茶の湯のじかん

茶の湯のじかん

日々の生活に張り合いのなさを感じているアラサー女性の茶々原水希は、日本に強い興味を抱くフランス人留学生のエマ・ルヴェールとの出会いをきっかけに、茶の湯の道に足を踏み入れる。茶の湯の知識を学びながらお茶と和菓子をおいしく食し、人として成長していく二人の日々を描く。各エピソードの最後には、本作『茶の湯のじかん』の監修を務める茶道家、木村宗慎のコラム「一服逸話」も収録されている。「ヤンジャン!」で2018年7月30日から配信の作品。

正式名称
茶の湯のじかん
ふりがな
ちゃのゆのじかん
原作者
早川 光
漫画
ジャンル
グルメ
 
ハウツー
関連商品
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あらすじ

茶々原水希は、契約社員として働きながら、張り合いのない日々を過ごしていた。そんなある日、水希は不動産屋から、自分が暮らしているシェアハウスに新たな女性入居者が決まったとの連絡を受け、彼女を歓迎するため、デパートにお菓子を買いに訪れる。さんざん悩んだ挙げ句、水希は和菓子屋の前で一つの和菓子に目を留める。それは、寒天に砂糖を加えて固めた琥珀羹の中に練切で作った金魚が泳ぐ、目にも美しい「若葉陰(わかばかげ)」という和菓子だった。さらに、若葉陰が7月限定販売であると聞いた水希は、すかさず残っていた最後の二つを購入。するとそこに、一人の外国人の女性が現れる。そして、若葉陰が売り切れたのを知った彼女は、がっかりした様子でそのまま立ち去ってしまうのだった。水希は、日本に観光に来ていた外国人の女性が、和菓子を食べる機会を奪ってしまったかと罪悪感を覚えながら家に帰るが、そこで出会った新たな入居者は、先ほどデパートの和菓子屋で見かけた外国人の女性で、流暢な日本語で「エマ・ルヴェール」と名乗る。そして、罪悪感から解放され、お近づきの印にと彼女に若葉陰を振る舞う水希に対し、エマは自分が抹茶をたてると、自前の茶道具を取り出す。(第1話「緑さす出会い」。ほか、10エピソード収録)

登場人物・キャラクター

茶々原 水希 (ささはら みずき)

契約社員として働く女性で、年齢は30歳。黒髪のセミロングヘアを後ろでバレッタでまとめている。もともとは食品メーカーの営業職を務め、多忙な日々を送っていたが、当時の上司と人間関係でもめた末に退職し、3か月前に契約社員として今の会社で働き始めた。以前の会社では寮に住んでいたが、退職と同時にシェアハウス暮らしを開始。その目的は新たな出会いを求めるものだったが、現在シェアハウスの女子フロアに住んでいるのは茶々原水希一人しかおらず、別フロアの男性入居者とも生活時間が異なっているようで、ほとんど交流がない。現在は仕事に忙殺されることもなく、人間関係にも問題を抱えてはいないが、どこか漠然と満たされないものを感じている。そんなある日、新たにシェアハウスの住人となったエマ・ルヴェールと知り合い、彼女に誘われるまま茶の湯の道に足を踏み入れ、自らの心構えの変化とともに、灰色の日々に輝きを取り戻していく。

エマ・ルヴェール

フランス人の若い女性の留学生。茶々原水希の住むシェアハウスに新たな入居者としてやって来た。金色のロングヘアを数束に分けて巻いた髪型をしている。日本文化を研究しており、流暢な日本語を話す。口癖は「キョーシュク(恐縮)です」で、感情が高ぶるとフランス語が口をつくこともある。日本への造詣は深く、抹茶をたてることもできる。ただし、それは「アンリ」というユーチューバーの動画で覚えたもので、基本的なことは押さえているものの半ば自己流に近い。ユーチューバーのアンリのことを非常に信頼しており、日本に関してのうんちくを語る際も、その多くはアンリからの受け売りとなっている。実はコーヒーを飲むことができず、そんな中、日本茶に出合ったことで日本に興味を抱いたという経緯がある。

深澤 (ふかざわ)

茶の湯を学ぶワークショップ「tea journey」の主宰を務める女性。黒髪のセミロングヘアを、低めの位置でポニーテールにしている。入門コースを受講した茶々原水希とエマ・ルヴェールに、最初はストレッチや呼吸法などを教えて困惑させる。だがそれは、茶の湯において重要な「自分自身を見つめる」という精神性を教えるためであり、このことが、水希が茶の湯に興味を抱く大きなきっかけとなった。実在の人物、深澤里奈がモデル。

クレジット

原作

監修

木村 宗慎

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