鉄子の旅 3代目

新人漫画家の女性が、鉄道専門のトラベルライターの先導のもと、全国各地を鉄道で旅をする様子を、レポート形式で紹介していく人気実録漫画シリーズの第3弾。「月刊サンデーGX」2016年6月号から連載の作品。

正式名称
鉄子の旅 3代目
ふりがな
てつこのたび さんだいめ
作者
ジャンル
旅行
レーベル
サンデーGXコミックス(小学館)
関連商品
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あらすじ

第1巻

原作付きの実録鉄道漫画を描く依頼を引き受けた新人漫画家のキリオカアキラは、筋金入りのトラベルライターの横見浩彦といっしょに日本各地を鉄道で旅する事になった。初仕事は千葉県にある久留米線の全駅乗下車。今までに経験した事のない取材旅行と、予想以上に「ヤバい人」である浩彦の性格に困惑しながらも、キリオカはなんとか漫画家として、わからないなりにも鉄道の旅を楽しみ、自分の責務を果たそうとする。一行は陰る夕陽をその身に受けながら、久留米線の終点へと行く着くのだった。(第1旅「久留米線全駅乗下車」)

浩彦が提案した「鉄道で富士山を楽しむ」をコンセプトに、静岡にある岳南鉄道線での鉄道の旅に出たキリオカ一行。しかし、言うほど浩彦が岳南鉄道に詳しくなかったため、一度終点まで行ってから、各々が気になった駅に下車するという、ノープランな旅へと変更になる。しかし、どの駅で下車しても一向に富士山を見る事はできず、一行は富士山を見られるポイントへと徒歩で移動を始めるのだった。(第2旅「鉄道で富士山を楽しもう」)

「只見線で日本の冬を味わおう!」をテーマに、冬の新潟県で只見線の旅を楽しむ事になったキリオカ一行。雪景色の車窓を見ながら電車の旅を始めるが、震災の影響によって不通となった区間を代行バスで移動するなど、その道のりはローカル線の厳しい経営事情を感じさせるものでもあった。そんな事情などどこ吹く風で子供のように振る舞う浩彦に、キリオカは少々呆れ気味となる。(第3旅「只見線で日本の冬を味わう旅」)

新幹線の開業とJR恒例のダイヤ改正を翌日に控えた3月25日に、北海道入りしたキリオカ一行。ダイヤ改正に伴って消えゆく鉄道スポットを訪れるため、函館を起点にJR江差線を巡る旅に出た一行だったが、開始早々にイシカワの一言でプランが変更になるなど、相も変わらず現場のノリまかせの展開となる。とっておきの秘境駅である鷲ノ巣に向かった一行は、そこでひっそりと役割を終える駅の様子をうかがう。(第4旅「北海道新幹線開業 前夜」)

テツにとっての原点回帰となる「青春18きっぷ」を利用した鉄道24時間乗り潰しというハードな旅に出たキリオカ一行。夜行列車で長野県を経由して、新潟県の糸魚川駅まで移動した一行は、まず地下駅の筒石を訪問。その後、旅の途中で離脱したイシカワを見送った一行は、ストッパー役がいなくなってよりワガママになった浩彦に翻弄されながらも、各所の見どころをじわりと巡っていくのだった。(第5旅「青春18きっぷ・24時間乗り潰しの旅」)

群馬県を走る全鉄道会社の路線がほぼ乗り放題となる、「ぐんまワンデー世界遺産パス」を使い、群馬県の世界遺産を巡ることになったキリオカ一行。しかし、上信電鉄での無料自転車貸し出しを利用したサイクリングで、思いのほか時間を使ってしまったため、世界遺産の訪問がままならなくなってしまう。浩彦が急遽提案したプランに乗った一行は、旅のテーマそっちのけでローカル線の旅を満喫する事になる。(第6旅「世界遺産パスで行く群馬県尽くし」)

第2巻

早くも北海道における2度目の鉄道旅行に挑む事になったキリオカアキラは、廃線が検討されている夕張支線へと降り立つ。天候に恵まれず、10月としては異例の寒さとなった旅の中、廃駅予定の駅や、すでに廃駅となった場所をピンポイントで訪問する一行。人々の生活に密着した歴史の空間がゆっくりと消えゆく事に、一抹の寂しさを感じながらも、一行はだらだらと旅を続けていく。(第7旅「風船の灯…夕張支線+αを行く」)

北海道の旅2日目。キリオカ一行は、電車の本数や乗降客数が極端に少ない秘境駅を訪問する事になった。まず、札沼線の豊ヶ岡駅に降り立ち、周囲を散策。しかし、予想以上に何もない駅周辺の様子と寒さにより、取材の先行きを案じたイシカワの提案で、当初の旅のテーマである秘境駅の訪問はチャラに。計画を変更して札幌の路面電車に乗り、ロープウェイ乗り場へとたどり着く。しかし、強風によりロープウェイの運行は停止となっていた。(第8旅「大都会・札幌から行ける秘境の旅」)

熊本を襲った熊本地震からはや1年。被災した南阿蘇鉄道が「週刊ビッグコミックスピリッツ」の編集部と協力し、車両に漫画家の書下ろし色紙を全体にラッピングした「よせがきトレイン」を運行する運びとなった。『新・鉄子の旅』の作者であるほあしかのこも駆け付け、いつもよりにぎやかとなった鉄道の旅。現地を取材したキリオカ一行は、震災が残した傷跡と、復興に携わる地域の人々のたくましい思いに感じ入るのだった。(第9旅「南阿蘇鉄道の駅巡り with ほあしさん」)

