爆発!宇宙クマさんタータ・ベア&菊千代くん

爆発!宇宙クマさんタータ・ベア&菊千代くん

落ちこぼれの宇宙生物と、落ちこぼれの中学生が織りなすドタバタギャグコメディ作品。佐藤正が代表作『燃える!お兄さん』の次に手掛けたギャグ漫画。「週刊少年ジャンプ」にて、1992年18号から、39号まで連載された。

正式名称
爆発!宇宙クマさんタータ・ベア&菊千代くん
ふりがな
ばくはつ うちゅうくまさんたーた べあ あんど きくちよくん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

デオクリスタル星の宇宙クマであるタータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)は、惑星始まって以来の落ちこぼれ。度重なる落第の末、ついに1年間の惑星追放処分を言い渡されるが、宇宙船を地球に墜落させてしまう。そして彼は、地球で出会った大金持ち少年の東菊千代と、落ちこぼれ同士で意気投合する。かくして宇宙クマの落ちこぼれであるタータ・ベアと、地球人の落ちこぼれである菊千代の、不思議で愉快な学園生活が始まるのであった。

登場人物・キャラクター

タータフェルナンドフェルナンデス3世 (たーたふぇるなんどふぇるなんですさんせい)

デオクリスタル星出身の宇宙クマ。100段階評価でオール1という酷いとしか言いようのない成績を咎められ、結果1年間限定で惑星を追放。それにより訪れることになった地球で、東菊千代と共に暮らすこととなる。調子に乗りやすく、常にマイペース。当初は宇宙から来訪したことを鼻にかけていたが、すぐに落ちこぼれであることが露呈してしまう。

東 菊千代 (あずま きくちよ)

大金持ちの名家、東家の一人息子である中学1年生。いずれ父親の後を継ぎ東家を引き継ぐものとして英才教育を受けているが、効果が全く見られないほどの落ちこぼれである。反面、社交的で人懐っこく、お笑いのセンスがある。東家に墜落してきたタータフェルナンドフェルナンデス3世の所持品から、偶然テストの答案用紙を発見し、落ちこぼれ同士親近感を抱き、友人となった。

東 桜左ェ門 (あずま さくらざえもん)

東菊千代の父親で、東家の当主。菊千代を立派な跡取りに育て上げるために厳しい教育を課している。一方、金銭感覚が金持ち特有のものとなっており、数百万単位の金を好きにさせてしまうこともある。タータフェルナンドフェルナンデス3世には、菊千代の良きライバルになってくれることを願っており、金に物を言わせて三葉中学校に無理やり入学させている。 菊千代同様お笑いのセンスがあり、中学校における出し物としていくつかのショートコントを作り、自ら出演したこともある。

坂口 皆子 (さかぐち みなこ)

三葉中学校の新米教師で、東菊千代のクラスの担任。独身の女性。明るく朗らかな性格で、生徒の信頼も厚い。一方で時間にルーズな面があり、入学式ではタータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)がひと騒動起こしたとはいえ、入学式にクラス揃って40分も遅刻させてしまう。落ちこぼれなりにやる気を見せるタータ・ベアと菊千代には好意的だが、時折厳しい面も見せる。

梶山 一郎太 (かじやま いちろうた)

タータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)、東菊千代と同じクラスの少年。優等生らしく、小学校時代は常に学級委員長を務めていた。中学でも委員長の座を狙っていたが、1人の人間がずっと委員長であることを好まない坂口皆子の独断で遮られてしまう。芸能人で言うと吉田栄作に似ていると自称しているが、実際は似ていない。 タータ・ベアが宇宙クマであることを疑問視しており、証拠を見せられるまで信じなかった。

宝島 太郎 (たからじま たろう)

タータフェルナンドフェルナンデス3世、東菊千代と同じクラスの少年。若干個性的な見た目をしているが、特に取り柄があるわけでもなく、「無口でつっこみのないダウンタウンの浜ちゃん」とよく言われるほど、その存在意義を疑問視されている。

小森 久美子 (こもり くみこ)

タータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)、東菊千代と同じクラスの少女。アイドルの高橋由美子に似ていると自称しており、クラスメイトの受けもいい。家が動物病院をしているからか、動物好きで、タータ・ベアを一目で気に入り、クラスのマスコットキャラにすることを提案している。

木之内 藍 (きのうち あい)

タータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)、東菊千代と同じクラスの少女。小森久美子とは親友同士だが、照れ屋な性格故に、引っ張ってもらっていると同時にいじられることもある。タータ・ベアや菊千代とも仲がよく、小森も交えてよくつるんでいる。常識人だがおしゃべりで、無軌道なクラスメイトにツッコミを入れることが多い。

神宮寺 サブロー (じんぐうじ さぶろー)

