灰原くんはご機嫌ななめ

灰原くんはご機嫌ななめ

『オオカミ少女と黒王子』他で知られる八田鮎子の、『ばいばいリバティー』に次ぐ連載作品。舞台は現代日本の高校。女子高生の南条みおは、転校生の灰原玲一と仲良くしようとするが、冷たい態度であしらわれてしまう。正反対な性格の二人が、次第に歩み寄る姿を描いた学園ラブコメディ。集英社「別冊マーガレット」2018年6月号から2019年5月号まで連載。

正式名称
灰原くんはご機嫌ななめ
ふりがな
はいばらくんはごきげんななめ
作者
ジャンル
ラブコメ
 
学園
レーベル
マーガレットコミックス(集英社)
巻数
全3巻完結
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最悪な出会いから始まるラブコメディ

友達思いで明るい性格のみおと、不器用で不愛想な灰原の初恋を描いた学園ラブコメディ。ある日、みおはアイスを落として号泣する子供にチョコをあげて慰めていた。それを見た通りすがりの少年は、「バカじゃないか? お前」と言い捨てて去っていく。翌日、彼は編入試験満点でみおのクラスに転校してきた灰原だったことが判明する。昨日のことは忘れて友達になろうとするみおだったが、灰原は「仲良くする気はない」ときっぱり断る。最悪な出会いを果たしたみおだったが、自身の留年騒動や校外学習、球技大会などを経て、灰原の不器用ながら優しい一面を知り、惹(ひ)かれていく。

不器用ロジカル男子×明るいおせっかい少女

イケメンだがガリ勉タイプの灰原は、不器用なロジカル男子。恋愛に関しては興味も必要もないと考えており、そんな暇があればより学業に専念したいという。また、なるべく人との関わりも避けているが、拒否してもめげずに近寄ってくるみおに、いつの間にか救われている自分に気がつく。一方、みおは友達思いの明るい性格。分け隔てなくみんなと仲良くしたいおせっかいタイプで、はりきり過ぎて反感を買うこともあるほどである。そんなみおは、灰原の優しい一面に惹かれたことがきっかけで、やがて恋心を自覚する。本作は正反対な性格の二人が、次第に互いがなくてはならない存在になっていく様子をコミカルに描いていく。

みおとの出会いで変わっていく灰原

球技大会の後、眠っている灰原の横で、「やっぱり灰原くんが好きだな」とみおはつぶやいた。じつは目が覚めていた灰原は、その言葉の真意を延々と考えてしまい、成績を落とす事態に陥った。もやもやとした気持ちに耐えられず、ある日灰原は、みおの気持ちを問いただす。自分の気持ちを知られていたことに動揺するみおだったが、玉砕覚悟で告白した。すると返事は、まさかの交際OK。灰原は、みおのたった一言で、なぜ心をかき乱されるのか、一挙一動が気になって仕方がないのか、この感情に名前があるなら知りたいという理由でOKしたのだ。恋愛をしたことがない灰原らしい答えで、少し変わった始まりだが、とにかく二人は付き合うことになった。みおとの出会いと交際で、恋にも人間にも関心がなかった灰原の心は、少しずつ変化していく。

登場人物・キャラクター

南条 みお (なんじょう みお)

明るい性格の女子高生。ツインテール、ポニーテール、お団子ヘアーなど、日によって髪型を変える。初登場時は高校1年生で、その後2年に進級する。成績が悪く留年の危機に瀕(ひん)していたが、転校生の灰原に救われる。冷たく口が悪い灰原が、じつは優しいことを知り、好意を寄せる。中学時代に好きな人がいたが、交際経験はない。

灰原 玲一 (はいばら れいいち)

高校1年の3学期に、みおのクラスに編入試験満点で転校してきた男子高校生。イケメンだが運動音痴。出身は鹿児島県で、腰を悪くした祖母を心配して上京し、二人で暮らしている。法律家を目指しており、何より学業を優先する徹底した合理主義者。恋愛には興味がなかったが、みおとの出会いで変化していく。

書誌情報

灰原くんはご機嫌ななめ 全3巻 集英社〈マーガレットコミックス〉

第1巻

(2018-09-25発行、 978-4088440989)

第2巻

(2019-01-25発行、 978-4088441580)

第3巻

(2019-05-24発行、 978-4088442020)

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