連載も無事に10回目を迎え、久々に横見浩彦が企画した「『奇跡の鉄道』・名松線の旅」を始める事になったキリオカ。自然災害で被災した路線の多くが復旧できない中で、地元の熱心な復帰活動により、見事復旧を遂げた三重県の名松線。これを「奇跡」と呼ぶ浩彦の案内のもと、一行は名松線の駅を堪能し、取材の最中にこのローカル線を思う地元の人々の心にも触れていく。(第10旅「テツ感涙の『奇跡の鉄道』」)

駅好きの浩彦ですら1年に1回しか下車できないという、幻の駅「津島ノ宮」。年に2日間だけお参りできる神社「津嶋神社」のために開かれるこの臨時駅を訪れるため、キリオカ一行は岡山県から瀬戸大橋を経由して香川県入りする。しかし、現地を訪れた浩彦は、あまりの暑さにテンションがダダ下がり。かつて精力的だったトラベルライターとは思えぬその体たらくに、キリオカからは罵倒を織り交ぜた指摘が入るのだった。(第11旅「1年に2日しか降りられない幻の駅」)

浩彦いわく、日本一有名といっても過言ではないという秘境駅「坪尻」を目指し、四国の土讃線へと降り立ったキリオカ一行。目的の駅に赴いたものの、周囲がすべて山という状況に漫画のネタ不足を予感し、駅舎の近くにあった山道を登ってネタを拾おうとするキリオカ。国道沿いで見つけたお店で取材をするが、地元民にすら坪尻駅が存在している事に驚かれてしまう。(第12旅「西の横綱・秘境駅「坪尻」再び」)

登場人物・キャラクター

キリオカ アキラ

眼鏡をかけた漫画家の女性。年齢は25歳。ある日、編集部からの依頼を受け、鉄道に詳しい横見浩彦と組むことになり、鉄道旅行の人気実録漫画「鉄子の旅」シリーズの3代目漫画家となる。鉄道に関する知識や興味はほとんどないため、旅行の企画や細かいプランはすべて浩彦や編集部に一任している。興味がないなりに、旅の中に自分なりの楽しみを見出し、漫画へと落とし込んでいこうとする努力家。 生まじめな性格なため、自由奔放でお調子者な言動を繰り返す浩彦には、旅先でいつも振り回されっぱなし。そのせいで、浩彦に対する視線や見方には少々厳しいものがあり、旅を続けても二人の距離は一向に縮まらない。実在の人物、霧丘晶がモデル。

横見 浩彦 (よこみ ひろひこ)

鉄道専門のトラベルライターの男性。年齢は54歳。高校生の頃から本格的な鉄道での一人旅をしている筋金入りの「テツ」で、鉄道関係の中でも路線や駅舎に関する深い知識を持つ。43歳の時に日本の鉄道全駅下車という偉業を成し遂げており、それ以降に完成した新しい駅にも下車を続けているパワフルな人物。初代の『鉄子の旅』から『新・鉄子の旅』、そして本作『鉄子の旅 3代目』と、シリーズ3作にわたって旅の案内人を担当している。 鉄道への情熱は人一倍だが、それ以外に関心のある話題が鉄道関係のアイドルとお金という俗なものしかなく、旅の合間にそんな話ばかりを振ることから、キリオカアキラには少々煙たがられている。鉄道ファン界隈では一角(ひとかど)の有名人で、行く先々で多くの人から声を掛けられる。 実在の人物、横見浩彦がモデル。

イシカワ

「月刊サンデーGX」の編集長の男性。『鉄子の旅』の担当を務めていた。旅の一員として、キリオカアキラの取材にもついていく。温和な性格をしており、子供っぽいところがある横見浩彦よりは理知的なタイプ。若干強引な面もあり、旅の最中でも、計画が無理があると感じたり、自身の気分が変わった場合、浩彦の作った旅のプランを変えさせる事もあった。 キリオカからは、実録旅行漫画企画の元凶扱いされている。

カミムラ

担当編集者の男性。『鉄子の旅』、および『新・鉄子の旅』の担当も務めていたベテラン。旅の一員として、キリオカアキラの取材についていく。男性陣の中では年少で、取材時にビデオカメラを回して精力的に車窓から見える風景を撮影するなど、比較的マメなタイプ。東京都出身で、のどかな田舎にあこがれを抱いている。

ほあし かのこ

『新・鉄子の旅』の作者で、福岡県在住の女性漫画家。キリオカアキラ一行が、熊本県の南阿蘇鉄道を訪れた際に、旅の一員として参加する。キリオカからは、横見浩彦と4年も旅をさせられた事を不憫がられていた。実在の人物、ほあしかのこがモデル。

その他キーワード

テツ

鉄道に深い愛情をもってかかわっている人々や個人に対する俗称。基本的には男性を指し、女性の「テツ」は「鉄子」と称する場合もある。得意分野によってタイプがかなり細分化されており、車両好き、駅舎好き、切符好き、スイッチバック好きなど、さまざまなテツが存在する。

クレジット

その他

横見 浩彦

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