花ざかりの君たちへ

憧れの高跳び選手佐野泉を追いかけ、全寮制の男子校に転校した芦屋瑞稀。女である事を隠しながらハラハラドキドキの学園生活を送る中、個性的な寮生たちとの関わりで自分を成長させていく姿を描いた長編。

概要・あらすじ

アメリカ育ちの主人公芦屋瑞稀は、日本滞在中にテレビで偶然知ったハイジャンパー、佐野泉に夢中になってしまう。その美しい美しいフォームに魅了され、佐野に会いたい一心で単身日本に帰国。全寮制の男子校桜咲学園に、性別を偽り転校してしまうのだった。こうしてハラハラドキドキの高校生活がスタートし、幸か不幸か憧れの佐野と同室になってしまうのだが、そこで瑞稀を待ち受けていたのは、佐野が高跳びを辞めてしまったという衝撃的な事実だった。

登場人物・キャラクター

芦屋 瑞稀 (アシヤ ミズキ)

アメリカ育ちのお転婆な少女。日本に一時帰中、偶然見たテレビで中学生高跳チャンプの佐野泉の存在を知る。佐野に憧れ自らも陸上にのめり込み、ついには会いたい一心で単身日本へ帰国する。佐野が通う全寮制の男子校桜咲学園に、性別を偽り転校した。偶然にも佐野と同室になり憧れていた事を伝えるが、すでに高跳びは辞めてしまったと伝えられる。 佐野が飛べない理由が精神的ショックによるものと知ってからは、全力で佐野を励まし背中を押し続けている。佐野との心の距離が近づくにつれ、憧れだった気持ちは恋愛感情へと変わっていく。佐野の前でも必死で男を演じているが、佐野本人からは女である事を早い段階で気づかれている。 サバサバした性格で正義感も強く、他人のために形振り構わず突っ走ってしまう。低い身長に可愛らしい顔立ちをしているが、運動神経は抜群で特に足の速さは学園一。

佐野 泉 (サノ イズミ)

主人公芦屋瑞稀の憧れの人。高跳びの名選手で、中学の頃は日本一の記録を持っていた。大事な試合当日、対向車に轢かれそうになったマネージャーをかばい靭帯を負傷してしまう。傷は完治したものの、精神的な傷が影響して跳べなくなってしまった。長いこと高跳びからは遠のいてしまっていたが、瑞稀に背中を押され見事選手に復帰。 すぐに全国から注目される選手へと返り咲いた。瑞稀が女である事を早い段階で気づいているが、本人に伝れば一緒にいられなくなってしまうと思い黙っている。北海道育ちだが、母親を亡くし父親との関係が悪化した事から、東京にある義母の実家で中学時代を過ごした。クールで成績優秀だが、意外にも世話焼き。

中津 秀一 (ナカツ シュウイチ)

主人公芦屋瑞稀に想いを寄せる人物。大阪出身のムードメーカー。サッカー部のエースで、瑞稀が転校してくるまでは学園一の駿足の持ち主だった。「燃える若獅子」の名で他校からも有名。男であるはずの瑞稀にトキメキ、自分は同性愛者なのではと思い悩む。一時は告白された他校の女子と付き合ってみるも、瑞稀への想いは強くなる一方で別れを告げる。 それからは同性愛者でも構わないと開き直り、積極的に瑞稀にアプローチするようになった。金髪頭が特徴で、友達想の真っ直ぐな性格。

梅田 北斗 (ウメダ ホクト)

主人公芦屋瑞稀の相談相手。難波南の叔父でもある。ゲイのイケメン保険医。瑞稀が保健室に運ばれた時女である事に気づくが、事情を知って協力する事にした。面倒くさがりながらも瑞稀のフォローをしたり、時には厳しく助言を与えている。女子には興味がないと厳しく当たるが、内心では瑞稀の真っ直ぐさに惹かれ、可愛がっている。 保健室でゲイの恋人と大胆な行動に及ぶ事もあるが、大抵瑞稀によって邪魔される。ちなみに、姉の伊緒も瑞稀の正体を知っている。

