失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編

失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編

「失恋と食べ物」をテーマにした短編オムニバス作品。失恋した男女が立ち直るための元気をもらえる食事や、失恋気分を切りかえるきっかけになる食事が紹介されており、各エピソードの舞台は関西にある実在の店舗となっている。「関西ウォーカー」2015年7号から2017年24号にかけて掲載された作品。

正式名称
失恋めし 京都・奈良・大阪・神戸編
ふりがな
しつれんめし きょうとならおおさかこうべへん
作者
ジャンル
グルメ
 
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作品が描かれた背景

イベント情報誌「関西ウォーカー」の編集長が本作『失恋めし』の企画を立てた際、関西在住の30代女性で、今は有名ではないが企画とともに成長してくれる漫画家を探していたことから、本作の作者である木丸みさきが抜擢された。なおその際、木丸みさきは、掲載誌は食べることや食べ物を大切にしているため、やけ食いなどのオチは避けるようにとの要望を受けた。

あらすじ

第1巻

失恋したばかりの女性は彼氏との復縁を願うため、紫式部も恋愛の成就を願ったという故事に倣って上賀茂神社内にある片岡社に参拝していた。その帰り、近くにある「今井食堂」に立ち寄り、サバ煮定食を注文する。それを一口食べた女性は、今まで食べたことのないおいしさに感動し、自分にはまだ知らない世界があることを悟る。(エピソード「サバ煮が教えてくれたこと」。ほか、58エピソード収録)

登場人物・キャラクター

復縁を願う女性 (ふくえんをねがうじょせい)

エピソード「サバ煮が教えてくれたこと」に登場する。上賀茂神社内にある片岡社で、恋人との復縁を願っていた女性。紫式部も恋愛の成就を願ったという故事に倣って、復縁を祈願していた。上賀茂神社近くにある「今井食堂」のサバ煮定食を食べた。

達観した女性 (たっかんしたじょせい)

エピソード「「足るを知る」の意味を知る」に登場する。達観した人生観を持つ女性。50万円貸していた女性の姉。妹が彼氏と別れたと知り、心を落ち着けさせるために龍安寺の石庭を見に連れ出した。そして、境内にある西源院の湯豆腐を食べた。

傷心旅行の女性 (しょうしんりょこうのじょせい)

エピソード「京菓子の優しさと美しさと」に登場する。傷心旅行で京都を訪れた女性。彼氏だと思っていた相手との関係を一方的にカンちがいしていたと気づき、自分の愚かさにいたたまれなくなっていた。旅の終わりに、老舗京菓子店である「鶴屋吉信本店」の茶屋に入り、生菓子を食べた。

芸術家気質の女性 (げいじゅつかきしつのじょせい)

エピソード「私に問いかけてくるミルフィーユ」に登場する。芸術家の男性と付き合っていた女性。彼氏のワガママに振り回され、別れも一方的に切り出されたため、二度と芸術家とは付き合わないと決意した。しかし、いちご専門パティスリー「メゾン・ド・フルージュ」のミルフィーユを見て、自らの芸術家気質に気づく。

離婚した女性 (りこんしたじょせい)

エピソード「雲のようなかき氷の物語」に登場する。夫との離婚を決めた女性。昔好きだった絵本の内容を彷彿とさせる、「二條若狭屋寺町店」のかき氷、彩雲が気に入っている。離婚を決めたことを母親に報告した際、絵本だと思っていたその内容は母親が適当に作った話だったと知る。

相談を受けた女性 (そうだんをうけたじょせい)

エピソード「太陽が大好きだったマルちゃん」に登場する。相談した女性の友人。突然呼び出され、納涼床のあるイタリア料理店「アモーレ木屋町」でパスタランチを奢る代わりに、相談した女性の元カレに連絡してほしいと頼まれた。

きなこの姉妹(姉) (きなこのしまいあね)

