概要・あらすじ
定年退職した犬飼の前に、寿命で亡くなった愛犬スカイが老人の姿であらわれた。スカイがなぜ見えるのかわからぬまま、町内会のお達しで、ゴミの分別ができないアパートの住人に注意することになった犬飼だったが、当の住人・夏川は複雑な事情を抱えたシングルマザーであった。
登場人物・キャラクター
犬飼 (いぬかい)
定年退職の翌日、愛犬であるスカイを寿命で亡くす。定年を機に参加することになった町内会の会合をきっかけとして夏川家の騒動に巻き込まれる。
スカイ
天寿をまっとうした犬飼の愛犬。ペット葬の日から人間の姿で犬飼の前にあらわれるようになった。人間の年齢に換算した姿であらわれているため、犬飼よりも年上のご老体になっている。呼び捨てにするのがはばかられる見た目ゆえ、犬飼は敬意を込めて「スカ井さん」と呼ぶ。嗅覚が鋭いなど、生前の能力は有している。
夏川 (なつかわ)
犬飼の向かいのアパートで、一人息子の悠斗とともに暮らすシングルマザー。昼はスーパーでレジ打ちをし、夜はスナックで働いて、子育てをする。ゴミの分別をしないため、町内会では「だらしない人」との評判である。
悠斗
小学校に通う夏川の一人息子。生きていた頃のスカイと交流があった。母親思いの子で、男を嫌っている。犬飼と同様、スカイの姿が見え、会話もできる。
男
夏川と以前付き合っていた男性。夏川の妊娠がわかると逃げ出したが、最近になって夏川の部屋に転がりこんだ。誰彼なく暴力をふるう、夏川の財布を持ちだしてパチンコに行くなど、素行が悪い。