難波 南 (ナンバ ミナミ)

主人公芦屋瑞稀の先輩。瑞稀が住む第二寮の寮長。美しい見た目とリーダーシップで、学園のカリスマ的存在。かなりの女ったらしで有名だが、気さくで情が厚く、同級生や後輩から慕われている。中学の時、家庭教師の大学生と激しい恋に堕ちるも、高校入学を前に恋人は謎の失踪。それから女に対して軽い振る舞いをするようになってしまった。

中央 千里 (ナカオ センリ)

主人公芦屋瑞稀の友人。小さくて顔立ちも可愛らしいため、瑞稀が転校して来るまでは学園一のアイドルと言われていた。自分と同じ乙女系男子の瑞稀が、転校早々もてはやされるのに強く嫉妬する。瑞稀に対して陰で陰険な嫌がらせを繰り返していたが、本人によって現場を抑えられてしまう。 それでも友達になって欲しいと言ってくる瑞稀に心改め、行動を共にするようになる。大好きな難波南に付きまとい、何かと瑞稀に相談を持ち掛ける。

萱嶋 大樹 (カヤシマ タイキ)

中津秀一のルームメイトで良き理解者。強い霊感を持ち、背後霊が見えたりオーラで気持ちを察する事ができる。また、自身が映す写真には必ず霊が映り込んでしまう。これまで霊感少年といわれ孤立してきたが、自分に対して友情をむき出しにしてくる中津に心を開き、自然に周囲にも溶け込んでいった。 普段から大人しく必要以上に話さないが、初めて自分を受けてくれた中津には強い情があり、、いつもなに気なく励ましたり相談に乗っている。

ジュリア・マックスウェル

主人公芦屋瑞稀の親友。アメリカで育った瑞稀の幼馴染。金髪に青い瞳の美女。瑞稀が日本の男子校に転校する事を応援し、影で支えている。ネットで梅田理緒とメル友になり、理緒の通う聖ブロッサム学園に一時留学もしていた。瑞稀の様子を伺うため、隣の桜咲学園にも頻繁に足を運び佐野泉の品定めを行う。 佐野が瑞稀の性別に気づいている事や、2人がすでに両想いな事を知り安心して帰国を早めることになった。中津秀一とは犬猿の仲だが、最後は意識するまでになる。任侠ものや時代劇の影響から、変な日本語を話す。姉御肌で友達想いな性格。

静稀・C・芦屋 (シズキ・クロード・アシヤ)

主人公芦屋瑞稀の実兄。静稀を産んですぐ母親は亡くなり、父と義母の間に瑞稀が生まれた。実母はアメリカ人なため瑞稀とはあまり似ていない。アメリカで医者の卵をしている。溺愛する瑞稀の様子が気になり日本を訪れるが、瑞稀が家族にも内緒で男子校に通っている事にショックを受ける。 そこで、次の大会予選までに佐野泉が選手復帰できなければ、瑞稀をアメリカに強制帰国させると宣言した。

裕次郎 (ユウジロウ)

『花ざかりの君たちへ』に登場する犬。第二寮で飼われているオス犬。元の飼い主が面倒を見れなくなり、保健所に連れていかれそうになっている所を佐野泉が引き取った。佐野と管理人以外の男性には一切懐かない。瑞稀と佐野が散歩を担当している。元の名はラッキー。

神楽坂 真 (カグラザカ マコト)

佐野泉の同志。桃郷学院高校の陸上部員で、高跳びの高校生記録を持っている。中学の時、唯一佐野泉と張り合った高跳び選手であり、飛べなくなった佐野に対して歯がゆい想いを抱いている。佐野が勝ち逃げしたまま高跳びを辞めてしまった事をいつも挑発してくるが、実際は佐野の苦しみを理解しており、良きライバルの復帰を心から望んでいる。 天邪鬼で自分の気持ちが素直に表現できないタイプ。2人の妹の面倒をよく見ている。

