神光援団紳士録

神光援団紳士録

応援団の活動や他校の不良たちとのいさかいといった硬派なテーマを、ヤンキー漫画のような画風で描くコメディ作品。「週刊少年ジャンプ」1996年12号から29号にかけて連載された。

正式名称
神光援団紳士録
ふりがな
しんこうえんだんしんしろく
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

女好きで軟派な高校生・杉山ヒデキチは、「チアガールの女の子にモテる」という理由から神光高校応援団に入部する。しかし、応援団は面子や仁義を重んじる規律ある縦社会で、先輩には絶対服従の厳しい部活動であった。先輩たちからの指導も厳しく、ヒデキチは何度となく先輩たちと衝突。それでもチアガール目的に先輩たちのシゴキに耐え抜くうち、ヒデキチは次第に仲間たちとの友情や応援の魅力に気づき、やがて神光高校応援団の熱き魂を受け継いでいく。

登場人物・キャラクター

杉山 ヒデキチ (すぎやま ひできち)

神光高校に通う高校1年生の男子で、神光高校応援団に所属している。茶髪にパンチパーマをあてたリーゼント姿で、たらこ唇が特徴。女好きで軟派な性格をしており、女の子に対して何度となく告白しては振られている。またお馬鹿で喧嘩っ早いトラブルメーカーで、規律ある縦社会を重んじる応援団では何度となく先輩たちとの間にトラブルを引き起こしている。 高校入学後、「チアリーダーにモテる」という理由から応援団に入部するが、仲間たちとの友情や先輩たちの熱き想いに感化され、次第に真面目に取り組んでいくようになる。頭は悪いが瞬間的な記憶力は良く、定期テストでは一夜漬けのテスト勉強により学年1位を獲得したこともある。ただし、瞬間的に覚えた記憶は忘れるのも早い。

大石 セイジ

神光高校に通う高校1年生の男子で、神光高校応援団に所属している。黒髪でウニのようなツンツン頭をしている。杉山ヒデキチとは中学の頃からの友人で「ヒデキッちゃん」と呼んでいる。高校入学後、ヒデキチと連れ立って応援団へと入部した。お馬鹿で喧嘩っ早いヒデキチをフォローすることが多いが、大石セイジ自身も腕っぷしが立ち、大柄な男を片手で殴り飛ばすほどの腕力を誇る。

国松 吉行 (くにまつ よしゆき)

神光高校に通う高校1年生の男子で、神光高校応援団に所属している。金髪で逆立った髪型に、大柄な体格をしている。硬派な性格で、応援団の活動にも積極的に参加している。中学の頃は応援団の団長を務めていたこともあり、もともと名門である神光高校応援団に入部することを楽しみにしていた。

鶴尾 行宏 (つるお ゆきひろ)

神光高校に通う高校1年生の男子で、神光高校応援団に所属している。金髪にパンチパーマをあてたリーゼント姿で、身長は低く小太りな体格。豚っ鼻が特徴で、体型と合わせて応援団では「デブゴン」と呼ばれている。応援団へは「スポーツを間近で見ることができる」という理由で入部。応援団の新入部員5人の中ではもっとも体力や運動能力に欠けているが、持ち前のガッツにより先輩たちのシゴキにも耐えている。 中学時代は虐めを受けていた経験がある。

辻本 映助 (つじもと えいすけ)

神光高校に通う高校1年生の男子で、神光高校応援団に所属する。黒髪にアイパーをあてている。スケベな性格で趣味は女の子のパンチラ激写であり、自らを「謎の盗撮師」と自称している。チアリーダーのパンチラを盗撮するため、さらにあわよくばお近づきになれるかもと応援団へと入部した。

武田 (たけだ)

神光高校に通う高校2年生の男子で、神光高校応援団に所属している。黒髪の角刈り、口元に生やしたチョビひげが特徴。実直で真面目な性格で、教育係として1年生の指導にあたっているが、お馬鹿で行動の予測がつかない杉山ヒデキチをはじめ、1年生たちへの対応に手を焼いている。並外れた腕力の持ち主で、「メガトン級」と自称するビンタによって、チアリーダーを目的とした浮ついた入部希望者の選定を行った結果、大勢いた入部希望者を5人にまで減らした。

谷口 (たにぐち)

神光高校に通う高校2年生の男子で、神光高校応援団に所属している。黒髪にアイパーをあてている。武田とともに1年生の指導を担当しており、強引な指導を行う武田をフォローする形で、1年生たちの教育にあたることが多い。指導をする際は主に「チアリーダーたちとの交友」を餌とすることで言うことを聞かせる知能派。

