あらすじ
鍵屋の息子の猿丸耶太郎と相棒である山本は、幼なじみの水原律子が開催する合コンに誘われ浮かれていた。過去に合コンで惨敗を喫している二人だったが、今度こそ童貞を捨てられるかもしれないと、期待を胸に合コンの会場に向かう。その4対4の合コンに、なぜかサイトウと哲郎も参加していた。律子に頼まれて嫌々参加したと語るサイトウだったが、哲郎と共に当然のように女の子たちを持ち帰る。相手の女の子たちはみんなかわいく、テンションが上がっていた分、「モテ」の格差に打ちひしがれる猿丸だったが、合コン相手の一人である奈々子から唐突に自宅に招かれる。猿丸は奈々子の自宅マンションに到着し、彼女から家の鍵を失くしたと言われるも、猿丸はスケベ心からピッキングを開始。しかし、特殊な鍵だったため開錠に苦労するが、ドアスコープを外しサムターンでみごと開錠する。奈々子から奥の部屋にうながされ、部屋に入った猿丸が見たのは、血だらけの女性が倒れている姿だった。その瞬間、別の部屋から奈々子の悲鳴が響き、その声を聞きつけたとなりの住人に目撃され、動画を撮られてしまう。倒れている女性の近くにメモを見つけた猿丸は、あわててその場から逃げ出すのだった。(エピソード「高校生鍵師再び」)
渋谷西高校の猿丸のクラスには、誰が童貞か一目でわかる「童貞マップ」が存在していたが、ある日、その童貞マップから「山木」の名前が消されていた。噂によれば山木は、旧校舎で美女に襲われ童貞を喪失したらしい。山木の初体験の真相を確かめるべく、猿丸たち「チェリーボーイズ」の五人が動き出す。すると、旧校舎には「学園(エロ)七不思議」というエロい怪談の噂があり、五人はあわよくば美味しい思いができるかも知れないと期待する。そこに今回の企画を知り、駆けつけたマユミら四人と合流し、急遽(きゅうきょ)男女ペアで旧校舎の肝試しをすることとなる。ペア決めのじゃんけんで負けた猿丸が、一人で回ることになり嘆いていると、渋谷西高校の1年生だと名乗る仙道優希が現れ、猿丸とのペアを希望する。何が狙いかわからない猿丸は、優希とのペアに不安を感じながらも肝試しは続く。それぞれの下心や思惑が交錯する中、逃走中の連続強盗犯が旧校舎に逃げ込んだという情報を知るや否や、田宮・琴美組が襲撃を受け田宮が人質として拉致されてしまう。(エピソード「学園(エロ)七不思議」)
山本は動画配信を収益化し利益を得ようと企んでいた。相棒である猿丸を連れて「女の喘(あえ)ぎ声が聞こえる廃ラブホ」の噂の真相を確かめるべく、動画撮影のために廃ビルへ忍び込む。だがその噂の真相は、廃ビルのとなりにある営業中のラブホテルから漏れた喘ぎ声に過ぎなかった。あまりにもしょうもない結末に肩を落とす二人だったが、忍び込んだとなりの部屋から女性の悲鳴が聞こえる。そこで猿丸は部屋に突入し、山本は警察を呼びに走る。部屋の鍵をピッキングで開け突入した猿丸は、男が女性に馬乗りになり首を絞めて殺そうとしている場面に遭遇する。男は体を張って止めようとする猿丸を殴り拘束。首を絞められていた不二子と名乗る女は詐欺師で、ヤクザである男の組との揉め事が原因だった。詐欺で得た1000万円の隠し場所は不二子しか知らないため、猿丸が人質となり不二子は金を取りに行くこととなる。山本はそこへ警官を連れて戻って来るが、現場に到着した時にはすでにヤクザと猿丸は移動したあとだった。警官にイタズラだと誤解された山本は、優希と律子に声をかけ猿丸の行方を探る。監禁場所を移された猿丸に男は、不二子が戻ってこなかった時は1000万円を補填するようせまる。そこにジンが現れ、猿丸に、サイトウに金を用意するよう連絡することを強要する。一方、山本たちは警察に頼れないと判断し、裏社会に顔が利くサイトウに助けを求める。(エピソード「囚われの猿」)
