概要・あらすじ
2年半も付き合った彼にキスさえも求められぬまま、「他に好きな人ができた」と言われ、別れてしまった女子大生の成瀬麻央。彼女は自暴自棄になり、マッチングアプリで初対面のイケメン男性、須田碧斗とホテルに向かう。麻央が処女だと気づいた碧斗は「初めては好きな男としろよ」と、エッチもせずに元彼とセックスレスだった麻央の悩みを聞いた。碧斗は「愛情はあっても体の接触ができない人もいる。麻央は愛されていたのではないか」と彼女をなぐさめた。アプリを消し、もう二度と碧斗に会うことはないだろうと思っていた麻央は、参加した合同企業説明会で須田碧斗を見かける。彼は麻央の第一志望の企業「小学広告」の人事部に勤めており、既婚者だったのだ。危うく不倫するところだったと冷や汗をかいた麻央だが、麻央の心の内を読んだ碧斗は「不倫じゃねぇよ。もうとっくに離婚してる」と麻央に伝え、自分の会社を受けるように勧めるのだった。また別の日にも麻央の大学の就職課を訪れた碧斗と再会し、しだいに麻央は彼と仲良くなっていく。碧斗に離婚の理由を聞くと、彼もセックスレスだったと言う。彼の奥さんも体の接触を避ける人で、結婚してから一度もセックスをしていなかった。奥さんから「浮気してもいい」と言われるのがつらくなって別れたのだと言う。好きな人から体を拒まれる気持ちを知っていた麻央は、泣きながら彼の代わりに怒るのだった。そんな中、ホテル街で麻央の元彼と碧斗の元奥さんが二人で歩いているところを見かけてしまう。
登場人物・キャラクター
成瀬 麻央 (なるせ まお)
明るく素直な女子大生。2年半も付き合った大好きな彼と手をつないだだけで、キスもエッチもしないまま別れてしまう。「好きな人ができた」という彼を責めずに、いい女を演じてしまう。体を求められないことで自分に魅力がないのではと落ち込む。誰でもいいからとマッチングアプリで知り合った男性、須田碧斗とホテルに行き、処女を捨てようとするが未遂に終わる。サバサバしていて後輩からも慕われている女性。肩までの長さのストレートヘアで、前髪はおでこのあたりで切っている。小中バスケ部で学祭実行委員もしており、アピールがうまい。
須田 碧斗 (すだ あおと)
25歳の男性。小学広告の人事部に所属している。自分がイケメンであることを自覚しているが、余裕があり嫌味がなく、いつでもモテている。サラサラヘアで前髪が長く、バツイチ。奥さんが体の接触を避ける人で、それがわかっていて結婚したものの、「浮気してもいい」と言われたことがつらくて離婚を切り出す。マッチングアプリで初対面の成瀬麻央と関係を持とうとしたが、結局何もせずに彼女の悩みを聞いていた。にんにくが好き。