概要・あらすじ
緑豊かなリドアナ王国は、魔力の強い王家によって守られ、平和を維持してきた。王子や王女は、魔力を持って生まれてくるのが普通であり、その属性を示す色で呼ばれている。しかし、17歳のレイア姫には魔力も属性もなかった。そのため、幼い頃から「色なし姫」と呼ばれ、王家のお荷物とされてきた。実はレイアには前世の記憶があった。彼女の前世は、病弱な日本の少女。生活のほとんどをベッドで過ごすような人生であり、親族からお荷物扱いされていた。丈夫な体に生まれ変われたのはよかったが、転生してもお荷物であることには変わりなかった。そんなある日、隣国ククルード帝国の騎士・ハインハルトがレイアを訪ねてくる。ハインハルトは赤黒い魔石をレイアに手渡し、祈りを込めるようにお願いする。レイアが言われたとおりにすると、魔石は透明に変化した。ハインハルトによると、レイアは魔力を浄化する力を持った伝説の聖女だという。彼女自身の「浄化の力」のために、いままで魔力が測定できなかったのだ。真の力が判明したレイアは、世界を救うため、ハインハルトに請われてククルード帝国に向かった。そこで彼女は、勇者カズヤと出会う。その黒髪、顔立ちを見たレイアは、懐かしい感覚にとらわれた。カズヤは、異世界から召喚された日本人だったのだ。
登場人物・キャラクター
レイア
リドアナ王国の姫。年齢は17歳で、双子の兄・アルトがいる。国王に瓜二つの青い瞳と、王妃譲りの美しい金髪が特徴。前世は日本人の少女であり、生活のほとんどをベッドで過ごしていたほど病弱だった。生後まもなく行われる魔力測定で、魔法も属性も持たないとされ、「色なし姫、色なし」と陰口をたたかれるようになる。しかし、実際は「魔力を浄化する」という類いまれな能力の持ち主であることが判明。伝説の聖女として隣国ククルード帝国に招かれ、勇者カズヤをはじめ、戦場で魔障によるケガを負った人々を治療する。
カズヤ
ククルード帝国に伝えられる術式により、日本から召喚された勇者。18歳の青年で、困っている人や苦しんでいる人を見捨てておけない性格。精霊の加護によって身体を強化されており、魔族に対して大きな力を持つ。魔障も自然に無効化されるが、完全ではなく、レイアが持つ魔力浄化の力に助けられる。
ハインハルト
ククルード帝国の騎士。赤い髪に緑の瞳が特徴の男性。古い文献を調べ、「勇者が顕現する時代に必ず現れるという、魔力を浄化する稀有な力」があることを発見。リドアナ王国のレイア姫こそが、その力の持ち主であることを突き止める。彼女を自国に招き、勇者カズヤの力になってほしいと頼む。
アルト
リドアナ王国の王子。レイアの双子の兄で、氷の属性を持ち、「青の王子」とも呼ばれる。魔力はもちろん、騎士としても優れた才能を持つ。王家の人間であることを誇りにしており、魔力を持たないレイアに対し、冷淡で高圧的な態度を取る。
クレジット
- 原作
-
マチバリ
書誌情報
お荷物と呼ばれた転生姫は、召喚勇者に恋をして聖女になりました 4巻 小学館〈裏少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2021-11-11発行、 978-4098507887)
第2巻
(2022-06-17発行、 978-4098511662)
第3巻
(2023-01-19発行、 978-4098515455)
第4巻
(2023-11-17発行、 978-4098528981)