佐野 森 (サノ シン)

佐野泉の実弟。修学旅行で北海道に来ていた泉と5年ぶりの再会を果たすが、自分を置いて家を出ていった泉に強い反感を表す。泉と共に幼い頃から高跳びをしていたが、一時期グレて跳ばなくなっていた。泉が再び選手に復帰したのを機に、自らも高跳び選手だった父の指導のもと本気で練習に励むようになる。 現在では北の超大型ルーキーといわれ、泉や神楽坂真のライバル選手とみなされている。実はかなりのお兄ちゃんっ子。

ギルバート・ラング

主人公芦屋瑞稀の初恋の相手。瑞稀より3歳年下のアメリカ人。瑞稀が家出中に空腹で倒れているのを助け、祖母の勧めで瑞稀をしばらく預かる事になった。意地悪だが根は優しく、瑞稀もそのギャップに惹かれていく。その時まだ9歳だったが、肺に重い病気を患い心に影を持っていた。 瑞稀の励ましもあり、成功率の低い手術を受ける事を決意。手術は無地成功し、登山家になるという夢も叶えた。瑞稀に対して初恋の気持ちが残っていたが、佐野に対する気持ちを知り応援するようになった。

原 秋葉 (ハラ アキハ)

主人公芦屋瑞稀に興味を持つ人物。世界的有名な写真家で、瑞稀、佐野泉、中津秀一、難波南の4人を雑誌のイメージモデルにスカウトする。特に瑞稀に対して強い魅力を感じており、執拗に後を付け回している。自身も桜咲学園の出身で、保険医の梅田北斗は先輩に当たる。 バイセクシュアルであり、ゲイの梅田に対してもしつこく色仕掛けを使っている。普段は軽いノリでおちゃらけているが、実は幼い頃母親が蒸発しており、心に深い闇を持っている。周囲が引きほどの甘党。

恵比 寿 (エビ コトブキ)

主人公芦屋瑞稀の憧れの女性。写真家の原秋葉の元嫁。モデルをしていたが、女として特別扱いを受ける事に昔から疑問を持っており、才能だけで認められるヘアメイクの道を選んだ。原とは今でも良き友達として付き合っている。

烏丸 絹子 (カラスマ キヌコ)

佐野泉を追うスポーツ記者。一度目を付けた選手をとことん追いかけ取材する事から、「野烏のお絹」と呼ばれている。芦屋瑞稀が中学時代集めていた佐野の記事は、全て烏丸の書いたものである。現在は人事異動でスポーツ担当を外されているが、佐野の復帰を聞きつけ桜咲学園に通い続けている。 熱狂的なファンである佐野の復帰が、突然転校してきた瑞稀の力によるものだと知り、ライバル心をむき出しにする。

難波 伊緒 (ナンバ イオ)

難波南の実母で梅田北斗・理緒の姉。アパレルメーカー社長であり、副業でペンション経営もしている。ペンションの住み込みのバイトに芦屋瑞稀を雇うが、偶然着替えのシーンを見てしまい瑞稀が女である事を知る。瑞稀が佐野泉を追いかけ転校してきた事を聞き、感動して応援する事を決めた。 上手く男装できるコツを教えたり、生理用品を届けたりしている。

梅田 理緒 (ウメダ リオ)

梅田北斗・難波伊緒の実妹。主人公芦屋瑞稀の友人。桜咲学園の隣、聖ブロッサム学園に通う女子高生。以前兄北斗に頼まれ瑞稀にスカートを貸した事があるが、瑞稀の中身が女である事は知らない。瑞稀の事を同性愛者だと思っており、佐野泉との仲を応援している。

天王寺 恵 (テンノウジ メグミ)

運動部の生徒たちだけで構成される第一寮の寮長。実家は空手道場で、自身も猛者ぞろいの空手部で部長をしている。後輩からの信頼が厚い。何かと第二寮長の難波南にライバル心をむき出しにしてくるが、実際は良き同志である。