エピソード「祇園祭に誘われてきな粉アイス」に登場する。きなこの姉妹(妹)に祇園祭に誘われ、いっしょにきな粉アイスの名店である「京きなな本店」に訪れる。そこで、きなこの姉妹(妹)からのメールが改行ミスで、まったく違う意味になっていたことを知る。

カスミの祖父 (かすみのそふ)

エピソード「大好きだったかっぱ寿司とおいなりさん」に登場する。カスミの祖父。カスミが離婚し、職場に近い自宅から通うようになることを知って、準備を進めている。カスミが元気になるようにと、カスミが幼少期から好きな「中村屋」の助六を用意しようと考えている。

カスミ

エピソード「水ようかんの竹筒に願いを込めて」に登場する。離婚し、一人暮らしを始めた女性。昔から細かいことを気にしない、大雑把な性格をしており、マイペースでのびのびと生きていくことを決めた。カスミの祖父から「先斗町駿河屋」の、竹筒に入った水ようかんを贈られた。

清水寺に連れて行った女性 (きよみずでらにつれていったじょせい)

エピソード「清水の舞台から飛び降りる…?」に登場する。清水寺から飛び降りようとした女性の友人。失恋を苦に清水の舞台から飛び降りようと決意する友人を、清水寺が改修工事中と知った上で連れて行った。そして五条坂にある「癒和井清水五条店」に入り、冷やしあめを飲みながら話を聞いた。

座敷童を信じている女性 (ざしきわらしをしんじているじょせい)

エピソード「茶粥のほろ苦さは初恋の味」に登場する。小学校2年生の夏休みに祖父母宅で過ごしたことをよく覚えており、その時毎日のように遊んでいた男の子に恋をしていた。しかし彼の存在を誰も覚えていないことから、彼の正体が座敷童ではないかと、「茶房暖暖」の茶粥を食べながら、母親に話した。

柿の葉ずしを食べた女性 (かきのはずしをたべたじょせい)

エピソード「キツネとタヌキにつままれて」に登場する。ずっと好きだった男性とデートしたが、付き合うつもりはないときっぱり断られてしまう。母親が買ってきた「柿の葉ずしヤマト吉野店」の柿の葉ずしを食べた。

芸術家の男性 (げいじゅつかのだんせい)

エピソード「究極のわらびもちは愛の形」に登場する。芸術家気質の女性と付き合っていた男性。しばらく連絡をとらないと宣言をしたが、言い方が回りくどかったために別れたと思われていた。「笹屋昌園」のわらび餅を食べ、愛と芸術の極意を悟った。

写真家の男性 (しゃしんかのだんせい)

エピソード「京のおばんざいで最後の晩餐を」に登場する。芸術家の男性の友人。芸術家集団さるばどーれの主宰者である沢口という女性に恋をしていた。しかし沢口がパリに留学することになり、失恋した。沢口の留学前日に、「お数家いしかわ」でおばんざいを食べた。

リンゴなら食べられる女性 (りんごならたべられるじょせい)

エピソード「失恋とリンゴの関係」に登場する。失恋したショックから完全に食欲をなくしている女性。昔から熱を出したときでもリンゴだけは食べられた。とにかく何か口に入れなければと、「松之助京都本店」に入ってアップルパイを食べる。

警部 (けいぶ)

エピソード「親と子がうまく合わさった味わい」に登場する。ある事件の捜査をしていた警察官の中年男性。だがその事件の真相は、失恋した一人暮らしの女性がヤケ酒を飲んで部屋を荒らした結果、母親が強盗とカンちがいをして通報したというものだった。事件解決後、部下の山本と「とり新」の親子丼を食べて親と子の関係に思いを馳せた。

仕事を休んだ女性 (しごとをやすんだじょせい)

エピソード「思い続けた人の結婚式の日に」に登場する。ずっと好きだった相手の結婚式の日、招待されてもいないのに仕事を休んだ女性。一人で家にいるときが気が滅入るという理由で繁華街に出かけ、「京極スタンド」の定食を食べて気分を切りかえた。

