概要・あらすじ
かすみ荘に引っ越して来た真鴨吉大は、いきなり部屋を間違えて、同じ高校に通う瀧晏名の部屋の扉を開けてしまう。部屋の中では、ボンデージファッションに身を包んだ晏名が自慰行為に及んでおり、真鴨は大いに動揺すると同時に興奮を覚える。どうにかその場を離れて自室へたどり着いた真鴨だったが、興奮は冷めやらず、先ほどの晏名の姿をネタに、自身も自慰行為に及ぶのだった。
するとその瞬間、晏名が現場を写真に収めつつ姿を現す。そして、写真をばらまかれたくなければ、日替わりでSとMが入れ替わるプレイに協力するよう、真鴨に強要するのだった。もともとSMプレイに興味がない真鴨は、最初は戸惑っていたものの、次第に晏名との耽美的な快楽へと堕ちていく。
登場人物・キャラクター
真鴨 吉大 (まがも よしひろ)
高校2年生の男子で、転校に伴いかすみ荘の「男3号室」に引っ越して来た。瀧晏名とは同じ高校に通っている。根木百合亜からは「大吉」と呼ばれている。おとなしく真面目な性格で、眼鏡をかけている。引っ越して来た日に自室である「男3号室」と「女3号室」を間違え、女3号室に住む晏名と顔を合わせることとなった。その際、晏名はボンデージファッションで自慰行為をしていたため、最悪の出会いとなってしまった。 悩ましげな晏名の姿が忘れられずに自身も自慰行為をしていた際、現場を晏名に撮影されてしまい、以降はその写真をばらまくと脅迫され、晏名のストレス発散のために日替わりでのSMプレイに付き合うことになる。もともとSMプレイに興味はなかったが、次第に非日常で官能的なプレイに喜びを見出していく。
瀧 晏名 (たき あんな)
高校生2年生の女子で、かすみ荘の「女3号室」に下宿している。真鴨吉大と同じ高校に通っている。学校では真面目で成績優秀な生徒だが、地味でおとなしくしており、友達もいない。クラスメイトからは勉強しか能のない「勉子」というあだ名を付けられ、無視をされるなどいじめに遭っている。目立つ存在ではないものの実は顔立ちは整っており、十分美少女として通用するレベル。 周囲からの地味な優等生というレッテルにストレスを感じており、それを発散させるために過激なSMプレイに興味を抱き、ボンデージファッションで自慰をして楽しんでいた。その場面を偶然にも真鴨に目撃されてしまうが、その後真鴨が自分をネタに自慰行為をすると予測し、現場を写真に収めることに成功。 その写真をネタに日替わりでSとMが入れ替わるプレイに協力するよう脅迫し、周囲には言えない官能的な関係を築いていく。ちなみに瀧晏名自身も自分がSなのかMなのか分からず、探究している最中である。
向地 茉七 (むかいち まな)
高校生2年生の女子で、真鴨吉大や瀧晏名とはクラスメイト。お嬢様っぽい雰囲気で、周囲にはいつもツンとした態度を取っている。スタイル抜群の美少女でティーン誌のモデルをしていて、学校内ではアイドル的な存在となっており、男女問わず友達も多い。真鴨と晏名が屋上でSMプレイをしている場面に遭遇し、「晏名が気持ち良さそうだった」という理由から自身も興味を持つ。 晏名にM性を見出されて、2人の関係に入り込むこととなるが、あくまで晏名がご主人様という立場は崩さない。
根木 百合亜 (ねぎ ゆりあ)
かすみ荘の「女2号室」に下宿している女性。大きなバストを持つスタイル抜群の色っぽいお姉さんタイプ。常に胸元の開いた服を着ており、真鴨吉大は目のやり場に困ることが多い。真鴨のことは「大吉」と呼んでかわいがっている。真鴨と瀧晏名が密かにSMプレイを楽しむ関係であることには気づいていない。
半辺 文也 (なかべり ふみや)
かすみ荘の「男2号室」に下宿している、小説家志望の男性。料理が得意で、下宿仲間たちに振る舞うこともある。明るくおしゃべりな性格で、何かと調子に乗った発言が多い。それが高じて瀧晏名にちょっかいを出すこともあるが、特に相手にされず普通のトーンで冷静に返されている。めげない根性の持ち主で、晏名から「キモがられている」ことを自覚しながらも、懲りずにちょっかいを出し続けている。 真鴨と瀧晏名が密かにSMプレイを楽しむ関係であることには気づいていない。
大家さん (おおやさん)
かすみ荘のオーナーを務める高齢の男性。小柄で、いつもにこやかに笑っている優しそうな人物。住民にはあまり口を出さず、若者同士の交流を温かく見守っている。
場所
かすみ荘 (かすみそう)
大家さんが所持している、若者たちが住む下宿。古い木造アパートであり、男女の部屋は使用する階段によって分けられている。真鴨吉大と瀧晏名は学生だが、他には社会人や小説家志望者などもおり、さまざまな住民が暮らしている。