ある日、鍵の取り替えの仕事を終えた猿丸の前に、優希が現れる。優希は街頭カメラをハッキングして、猿丸の居場所を突き止めて仕事終わりを待っていたのだ。山本との先約がある猿丸は、優希を連れて山本と合流。その後、三人は買い物したりハンバーガーを食べ歩いたりして、楽しい時間を過ごす。そんな中、不意に優希が自分に用があると言っていたことを思い出した猿丸が、なんの用事だかを聞くと、優希はカバンから小型の金庫を取り出し、預かって欲しいと猿丸に渡す。中身を訊ねる猿丸に、優希はサイトウ率いるアウトロー集団「ヘヴンズクロウ」を潰すための弱点だと答える。それを聞いて、サイトウと優希が和解したものだと思っていた猿丸は拍子抜けし、その日は解散することとなった。別れ際、猿丸は思い詰めた表情の優希から自分たちが友達であることを確認されるが、猿丸は当然のことに「答えるまでもない」と返す。この日から、優希はヘヴンズクロウを潰すために動き出すのだった。(エピソード「虚像の彼方へ」)
登場人物・キャラクター
猿丸 耶太郎 (さるまる やたろう)
渋谷西高校に通う3年生の男子。グレーの髪にヘアバンドを付けている。みんなからは「サル」と呼ばれている。実家が鍵屋「猿丸ロックサービス」を営んでいるため、ピッキングの腕は一級品。日々仕事をサボりがちな父親に代わって仕事を請け負っている。渋谷の商店街に住んでおり、近所に住む山本と水原律子とは幼なじみ。山本とは相棒として何をするにもいっしょに行動している。童貞で、学校のクラスメートと共に「チェリーボーイズ」という集団を結成し、主に女性がらみの近況報告やAV鑑賞会を行っている。男子高校生らしく性欲が旺盛で、エロくてセックスができそうな女性にとことん弱い。律子に体目的で告白しているが、不純な動機のためいつも断られている。律子をつねに意識しているが、幼なじみのため関係は進展していない。アウトロー集団「ヘヴンズクロウ」ともつながりがあり、サイトウや哲郎とは仲がいい。明るくおちゃらけた性格ながら、いざという時は仲間のために体を張れる男気を持っている。また、鍵を開ける時はふだんのチャラチャラした雰囲気とは打って変わって真剣になり、鍵屋という仕事に誇りを持っている。小学生の頃に金庫破りで逮捕された鍵屋のニュースをネタにいじられており、金庫に閉じ込められた際に山本と父親に救出された過去を持つ。父親に対しては尊敬の念を抱いているが、ギャンブルで仕事をよくサボるために度々喧嘩(けんか)をしている。初めて鍵を開けたのは子供の頃に律子が持っていた南京錠で、その時に胸元から覗いた彼女の乳首で興奮し初射精を経験した。鍵屋という仕事柄よくトラブルに巻き込まれる。
山本 (やまもと)
渋谷西高校に通う3年生の男子。坊主頭にサイドにラインを入れ、太った体型をしている。家は渋谷の商店街でDVD屋を営んでおり、近所の猿丸耶太郎と水原律子とは幼なじみ。猿丸とは相棒として何をするにもいっしょに行動している。クラスメートの童貞数人で結成した「チェリーボーイズ」の一員でもある。全裸でないと落ち着いてAVが観られないという性癖があり、猿丸や友人の部屋でもAVを鑑賞する際には全裸で自慰に挑む猛者。子供の頃に河原で拾ったエロ本を持って帰る途中、自転車のサドルの振動で初射精したというエピソードを持つ。ふだんは小心者ですぐ緊張してしまうが、腹を括った時は、アウトロー集団「ヘルズクロウ」を相手に全裸で注目を引いて囮(おとり)になるなど、意外な度胸を見せる。猿丸に対しての信頼は厚く、殺人未遂容疑をかけられた猿丸の無実を微塵(みじん)も疑わず、容疑を晴らすためにすぐに動き出すなど男気あふれている。猿丸と律子の関係が進展することを陰ながら応援している。のちに動画配信サイトで「山ちゃんの噂の真相チャンネル」というエロ系都市伝説の動画配信を行っていたが、1回バズッたもののサムネが多すぎるなどの問題から再生数はどんどん落ちている。山本自身は1000万再生の動画を作ることを目標としており、動画撮影のため猿丸と共に「いかにも」な廃ビルに侵入したり、アウトロー集団「ヘヴンズクロウ」の乱闘を追いかけたりするため、よくトラブルに巻き込まれる。
水原 律子 (みずはら りつこ)
