概要・あらすじ
地球にある東の都では、アイドルの亜月アンが搭乗するロケットの打ち上げが大きな話題となっていた。そんなおり、東の都の近くにある小島で孤独に暮らす時空工学博士・大盛徳之進の元に銀河パトロールのエリート隊員を名乗る宇宙人・ジャコ・ティリメンテンピボッシが不時着する。ジャコは、いずれ地球に来襲する凶悪な宇宙人を倒すためにやってきたというが、宇宙船を壊したため、故郷へ帰る手段を失っていた。
大盛徳之進は ジャコの宇宙船を修理しようとするが、地球に慣れないジャコは行く先々でトラブルを巻き起こす。そんな中でジャコが助けた少女タイツは、宇宙船の修理に必要な貴金属・空金を提供してくれる。
だが、それは亜月アンの替え玉となる報酬を全てはたいて買ったものだった。その後、ついに発射されたロケットは、空中で事故を起こしてしまう。このままでは東の都へ墜落する大惨事となることを知ったジャコと大盛 徳之進はタイツを助けるため、壊れた宇宙船でロケットに向かう。
登場人物・キャラクター
ジャコ・ティリメンテンピボッシ (じゃこてぃりめんてんぴぼっし)
宇宙人の男性。年齢は地球人に換算して20歳前後。銀河パトロールのエリート隊員を自称しているが、組織内での評価はあまり高くない。凶悪な宇宙人であるサイヤ人を倒すため地球へと赴くが、航行中にも関わらずビデオに夢中になって操縦を怠ったことから宇宙船を月にぶつけて破損させてしまい、故郷へと帰れなくなってしまった。 悪人を懲らしめるために町を吹き飛ばそうとしたり、悪質な宇宙人の絶滅を好んだりと、そのメンタリティは地球人とかけ離れているが、基本的には正義と秩序を愛する人物。プライドが非常に高く、背が小さいことを指摘されると激怒する。発射された銃弾をつかみ取り、巨大なサメを一撃で倒し、落下するロケットを蹴り飛ばすなど、極めて高い身体能力を持つ。
大盛 徳之進 (おおもり とくのしん)
67歳の男性で、時空工学を研究する博士。世を捨て、東の都の近くにある小島に一人で住んでいる。かつては政府からの依頼でタイムマシンを開発していた責任者。小島に妻を呼び寄せ、大勢のスタッフと共に作業を進めていたが、事故のせいで妻を失い、計画も中止されてしまう。その後も島に住み着き、歴史を変えて事故を無かったことにするためタイムマシンの研究を続ける。 人間嫌いの変人。
タイツ
17歳の女性。16歳で大学を卒業した天才。東の都で悪漢に絡まれていたところをジャコに助けられ、大盛徳之進の島に押しかけてくる。SF作家を志望しており、参考のために宇宙飛行士の講演会へ行ったところ亜月アンの替え玉にスカウトされた。父親は大企業・カプセルコーポレーションの創業者・ブリーフ博士だが、SF作家になるため恵まれた実家から離れ、小説に活かすために危険な替え玉を承諾するなど、行動力に富む。 自分を助けてくれたジャコが困っているのを知り、替え玉の報酬を全てはたいて空金を買うという義理堅い性格。後に『ドラゴンボール』で活躍するブルマの姉。
固茹 玉五郎 (かたゆで たまごろう)
26歳の男性で、政府警察海上部部長。大盛徳之進が不法に住み続ける小島を接収しようとする。東の都で騒ぎを起こしたジャコを捕まえるために政府最強の特別警察隊を準備するなど、有能かつ任務に忠実な人物。ジャコと大盛徳之進がロケットの墜落から東の都を救ったことを知り、命令に逆らって小島の接収を取りやめる柔軟な一面も持つ。
亜月 アン (あづき あん)
16歳の女性アイドル。政府宇宙局がロケット打ち上げの安全性をアピールするため、搭乗員として選ばれたことになっている。アイドルとして明るく振る舞っているが、未成年なのにビールを飲むことが趣味で、自分の代わりに危険なロケットに乗り込むタイツに毒づくという表裏の激しい性格。
岡割 満腹 (おかわりまんぷく)
48歳の男性で、東の都航空宇宙局飛行士。ロケットの船長。墜落するロケットからジャコによって救出される。
ブリーフ博士 (ぶりーふはかせ)
世界一の資産家にして天才科学者。大企業カプセルコーポレーションの社長で、タイツとブルマの父。ジャコの宇宙船に備え付けられた重力コントロール装置の技術を提供されるにあたり、ライセンス契約を行おうとするフェアな人物。
ブルマ
5歳ながら科学の才能に優れ、一目見ただけでジャコの宇宙船の構造を理解し、アンテナを修理してしまう。姉のタイツからは超天才と呼ばれる。後に、何でも願いが叶うというドラゴンボールを求めて旅立ち、孫悟空と出会う。
カカロット
サイヤ人と呼ばれる宇宙人の子どもで、保育機の中で育てられている。父のバーダックによって、故郷の惑星ベジータから地球へと送り出された。ジャコが倒すよう命じられていた宇宙人。ジャコが到着を見落としたことから孫悟飯に拾われ、孫悟空と名付けられる。 『ドラゴンボール』の主人公。
バーダック
サイヤ人と呼ばれる宇宙人。悪の帝王というあだ名を持つ宇宙人・フリーザの元で他の惑星を侵略する尖兵として戦っていたが、全てのサイヤ人を一カ所に集めるフリーザの命令に不信を抱き、息子のカカロットを地球へ向けて脱出させた。
集団・組織
特別警察隊 (とくべつけいさつたい)
『銀河パトロール ジャコ』に登場する組織。東の都の政府警察で最強の部隊と称される。作中に登場した隊員は34歳男性のホンダワラ、31歳女性のヒジキ、28歳男性のアオサ、24歳男性のモズクの4名。着物と袴に身を包み、頭には頭巾、腰には刀という忍者のような出で立ちをしている。ジャコ1人に対して機関銃、拳銃、散弾銃、槍で武装した万全の構えで挑むが、わずか1コマでノックアウトされた。
銀河パトロール (ぎんがぱとろーる)
『銀河パトロール ジャコ』に登場する組織。銀河王と名乗るリーダーの元、38人のパトロール隊員が宇宙の平和を守っている。
その他キーワード
ロケット
『銀河パトロール ジャコ』に登場する打ち上げ式ロケット。「キラキラ8号」と名付けられている。これまでの1号、2号、5号はいずれも失敗しており、今回の成功率は60%と言われている。亜月アンが所属するレコード会社ラッキーレコードがメインスポンサーとなって開発された。
空金 (すかいごーるど)
『銀河パトロール ジャコ』に登場する貴金属。極めて貴重かつ高価で、1キログラムで7600万円。ジャコの宇宙船に使われ、エネルギーを貯めておくタンクのような役割を果たしていた。