シュトーレンを食べる女性 (しゅとーれんをたべるじょせい)

エピソード「少しずつ幸せをくれるシュトーレン」に登場する。突然彼氏にふられた女性。知らない間に浮気されており、彼氏と食べるために買った「ベッカライ・ペルケオ・アルト・ハイデルベルク」のシュトーレンを一人で食べきることを決めた。

スケジュール帳が痛い女性 (すけじゅーるちょうがいたいじょせい)

エピソード「真っ白なスケジュール帳」に登場する。スケジュール帳にデートの日を記録している女性。年越しを前に新しいスケジュール帳を買いに出た先で、元カレがにしんそば発祥の店だと教えてくれた「松葉本店」でにしんそばを食べた。古いスケジュール帳に書かれたハートマークが痛々しすぎて直視できない。

お酒の香りで元カレを思い出す女性 (おさけのかおりでもとかれをおもいだすじょせい)

エピソード「心配になるウイスキーの香り」に登場する。元カレがつねに飲んだくれていたため、お酒の香りを嗅ぐと元カレを思い出してしまう女性。会社で配る義理チョコを買うため、チョコレート専門店「chocolate blanch」を訪れた。元カレにあげるつもりで買ったウイスキー入りのチョコを自分で食べることにする。

メイクが濃い女性 (めいくがこいじょせい)

エピソード「自由で気ままな熱帯魚のように」に登場する。元カレに併せてナチュラルメイクをしていた女性。ふられたのを機に、自分本来の濃いメイクに戻した。熱帯魚を購入することもできる熱帯魚バー「近藤熱帯魚店」でモヒートを飲んだ。

英文でラブレターを書いた男子大学生 (えいぶんでらぶれたーをかいただんしだいがくせい)

エピソード「結末は殻を割るまでわからない」に登場する。英会話教室の女教師に恋した男子大学生。女教師のキャシーが卵かけご飯を好きと知り、妹に教えてもらった卵かけご飯の専門店「美味卯」に誘い、そこで英文で書いたラブレターを渡す。

棋士の女性 (きしのじょせい)

エピソード「恋は最後の最後に一勝できたら」に登場する。プロ棋士の女性。失恋を引きずり、対局で四連敗している。同じプロ棋士の先輩に、出身地である福井県の名物であるソースカツ丼を出すとんかつ店「喜多呂」に連れて行ってもらい、懐かしい味に舌鼓を打った。

ご褒美にマカロンを食べる女性 (ごほうびにまかろんをたべるじょせい)

エピソード「がんばったごほうびにマカロンを」に登場する。昔からがんばった日にはマカロンを食べていた女性。失恋したため、「サロン・ド・テアルション」で大量のマカロンを注文し、元カレとの思い出を消すたびにマカロンを食べた。

川本 (かわもと)

エピソード「コロッケのようにカラッと元気に」「人間はなぜ恋愛をするのか」に登場する。ゆるキャラ「クリーン星人」の着ぐるみを着ている男性。ずっと着ぐるみ姿でいるため、実際の容姿は不明。昔好きだった女性が彼氏といっしょに、着ぐるみの中にいるのが自分だと気づかずに写真を撮っていったことにショックを受けていた。着ぐるみを着続けているせいで、考え方が宇宙人っぽくなっていると話しており、恋愛をするのは合理的ではないのかもしれないと考え、社長に相談する。同僚の先輩から大阪天満宮駅近くのフライ専門店「中村屋」のコロッケや「Le Dimanche」のパンを差し入れてもらうなど、かわいがられている。

ツッコミの女性 (つっこみのじょせい)

エピソード「コンビは2つ揃って1人前」に登場する。漫才コンビのツッコミ役の女性。医者の息子という彼氏ができたのを機にコンビ解散も考えていたが、付き合って3週間で別れてしまい、漫才コンビとしての飛躍を願って、「法善寺」にある水掛け不動に願掛けに訪れた。その帰り、法善寺横町の「夫婦善哉」にて善哉を食べ、コンビの絆を確認している。