とある女子高に通う3年生の女子。非常にかわいらしい容姿ながら、自分が犯されそうな状況でも相手の男の股間を蹴り潰すほど肝が据わっている。実家は猿丸耶太郎と山本と同じ商店街で煙草屋を営んでおり、二人とは幼なじみ。眠剤や薬を横流しして売っていた過去を持つ。女友達に頼まれて猿丸と知り合う機会を作るために合コンを企画したりと面倒見がいい。また、その合コンで全員に置いていかれた山本を不憫(ふびん)に思い、1対1でのカラオケに付き合うなど優しい一面がある。正義感が強く、キャバクラでぼったくりに遭っている大学生を助けるため、写真を撮って警察に通報するなど機転も利く。サイトウに思いを寄せられており、非常に男性にモテるが、水原律子は猿丸に恋心を抱いているため、誰とも付き合っていない。猿丸に下心丸出しで告白されることもあるが、動機が不純のために断っている。ちなみに女友達もみんなかわいい。「チカ」という妹がいる。
サイトウ
アウトロー集団「ヘヴンズクロウ」の創設者であり、リーダーを務める青年。銀髪ショートヘアにサングラスをかけ、肩にカラスのタトゥーを入れている。渋谷最強の肩書を持ち、不良だけでなく一般人にも知られる有名人で、異常に女性にモテる。中古車のディーラーを営んでおり、自宅兼仕事場のガレージによく女性を連れ込んでいる。また、セックスしながらドリフトできるほどの運転技術を持つ。水原律子に惚(ほ)れているが、セックスと喧嘩は日常茶飯事なので、ほかの女性とセックスしてもなんとも思っていない。ヘヴンズクロウ結成時から、喧嘩の前にはテキーラショットガンを一杯飲んで気合を入れる習慣がある。哲郎とは付き合いが長く、仲間として信頼しており、哲郎の店「メモリーレコード」でよく飲んでいる。一度モメたらすぐに相手を潰しにかかるが、警察から逃げる時には敵対してる相手であっても手を貸す器の大きさを持つ。過去に、哲郎がモメた相手が仕返しに哲郎の父親の店を襲撃した際は、仲間から店の再建のための見舞金を集めたり、入手困難とされる希少なレコードを探してくるなど、情に厚い。元ヘヴンズクロウのジンとは因縁があり、チームだけでなく、猿丸耶太郎や律子を巻き込んだ事件に発展していく。仙道優希の実の兄。父親を亡くしたことから母親がドラッグに手を染めたが、サイトウ自身は哲郎やジンと遊び回り、母親の世話を優希に任せっきりにしていたことを今も後悔している。母親の入院費を稼ぐために薬物の密売を行なっていたが、母親が使用していたドラッグと同じ物を扱っていたため、優希に母親が薬に溺れたのはサイトウのせいだと思われ恨まれている。鍵関係で猿丸に仕事を依頼することがあるが、ほとんどの場合はヘヴンズクロウ絡みで巻き込む形となっている。猿丸の度胸や機転のよさに一目置いている節があり、律子が拉致された際には救出は猿丸に任せ、自分は相手の戦力を減らすことに専念するなど、状況を把握する能力が高い。優希をアウトローたちのトラブルに巻き込むことを快く思っていない。
哲郎 (てつろう)
アウトロー集団「ヘヴンズクロウ」のNo.2を務める青年。黒の長髪を後ろでまとめているイケメン。サイトウやジンの後輩で、ヘヴンズクロウ初期からのメンバーでもある。切れ味鋭い足技を得意としている。亡くなった父親から継いだ店「メモリーレコード」を経営している。サイトウの右腕でもあり、ブレーキ役としての役割を担っている。クールな落ち着いた性格で、飲み会でサイトウが女の子と盛り上がっている時も、いつもどおりのテンションでサイトウをたしなめている。サイトウと同じく女性に非常にモテるが、基本的に相手にすることはない。アウトロー集団の古株であるにもかかわらず、考え方はすごく生真面目で常識人のため、猿丸耶太郎からも何かと相談を受けている。父親のレコード店を喧嘩相手の報復で襲撃された際に、店の再建のためにサイトウが見舞金を集めてくれたことを知り絆を深めていく。チームのために仙道優希に情報収集を依頼することもあり、サイトウに快く思われないとわかっていながらも最善を尽くしている。戦闘能力が非常に高く、不意打ちで脳に打撃を受けながらも相手の追撃を瞬時にかわすなど運動神経も優れている。
