男の星座

男の星座

柔道少年梶一太は暴力事件を起こし、高校を中退する羽目になるが、漫画原作者の道を選び成功していく。彼が様々な格闘家や女性との出会いを通して挫折や成功を繰り返していく物語。「梶原一騎引退作品」と銘打って連載されたが、梶原の死で未完に終わった長編。

概要

柔道少年梶一太は尊敬する柔道家木村政彦がプロレスラー力道山に敗北したことで自暴自棄になり、高校を中退してしまうが、漫画原作者への道を歩む。原稿が売れていく中でストリッパーの八神カオルと恋に落ちるも破局が訪れる。実父との死別や仕事を失う等の不幸に見舞われつつも、空手家大山倍達や伝説のレスラールー・テーズなど様々な格闘家との出会いの中で男として成長してゆく。

徐々に文筆業で身を立てつつあった梶一太が大手出版社から漫画原作の依頼を受ける場面で、物語は未完に終わっている。

登場人物・キャラクター

梶 一太

格闘技好きの柔道少年。実直で正義漢だがその反面短気で、後先考えずに手を出してしまうこともしばしば。酒と女に弱い。暴力事件を起こし高校を中退するが、文筆業をめざす過程で力道山や大山倍達など大物格闘家と交流し、成長してゆく。原作者の梶原一騎自身がモデルとなっている。

実在した空手家。「ウシ殺し」の異名を持ち、世界中の様々な異種格闘技戦を勝ち抜いた伝説の男。世間的には無名だったが自らの空手理論をまとめた著作が国際的ベストセラーとなり、一躍有名になる。世界中から集って... 関連ページ:大山 倍達

力道山

実在したプロレスラー。相撲取りからプロレスラーへ転向した。必殺技の空手チョップで大活躍し、日本中にプロレスブームを巻き起こした。『男の星座』では梶一太が目撃した話として、その豪快で目立ちたがりで時に恐ろしい人物像や、大物芸能人との交流や恋愛模様が描写されている。

木村 政彦

実在した柔道家。講道館柔道七段。「鬼の木村」の異名を持ち、長年に渡って日本柔道界に君臨した。プロレスラーに転向して力道山とタッグを組み活躍するが、引き立て役である自分の地位に不満を持ち、直接対決を要求した。しかし試合ではあっさりと力道山に敗れ、柔道少年だった梶一太に大きなショックを与えた。

ルー・テーズ

実在したアメリカ人プロレスラー。「鉄人」と呼ばれ圧倒的な強さを誇り、連続2000試合不敗など多くの記録を達成した。必殺技はバックドロップ。力道山との対戦で来日し、取材で訪れた梶一太と会話を交わす。プロレスの奥深さを一太に語り、彼に大きな感銘を与えた。

梶 真二

梶一太の弟。高校では常にクラス首席の秀才。無職で自暴自棄となっていた一太に懸賞小説への投稿をすすめるなど、良き理解者として兄の人生に関わり続ける。実在の人物で梶原一騎の弟、空手家・漫画原作者の真樹日佐夫がモデルとなっている。

梶 東輔

梶一太、梶真二らの父親。高校の英語教師を経て、雑誌編集者となった。戦中戦後と多くの作家と交流したが、世間の変化と妥協せず頑固に己をつらぬき、無職となった。文武両道で剣道の腕前もかなりのもの。

八神 カオル

ストリップ劇場のダンサー。「浅草の星」「六区の女王」と呼ばれ大人気を博す。舞台を観た梶一太に一目ぼれされ、つきまとわれる。最初は戸惑うが、次第に彼の優しさに魅かれ、恋仲になり同棲を始める。

沢田 明彦

東宝系の劇場「日劇」営業部門の社員。大学卒のエリート青年。八神カオルを巡って梶一太と恋仇になる。

夕子

京浜蒲田を縄張りとする暴力団の幹部の情婦。女優の若尾文子に似た美人。梶一太が開店したバーに難癖をつけ、様々な嫌がらせをしかける。

春山 章

大山倍達の門下生の空手家。19歳の若さにして天才的な身体能力を誇る。大山を尊敬し、忠誠を誓っている。

ジャニー

かつては高級ゲイバーのマスターだったが零落し、現在は屋台のオデン屋を営むゲイの中年。春山章に好意を寄せ、後援会長を自称している。

集団・組織

大山空手

大山倍達の提唱した空手の流派。『男の星座』では、「ひとたび道着をまとい相対したなら親でも倒せ!!」の精神を旨として、他の流派では反則とされる顔面攻撃や金的蹴りも厭わない、実践的で過激な「ケンカ空手」として描写されている。

イベント・出来事

プロレス巌流島の決闘

『男の星座』の冒頭で行われたプロレスの試合。力道山と木村政彦が対戦した。木村から宣戦布告した試合だが、力道山の一方的な攻めで開始からわずか15分、KOによる力道山の勝利で決着が着いた。史上まれに見る真... 関連ページ:プロレス巌流島の決闘

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