不眠の女性 (ふみんのじょせい)

エピソード「世界は広くてビールは進む」に登場する。失恋してから不眠になっている女性。どこにいても元カレの面影やいっしょに行った場所を思い出してしまい、ろくに眠れていなかった。しかし羊肉の串焼きはいっしょに食べていないことを思い出し、故郷羊肉串店を訪れる。

カレーしか趣味が合わなかった女性 (かれーしかしゅみがあわなかったじょせい)

エピソード「色とりどりのカレーをふたりで」に登場する。彼氏と趣味が合わず、別れを切り出された女性。デートの場所や見たい映画など、ことごとく趣味が合わなかったが、ただ一つ「梨花食堂天満本店」の野菜カレーだけは共通の好物だった。

過去に話しかける女性 (かこにはなしかけるじょせい)

エピソード「あの日の私に教えてあげたい」に登場する。1年前に失恋した女性。お気に入りのカフェ「ハーブカフェSORA」でビタミンブレンドハーブティーを飲みながら、初めて店を訪れた日の自分を幻視し、心の中で語りかける。

勢いで別れた女性 (いきおいでわかれたじょせい)

エピソード「餃子とビールは自由の味」に登場する。売り言葉に買い言葉で別れた女性。彼氏から便利に使われていたことで、臭いを気にして餃子すらあまり食べられていなかった。別れたのを機に、「丸正餃子本店」の餃子を大量に持ち帰る。

コーヒーを淹れる女性 (こーひーをいれるじょせい)

エピソード「深い味の中に感じるひたむきさ」に登場する。ボディビルをやっていた男性と別れた女性。元カレが置いていったコーヒー豆をもったいなく思い、おいしいコーヒーの淹れ方を教わるため、コーヒースタンド「Sanwa Coffee Works」を訪れる。

復縁を期待する男性 (ふくえんをきたいするだんせい)

エピソード「これこそ本物のかやくご飯」に登場する。かつて別れた彼女と再会した男性。道で偶然再会した彼女とかやくご飯の老舗「大黒」を訪れた。彼女が以前より魅力的になっていたこと、会話が弾んだことから復縁を期待している。

タクシーに乗っている女性 (たくしーにのっているじょせい)

エピソード「心に染みる甘いミツの大学イモ」に登場する。タクシーで帰宅中の女性。乗車したタクシー内で流れるラジオで、あるアーティストのインタビューを耳にする。プロの夢をあきらめかけていた頃の路上ライブで、失恋の傷を歌で癒されたという女性が「嶋屋本店」の大学イモを差し入れてくれたという内容に、差し入れたのは自分であることを思い出す。

婚約解消された男性 (こんやくかいしょうされただんせい)

エピソード「何事も一歩一歩前進すればいい」に登場する。婚約を解消された男性。上司である部長に結婚式でのスピーチを依頼していた。結婚生活よりも仕事を優先したいという彼女の意思を尊重し、婚約解消に踏み切った。部長に連れられて「炭火焼とり萬作」を訪れる。

ティッシュ配りの女性 (てぃっしゅくばりのじょせい)

エピソード「暖かい光の中で灰干しと熱燗を」に登場する。街頭でティッシュを配っている女性。サンタクロースの扮装をしている。寒さのため、あまり受け取ってもらえないティッシュ配りに、自分をマッチ売りの少女のようだと考え、アルバイト仲間と例え話に興じる。その話の中で登場した、元カレとの思い出の店でもある「ひもの野郎梅田第四ビル本店」に、アルバイト仲間と行く約束をする。

終電を逃した女性 (しゅうでんをのがしたじょせい)

エピソード「帰れない夜は北新地でカレーうどん」に登場する。失恋のショックで終電を逃した女性。呆然としながら深夜の街を歩く中で、北新地にある大和屋のうどんの香りにつられて入店。カレーうどんを注文し、その香りを楽しむ。

チョコを分析する女性 (ちょこをぶんせきするじょせい)

