海のオーロラ

海のオーロラ

ムーの国の巫女ルツと、彼女に禁断の恋をしてしまった男レイが、古代エジプト、古代日本、20世紀初頭のドイツ、そして未来で、幾度も生まれ変わり恋に落ちる姿を、それぞれの歴史背景と共に描いた恋愛もの。4部構成に分かれており、もっとも長いのは「第1部・エジプト編」となっている。

正式名称
海のオーロラ
ふりがな
うみのおーろら
作者
ジャンル
転生
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概要・あらすじ

「第1部・エジプト編」…神官セムトの娘ライラに仕える平民の少女ルツは、エルトリアからの人質としてエジプトに来ている青年レイと恋に落ちるが、次期王であるトトメスに愛され、その運命を狂わせていく。「第2部・ヤマタイ国編」…ヒミコの侍女となったルツと、村の青年レイは引き離されてしまった後にお互いを思い、レイルツの奪還を試みる。

「第3部・ドイツ編」…ユダヤ人研究者の娘ルツは、父がナチスによって連行された後は、父の同僚であった高見沢ヨウコに匿われる。高見沢ヨウコの息子レイと次第に愛し合うようになったルツは、歴史の奔流に運命を狂わされても、愛を信じようとする。「第4部・未来編」…適性テストによって人間を分類する管理国家が統治する未来、偶然出会ったルツレイはお互いに恋に落ちるが、両親によって引き離されてしまう。

別の惑星へと送り込まれたレイの事故死の報を聞いたルツは、せめてレイの遺体を見つけようと自らも宇宙へ飛び立つ。

登場人物・キャラクター

ルツ

元々はムーの国の巫女であったが、巫女は恋をしてはいけないという掟があったにもかかわらず、レイを愛してしまった。ムーの国が滅びると共に、海流に呑まれて死亡してしまうが、再びレイと愛し合いたいという願いから、幾度も転生を繰り返す。「第1部・エジプト編」では神官セムトの娘ライラに仕える平民の少女。 「第2部・ヤマタイ国編」ではヒミコに仕えることになる村の少女。「第3部・ドイツ編」ではユダヤ人学者の娘。「第4部・未来編」では優秀なBグループの少女となる。いずれも意志が強く、思いやり深い性格。

レイ

元はムーの国の青年であったが、巫女ルツに恋をしたことから、裁きにかけられてしまう。処刑前にムーの国が海に沈み、海流に呑まれて死亡してしまうが、再びルツと愛し合いたいという願いから、幾度も転生を繰り返す。「第1部・エジプト編」ではエルトリアの人質であり、トトメスの友人である青年。 「第2部・ヤマタイ国編」では村の娘ルツに助けられた中国人の青年。「第3部・ドイツ編」では、ドイツ在住の日本人学者、高見沢ヨウコの息子。「第4部・未来編」では地質学を学ぶMグループの青年。

トトメス3世 (ととめすさんせい)

「第1部・エジプト編」に登場。先王の愛人の子で、エジプトの王子。義母ハトシェプストに疎まれている。ルツを愛するが、ルツの想い人が友人のレイであることを知って苦しむ。

ライラ

「第1部・エジプト編」に登場。神官セムトの娘。奴隷として売られてきたルツの主人となる。気丈だが優しい性格。レイに片思いをしていたが、彼がルツに思いを寄せていることを知り、レイの幸福の為に身を引こうと考える。

ハトシェプスト

「第1部・エジプト編」に登場。エジプトの女王。トトメスの義母。自分を愛さなかった夫である先王への恨みから、トトメスを憎み殺そうと考えるようになる。

イサク

「第1部・エジプト編」に登場。ルツを慕うイスラエルの少年。

セムト

「第1部・エジプト編」に登場。ライラの父親。ハトシェプストから厚い信頼を置かれている神官。トトメス暗殺をハトシェプストから命じられている。

黒い隼 (くろいはやぶさ)

「第1部・エジプト編」に登場。砂漠の大盗賊。黒髪長髪で、顔に傷のある男。砂漠を彷徨っていたルツを助けた。前世の記憶があり、常に戦うべき相手を探している。「第4部・未来編」にも、危険思想の持ち主として登場。

ヒミコ

「第2部・ヤマタイ国編」に登場。ヤマタイ国の女王。神の託宣を受け、国を治めていた。しかし実際は祈祷によって託宣を受けていたのではなく、自らの考えによって国を治めていた政治家だった。ルツを魏の国への貢物にしようとする。

イサギ

「第2部・ヤマタイ国編」に登場。ヒミコの補佐をしている。ヒミコに会うことができる唯一の男性。巫女となってもレイを思い続ける芯の強いルツに惹かれていく。

シモン・デュッセル (しもんでゅっせる)

「第3部・ドイツ編」に登場。ルツの父親。ユダヤ人。生物学者。亡き妻マリアをずっと思い続けている。

高見沢 ヨウコ (たかみざわ ようこ)

「第3部・ドイツ編」に登場。ドイツ在住の日本人女性。生物学者。レイの母親。同僚であるシモン・デュッセル博士に片思いをしていた。シモン・デュッセルがナチスによって連行された後は、彼の娘ルツを匿う。

フランツ

「第3部・ドイツ編」に登場。ルツとレイの友人であるドイツ人の青年。ルツに思いを寄せ、ユダヤ人である彼女を守れる権力を得るため、ナチスの中で出世していく。

マリーネ

「第3部・ドイツ編」に登場。ユダヤ人収容所に強制収容された少女。最初は別の収容所に入れられた恋人を想っていたが、日々の苦しさからナチスの軍人に身を売るようになる。

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