姫島 正夫 (ヒメジメ マサオ)

文化部の生徒だけで構成された第三寮の寮長。演劇部に所属しており、話言葉まで演劇くさい。おまけにドイツ語を使うので周囲からは完全に面倒くさがられている。聖ブロッサム学園の生徒会長花屋敷ひばりとは、幼い頃からライバル関係である。

花屋敷 ひばり (ハナヤシキ ヒバリ)

聖ブロッサム学園の生徒会長。典型的な女王様タイプで、愛らしいものなら男女問わず自分の手元に置きたがる。桜咲学園と合同で行われるダンスパーティーでは、誰よりも張り切ってクイーンの座に輝いた。第3寮長の姫島正夫とは、幼い頃から競い合ってきた腐ライバル。

集団・組織

私立桜咲学園 (シリツオウサカガクエン)

主人公芦屋瑞稀が通う全寮制の男子校。文武両道な事で知られ、一芸に秀でた生徒が多い。運動部の生徒が集まった第一寮、文化部の第三寮、両者混合の第二寮で構成されている。瑞稀が暮らすのは第二寮である。

花桜会 (オウサカカイ)

『花ざかりの君たちへ』に登場する組織。桜咲学園の三寮長からなる自治会で、臨時で結成される。花桜会の決定は全校生徒の意志とみなされ、学園側と対等な立場に立つ事が許されている。

書誌情報

花ざかりの君たちへ 全23巻 〈花とゆめCOMICS〉 完結

第1巻

(1997年4月発行、 978-4592116028)

第2巻

(1997年8月発行、 978-4592128526)

第3巻

(1998年1月発行、 978-4592128533)

第4巻

(1998年5月発行、 978-4592128540)

第5巻

(1998年9月発行、 978-4592128557)

第6巻

(1998年11月発行、 978-4592128564)

第7巻

(1999年2月発行、 978-4592128571)

第8巻

(1999年5月発行、 978-4592128588)

第9巻

(1999年8月発行、 978-4592128595)

第10巻

(1999年11月発行、 978-4592128601)

第11巻

(2000年3月発行、 978-4592176619)

第12巻

(2000年8月発行、 978-4592176626)

第13巻

(2000年11月発行、 978-4592176633)

第14巻

(2001年2月発行、 978-4592176640)

第15巻

(2001年6月発行、 978-4592176657)

第16巻

(2001年10月発行、 978-4592172628)

第17巻

(2002年3月発行、 978-4592172635)

第18巻

(2002年7月発行、 978-4592172642)

第19巻

(2002年11月発行、 978-4592172659)

第20巻

(2003年4月発行、 978-4592172666)

第21巻

(2003年10月発行、 978-4592172673)

第22巻

(2004年5月発行、 978-4592178774)

第23巻

(2004年11月発行、 978-4592178781)

花ざかりの君たちへafter school 既刊2巻 〈花とゆめCOMICS〉 連載中

第1巻

(2010年9月発行、 978-4592186007)

第2巻

(2016年4月20日発行、 978-4592215622)

花ざかりの君たちへ 全12巻 白泉社〈花とゆめCOMICSスペシャル〉 完結

第1巻

(2007年6月発行、 978-4592187875)

第2巻

(2007年6月発行、 978-4592187882)

第3巻

(2007年7月発行、 978-4592187899)

第4巻

(2007年7月発行、 978-4592187905)

第5巻

(2007年7月発行、 978-4592187912)

第6巻

(2007年7月発行、 978-4592187929)

第7巻

(2007年8月発行、 978-4592187936)

第8巻

(2007年8月発行、 978-4592187943)

第9巻

(2007年8月発行、 978-4592187950)

第10巻

(2007年8月発行、 978-4592187967)

第11巻

(2007年9月発行、 978-4592187974)

第12巻

(2007年9月発行、 978-4592187981)

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