概要・あらすじ
変わり者の少女涼宮ハルヒは、なぜか彼女の奇行に巻き込まれることになった普通の少年キョンと、非日常を求めてSOS団を結成する。だが、じつはSOS団の団員たちや、ハルヒ自身こそが非現実的な存在なのであった。その事実に気づかないハルヒは、思いつきで団員たちと様々な活動に取り組んでいく。
登場人物・キャラクター
キョン
変わり者の少女涼宮ハルヒに振り回される男子高校生。ハルヒにたまたま話しかけたことから、彼女の行動に巻き込まれるようになった。ハルヒの立ち上げたSOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)という同好会に、ほぼ強制的に入部させられた。常識人であり、ハルヒや他の部員らの奇行をたしなめる役目を請け負っている。 幼少期には宇宙人などの非現実的な存在を信じていたが、年齢を重ねるに連れ、そのような存在を信じなくなっていた。SOS団に入部したことにより、宇宙人などと本当に関わることになる。キョン以外の団員は全員が非現実的な存在であり、普通の人間なのは彼一人である。
涼宮 ハルヒ (すずみや はるひ)
エキセントリックな言動が目立つ女子高校生。山吹色のリボンの髪飾りがトレードマーク。同じクラスの男子キョンを巻き込みSOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)という同好会を結成した。容姿はよく、勉強や運動にも優れている。しかし、傍若無人なタイプで、人目を気にせず奇行を繰り返すため、周囲から変人扱いされている。 気分の浮き沈みが激しい。退屈を嫌い、宇宙人や未来人、異世界人に超能力者など非日常的なものに憧れている。その奇妙な言動とは裏腹に、本当は非現実的なものなど存在しないという常識的な考えも持ち合わせている。ハルヒ自身に自覚はないが、世界に多大な影響を及ぼす大きな力を備えている。彼女が邂逅したがっている宇宙人などは、じつは彼女を調査しに来ているのだが、ハルヒ自身はそのことに気づいておらず、キョンにその事実を指摘されたときもまったく信じなかった。 機嫌が悪いとき、彼女の意識しないところで、「閉鎖空間」という地球の生命体の存在しない空間を出現させる。
長門 有希 (ながと ゆき)
学内唯一の文芸部員だった無口な女子高校生。薄い紫色のショートカットヘアに眼鏡という出で立ちをしている。涼宮ハルヒが立ち上げた同好会SOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)に部を乗っ取られ、そのままSOS団に入部することになった。いつも本を読んでいる。口数は極端に少なく、表情もほとんど変えない。 正体は、アンドロイドの「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」。簡単に言えば宇宙人である。謎の力を持つハルヒの監視をするため、情報生命体「情報統合思念体」によって造られた。
朝比奈 みくる (あさひな みくる)
高校内のアイドルのような存在の美少女。顔立ちは幼く小柄だが、体つきはグラマー。栗色のロングヘアという髪型。性格は、おっちょこちょいな天然タイプ。涼宮ハルヒに無理やり連れてこられ、彼女の立ち上げたSOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)という同好会のマスコットとなった。 ハルヒの思いつきでコスプレなどをさせられては、涙目になっている。正体は、謎の力を持つハルヒを監視するため、のちの世界から訪れた未来人。監視係としてはまだ見習いレベルであるため、話してはいけないことが多く、「禁則事項です」という返答をする。宇宙人である長門有希などと異なり、能力的にはほとんど普通の人間と変わらない。
古泉 一樹 (こいずみ いつき)
高校1年の5月という半端な時期に転入してきた男子高校生。涼宮ハルヒが、「謎の転校生」というていで彼女の立ち上げた同好会SOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)に勧誘した。いつも穏やかな笑みを浮かべているが、どこか胡散臭い。誰に対しても敬語で接する。成績優秀で運動神経に優れ、なおかつ顔立ちもよいので女子から人気がある。 正体は、ハルヒの持つ謎の力の影響で突然覚醒した超能力者。ハルヒの作り出す閉鎖空間に入り込み、そこに出現する神人と呼ばれる青い巨人に攻撃できる。彼と同じ経歴の超能力者たちが集まる組織に属し、ハルヒ監視の命を受けている。
朝倉 涼子 (あさくら りょうこ)
女子高校生。美人でフレンドリーな学級委員長。責任感があり気配りもできる。男女を問わず、周囲からの人気を集めている。髪型はまっすぐなロングヘア。クラスでも浮きがちな涼宮ハルヒを心配しており、ハルヒとよく言葉を交わしている男子キョンに、彼女がクラスに溶け込めるように頼む。 正体は、情報生命体「情報統合思念体」によって造られたアンドロイド「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」。簡単に言えば宇宙人である。
鶴屋さん (つるやさん)
常にハイテンションな女子高校生。ロングヘアと八重歯が特徴。朝比奈みくると同級生かつ親友であることから、彼女の所属する同好会SOS団(=世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)に関わることとなる。団長である変わり者の少女、涼宮ハルヒとも仲よくすることができ、彼女の思いつきにもついていける。 ハルヒからSOS団の名誉顧問に任命される。
谷口 (たにぐち)
ナンパな性格の男子高校生。オールバックとアホ毛が特徴。女の子が好き。同学年で入学したばかりの女子全員を勝手に格付し、最高クラスにランクした女子はフルネームで覚える。同じクラスの男子キョンや国木田らと仲がよい。キョンたちからは「アホの谷口」などと呼ばれている。変わり者の少女、涼宮ハルヒとは中学から同級生。 その頃から彼女の奇行を目にしてきている。
集団・組織
SOS団 (えすおーえすだん)
『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場するグループ。正式名称は「世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団」。変わり者の少女、涼宮ハルヒが同級生のキョンらを巻き込み作った同好会。メンバーはハルヒ、キョン、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹の5人。ハルヒが団長、古泉が副団長を務めている。目的は宇宙人や未来人や超能力者を探し出し、一緒に遊ぶことである。 活動内容は、ほとんどがハルヒの思いつきで決まり、学校行事からアルバイトなど多岐に渡る。学校から存在を認可されていないが、勝手に文芸部室を乗っ取り、部室として使っている。
その他キーワード
閉鎖空間 (へいさくうかん)
『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場する用語。涼宮ハルヒが持つ、謎の力によって生み出される。彼女の精神状態が不安定なときに出現。空間内には、地球の生命体は存在しない。ハルヒのストレスが具現化した神人と呼ばれる青い巨人が出現し、破壊活動を行う。彼らが消滅しない限り、空間も消滅しない。超能力者以外、閉鎖空間には物理的な方法で進入することは不可能である。
情報統合思念体 (じょうほうとうごうしねんたい)
『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場する用語。全宇宙に広がる情報系の海から発生した、非常に高度な知性を持つ情報生命体。実体も言語も持たない。そのため有機生命体とコミュニケーションを取ることができず、「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」と呼ばれるアンドロイドのようなものを作り派遣している。思念体のなかは「穏健派」や「過激派」など様々な派閥に分かれている。
クレジット
- キャラクター原案
-
いとうのいぢ