今宵、妻が。

今宵、妻が。

冴えない中年男性の小柴健司は、奇跡的にも若く美しい女性の小柴楓と結婚する。ふだんは穏やかな関係を築く二人だが、健司は楓の些細な言動から淫らな妄想を膨らませ、勝手に暴走してしまう癖を持っていた。そんなユニークな夫婦の新婚生活を、セクシーかつユーモラスに描いたコメディ作品。「週刊漫画ゴラク」増刊「ゴラクスペシャル」で連載の作品。

正式名称
今宵、妻が。
ふりがな
こよいつまが
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
ニチブンコミックス(日本文芸社)
巻数
既刊20巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

新婚の小柴健司は、今日も愛しい妻の小柴楓に1秒でも早く会うために仕事に励んでいた。そんな中、楓から「帰りにローションを買って来てほしい」との連絡が入る。健司は楓が自分との平凡なセックスに不満があり、たまには刺激的なローションプレイをしたいと思っているに違いないと、生まれて初めてアダルトグッズショップへと足を運ぶ。そこで健司はいやらしい会話を楽しむカップルや、多種多様なエッチグッズを目撃。健司は次第に気持ちが高まっていき、健司の妄想の中で楓は「自分からローションを使いたがる淫猥な妻」に変わっていた。そして健司は帰宅のチャイムを鳴らさずに自宅へ忍び込み、健司の帰宅に気づかずに料理をしている楓に後ろから襲い掛かる。(第1話「初めての、おつかい」。ほか、5エピソード収録)

第2巻

ある日突然、小柴健司吉田里穂の大阪出張に同行するように命じられる。結婚以来初めての出張になる健司は、自宅で一人になる小柴楓が心配だったが、今は自分の仕事に専念するべく奮起する。健司と吉田は協力して大きな成果を出し、今夜は二人で祝杯をあげようと盛り上がる。吉田は密かに気になっている健司が既婚者だと知りしつつも、この出張でなにか進展があればいいと、密かに期待していたのだ。そんな中、健司と吉田の前に突然楓が現れ、健司に忘れ物を手渡す。吉田は目の前で仲睦まじい様子を見せる二人に複雑な心境になりながらも、楓もいっしょに宿泊しないかと誘う。こうして急遽、楓は健司と同室に宿泊する事になり、その晩はふだんとは違う環境のためか激しいセックスを開始する。となりの部屋に宿泊している吉田は、健司と祝杯をあげられなかった悔しさや敗北感を抱きつつも、健司と楓のセックスに聞き耳を立て、興奮してしまう。(第7話「女上司と出張で」。ほか、5エピソード収録)

第3巻

休日、小柴健司小柴楓は買い物するために、混雑しているショッピングモールへと足を運ぶ。人ごみの中でも若く美しい楓は注目を集め、いっしょにいるさえない見た目の健司は好奇の眼差しを向けられ、健司はショックを受ける。そんな中、楓は一人で買い物したいと健司に告げる。自分がかっこ悪いから二人で歩いている姿を見られたくないのだと落ち込む健司だったが、突然楓から助けてほしいと連絡が入る。健司は指定された試着室へと向かうと、そこにはタイトなレザー素材のドレスを着たものの、付属している紐が絡まって動けなくなった、あられもない姿の楓がいた。楓を助けようとする健司だったが、肌を露出したうえにいやらしく紐が絡まった楓に興奮。それに応えるかのように楓も欲情し、試着室の中である事を忘れ、二人は大いに盛り上がる。そんな中、いつまで経っても出て来ず、不穏な音がする試着室を不信に思ったショップ店員が様子をうかがいにやって来る。(第13話「緊縛の試着室」。ほか、5エピソード収録)

第4巻

バレンタインデー当日、小柴健司はいつもと変わらぬ様子の小柴楓に、今日は何の日か気づいていないのではないかと不安を抱く。愛する妻からのチョコレートが心底ほしい健司は仕事が手につかず、楓に対して今日がバレンタインデーだと気づかせるようなメールを送るなど、必死になっていた。そんな中、健司の会社では大きな発注ミスが起こり、残業を余儀なくされる。その後、疲れ切った健司が帰宅すると、楓が恥ずかしそうに手作りチョコレートを健司に差し出す。(第23話「男の本懐」。ほか、6エピソード収録)

