概要・あらすじ
198X年、日本国内は悪性のインフレに見舞われ、しかも財政再建のための増税につぐ増税、その他諸々の失政があいつぎ、遂に国民の不満が爆発、民間人が蜂起し内乱状態となってしまった。日祭日を除く毎日、全国各地で日本人どうしの戦闘が繰りひろげられることとなった。よれよれの中年サラリーマンが銃を持ち、主婦が子育てしながら銃を持つことに。
登場人物・キャラクター
中年の父親 (ちゅうねんのちちおや)
第一話「隣人」の主人公。団地に住む中年サラリーマン。妻と東大受験を控える息子の三人暮らし。向かいに住む反政府の若夫婦の夫に前線で撃たれて指を二本失う。非戦闘地域での団地のなかで、やり場のない怒りをぶつけることも出来ずに葛藤する。
若い主婦 (わかいしゅふ)
第二話「ああ日常」の主人公。子育てに追われる若い主婦。住宅に隣接した戦闘地域のせいで、兵士たちが逃げ込んでくる。洗濯物を汚され、血だらけになった兵士の死体で掃除も大変。溜まり切ったストレスに、遂に主婦は銃を手にする。
元暴走族の青年 (もとぼうそうぞくのせいねん)
第三話「A | one again」の主人公。つっぱりリーゼントの若者で元暴走族。戦闘地帯で知り合った反政府の青年につきまとう。友達が欲しいらしく、そのしつこさは異常な感じだが、サングラスをかけているため表情も感情も読み取れない。
ポッポちゃん
第四話「窓際のポッポちゃん」の主人公。小学校の一年生。先生も戦争に行ってしまってさみしいポッポちゃんは、迷い込んでくる瀕死の兵士と遭遇しても、うれしさのあまり何時間もひとりで話し続けてしまう。そうやって死んでしまった兵士のお墓をまたつくることになるのだった。