概要
江戸時代に生きる豆富小僧は、妖怪なのに人間を恐がらせることが苦手。冴えない日々に嫌気が差し達磨先生とともに生き別れの母を探す旅に出かける。しかし、途中で狸に捕まりお堂の中に閉じ込められてしまう。
豆富小僧がお堂の外に出た頃には200年もの時が経過していた。豆富小僧は現代の日本で、アイちゃんという少女と出会い自分の良さを見つけてゆく。
登場人物・キャラクター
豆富小僧 (とうふこぞう)
お盆に豆腐をのせて立っている妖怪。臆病な性格で人間を驚かすことが出来ず、むしろ人間を恐れている。間抜けな自分を変えるために達磨先生とともに母親を探す旅へ出かける。
達磨 (だるま)
豆富小僧のお目付け役。博識で思慮深い。豆富小僧とともに旅に出かける。着物の柄に姿を溶けこませて移動できる。
室田茜 (むろたあかね)
アイちゃんの母親。亡き夫から研究を引き継ぎ、気象コントロールシステムを開発した科学者。女手一つでアイちゃんを育てるが、仕事が多忙なためアイちゃんを構うことが出来ず寂しい思いをさせている。
袖引き小僧 (そでひきこぞう)
豆富小僧の友人。道行く人の袖やバッグを引いて、立ち止まらせる子どもの妖怪。
死神 (しにがみ)
死期を迎えようとする者の前に現れる神。冗談で豆富小僧を食べようとするお茶目な一面も持つ。
八百八狸 (はっぴゃくやだぬき)
『豆富小僧』に登場する組織。芝居者狸の部下集団で、702番狸をはじめ、大勢の狸が所属しており、妖怪滅亡のために活動している。
三毛姉さん (みけねえさん)
気風の良い姉御肌の化け猫。先端が2つに分かれた長い尾っぽを武器にしている。美形の男子には目がない。
702番狸 (ななひゃくにばんたぬき)
芝居者狸の部下組織八百八狸の一匹。芝居者狸に忠実だが、間抜けなところがある。
おろく
豆富小僧の姉。姿は着物を来た人間の美少女だが、首と舌が伸びるろくろ首の妖怪。
見越し入道 (みこしにゅうどう)
豆富小僧の父親。妖怪の総大将で、情けない豆富小僧を厳しく叱りつける。
室田アイ (むろたあい)
豆富小僧が現代の日本で出会った妖怪の見える少女。父親を亡くし孤独な日々を送っていたが、豆富小僧と出会い打ち解ける。狸に襲われていた豆富小僧を助ける勇敢さも持ち合わせている。
芝居者狸 (しばいものたぬき)
数百年にわたって妖怪と戦ってきた狸一族の長。人間の欲望に取り憑いて世界を征服しようと企んでいる。豆富小僧を200年もの間、お堂の中へ閉じ込めていた。