あらすじ
第1巻
猫を飼うことになった孫。その話を聞いた猫嫌いの祖母はあからさまに不快感を示し、「連れてきたら猫鍋にして食べちゃう」というブラックジョークを飛ばしていた。しかし、実際に孫の猫と会った祖母は、その愛くるしさに魅了され、溺愛するようになる。気持ちの病気を抱えていた祖母が、猫との触れ合いですっかり表情が明るくなり、あまり似ていない猫の物まねをするほどに元気になっていく姿を見た孫は、アニマルセラピーが本当にあることを実感するのだった。(#01。ほか、13エピソード収録)
登場人物・キャラクター
祖母
老齢の女性で、年齢は88歳。気持ちの病気を抱えており、孫がしばらくぶりに姿を見た時は、顔がしわくちゃになり、声も小さくなっていた。猫嫌いで、動物全般にも興味がない。なお、猫が嫌いな理由は、亡父が犬が好きだったから。しかし、孫が飼い始めた猫と出会い、そのかわいさに魅了されてからは、それまでの陰鬱な雰囲気はすっかりなくなり、見違えるように明るく元気になった。みんなの留守中に猫を預かった時は必ず「誰もいないとおばあちゃんのところに来てる」と嬉しげに報告したり、検査入院中に家族の人数を聞かれた時は、猫を加えてカウントして看護師に報告するなど、猫のことを溺愛している。去勢手術後に付けられていたカラーが猫から外された時は、自由になった猫の姿を見て思わず涙ぐんだ。そのポジティブな変わりっぷりと、ほのぼのとした猫との交流が、家族に幸福を与えていた。
孫
ごくふつうの女性。猫を飼うことになった際、猫嫌いの祖母に猫を飼うことを相談した。最初は嫌がられていたが、何度か猫を祖母に会わせるうちに、祖母が猫を溺愛するようになったため、その様子を微笑ましく観察するようになった。