マネー・ハンター フータくん

マネー・ハンター フータくん

100万円をためて日本一周旅行をしている、フータの姿を描くギャグコメディ。端役として同じ顔のキャラクターが登場するが、一話ごとに役柄が違うという特徴がある。また物語は二部構成で、コミックス第1巻から第4巻にかけては日本一周のための資金をためる「100万円貯金旅行編」、第5巻から第7巻にかけてはいよいよ日本一周を開始する「日本の旅編」となっている。「週刊少年キング」で連載された作品。

正式名称
マネー・ハンター フータくん
ふりがな
まねー はんたー ふーたくん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
旅行
関連商品
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あらすじ

第1巻

フータは、100万円をためて日本一周旅行をするためになんでも屋として働いていた。そこに通りすがりの少年から、自分の代わりにごちそうを食べてほしいと依頼される。フータは楽な仕事だとはりきるが、その料理はとても食べられるような代物ではなかった。しかし割のいいアルバイトだったため、フータは町中にいた同じアルバイターのガメ太に代役を頼むが、ガメ太は5分1円という報酬を要求する。(エピソード「メーターガチャガチャあせってあがるよ!」。ほか、12エピソード収録)

第2巻

フータは偶然出会った熱井釜太と、怪しげな旅館へ宿泊することになった。釜田は旅館におばけがいると怯えるが、フータは怖がることなくおばけが作り物だと気づく。実はこの旅館では、おばけで怖がらないお客さんに賞金を出すというキャンペーンを行っており、フータはみごとに賞金5万円を手にするのだった。(エピソード「おばけ旅館はゾゾ~ッ」。ほか、13エピソード収録)

第3巻

フータは漫画家のタラコ・タラオと、飯森久太郎のアシスタントをすることになった。しかし慣れない漫画制作の仕事と、二人の破天荒な行動に混乱したフータは、勢い余って部屋中を真っ黒にぬりつぶしてしまう。だが、その際に勢いでキャンバスに描いた絵が偶然通りかかったお金持ちの目に留まり、なんと15万円で買ってもらえることになる。(エピソード「ベタベタベタとぬりまくれ」。ほか、12エピソード収録)

第4巻

フータは、あと1円をためると100万円に到達しようとしていた。フータは1円を稼ぐために奔走するが、逆に出費してしまう。やっと見つけた出前のアルバイトも、道中で邪魔が入ってしまい、うまくいかない。トラブルに巻き込まれながらもアルバイト料を手にしたフータは、ついに100万円をためることに成功する。(エピソード「ついにたまった百万円!!」。ほか、11エピソード収録)

第5巻

フータは、貯金した100万円を使って念願の日本一周旅行に出発する。午前6時に東京駅を出発して、まずは東京観光から始めることとなる。フータが道を歩いていると自動車にはねられそうになってしまうが、ゴム博士の発明品によって危機を脱する。ゴム博士の家にやって来たフータは、新発明品のウルトラゴムザックをもらう。(エピソード「東京駅からスタート」。ほか、14エピソード収録)

第6巻

山形県を訪れたフータは、名物である将棋の対局を見物していた。そこで名人のキザオと出会い、フータは周囲のカンちがいからキザオと人間将棋で対決することになってしまう。(エピソード「そこのけ そこのけ王将さまのお通りだい」。ほか、13エピソード収録)

第7巻

日本一周を終えて東京へと帰ってきたフータは、旅のスタート地点である東京駅へもう一度向かって旅を終えようとしていた。しかし最後の道中でもキザオテツカブタヌキから邪魔されてなかなか東京駅に到着することができない。(エピソード「まわりまわって日本一周」。ほか、13エピソード収録)

登場人物・キャラクター

フータ

ナップサックを背負った少年で、つねに野球帽をかぶっている。幼い頃に牛に頭を蹴られたことがきっかけで、それからは赤い色を見ると興奮して、いつも以上の力を発揮する。アルバイトをしながら、日本一周旅行を目標にお金をためている。住む部屋がなく、ふだんは路上で寝ているため、旅館などで柔らかい布団を出されても寝付けず、結局は外で寝てしまうことが多い。報酬に対しては欲深いが、一方で働かずにお金をもらうことはよしとしないポリシーを持つ。また、ふだんはお金を無駄使いしないように心がけているが、困っている人がいれば惜しまずにお金を使うなど心優しい一面を持つため、悪者に騙されて無駄な出費をしてしまうこともある。つねに貯金を減らさないように心がけていたが、日本の旅編からはキザオと張り合って浪費することも増えた。また背負っていたナップサックは、ゴム博士からもらったウルトラゴムザックに変わった。

テツカブ

鉄兜をかぶった少年。フータの行く先々に登場しては邪魔をしたり協力したりする悪友。極端なたれ目で分厚い唇をしており、語尾に「~であるだよ」と付ける独特な話し方をする。感情を表現するときは段階を踏む癖があり、意地悪をされても怒るか怒らないかを一度自問自答してから行動に移す。突然奇声を上げて相手を驚かしたり、突飛な行動が目立つが意外にも頭脳派な一面があり、時にフータをやり込めることもある。