ジン
サイトウと共にアウトロー集団「ヘヴンズクロウ」を創設した男性。逆立てた髪をカチューシャで後ろに流している。サイトウとは因縁があり、ヘヴンズクロウを脱退してからさまざまな事件を起こしている。来栖や須藤を使ってアウトロー集団「ヘルズクロウ」を結成させ、サイトウに襲撃をかけた。渋谷で蔓延(まんえん)しているドラッグにも深くかかわっており、女詐欺師を使って金を稼いだり、ヤクザとつながっていたりと、裏社会のさらに裏でさまざまなトラブルの糸を引いている。非常に冷酷な性格で、猿丸耶太郎を拉致した際にサイトウに自分の名前を漏らしただけで腹を刺し、失血死手前まで追い込んだ。
マユミ
ビッチ率の高い遠藤女子高校(通称エンコー)に通う3年生の女子。整った顔立ちとガングロでギャル然とした外見をしている。かつてレディース暴走族の総長を務めていたこともある、典型的な元ヤン。暴走族時代は「デビルマユミ」と呼ばれ、周囲から恐れられていた。「チェリーボーイズ」のドMである尾形から一方的に恋心を抱かれているが、満更でもない様子。友人の琴美と行動を共にすることが多く、なにかとチェリーボーイズのイベントに出現する。逃走中の強盗犯の男を女だてらに殴り飛ばした挙句、倒れた相手に蹴りを入れまくるなど容赦がない。友人は琴美をはじめ顔が微妙な子もいるが、暴走族時代の後輩はみんなかわいい。エンコーの卒業パーティーを仕切ったり、パーティーで一人になっている猿丸耶太郎に声をかけるなど、元総長らしく面倒見がいい。だが、彼氏と別れたばかりの女の子を猿丸に「今日やっちゃいなよ」と勧めるなど、貞操観念はかなり低い。
仙道 優希 (せんどう ゆうき)
画法中学校に通う3年生の男子。パンク系のファッションを好み、左目の下にホクロが縦に二つある。猿丸耶太郎と初対面時には渋谷西高校の1年と歳をごまかしていた。パソコンを駆使して電子ロックキーを解錠できるほか、ハッキングの腕前も相当なもので、街中の監視カメラから特定の人物を探し出すこともできる。サイトウの実の弟で、母方の親戚に預けられたことで苗字が「仙道」となった。母親がドラッグに溺れ、当時母親の入院費を稼ぐためにサイトウが売っていたドラッグが母親が使用しているものだったため、家庭が崩壊した原因はサイトウだと思い込み、サイトウに復讐するため猿丸に近づいた。仙道優希自身が来栖に拉致され、薬漬けにされそうになった際にサイトウから体を張って救出され、家庭崩壊の事実を知って和解するものの、恨みの念は深く復讐をあきらめていない。最近蔓延しているヘヴンズクロウのマークが入ったドラッグの錠剤を調べており、サイトウやヘヴンズクロウの弱点を探っている。ハッキング技術に秀でていることから、哲郎や猿丸から情報の収集や提供を求められることが多い。最初は復讐のために猿丸を利用しようと近づいたが、次第に友情を感じるようになる。基本的に戦闘に参加することはなく、肉弾戦も苦手だが、戦う時はスタンガンやハンマーなど武器を使い不意打ちで攻撃するのが得意。その不意打ちは哲郎を苦戦させるほど狡猾(こうかつ)で強力である。
来栖 (くるす)
アウトロー集団「ヘルズクロウ」のNo.2を務めている青年。色黒の肌で、ロングヘアにパーマをかけている。片言で話すことから海外生活が長かった様子がうかがえる。海外からドラッグを密輸するルートを持ち、ヘルズクロウの資金源としていた。須藤がヘルズクロウのリーダーを務めているが、裏でジンとつながり、ヘルズクロウとしてでなく個人の目的で動いている。いくつかの倉庫を所有しており、薬物の保管やさまざまな取引に使用している。過去にサイトウが使っていた倉庫もあり、勝手に鍵を付け替えて使用している。戦闘能力はそれほど高くないが、拉致や交渉などの手際は鮮やか。
須藤 (すどう)