エピソード「カカオの効果で恋愛モードに!」に登場する。チョコレートの効果について分析する女性。「CHOCOLATIER PALET D'OR」にて友人とお茶をしながら、愛の告白のためになぜチョコレートを使うのかを分析した。テオブロミンによるリラックス効果について熱く語り、この効果を利用して意中の相手に告白しようとしている。

卒業生の少女 (そつぎょうせいのしょうじょ)

エピソード「タコ焼きを乗せた思い出の船」に登場する。高校を卒業した少女。意中の相手に告白し、第2ボタンをもらおうとしたが断られてしまう。気の合う仲間と「うまい屋」のタコ焼きを食べ、自分たちの青春はすべてこのタコ焼きに詰まっていると語り合う。

園児の母 (えんじのはは)

エピソード「プリンみたいに優しく、ね」に登場する。園児の母親。失恋とは何かを聞かれ、簡単に説明した。翌日幼稚園に迎えに行くと、失恋したという園児の言葉を詳しく聞いた。するとユウキくんという男児とケンカをしたと判明し、慰めるために「プリンのお店プーサン」のプリンを購入する。

ロックスターを目指す男性 (ろっくすたーをめざすだんせい)

エピソード「君の生き方を見せてくれ」に登場する。バンド活動をしている男性。バンド仲間である親友から自分の彼女との浮気と、バンドの解散を告白された。二重の裏切りにとまどいながら、「普通の食堂いわま」に入店し、天丼を注文する。

元カレを忘れられない女性 (もとかれをわすれられないじょせい)

エピソード「忘れられない最高のハンバーグ」に登場する。元カレを最高の恋愛相手と考えている女性。忘れるべきだと考えながらも忘れられないことに悩んでおり、友人に相談するため、いっしょに「洋食の店もなみ」に入店した。

ドレスデンに憧れる女性 (どれすでんにあこがれるじょせい)

エピソード「ドレスデンの街に恋をして」に登場する。失恋の傷を引きずっていたが、立ち直った女性。「ドゥブルベ・ボレロ大阪本町店」で提供されるドイツ東部の街、ドレスデンのチーズケーキ「アイアシュッケ」を気に入り、ドレスデンの街にあこがれるようになった。

復縁を迫る男性 (ふくえんをせまるだんせい)

エピソード「串カツみたいに温め直したい」に登場する。元カノに未練がある男性。元カノを呼び出し、串カツ屋「松葉総本店」で復縁を迫った。かつての自分が将来を考えていない無責任な男だったと反省し、関係をやり直したいと申し出る。

タイガースファンの男性 (たいがーすふぁんのだんせい)

エピソード「どんな状況でも優勝を狙う!」に登場する。阪神タイガースファンの男性。彼女にふられたがあきらめておらず、この日の試合でタイガースが勝ったら彼女に再度連絡しようと決めている。その心意気に感動した友人から、阪神梅田駅にあるジューススタンドでミックスジュースをプレゼントされる。

花をプレゼントする女性 (はなをぷれぜんとするじょせい)

エピソード「花言葉は「笑顔」と「くじけない心」」に登場する。失恋した友人のために花屋を訪れた女性。笑顔の花言葉の花を探していたが、花屋の主人からアドバイスでネギの花言葉を知り、「ねぎ焼やまもと梅田エスト店」へと友人を食事に誘う。

田所 アヤ (たどころ あや)

エピソード「"焼き"の名人と行く焼肉屋さん」「母親の笑顔と甘くて懐かしい味」に登場する。OLの女性。神戸の長田出身だが、両親の離婚と震災のために転居した。会社では顧客課お客様相談係の主任を務めている。後輩からの相談にもよく乗っており、その際に「焼肉かっぱ梶岡」を利用する。話を聞きながら肉を焼き、絶妙のタイミングで食べさせることから周囲から「肉と世話を焼く名人」と呼ばれている。20年ぶりに長田を訪れた際には、思い出の店であるお好み焼き店「青森」に足を運び、昔母親と食べたそばめしを楽しむ。

