精霊の守り人

精霊の守り人

女用心棒バルサは、ヨゴにて、牛車の暴走からチャグムを救ったことをきっかけに、彼の用心棒となる。帝や星ノ宮からつかわされた狩人、そして卵食いと戦いながら、チャグムと彼に宿る水妖の卵を守っていく。

正式名称
精霊の守り人
ふりがな
せいれいのもりびと
原作者
上橋 菜穂子
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

女用心棒バルサは、ヨゴにて、牛車の暴走から第二皇子チャグムを救ったことをきっかけに、彼の用心棒となる。チャグムの身体には水妖が宿っており、聖祖トルガル帝によって討たれた水妖を、皇子が宿した事を知られたくない帝や聖導師によって、狩人星ノ宮からつかわされた。

傷つきながらも、タンダの元に逃げ延びる二人。師でもあるヤクーの呪術師トロガイに助けられ、水妖の正体が、雲を吐き出すナユグの生物である事を知る。また、聖祖が倒したのが、水妖ではなく、それを狙う卵食いだと知り、星ノ宮狩人達と協力して、それを撃退。生まれた卵を鳥に託し、無事に羽化させることが出来た。

原作は上橋菜穂子の小説。

登場人物・キャラクター

バルサ

女性の武人で、女用心棒・短槍使いのバルサとして名を馳せる。ヨゴにて、牛車の暴走からチャグムを救ったことをきっかけに、彼の用心棒となる。帝や星ノ宮からつかわされた狩人との戦いで負傷。幼なじみのタンダと再会し、チャグムに宿る水妖の正体を知る。 チャグムと水妖を狙う卵食いから、二つを守りきった。元々はカンバル王国の王付きの医師、ナグルの娘。親友で武術指南でもあったジグロに託され、彼と共に逃げながら、腕を磨いた。逃げる道中で、ジグロが殺してしまった旧友8人と、同じだけの人を助けるという誓いを、死にゆくジグロにたてた。

チャグム

『精霊の守り人』に登場するキャラクター。新ヨゴ皇国の第二皇子。体内に水妖を宿しているために、父王に殺されかけた。母の計らいで、寝所に火をかけて死んだように見せかけて、バルサと共に逃げた。水妖であるニュンガ・ロ・イムを宿す、精霊の守り人(ニュンガ・ロ・チャガ)。自分と水妖の卵を狙ってきた卵食いから逃げ切り、無事に羽化させた。 その後、第一皇子が死去したため、皇太子として再度、皇国に迎え入れられた。

シュガ

『精霊の守り人』に登場するキャラクター。20歳の青年。星ノ宮に属し、聖導師の配下。ガカイは年長にあたる。チャグムが生存していることをいち早く見抜いた。古ヨゴ語の石版を読み解き、卵食いから水妖の卵を守る方法を見つけだし、狩人からバルサへ伝えてもらった。

タンダ

『精霊の守り人』に登場するキャラクター。バルサの幼なじみで、共に剣の稽古などをしていた。先住民ヤクーの血を引く。先住民や精霊の話に詳しく、チャグムにとりついた水妖が、ナユグの生物ニュンガ・ロ・イムであることを見破った。

水妖 (すいよう)

『精霊の守り人』に登場する生物。『建国正史』によれば、300年前に聖祖トルガル帝とその配下の狩人の始祖達によって討たれたとされている。ナユグの世界の生き物で、吐き出した精気は雲となり、地上に雨を降らせる。100年に一度、サグの人間に卵を産みつけ、死んでしまう。そのため、翌年は大干ばつとなり、夏至の日に卵が羽化しない場合、より深刻な被害をもたらす。 100年前の時には、卵食いに襲われて、宿った子供ごと死んでしまった。200年前や、300年前の聖祖の時には、ヤクーの呪術師と聖祖と聖導師が手を組んで、守り抜いた。“正史”は新ヨゴ皇国に都合がよいように書き換えられている。今回は、第二皇子チャグムの体に宿り、帝や狩人に追われることになった。

卵食い

『精霊の守り人』に登場する生物。人に産みつけられた水妖の卵を襲い、人ごと食べてしまう。土の精霊。ナユグの沼の中にすみ、鋭い足を地中から突き上げて、水妖の卵を襲う。炎を苦手とする。

トロガイ

『精霊の守り人』に登場するキャラクター。先住民ヤクーの血を引く呪術師。タンダの師匠で、チャグムの母からの手紙に対し、水妖とそれを宿す者を、夏至まで守り抜けば、彼らが死ぬことはないと答えた。狩人から伝えられた、水妖の卵を守る方法を、ナユグの水の民に言づて、タンダに伝えた。

集団・組織

星ノ宮 (ほしのみや)

『精霊の守り人』に登場する職業・星読みの一団。初代はナナイ大聖導師。星を読むことで、未来を占う。天の理を現す「天道」の継承者達。聖導師を頂点とする。新ヨゴ皇国の帝の配下にあり、シュガやガカイなどが所属している。星読みだけでなく、皇帝と狩人と共に政の裏に携わることもある。

狩人 (かりゅうど)

『精霊の守り人』に登場する一団。新ヨゴ皇国の帝の配下。300年前に聖祖トルガル帝とナナイ大聖導師に従って、水妖退治を行った八人の武者の子孫。武者の子孫の中で、その代の末の息子だけが狩人の技を受け継ぐ。表向きは近衛士として働き、「帝の盾」として身辺護衛を行い、同時に「帝の影」として闇の仕事をこなす。 実は退治したのは水妖ではなく、それを狙う卵食いであり、ヤクーの呪術師も手を貸していたが、歴史として不適切であったため、書き換えられてしまった。

ヤクー

『精霊の守り人』に登場する人種。新ヨゴ皇国の前に存在し、300年前に聖祖トルガル帝によって平定された。ナユグや水妖の伝説を語り継ぐ。タンダやトロガイもヤクーの血を引いている。文字文化はなく、全て口伝。

場所

ヨゴ

『精霊の守り人』に登場する国。正式には新ヨゴ皇国。チャグムが第二皇子として生を受けた。『建国正史』という歴史書が存在する。正史では、聖祖トルガル帝が300年前に、狩人の始祖達と共に、チャグムに宿る水妖と同じものを倒したとされる。実際には先住民ヤクーの呪術師と共に、水妖の卵を狙う卵食いを倒していた。

ナユグ

『精霊の守り人』に登場する世界。先住民ヤクーによると、目に見えるこの世・サグと対になっている、目に見えない世界。ナユグとサグは同じ場所に存在する。水妖はナユグの生物。

サグ

『精霊の守り人』に登場する世界。先住民ヤクーによると、目に見えない世界・ナユグと対になっている、目に見えるこの世。ナユグとサグは同じ場所に存在する。バルサ達人間は、サグの生き物。

カンバル

『精霊の守り人』に登場する国。正式にはカンバル王国。非常に貧しい国で、自給できるのはカンバル・ヤギの乳など。バルサはこの国の王の医者の娘だった。

クレジット

原作

上橋 菜穂子

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