第5巻

ある朝、小柴健司小柴楓の日記を発見。見てはいけないと思いながらも、好奇心には勝てず、健司は内容を確認してしまう。そこには健司に対する愛情や日々の何気ない幸せがつづられていたが、一日だけ「健司にうしろめたい事をしてしまった」と意味深な言葉が書かれていた。健司は楓が浮気をしているのではないかと疑心暗鬼に陥り、早速真実を問い質そうとする。楓は夫婦とはいえ健司が勝手に自分の日記を見た事に怒り、二人は初めての夫婦喧嘩をしてしまう。険悪な空気のまま出勤しようする健司は、楓が結婚指輪をしていない事に気づく。楓の心はもう別の男性にあるのだと悟った健司は、憤りを覚えると同時に頭の中に淫らな妄想が広がっていく。(第28話「奥様の秘密」。ほか、5エピソード収録)

第6巻

商店街で買い物をしていた小柴楓江本由美との立ち話で、由美が最近宝くじで1万円を当てたのだと打ち明ける。これまで宝くじを一度も購入した経験のない楓だったが、由美に背中を押される形で宝くじを買う事にする。すると楓は当選した時の楽しい妄想が膨らみ、ふつうに家事をしていても思わず笑みが零れてしまう。しかし、楓には無駄遣いをしてしまったとの罪悪感もあり、小柴健司には隠しておこうと、リビングの壁掛け時計の裏側に宝くじを忍ばせる。そして自宅へと帰宅した健司は、楓がたまに楽しそうにほほ笑む事を見逃さず、さらに壁掛け時計をチラチラと確認している事に気づいてしまう。浮気相手と連絡を取る時間を気にしているのだと誤解した健司は憤りと焦りを覚え、勝手に淫らな妄想を始める。(第35話「奥様の秘密」。ほか、5エピソード収録)

第7巻

近所の喫茶店で働いている江本由美は、子供が急に熱を出したため、小柴楓に自分の代わりに店に出てほしいと依頼する。そして楓は由美の依頼を受けてウエイトレスとして喫茶店で働く事になるが、小柄でスリムな体型の由美の制服ではサイズが合わず、楓が着るとミニスカートのメイド風のセクシーなユニフォームになってしまう。楓は恥ずかしさをこらえて何とか仕事をこなしていると、客席に忘れ物を発見。楓は客を探しにセクシーなユニフォームで店外に出ると、その姿を偶然に山本が目撃してしまう。山本は小柴健司に「楓がメイドコスプレをして街中を走っていたが、なにがあったのか」と問い、証拠の写真を見せる。なにも知らない健司は楓が誰かに尽くしたい願望があるのだと勘違いし、勤務後にSMグッズを取り扱うアダルトショップへと向かう。(第37話「悦楽の服従」。ほか、5エピソード収録)

第8巻

小柴楓は近所のスーパーマーケットでアルバイトを始めた。小柴健司は美しい楓が、ほかの男性店員や猥褻目的で来店した客の餌食にならないか心配になり、仕事に集中できないでいた。そして健司は、会社を抜け出して楓の働くスーパーマーケットへと向かうと、そこには大根など野菜の品出し業務を行っている楓がいた。その様子を目撃した健司は楓が触れた野菜にまで嫉妬心を抱き、楓は自分のだけのものだと暴走を始める。(第45話「奥さまは勤務中☆」。ほか、5エピソード収録)

登場人物・キャラクター

小柴 健司 (こしば けんじ)

会社員の男性。年齢は33歳。小柴楓の夫。メタボリックシンドローム気味のどっしりとした大柄な体型で、容姿はカピバラに例えられる事が多い。これまでずっと女性と縁がなく生きて来たが、取引先の受付で働く楓に一目惚れ。猛烈なアタックを繰り返して交際を開始し、最近結婚をしたばかり。優しく誠実でまじめな性格ながら、思い込みが激しく暴走しやすい一面を持つ。特に性的な妄想が高まった時には、ふだんとは打って変わってサドっ気を発揮する。人の気持ちに鈍感なところがあり、吉田里穂や小日向みゆきから好意を寄せられている事には気づいていない。

小柴 楓 (こしば かえで)

専業主婦の女性。年齢は23歳。小柴健司の妻。結婚する前は健司の取引先で受付として働いていた。会社を訪れた健司から一目惚れされ、猛烈なアプローチを受けて交際する事となり、最近結婚をしたばかり。清楚な雰囲気を漂わせた美人で、胸も大きくスタイル抜群。優しく穏やかな性格ながら、思い込みが激しく暴走しやすい健司に対してはあえて注意をせずに、おもしろがって観察している節がある。性的な興奮が高まった時にマゾっ気を発揮する。基本的にはしっかり者だが、世間一般の常識に疎い一面を持つ。