カナ

エピソード「人類の歴史は失恋の繰り返し」「ベストコンディションで合コンへ」「情熱とは失敗を恐れないこと」「小さな贅沢を嚙み締めて」に登場する。3か月前に失恋したOLの女性。失恋して以降、同僚のレイと二人でよく出かけている。「CRAFT BEER BASE」でビールを飲みつつ世間話をすることもあったが、レイが合コンに参加するためにダイエットを始めることを決めた際には、野菜中心のビュッフェレストラン「お日さまのえがお」でその決意を聞く。合コン後、神戸のスパニッシュレストラン「collita」でその結果を聞くことになった。また、大衆食堂「ほうらく」に訪れた際には、元カレの父親と偶然出会い、オムライスをご馳走になる。

吉川 (よしかわ)

エピソード「小さな恋とカップケーキと」に登場する。小学生の女子。テストの際に消しゴムをちぎって分けてくれた、前田という男子に恋をしていた。しかし前田が急に東京に引っ越すことになり、お気に入りのケーキ店「petit bisou芦屋」のカップケーキをプレゼントする。

金髪の女性 (きんぱつのじょせい)

エピソード「火鍋はパラレルワールドのように」に登場する。金髪のベリーショートヘアの女性。数か月前に元カレと大喧嘩して別れたことを後悔しており、元カレと別れていないパラレルワールドが存在するのなら、その世界の自分と入れ替わりたいと考えていた。しかし、「Liang You良友」の二色鍋を食べて考えを改める。

ピンク髪の女性 (ぴんくがみのじょせい)

エピソード「ポケベルでメッセージを送るなら」に登場する。ピンク色に髪を染めた、ミディアムボブヘアの女性。真美の姪。真美と南京町にある洋食店「サンセール」で、ビーフカツレツを食べる約束をしていた。この時、真美のポケベルが発見されたからと、母親から渡すように頼まれる。

天文研究サークルの青年 (てんもんけんきゅうさーくるのせいねん)

エピソード「鉄板の上に銀河が見える」に登場する。角川大学の天文研究サークルに所属している男子大学生。失恋して気落ちしている妹を励ますため、「グリル一平三宮店」のマカロニ・イタリアンを食べに連れ出した。鉄板上を、生卵を中心とした銀河系に見立てて話をする。

下を向いて歩く女性 (したをむいてあるくじょせい)

エピソード「羽が付いて空を飛んでいるみたい」に登場する。つねに下を向いて歩いている女性。半年前に彼氏と別れたのをきっかけに、足下だけ見て歩くようになった。しかしそのおかげで、足下に置かれたごくごく小さな看板を見つけ、パンケーキ専門店「ANGIE」に入店することになる。

盲目の老婆 (もうもくのろうば)

エピソード「優しさとタコが詰まった明石焼き」に登場する。生まれつき目の見えない老齢女性。亡き夫と訪れた明石焼の店「てんしん」に、クミという女性と訪れた。当時撮影した写真をクミが見た際、明石焼の形が点字になっていることを教えられる。

古い電子レンジ (ふるいでんしれんじ)

エピソード「身も心も温めてくれる豚まん」に登場する。8年前にとある女性が購入した電子レンジ。自分の主人である女性が、彼氏と別れてから笑わなくなっていることを心配しており、人の心を温められないことを悲観している。主人が大掃除を始めたのを知り、自分も処分されるのだと覚悟を決める。

50万円貸していた女性 (ごじゅうまんえんかしていたじょせい)

エピソード「「足るを知る」の意味を知る」に登場する。達観した女性の妹。50万円貸していた彼氏が元カノと三度にわたって浮気していたことを知り、別れた。非常に苛立っていたが、姉に物事の見方を変えてみた方がいいと諭された。

相談した女性 (そうだんしたじょせい)