タータフェルナンドフェルナンデス3世、東菊千代と同じクラスの少年。濃い顔つきで、逞しい体つきをしている。知力、体力、眼力、食欲、小手先の器用さ、何でもござれの天才児を自称しているが、実際は知力に関しては菊千代と同レベルである。最初は菊千代を軽んじていたが、UFOキャッチャー対決などを経て、後に友人同士となる。

ゴンタ・ペペモレノ (ごんたぺぺもれの)

デオクリスタル星出身の宇宙タヌキ。タータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)のことを強く尊敬しており、惑星追放されたと聞かされるや否や、後を追って地球にやってきた。タータ・ベアには邪険に扱われることも多いが仲は良く、東菊千代たちとも意気投合している。タータ・ベアに劣らぬ落ちこぼれだが、変身能力や、使役できる怪獣を持っていたりと、なかなかに多芸。

ミーシャ・ウェラ (みーしゃうぇら)

デオクリスタル星出身の宇宙クマで、タータフェルナンドフェルナンデス3世の妹。兄とは似ても似つかぬ天才で、10歳で大学を卒業している。兄想いで、教育係として地球に赴いた。愛くるしい容貌で、東菊千代やクラスメイトともすぐに打ち解けるなど社交性も抜群だが、身体能力は年相応なので、災難に遭うこともある。

ジャッキー

三葉動物園で飼育されているクマ。プライドが高く、ドッジボールを目玉芸としている。タータフェルナンドフェルナンデス3世によって侮辱されたことに怒り、ミーシャ・ウェラをクマ質にしてドッジボール対決を挑む。ドッジ四天王を自称しており、そのプライドに足る実力を持っている。

みゆき

東菊千代の従姉妹である赤ちゃん。赤ちゃんらしく可愛らしい見た目をしているが、梯子を上ったり、塀の上をハイハイしたり、スケボーを四つん這いで乗りこなしたりと、およそ赤ちゃんとは思えない身体能力を持つ。この並外れたバイタリティによって、世話係のタータフェルナンドフェルナンデス3世と菊千代が災難に遭うことになる。

乙姫様 (おとひめさま)

海の底にある竜宮城の主人。目つきの鋭い女性だが、実は笑いに飢えており、竜宮城に人を招き入れては笑わせることを強要する。カメに連れられてやってきたタータフェルナンドフェルナンデス3世たちにも、自らを楽しませることを迫るが、彼らの即席コントの出来のよさに次第に上機嫌になる。

エステバンマロート・サウガルガーjr (えすてばんまろーとさうがるがーじゅにあ)

デオクリスタル星よりやってきた宇宙クマ。タータフェルナンドフェルナンデス3世(タータ・ベア)とゴンタ・ペペモレノ、ミーシャ・ウェラを、デオクリスタル星に連れ戻す任務を帯びている。自前の円盤や、バリア発生装置など、いかにも宇宙人らしい装備を持つ。任務には忠実で、当初はすぐにタータ・ベアを連れ帰るつもりだったが、別れを告げる時間を与えるといった温情も見せている。

場所

デオクリスタル星 (でおくりすたるせい)

タータフェルナンドフェルナンデス3世の故郷。ゴンタ・ペペモレノ、ミーシャ・ウェラ、エステバンマロート・サウガルガーjrもこの星の出身である。宇宙クマ、宇宙タヌキの他、イヌ型やキツネ型の宇宙人も確認されている。また、学校において成績不良の者には、たとえ小学生であっても惑星追放や停学一年など、重い罰則が与えられることがある。

三葉中学校 (さんようちゅうがっこう)

東菊千代が今春より通い始めた中学校。和気藹々としており、生徒、教師共に充実した日常を過ごしている。しかし、校長の金遣いに問題があり、巨額の費用を投じて講堂を新築した結果、プールが壊れて水泳の授業ができなくなるなど、生徒がとばっちりを食らう羽目になることもある。なお、「父上」はこの学校のPTA会長を務めている。

その他キーワード

宇宙眠 (うちゅうみん)

地球のクマにおける冬眠のこと。冬眠するクマが食いだめをするのに対し、宇宙クマは宇宙から降り注ぐコズミックエネルギーを吸収する。地球のクマと異なり、意図的に行うことができ、穴にこもる必要もないが、コズミックエネルギーを吸収する際は完全に身体が無防備になってしまう。

ゴズミックパワーダイナマイトアタック

宇宙眠を終えた宇宙クマが発動できる必殺技。両手を左に曲げることにより、宇宙眠によって吸収したコズミックエネルギーを放出する。見た目は派手で、この技を繰り出されたジャッキーは感電死を覚悟していたが、実際はエネルギーでくすぐるという地味な効果である。

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