吉田 里穂 (よしだ りほ)

小柴健司の上司にあたる女性。才色兼備なクールビューティー。年齢は30歳と部下の健司よりも若い。自分の人生に男は必要ないと考え、すべてを仕事に捧げて来た事から、異例のスピードで昇進した。これまで男性と交際した経験がまったくない処女。出会ったばかりの頃は健司に対して「気の抜けたカピバラ」と心の中で見下していたが、かかわりを持つうちに、彼が時おり見せる男らしさに恋心を抱くようになる。健司が既婚者であるため、積極的に不倫関係になろうとは考えていないが、頭の中で何度も健司との情事を妄想している。

小日向 みゆき (こむかい みゆき)

小柴健司と同じ会社に勤務する独身の女性。制服の上からでも目立つ巨乳の持ち主で、幼くかわいらしい顔立ちをしている。少々天然気味なところがあり、小日向みゆき本人は一生懸命なつもりでもコピー機を壊したり、資料の束を落としたりとミスが多い。さりげなく自分の失敗をフォローしてくれる健司に好意を寄せており、小柴楓から略奪しようと身体を武器に積極的に迫る。

山本 (やまもと)

小柴健司と同じ会社に勤務する独身の男性。先輩の健司に懐いており、仕事はもちろん、プライベートでも世話になっている。美人でスタイル抜群な小柴楓にあこがれており、健司をうらやましく感じている。

夏木 隼人 (なつき はやと)

小柴健司と同じ会社に勤務する独身の男性。吉田里穂の同期。年齢は30歳。仕事に関しては非常に優秀で、最近までニューヨーク支社に勤務しており、日本に戻って来てからは社内で重要なポジションに就いている。言葉巧みに女性を口説くプレイボーイで、偶然見かけた小柴楓を自分のものにしようと画策する。吉田が小柴健司に恋心を抱いている事を知る唯一の人物。

長谷寺 涼子 (はせでら りょうこ)

小柴健司と小柴楓夫妻が住むマンションの隣人の女性。既婚者で、年齢は32歳。夫は海外赴任でほとんど帰宅する事はなく、子供もいないため一人暮らしのような自由な生活を送っている。スタイル抜群で、楓に負けないほどの巨乳を誇り、大人の魅力と色香あふれる美女。最初は健司に接近し、楓の目の前でボディタッチをするなど挑発していたが、実は本当の狙いは楓の方で、彼女を自分のものにしようと企んでいる。結婚前はエステティシャンとして働いており、のちに自宅でエステサロン「メープル」を開業する。

吉木 亜衣 (よしき あい)

小柴健司の実姉の娘。健司の姪にあたる。ショートヘアでボーイッシュな雰囲気を漂わせた高校生。幼い頃からずっと健司に思いを寄せており、彼が小柴楓と結婚した事で失恋を経験した。スタイル抜群で優しい性格の楓には勝てないと思いつつも、若さだけだけなら負けないと度々アプローチをしているが、健司には伝わらずに終わっている。

江本 由美 (えもと ゆみ)

小柴健司と小柴楓夫婦のマンション近くに住む主婦。小柄で華奢な体型をしており、若々しい顔立ちをしているものの、一児の母。楓と非常に仲がいい。近所の喫茶店で働いており、子供が熱を出した時には、楓に代わりにシフトに入ってもらうなど頼っている。

黒崎 (くろさき)

レンタル彼氏を生業としている青年。お金をもらえれば基本的に何でもする、便利屋のような事をしている。小柴健司に振り向いてほしい吉木亜衣から依頼を受け、家庭教師兼恋人役を演じた。その際に顔を合わせた小柴楓に惚れ込み、亜衣の恋人という仮の設定を利用して接近する。長身で整った容姿をしているが、性格は非常に軽薄。

書誌情報

今宵、妻が。 20巻 日本文芸社〈ニチブンコミックス〉

第9巻

(2019-11-29発行、 978-4537141672)

第10巻

(2020-05-09発行、 978-4537142402)

第11巻

(2020-10-29発行、 978-4537143010)

第14巻

(2022-01-27発行、 978-4537144543)

第15巻

(2022-07-07発行、 978-4537145250)

第16巻

(2022-12-19発行、 978-4537145830)

第17巻

(2023-05-29発行、 978-4537146462)

第18巻

(2023-10-18発行、 978-4537147056)

第19巻

(2024-03-29発行、 978-4537147964)

第20巻

(2024-08-29発行、 978-4537148831)

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