エピソード「太陽が大好きだったマルちゃん」に登場する。相談を受けた女性の友人。元カレに未練があるが、別れた原因が相手の浮気だったため、連絡しづらいことで悩んでいた。そのため、相談を受けた女性にランチを奢る代わり、連絡の代行を頼む。

きなこの姉妹(妹) (きなこのしまいいもうと)

エピソード「祇園祭に誘われてきな粉アイス」に登場する。きなこの姉妹(姉)の妹。祇園祭に好きな子を誘うため、いい店を教えてほしいときなこの姉妹(姉)に頼んでいた。しかし結局、きなこの姉妹(姉)といっしょに祇園祭に訪れている。

カスミの祖母 (かすみのそぼ)

エピソード「大好きだったかっぱ寿司とおいなりさん」に登場する。カスミの祖母。カスミが離婚し、職場に近い自宅から通うようになることを知って、準備を進めている。カスミが元気になるようにと、カスミが幼少期から好きな「中村屋」の助六を用意しようと考えている。

清水寺から飛び降りようとした女性 (きよみずでらからとびおりようとしたじょせい)

エピソード「清水の舞台から飛び降りる…?」に登場する。清水寺に連れて行った女性の友人。清水の舞台から飛び降りる覚悟でした告白を大笑いされ、本当に清水の舞台から飛び降りようと決意した。しかし清水寺が改修工事中だったため、自殺する気が削がれてしまう。

山本 (やまもと)

エピソード「親と子がうまく合わさった味わい」に登場する。警部の部下の男性で、ある事件の捜査をしていた刑事。だがその事件の真相は、失恋した一人暮らしの女性がヤケ酒を飲んで部屋を荒らした結果、母親が強盗とカンちがいをして通報したというものだった。事件解決後、警部と「とり新」の親子丼を食べて親と子の関係に思いを馳せた。

ボケの女性 (ぼけのじょせい)

エピソード「コンビは2つ揃って1人前」に登場する。漫才コンビのボケ役の女性。相方であるツッコミの女性に付き合って「法善寺」にある水掛け不動に願掛けに訪れた。その帰り、法善寺横町の「夫婦善哉」にて善哉を食べ、コンビの絆を確認している。

部長 (ぶちょう)

エピソード「何事も一歩一歩前進すればいい」に登場する。婚約解消された男性の上司で、老齢の男性。結婚式でのスピーチを依頼されていた。婚約解消された男性を連れて「炭火焼とり萬作」を訪れ、焼き鳥を片手に含蓄のある見解を述べる。

園児 (えんじ)

エピソード「プリンみたいに優しく、ね」に登場する。園児の母の娘。失恋とは何かを聞いた際、「好きな人にキライと言われて、胸が痛くなること」と覚えた。翌日、ユウキくんという男児とケンカしてしまい、失恋したと訴える。

レイ

エピソード「人類の歴史は失恋の繰り返し」「ベストコンディションで合コンへ」「情熱とは失敗を恐れないこと」「小さな贅沢を嚙み締めて」に登場する。半年前に彼氏と別れたOLの女性。この頃は同僚のカナと二人でよく出かけている。「CRAFT BEER BASE」でビールを飲みつつ世間話をすることもあったが、失恋モードから抜け出すためにと合コンに参加することを決め、ストイックなダイエットを始めた。そのため、カナとも野菜中心のビュッフェレストラン「お日さまのえがお」で食事をしている。合コン後、神戸のスパニッシュレストラン「collita」でどんな失敗にも挫けず、情熱的に生きていくことを固く誓う。大衆食堂の「ほうらく」に訪れた際には、カナの元カレの父親と偶然出会い、少々緊張した表情を見せる。

真美 (まみ)

エピソード「ポケベルでメッセージを送るなら」に登場する。ピンク髪の女性の叔母。ピンク髪の女性と南京町にある洋食店「サンセール」でビーフカツレツを食べる約束をしていた。そこでピンク髪の女性から昔使用していたポケベルを渡され、当時付き合っていた彼氏との思い出話を語る。

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