なぜか犬の姿になった主人公
ある日突然、犬の姿になってしまった男子高校生が、以前から片思いしていた同級生の犬飼加恋に拾われ、彼女のペットとして飼われることになるところから物語が始まる。ふだんはクールで無表情ながらポチ太の前では別人のように表情が豊かになり、惜しみない愛情を注いでくる加恋に翻弄されながらも、彼女と暮らす日常とエッチなアクシデントが、コメディタッチで展開される。VR風のローアングルなカットが多く、犬目線(男目線)で美少女たちのプライベートやお色気シーンを楽しめるのも大きな特徴となっている。
犬から人間に戻るために奔走する
犬飼加恋によって「ポチ太」と名付けられた主人公は、その姿こそ犬になっているものの、人間としての自我や記憶は残っており、クラスメイトや後輩と再会するたびに、その頃の記憶がフラッシュバックする。人間の頃よりも加恋と距離が縮まっていることを密かに喜ぶポチ太は、このまま人間に戻らなくてもいいとの葛藤を抱えるものの、人間に戻って男として加恋に告白したいとも思っている。当初は加恋の家の中がメインだったが、ポチ太の実家や隣人の猫谷ミケの家、加恋たちが通う学校と、舞台はさまざまな場所へと広がっていく。
ポチ太が犬になってしまった謎
犬になる前に通っていた学校を訪れ、人間だった頃の生活を懐かしんでいたポチ太は、自分がある人物によって犬化させられたことを思い出す。当初はポチ太が犬になった経緯は明かされないが、校内でマッドサイエンティストとして知られる咲比良イナリが登場したことで、ポチ太が犬化した謎やイナリの真意が徐々に明かされていく。
登場人物・キャラクター
ポチ太 (ぽちた)
とある高校に通う男子。犬飼加恋のクラスメイト。植物が大好きで、高校では庭の花などの世話をする植物係を務めていた。ある日突然、犬の姿になってしまうが、片思いの加恋に拾われていっしょに暮らすことになり、内心喜んでいる。人間としての自我や記憶の一部は残っているが、犬になった前後の記憶はなく、人の言葉を理解できるが話すことはできない。犬になってからも加恋に思いを寄せており、彼女のペット「ポチ太」としての生活も悪くないと思っている。もし人間に戻ったら彼女に告白しようと考えているものの、犬であるために思いどおりにいかず空回りしたり、トラブルに巻き込まれることが多い。
犬飼 加恋 (いぬかい かれん)
ポチ太が人間だった時のクラスメイトの女子。ポチ太の想い人。スタイル抜群の巨乳美少女で、黒髪ロングヘアにヘアバンドをしている。道端で倒れていた犬を拾い、「ポチ太」と名付けてペットとして飼い始める。人前では無表情でクールに振る舞っているが、実はかなりの犬好きでポチ太を溺愛している。あらゆる手段でポチ太とスキンシップを図ろうとしており、彼の前ではさまざまな表情を見せる。ポチ太に関わることになると、幼なじみのギャル・猫谷ミケにも嫉妬するなど、ポチ太に対してはヤンデレな一面を垣間(かいま)見せる。幼い頃に飼っていた愛犬を亡くしたショックで心を閉ざした経緯があり、人との距離感がつかめずにクラスでは孤立しがち。
書誌情報
犬になったら好きな人に拾われた。 9巻 講談社〈KCデラックス〉
第1巻
(2020-11-09発行、 978-4065214930)
第2巻
(2021-03-09発行、 978-4065227343)
第3巻
(2021-07-08発行、 978-4065241646)
第4巻
(2021-11-17発行、 978-4065259047)
第5巻
(2022-03-17発行、 978-4065273043)
第6巻
(2022-08-17発行、 978-4065288788)
第7巻
(2022-11-16発行、 978-4065299760)
第8巻
(2023-02-16発行、 978-4065307441)
第9巻
(2023-07-14発行、 978-4065319130)