キザオ

お金持ちの少年。尖った口で、細い目に眼鏡をかけている。口調こそ大人びているものの、実際の性格は年相応の少年らしく初々しい。ふだんはフータやテツカブを貧乏人と見下しているが、時に庶民的な姿を見せることもある。将棋が得意。

タヌキ

フータが旅の途中で出会ったタヌキ。二足歩行で人語を話すことができ、服を着てサングラスをかけていると人間とまちがわれることが多い。いたずらばかりして、フータや周囲の人間をからかっている。自称徳川家康の末裔だが、証拠は何もなく周囲からは基本的に「タヌキ」と呼ばれている。

ガメ太 (がめた)

フータと同じくアルバイトをしてお金を稼いでいる少年。坊主頭に帽子をかぶり、尖った口をしている。アルバイト代は5分間1円という決まりを設けている。

カバオ

フータがアルバイトで出会った少年。図体はでかいが、少女趣味で気の弱い性格であることから、祖父から男らしくなるように叱責されている。フータの作戦で一時的に荒っぽい性格になったが、手がつけられなくなったために元の性格に戻された。

左 じん六 (ひだり じんろく)

幼い少年ながら、天才彫刻家として知られている有名人。作品は高値で取り引きされるが、気まぐれな性格のため、なかなか作品を作ろうとしない。フータをモデルにした時には大げんかをした。

目尻亭さがる (めじりていさがる)

落語家の男性。寄席に上がるときは柔和な顔で話すが、日常生活では厳しい顔で粗暴な性格となる。アイデアを出すときに柔らかいゴム製の金づちで頭を叩く癖がある。

熱井 釜太 (あつい かまた)

無銭旅行をしている少年。大きな体に厚い唇が特徴で、自分は強いと称しているが本当は臆病な性格をしている。フータとは旅の途中で出会って、無銭旅行をしないかと勧誘したが断られた。

タラコ・タラオ

ギャグ漫画家の男性。太った体にベレー帽と丈の短い着物を着て、丸眼鏡をかけている。漫画のアイデアを出すときは金づちで頭を叩いたり、やっとこでつねったりして、しぼり出している。

飯森 久太郎 (めしもり くうたろう)

漫画家の男性。細身の体にコートと蝶ネクタイ姿で、四角い眼鏡をかけ、つねにタバコを吸っている。劇画調の漫画を描いており、アイデアを出すときは銃を撃ったり、武器を投げつけたりしてしぼり出している。

母呂博士 (ぼろはかせ)

発明家の老人。白髪で白衣を着ており、体を自由に動かすことができない。手伝い用のロボットを発明し、フータにロボットの面倒を依頼する。

毛智 毛智兵衛 (けち けちべえ)

ケチを商売にしている老人。はげ頭に口ひげを生やしている。外に出るときは服を着ているが、自宅では全裸で過ごしている。ケチであることに誇りを持っており、生活のすべてを独特の方法で節約して過ごしている。

ネジ郎 (ねじろう)

無銭旅行をしている少年。フータと出会った時は無銭旅行は始めたばかりで、スーツ姿に蝶ネクタイという身ぎれいな格好だった。無銭旅行を始めたきっかけは母親への反抗であり、家は資産家でお金持ち。フータの物を大事にする心に感銘を受けて、少しのあいだ行動を共にしていた。

星夫 (ほしお)

宇宙人に会うことを夢見る、足が不自由な少年。つねに車椅子に乗っており、父親が身の回りの世話をしている。フータが父親に依頼されて宇宙人を演じていた時はすぐに見破ったが、父親の優しさに触れて騙されたふりをしていた。しかしその後、本当の宇宙人と会い、そのショックで歩けるようになった。

ゴム博士 (ごむはかせ)

なんでもゴムを使って発明をする博士で、三日月のようなひげを生やしている男性。自動車にはねられても平気でいられる「交通安全ゴム服」をはじめとする発明品をフータに披露し、さまざまな機能が搭載されたウルトラゴムザックをフータに贈った。

トロ一 (とろいち)

トロ二とトロ三の兄。兄弟の中では一番背が低く、坊主頭で目がちぐはぐになっている。かんしゃく持ちで、弟たちやフータによく当たり散らしている。

トロ二 (とろじ)

トロ一の弟で、トロ三の兄。兄弟の中では一番背が高く、がっしりした体形をしている。丸い目と太い眉が特徴。礼儀正しい性格ながら、トロ三相手には乱暴に振る舞う。

トロ三 (とろぞう)

トロ一とトロ二の弟。前髪で目が隠れており、しゃべるときは野菜や植物の名称しか口にしない。

三B兄弟 (さんびーきょうだい)

いつも三人で行動している兄弟。背の小さい男子、背が高く瘦せている男子、体の大きな男子の三人全員がおかっぱ頭で、「B」と書かれた同じ服を着ている。それぞれの名前や年齢などは不明。

その他キーワード

ウルトラゴムザック

「日本の旅編」が始まった時に、フータがゴム博士からもらったアイテム。ウルトラゴムザックは伸び縮みが自由で、ゴムボートやガスボンベ、ロケット、寝袋としても使用できる。また大きな風船になって飛んだり、空気砲で攻撃したり、水に潜ったりする機能も搭載されている。

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