アウトロー集団「ヘルズクロウ」のリーダーを務めている青年。渋谷の地下格闘技のチャンピオンで、筋骨隆々とした体形をしている。金髪ツーブロックの坊主頭にラインを入れ、つねにサングラスをかけている。もともとはアウトロー集団「ヘヴンズクロウ」のメンバーだったが、サイトウの危うさがなくなったことで脱退し、来栖と共にヘルズクロウを結成した。喧嘩の強さに絶対の自信を持っており、ヘヴンズクロウとヘルズクロウが全面衝突した時にも、死屍累々の中、最後まで立っていたのはサイトウと須藤だった。サイトウとのタイマンでは力及ばず敗れたが、警察が乱闘現場に介入した際に、須藤をはじめヘルズクロウのメンバーも逃がそうと奮闘するサイトウに対して思うところがあり、以後、来栖やジンに必要な情報を提供するようになる。
集団・組織
ヘヴンズクロウ
渋谷を仕切っているアウトロー集団。渋谷で名を馳せていたサイトウやジンたちが集まり結成された。サイトウがリーダーを、No.2を哲郎が務めている。結成当時から敵対するチームを片っ端から潰して回り渋谷を統一した。クラブ「ヘヴンズハウス」を本拠地としてイベントも仕切っている。初期は薬物の売買をはじめ違法行為で活動資金を作っていたが、現在では薬物に手を出すことは禁止となっている。サイトウの考えからチーム内の仲間意識が強く、初期の頃の危うさに惹かれて加入したメンバーは須藤のように脱退する者も多い。しかし、モメた相手に対しては即潰すという理念は未だ変わらず、ケニーやグッチという若手のメンバーを中心に喧嘩は日常茶飯事である。不良だけではなく一般人にも知名度が高く、危険な伝説の数々が畏怖の対象となっている。
ヘルズクロウ
アウトロー集団「ヘヴンズクロウ」の元メンバーである須藤をリーダーとして結成されたアウトロー集団。来栖がNo.2を務め、ヘヴンズクロウを潰すことを目的としている。来栖がルートを有する海外からのドラッグ密輸を資金源とし、銃器も装備している。ドラッグ売買だけでなく強盗・拉致・脅迫となんでもありで、その悪行をサイトウが知ったことで全面衝突する。表面的には須藤がリーダーを務めているが、実は裏でジンが画策して来栖と共に「ヘルズクロウ」を結成させた。
チェリーボーイズ
渋谷西高校の猿丸耶太郎のクラスメートの童貞だけで結成された集団。猿丸と相棒の山本、ドMの尾形、オタクの田宮、ホクロの多い黒田という五人のメンバーで構成されている。全員が童貞で、教室の掃除用具入れの扉の裏に貼り付けられたクラスの童貞が一目で解る「童貞マップ」に変化があると、対象者の初体験の真偽を確かめるために動き出す。また、エロいことなら全員が死ぬ気で行動を起こす。全員が物事の判断基準を「女絡みか否か」としているため、殺人未遂容疑をかけられた猿丸に対しても、事件そのものよりも、その前の合コンの様子を執拗に聞き出そうとしていた。全員が女性に飢えており、「合コンを開いてくれるかも」程度のことでも、アウトロー集団「ヘルズクロウ」を敵に回すこともいとわない。ちなみにメンバーの田宮は、マユミの友人である琴美と付き合っているが初体験には至っていない。合コンなどに臨む時は円陣を組み「チェリーボーイズ!ファイト!オー!」という掛声で気合を入れる。
場所
メモリーレコード
哲郎が経営しているバー。父親から受け継いだ店で、父親が経営している頃はレコード屋だった。受け継ぐ際に、カクテルやお酒を勉強した哲郎の意向により、「レコードを楽しめる酒場」としてリニューアルされた。父親の代からの常連客も多く、哲郎は「二代目」として扱われている。哲郎の人脈と人柄から、サイトウを筆頭に渋谷のアウトローたちもよく利用している。猿丸耶太郎も高校生ながら哲郎に相談がある時は「メモリーレコード」を訪れる。レコード倉庫の鍵が古くなり、開かなくなることがある。父親のレコード屋時代に哲郎がモメた相手に襲撃され、一度メチャクチャに破壊されたがサイトウの尽力により再建された過去がある。
前作
猿ロック (さるろっく)
鍵屋猿丸ロックサービスの息子でどんな鍵でも開けてしまう猿丸耶太郎が、渋谷を舞台に事件やトラブルに巻き込まれて奮戦するアクションコメディ。 関連ページ:猿ロック