民雄 (たみお)
『泣くな! 十円』の登場人物で、聖徳十円の友人。成績は優秀だが、通知表に3以下の成績があると怒る教育ママの母親を恐れている。丸いメガネがトレードマーク。
小内戸 日出造 (こないと ひでぞう)
正徳十円の上級生である6年生。力が強く柔道をやっている大男で、山本みどりに好意を持っているが、ひらがなで書かれた名前のせいでラブレターを脅迫状だと誤解されていた。実際は優しい性格の持ち主。
太田 順子 (おおた じゅんこ)
聖徳十円の同学年で、別のクラスの女子生徒。英語の塾に通っており、あこがれている十円は仲良くなりたいためだけに同じ塾に通おうとする。
長官 (ちょうかん)
ガキ大将で、聖徳十円やその妹の聖徳太子をいじめる傾向がある。金持ちの子供でいつも軍人風の帽子をかぶっており、ボスという名の大きな犬を飼っている。横暴な性格で、多くの女子から嫌われている。
東野 忠吉 (とうの ちゅうきち)
長官の腰ぎんちゃくでイヤミな性格の男子。ネズミに似ているため、半分がネズミではないかという意味で「五分ネズミ」のあだ名がついている。切手収集が趣味で、外国の切手もたくさん持っている。海育ちで魚には詳しい。
佐藤 由美 (さとう ゆみ)
聖徳十円の同学年で、別のクラスの女子生徒。十円のあこがれる女の子のひとり。お人よしな性格のせいで、友達を助けるために父親から叱られることになった十円を助けるため、十円の父に事情を説明したこともある。
山中 ひろ子 (やまなか ひろこ)
聖徳十円の同級生の女の子で、大きな花の髪飾りをつけているのが特徴。臨海学校で溺れた際に泳げないながらも助けようとした十円を認めており、学級委員選挙のときにも擁護する立場を取っている。
西村長介 (にしむら ちょうすけ)
聖徳十円の担任教師。教育熱心で成績の悪い生徒を家庭訪問したりしているが、十円からはイヤミな性格だと思われている。
四辻 (よつじ)
聖徳湯の近所に四辻医院を構える医者で、聖徳十円を生まれた頃から見てきた人物。薬だから飲んでみろとウイスキーを差し出したりもするが、十円の理解者であり力づけてくれる存在。