采能 邦裕 (さいのう くにひろ)

神光高校に通う高校3年生の男子で、神光高校応援団の団長を務めている。茶髪のリーゼントで、糸のような細い目をしている。普段は温厚で後輩たちにも優しく接する懐の深い人物。ただ、いざ応援を開始すると性格が一変し、その姿は武田をして「鬼のような姿」と評させるほど。後輩たちを指導する際にも容赦はせず、鬼のような形相を向けることも多い。 神光高校応援団の団長であることは他校にも知れ渡っており、彼を見掛けただけで街の不良たちは逃げ出してしまう。

三浦 (みうら)

神光高校に通う高校3年生の男子で、神光高校応援団の副団長を務めている。黒髪にアイパーをあてており、厚い唇と三白眼が特徴。2年生たちとともに1年生の指導を手伝うこともあり、その際は指導と称して徹底的なシゴキを行う。それを武田にとがめられた際には、「俺達もやられてきたから、やらなきゃ損」と口にした。

七條 (しちじょう)

神光高校に通う高校3年生の男子で、神光高校応援団に所属している。入部当初で面識のない杉山ヒデキチら5人に喧嘩を売って返り討ちに遭った。しかし実際には喧嘩が強く、圧倒的な腕力を誇る人物で、1年生の中では最強の国松吉行と腕相撲を行い、瞬殺したことでそれを証明した。

北原 (きたはら)

神光高校応援団のOBで、現在は金融会社「吉田金融」に勤めている男性。角刈り頭で派手なシャツを着ている。応援団では伝説的な人物として名が通っており、当時は「北原現れる所負けなし」とまで謳われていた。仕事が上手くいかず悩んでいたところで、気分転換のために現在の応援団を訪れた。応援団では運動不足から情けない姿を晒してしまったが、のちに暴力団に襲われていた杉山ヒデキチらを助けたことにより面子を保つ。

(かおる)

神光高校に通う黒髪ショートヘアの女子で、チアリーディング部に所属している。高校入学直後の杉山ヒデキチに神光高校応援団のことを教え、彼を応援団に入部させるきっかけを作った。しかし入部を勧めたのは暑苦しいヒデキチをかわすための冗談であり、のちにヒデキチが本当に応援団に入部したことを知った際には、責任を感じていた。

旅館の女将 (りょかんのおかみ)

須磨にある旅館を経営している老齢で小柄な女性。白髪交じりの髪を頭の上でお団子状にまとめている。神光高校応援団の合宿先として彼らを受け入れており、毎年応援団が来るのを楽しみにしている。応援団を旅館で受け入れる際は、客というより友人として扱い、宿泊料を頑として受け取らない。

宮垣 久美子 (みやがき くみこ)

神光高校チアリーディング部のOGで、現在はテレビ局に勤めている女性。黒髪をアップにした美人で、采能邦裕が片想いをしている。神光高校応援団をテレビ取材するため、神光高校を訪れる。以前、邦裕と出会った時は誰にでも気の遣える優しい女性だったが、現在は邦裕の気持ちを知ってなお、彼の気持ちを踏みにじるような真似をする下衆に成り下がっていた。

集団・組織

神光高校応援団 (しんこうこうこうおうえんだん)

神戸でスポーツ名門校と名高い神光高校の部活動の1つで、主に他の部活動が試合をする際に応援活動を行っている。昔ながらのバンカラスタイルによる応援を部の伝統として守り通しており、部内では仁義や規律を重んじ絶対的な縦社会が形成されている。規律や面子を重んじるための数々のルールが存在し、その代表的なものとして「喧嘩禁止」などが挙げられる。 そのため暴力行為は絶対禁止とされているが、部員には「男としての面子」が重要視されるため、それらが傷つけられた場合にのみ「常勝」、すなわち絶対の勝利を条件に喧嘩することが許されている。部内では指導と称した先輩たちによるシゴキが行われており、それらに耐えることで応援団の団員として成長していく。学内での評判は比較的良好で、「応援団に入ればチアリーダーの女の子たちと仲良くなれる」という噂まである。 それを目的とした入部希望者が毎年跡を絶たないが、前述のとおり先輩たちによる厳しい指導が行われるため、結果的に残るのは毎年数名のみである。ちなみに「チアリーダーにモテる」というのは嘘ではなく、応援団所属の3年である三浦をはじめとした数名は実際にチアリーダーの女の子たちと付き合っている。

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